【群馬】岩櫃山 真田丸はジジババ天国! 名物おっきりこみうどんで全て整った登山

【群馬】岩櫃山 真田丸はジジババ天国! 名物おっきりこみうどんで全て整った登山

時は戦国時代。

 

ここは今川が支配する駿河の塩田。

役人が2人やって来て、塩職人を集めて話し始めた。

「皆の者、殿様からの厳命で、甲斐の国への塩の輸出が一切禁止になったのは、もう聞いておるな」。

 

職人たちは不満を口々にし、「聞いてるけどよー!せっかく作った塩が大量に残ってちまって、困ってるんだよ!」と怒り心頭だ。

 

「ほらほら、静まれ!それについてはちゃんと考えておるわ」。

役人は続ける。

「塩職人たちが困っているだろうから、その分はすべて城で買い上げることになった。さらに、今後の武田との戦に備えて、備蓄も全て買い上げる。一ヶ月後、塩商人を寄越すから、それまでに塩をありったけ用意しておけ」。

 

それを聞いた職人たちは、安堵した。これで生活に困らない。

「ぜんぶ殿様が買ってくれるなら、踏み倒される心配もないずら。よかった。さすが今川様じゃ」と大喜び。

早速、一ヶ月後に向けて、塩職人たちはいつも以上に張り切って製造に取り掛かった。

 

しかし、一週間も経たないうちに、再び役人が現れてこう告げた。

「武田が塩を止められた腹いせに荒らしに来るかもしれぬ。保管場所は厳重に管理せよ」。

そしてその翌日、本当に武田の手の者が現れ、塩の貯蔵庫に火を放とうとする騒ぎが起こった。

 

未遂で済んだのは良かったが、不安になった塩職人たちは急ぎ役人に相談した。

「ふむふむ、そうか、やはりな。それならわしが良い蔵を知っておる。あそこなら造りが堅固で火事にも強い。しばらく塩はそこに隠しておこう」。

 

塩職人たちは役人が案内してくれた秘密の蔵へ、せっせと塩を運んだ。

 

一ヶ月後、あの役人が言った通り、城から命を受けた塩商人がやって来た。

「もう残ってる塩はないな?これより計量を急ぎ始める。夕刻までには終わらせるから、それまで待つように」。

塩職人たちはこの後に入ってくる報酬に胸を躍らせ、喜びを抑えられないでいる。

 

ところが、その日の夕刻。やって来たのは初めて見かける別の役人と塩商人だった。

そして、こう告げた。

「武田との戦に備え、塩の備蓄をすべて買い上げるように殿様から命令があった。さあ備蓄を見せろ」。

 

「はあ?なにを言ってるだ?一ヶ月も前にあんた達とは違う役人さんが来て同じことを言ってったずら。そして今朝、お殿様に塩を引き渡したばかりずら」

 

「なんじゃと?そんなはずはない!殿様からの命は今朝発出されたばかりじゃ」

 

胸騒ぎがする。

塩職人と役人は隠し場所へ急いだが、時すでに遅し。蔵の中の塩は、1つも残されていなかった。

「くそっ。やられた!」。

なんと、塩商人も役人も、火を放とうとした者も、すべて武田方の真田が送り込んだスパイだったのだ。

「ええーい!まだ急げば関所で捕らえることができるかもしれぬ。よし、ここはわしに任せておけ!取り返して見せるわ!」。

そう言って役人は急ぎ関所へと馬を飛ばした。

 

それまで騒いでいた塩職人たちも、じきに落ち着きを取り戻し、あの役人がきっと捕まえてくれると信じて待つことになった。

 

ところが、次の日になっても何の連絡もない。

 

はて、どうしたものか。

居ても立っても居られなかった塩職人達は、翌日、城に詰めかけると、「そんな役人は知らぬし、塩を買い上げるなんて話も知らぬわ」、と一蹴されてしまった。

その場にいた誰もが、一体何が起きているのか、すぐには理解できなかった。

実はあの役人も追っ手を1日遅らせるための、真田が仕組んだ偽装だったのだ。

塩の備蓄がゼロになってしまったという事の重大さ。城の役人もようやく気付いた。

だが、時は戻せない。

今、武田に攻め込まれては籠城もできない。

 

駿河と相模による塩止めが行われた時代。

騙し合いが得意で戦略に長けた真田昌幸らしいやり方で、まんまと塩を奪い取ることに成功したというお話。

 

なんつってー。

 

こんな作り話ばかり考えてて、うっかり登山ブログだってこと忘れちゃいそうだよ。

 

というわけで、ここは群馬県吾妻郡。

今回は、岩櫃山(いわびつさん)に登りに来たわけだけど、低山ながらも圧倒的な岩峰!

