会津駒ヶ岳(あいづこまがたけ)に登ってきました。

残業続きの毎日で頭上に死兆星(しちょうせい)が輝いた今月。あー早く山でのんびり過ごしたい!!ストレス発散ではなく癒しが欲しい!あたぁ!

同行者から会津駒ヶ岳に登りたいとリクエストもあったし、管理人が常駐している避難小屋、駒の小屋で1泊しようということになりました。ほわちゃぁ!

おかげで残雪期の山の美しさと安定した天気に恵まれ素晴らしいひと時を過ごせました。

標高は2,133m、日本百名山、花の百名山で一等三角点のある山です。

 

忙しさは来月まで続く予定。これを乗り切るには山に行くしかないんだ!!そんな強い決意を抱き、

「今週末、ちょっと福島県の桧枝岐村(ひのえまたむら)まで行ってくるわ」

同僚にそう告げると、「なんか八つ墓村みたいだね(-。-; 」と、ぎょっされました。たしかに丙午(ヒノエウマ)を連想させてちょっと怖いイメージを抱くかも。。失礼な!

桧枝岐村と言えば尾瀬よ!夏と言えば?尾瀬でしょ!

去年、燧ヶ岳に登った楽しい記憶はまだほやほやです。

雪解けが進み、美しい自然が残る素朴な村。そんな所です。

 

会津駒ヶ岳は遠目から見るとすごく大きくて立派な山です。山頂付近の池塘が有名ですが残雪期はそれも雪の下に隠れちゃってます。

なのでこの時期は雪が残るごく普通の丸っこいただの山です。特別な何かってのはありません。でもそれがいいんじゃないですか。のんびり過ごしたい、そんな時にぴったりです。

見せ場と言えば中門岳(ちゅうもんだけ)への稜線歩きです。ここは開放感バツグンでおすすめです!自然が作り上げた雪の回廊があったりして楽しい。

燧ヶ岳の眺めも格別。それと日光連山、越後三山の眺めも良かったなぁ。

ふぅ~。息抜きするぞい。

いざっ

 

会津と言えば「ならぬことはならぬものです!」だす。

 

■アクセス方法

・東武の企画、尾瀬夜行23:55で簡単アクセス、こちら

今回自分たちは車でアクセスしましたが、尾瀬夜行23:55を利用してる方が多くいらっしゃいました。自分も以前燧ヶ岳に登った時に利用しました。電車のリクライニングができないことに驚きましたが、なかなか便利です。

 

 

 ■ルート

※1日目の駒の小屋までの記録です。

 

■全行程スケジュール

2017年6月17日
6:55 滝沢登山口 ⇒ 10:15 駒の小屋 ⇒ 10:50 会津駒ヶ岳山頂 ⇒  11:40 中門岳 ⇒ 13:45 駒の小屋

2017年6月18日
5:00 駒の小屋 ⇒ 6:50 滝沢登山口

 

 

登山開始

 

国道を滝沢登山口方面に右折してすぐにでてくるトイレからスタートする今回の旅。この先の林道を行くと15台ほどとめられる駐車場がありますがトイレがないのでここで済ませておきましょう。

東京からだと檜枝岐村は遠いです。ずっと下道でやって来ました。途中、力尽きて道の駅たじまで車中泊しました。

 

駐車場はほぼ満車。なんとか停めることができてラッキーです。寒いのか暑いのかよく分からないぐらいだから薄着でスタートします。

この時期はトレランシューズばかり履いてますが、雪が多いから今日はスリーシーズン用のきちんとした登山ブーツを準備しました。

そこそこ身軽な格好で雪が楽しめるのがこの残雪期の良いところです。

 

ここに登山届けを投函するポストがあります。

ポストは既に登山届けが溢れんばかりにぎゅうぎゅうに押し込まれてて、全然チェックされてる感じがしない(^-^)v

 

登り始めから新緑が眩しい。原生林です。

駒の小屋のブログでも新緑が見頃を迎えましたと書いてあったから、雪と新緑のコラボを楽しみにしてきました。

 

うん?シャクナゲ?でも葉っぱが違う。ミツバツツジ?

やっぱ花って難しいわ。

以前に比べると花の名前はだいぶ覚えたと思うんだけど・・。

 

とにかく最初の2時間ぐらいは急坂に耐えてください。

樹林帯で暑いし、我慢のしどころです。そして長い。

日帰りでも余裕で登ることのできる山にあえて小屋泊で来たんだから、普通に登ってたら時間を持て余してしまうしね。

とにかくゆっくりゆっくり登る。

 

このブナの新緑の美しさはたまらんです。。日が照り付けて葉が輝いてます。

おかげで暑くて暑くてもはや脱ぐ服がない。

まだ6月なのに、7月以降の登山が心配になる暑さです。

 

滝沢登山口から山頂までは約5キロの行程。だからまだ1キロ程しか登ってないのか。

同行者が尋常じゃない汗をかいてるから更にゆっくり歩きます。

 

コブシの花。

 

 

水場に着きましたが、「まだ雪が積もってて踏み抜くと沢に落ちて危険だから水場には寄らないよーに」と小屋のブログに書かれてました。

必ず事前に駒の小屋のブログをチェックしましょう。

 

きのこの山です。

1980年、とうとう悲劇が起こりました。

あの有名な「きのこたけのこ戦争」勃発。

当初ビスケット派のたけのこの里軍が圧勝すると予想されていたが、クッキー派のきのこ軍の強い反発により戦局は泥沼化。長期化の様相を見せ、今も多くの鼻血が流れているらしいです。

 

辛いので話を戻します。

 

やっと雪が出てきました。

見たかったのはこれ。残雪と新緑のコラボ。

ここら辺からずっと雪です。

 

標高を上げてきました。

入門の山と聞いて調子にのってハイペースで登ってたらきっと途中でヘバッてただろうな。

難しいところがないというだけで、標高差は1,000mオーバーだから決してラクな登山ではありません。

調子に乗ったらあかんぜよ。

 

樹林帯を抜け、雪の上を涼しい風が吹き抜ける。

暑さと急坂にちょっと疲れたけど完全に復活したぜ!って感じ。

同行者も元気が出てきたみたいで「お腹すいた」連発。

 

駒の小屋に着きました。管理人が常駐する避難小屋です。

素泊まりのみ。料金は3,000円/人。中はすごく清潔だし、トイレもきれいで評判の高さは納得です。

 

さて、まずは同行者の空腹が限界を越えてたので腹ごしらえです。

受付を先に済ませておこうと思いましたが、この日のうちに山頂まで登ることをご主人に伝えると受付は後でいいですよ、とのこと。

小屋に着替えやストーブなど不要な荷物をデポさせてもらい、身軽になって出発です。

コーラやビールは小屋でスコップ借りて雪の中に隠しておきました。下山後が楽しみです。

 

本来ならここに駒の大池があるんだけどこの時期はまだ雪の下。

駒の小屋から丸っこい会津駒ヶ岳の山頂が目の前に見えます。

癒されるわぁ~。同行者がすぐ腹減るのも分かるわー。

 

山頂まですぐなんだけど、この最後の急坂がしんどい。見た感じ急坂には見えないんだけどね。真っ白な雪の世界だと比較するものがないからそう見えないだけ。

急ぐ必要はないからこの気持ちよい景色を楽しみながらゆっくり登りましょう。

 

突然雪がなくなります。

なんで?と思っていると、

 

山頂に着きました!とーちゃく!

適度な疲労感です。

 

あらよっと。

眺望がきかない山頂なのでさっさと中門岳に移動します。

ここで駐車場から抜きつ抜かれつ登ってきた二人組と再会。中門岳には寄らず日帰りで帰るそうです。

 

どどーーん!

中門岳方面に歩き始めるとすぐにこんな絶景が待ってます!

気持ちいい!さっきの人たちも中門岳目指せばいいのに。会津駒ヶ岳だけだと絶対にもったいないです!

ちなみにここら辺はまだ自信無さそうに「なかとだけ」とか「なかもんだけ」と読んでました。

 

燧ヶ岳。東北で一番高い山です。

(燧ヶ岳の記事はこちら )

駒の小屋の前からも見事な眺めだったけど、中門岳に伸びる稜線から眺めた方が格段に良い。

 

会津駒ヶ岳の山頂からゆっくり標高を下げてからはほぼ平坦な稜線歩き。右側が北側斜面になるからまだ雪はたっぷり残ってます。

話によるとまだ3m以上の積雪が残ってるから本当に7月になって池塘がでてくるのか疑わしいです。

 

中門岳の標柱もやっと先端がちょこっとだけ表に出てる程度。

日当たりの良いところに立つ2m近い標柱がまだこんな状態だからね。。今年の雪の多さは凄まじいわ。

 

会津駒ヶ岳から中門岳へは約2.2キロです。

往復だと約4.5キロぐらいあるからやっぱり日帰りだと敬遠されがちなのかな。

 

地球って感じー。

中門岳は貸切状態。やりたい放題遊んでしばらくのんびりしました。

 

平ヶ岳や巻機山や越後三山などなど。どれがどの山かは分かりません。でも凄く綺麗で見惚れちゃいます。

 

その稜線の上、はるか彼方に真っ白な山が見える!

飯豊山かな?7月に登ろうと思ってたけどあんな真っ白だったらちょっとヤバいかも。。

 

大津岐ダムです。ほんと眺めが最高で、中門岳に寄らない手はありません。

ところで磐梯山を歩きながらずっと探してたのですが、どこにも見当たりませんでした。割と近いはずなんだけど・・。会津駒ヶ岳からだと他の山に隠れちゃうのかもしれません。

 

「やべぇ、まだ13時やん」

このまま小屋に着いたらあまりに時間を持て余してしまう!と考えて超スローペースで歩いたけど、とうとう会津駒ヶ岳の山頂直下まで戻ってきてしまいました。

円形脱毛症の様に雪解けが進んだ所が印象的です。

 

時間はたっぷりあるし。

不思議な穴があいてたので、雪玉を投げて入るかやってみたいと思います。

入ったら明日は晴れ。入らなかったら雨じゃないけど曇。

ではトライしてみたいと思います。

 

うりゃー!