まあほんと、この山は楽しかった。

お気楽な低山ハイクって感じではなく、鎖場が連続でワクワクドキドキ、そして絶景。

 

見どころも多くて歩いてて飽きさせない。ここにはまた来たい!と思わせる魅力たっぷりの山だった。

超絶おすすめ!

 

かつて、ここに鉄壁の守りを誇る山城を構えたのが、真田昌幸(幸村の父)。

まさに真田丸の中心地だヨ!

岩櫃山は日本百低山の標高803mのお山。

出陣じゃー!

 

ルートとコースタイム

■2022年12月3日 ※カッコ内は標準コースタイム

平沢登山口駐車場⇒(5分)⇒平沢登山口⇒(10分)⇒岩櫃城址⇒(50分)⇒岩櫃山山頂⇒(40分)⇒密岩登山口⇒(15分)⇒赤岩登山口⇒(30分)⇒分岐⇒(30分)⇒平沢登山口駐車場

コースタイム:3時間00分(休憩含まず)

総距離 4.6キロ
累積標高上り 560m

岩櫃山登山 本編

平沢登山口から登山開始

さあ、やって来たぜ、グンマワンダーランド!

大河ドラマ、真田丸のオープニングの映像で使われたのがこの岩櫃山ということもあって、一時期は観光客で賑わったみたいだけど、瞬間風速で氷結。

結局、どこにでもある里山に戻ったっぽい。

 

岩櫃山は低山らしく、いくつも登山口があるけど、ここ平沢登山口が広い駐車場もあって、一番使い勝手がよいと思う。

電車の場合は密岩登山口がいいのかな。

 

岩櫃城は日本百名城でもあるのね。

さすが、のぼりもたくさん立ってて観光地感が出てる。

登山に来といてなんだけど、こういう観光地的なのって割と好きなんだよね。

 

この観光案内所には幻の鳥、閑古鳥が鳴いている。

放送が終わればね、そりゃそうだよなー。

 

でも、まだいい方だよ。

大河ドラマで過去最低視聴率をマークした「いだてん」が放送中に、たまたま主役である金栗四三の生まれ故郷、熊本県玉名市に立ち寄ることがあったんだけど、すでに人っ子一人いなかったし(笑)。

 

だいたい大河ドラマって見ないんだけどね。

 

渋沢栄一の「青天を衝け」はめっちゃ面白いと聞いて、最終話だけ見てさっぱり分からないまま終わったし…

 

バラエティにしか興味なくてね、どうもスンマソン。

 

自販機も真田丸。

真ん中の赤い鎧が、あの有名な真田幸村。

赤い鎧が近寄り難さを感じさせる。

部下になめられまくっている自分も赤い鎧で出社すれば少しは威厳が伴うやもしれぬ。

こないだも部下から脇腹をこちょこちょされたし。

威厳なんてものはマイナス。

 

生死をかけて戦った場所なだけに、お地蔵さんや仏像が多そうだよね。

ちなみに、以前から疑問なんだけど、腕に数珠をつけてる人っているけど、あれはなんのためなの?

1つならまだしも、どんどん増えていく人もいるし、人殺しでもしてるんじゃないかって見ちゃうよ。

 

ここが登山口。

岩櫃城の観光客もごくごく僅かだけどいるよ。

 

まずは岩櫃城本丸跡を目指す。

低山とは言え、日陰は寒い。年々寒さに弱い体質になってる気がする。

おっさんになるとアドレナリンもあまり出なくなるし、熱量が沈静化してきてるのかもしれない。

そういう問題でもないんだけど。

 

岩櫃城の敷地内には、かつては100人近い人を住まわせることのできる居住地が形成されていたらしいよ。

テントだったら100張りってとこか。

テン場で例えるとしょぼいな。

 

何の木か知らないけど、植えられた感満載。

でもここ、テン場に最適だね!