入りました!!

つか、入るまで投げ続けた。20球を優に超えるぐらい( ̄▽ ̄)

なんせ時間はたっぷりあるから!!

 

明日は晴れる(^^)/

 

 

折角なのでぐるっと回って雪の割れ目に下りてみました。

下りてみると見たこともない世界。自然が作りだした雪の回廊です。

 

すごいすごい!!

人工のものとはスケールがぜんぜん違う。下りてよかった。

雪庇になってるわけじゃないので崩れてくる心配もなさそうです。

 

こんな大きな穴が開いたところもありました。入って崩れたら命は無いので手前まで行って写真を撮るだけにしましょう。

 

再び雪の壁。どれだけ高いかこれで分かるでしょ?自分の身長が180cmだから6mはあります。

積雪6m。。雪多すぎですね。

あれ、3mって言ってなかったか?

 

あそこの円形脱毛症に行ってみましょう。

 

なぜここだけ雪が解けてるのか、理由は分りません。地熱が高いんだろうか?

まあそれはいいとして野原と思ってうかつに入らないでください。しっかりと小さな花がたくさん咲き始めてました。会津の遅い春です。

 

小屋に戻ってきました。14時です。

福島と言えばままどおる。それと自分で握ったおにぎり。

雪の中で冷やしたコーラで乾杯です。

 

 

小屋泊の人は無料でもらえる天水。煮沸したら飲めます。主に料理用ですね。

ここ炊事場にあります。

 

熊の毛は豚の様に固いのかと思ったら柔らかくて意外でした。

こんなんがたくさんいるんだから怖いですね。

 

さっきご飯食べたばかりですが、今日は宿泊者が多く炊事場を2班に分けて使用するとのこと。自分たちは?と思ってたら17:30までと言い渡されました。さっき食べたばかりだからそんな急に17:30までって言われても・・って感じです。しかもその間ご主人は常連さん達と日の当たる暖かい外のテーブルで気持ち良く飲んでて、夜になったら炊事場を利用できる様に仕組んだ感じが垣間見えました。残念です。。

でも客商売だから常連さんを大事にするのは当たり前だよな、とは思います。ぐっ。。

 

小屋の2階から眺める夕日。

夕方から曇ってきちゃったけどこんなにきれいに見えました。

消灯は20時。

おやすみなさい!

 

そして、おはよう!

ちゃんと日の出前に目覚めることができました。同部屋だった学生達の目覚ましが3時にセットされてて、それで目が覚めた次第っす。早すぎだよ~

 

朝の澄んだ空気にコントラストが濃く映る燧ヶ岳。そして雲海。

山の朝です。

 

滝雲も見られました。

この幻想的な景色を眺めながらオイラのカップラーメンをすする音が山小屋周辺に響き渡る。

食べ終わったら下山です。

 

下山中、雪が残ってるところまでチェーンアイゼンを使用しました。

ただ雪は腐ってるからチェーンの効果はいまいち分かりませんでした。

 

なかなか長い下りで疲れました。

雪の回廊や中門岳でふざけ過ぎて腹筋がすごい筋肉痛。しんどかった。。

 

 

振り返って

 

会津駒ヶ岳でのんびりする旅、狙い通り時間を持て余しました。つまり大成功!

本来ならこの時期は池塘が美しく、多くの人で賑わってるのですが標高1,600mから上は残雪が多く、百名山にしては登山客は少ない方でした。

中門岳に向かって歩いてるのは見渡す限り自分たちだけ。山頂は貸し切りだったからかなりのんびりさせてもらいました。

中門岳から会津駒ヶ岳へ帰る途中で4人とすれ違いましたが、その程度です。

 

6月。日が長いこの時期はアプローチの長い登山を選ぶのが一般的ですが、今回の旅の様にあえてのんびり過ごすというのも乙です。そういう意味ではほんと贅沢な旅となりました。

 

小屋の炊事場で一緒になった60代半ばの方は、「酒を飲むのが楽しみでね。ほんとそれだけです」と1人で楽しそうにされてました。

「残雪期が一番好きです。冬だとほら、ラッセルするじゃない。この時期の山は綺麗だし天気も安定するし、いいですねぇ」。

と話してまたお酒を飲む。

聞いた話では、以前まで一緒に登ってた相棒の方は介護をしてて山に来れなくなってしまったそうです。

「昔はよく、ドキドキしに行こうよってね。剱岳に行きました」

と一口飲んで懐かしそうに振り返ってたのが妙に印象的でした。

 

「ドキドキしに行こうよって、いいですね!」

 

 

1年前の燧ヶ岳登山は1人でやってきました。誰もいない尾瀬ヶ原をのんびり心行くまで歩いたのは楽しい思い出。

それがあるから檜枝岐村には良い印象しか残ってません。

今回の会津駒ヶ岳の旅で出会えた人と風景、大当たりでした!

いろんな所へ旅してますが、どれも違った風土、味、文化があるから興味持って登山やってます。

 

きっとこんな旅はもうできないだろう。

毎回そう思って楽しまなきゃ損損。

ではでは