 

かつてお濠だったところを進んで行く。

昔はもっと深いお濠だったのを3メートルほど盛り土しめ登山道にしたそうだ。

つまり戦国時代は5メートル近い深さだったってこと。

今もしっかり当時の名残があって、見どころも豊富。

 

岩峰なだけに紅葉は期待していなかったけど、ちょうど見頃だったみたい。

 

岩櫃城本丸跡

見た目にも分かりやすい。この台形の上底が本丸跡。

攻め込むと、上と右から弓で一斉に射られてしまうという鬼畜防御。

 

上から覗き込むとこんな感じ。

これよりも壕が深く掘られてたところを想像してほしい。

細いお濠で行き詰まった敵を、「ぐえっへっへっ」と鬼畜な笑みを浮かべ正面と左右から矢を放つ真田軍。

あたかも隅に追い込んでゴキジェットを噴射するかの様な光景。イチコロだ。

 

そしてここが本丸跡。

今は何も残ってないならさ、もったいないからテン場にしちゃえばいいのにね。

さっきからそればっかり。

夜になったら死んだ武士の霊とか出てきそうで怖いけど。

 

櫓台(やぐらだい)。

城で働く人たちが、ここで仕事をサボってたんだろう。自分もたまに16階にある応接室から夕日眺めてサボってるからよく分かる。

 

こんな立派な本丸跡の標柱も立ってて、しっかり観光地な感じ。

きちんと見なかったけど、きっと礎石とかもあったんだろうな。

 

本丸跡には、一本だけまだ秋気分のブナが残ってたよ。

 

圧倒的岩壁

本丸跡はすでに4合目だったのね。

ほいだば、山頂に向けて移動しましょ。

 

岩櫃城の背後を守るのはこの岩峰。

こっちから見ると穏やかな山容に見えるけど、反対側から見ると、甲冑を着て攻め込むなんてとても無理だということが分かる。

それはまた後で紹介するよ。

 

冬枯れて、開放的になったトレイルがめっちゃ気持ち良い。

チコちゃんに叱られるで「めっちゃ」の始まりがアラレちゃんだと聞いて驚いた。

オラぁわくわくすっぞ。

孫悟空の東北訛りは、ぜんぜん珍しくないのに悟空しか連想できないんだから、それはそれですごい。

 

なんだこの標識は。

どっちに行っても下ることになってる。

山頂方面に行っても下るのね。

 

オエェ〜、下って登り返す!

低山とは言え忙しいったらないぜー。

 

標識だらけだし、山頂だらけ。

忙しい山だねぇ。

 

そして突然の岩壁ワールド。

ほんと突然。すごい迫力で岩壁が迫ってくる。異世界に飛び込んできた感じ。

 

梯子がでてきて、いよいよ始まる岩ビッツターイム。

 

圧巻だね。

こんな景色が見られると聞いて楽しみにしてたけど、想像を超えた。もう下手な写真を撮ってばかりでぜんぜん前に進まない。

低山のくせに忙しいっ!

 

忙しいといえば、こないだ高速バスで隣りに座った髪の毛青い女の子が、突然ゲームを始めるZ世代だったんだけど。

スマホゲー厶ではなく、おもむろに取り出したのはなんと任天堂Switch。

しかもマリオカートでも始めたのか、コントローラーをハンドルのようにぐるぐる回し始めたのだ。

深い眠りに落ちようととしていた自分の腕に、ヒジが当たる当たる。

地獄のバスになった。

もうね、スマホにしたって、ゲーム禁止にしてもらいたい。

 

見上げれば、絵になる景色だわー。

 

いよいよ本格的に鎖場が始まるものとばかり思ってたけど、再び、ごく普通なトレイルに戻って穏やかに登る。

 

八合目。

標識のデザインがこの山の稜線をあしらってて、ちょいといいじゃないの。

 

期待していたドキドキハラハラからかけ離れた穏やかなトレイル。

ところで、大好評だったドラマ「サイレント」。あたしもね、最初は見てたよ、ええ。

5話目ぐらいで挫折しましたよ、ええ。

喋らんもん。手話ばかりで。

キッチンでゴミの片付けとかしてても音が聞こえないから、テレビに戻ってきたら、手話で話しが進んでてもうストーリー分からなくなってるし。

ずーっとテレビに向き合ってないといけないドラマなんて、無理だから。

それに、彼女を譲ろうとする鈴鹿央士の役とかもさっぱり理解できなかったし。

それがこんな大好評になるなんて、予想できなかったわー。

ちなみに、今シーズンのドラマはエルピスが1番面白かったな。

朝ドラの舞いあがれ!もなかなかグッドだよ(毎日、録画して見てる)。

前回の「ちむどんどん」が朝ドラ史上最低だったから救われたよ。

 

毎度、登山ブログとは思えないどうでもいい話に脱線してしまうけど、そんなことは気にしない。

そしてとうとう、本格的な鎖場を迎えることなく九合目まで来てしまった。

聞いてた話と違うぞ。

 

山頂手前で待ちぼうけ

ああ!あれが山頂か!

さすがにヤバそうだけど楽しそう。

 

山頂直下まで来てみると、上からゾロゾロ下りてくるじゃないの。

それまでずっと空いてたっぽいのに、ナイスバッティング。

しかも、自分の前に3名1組が待ってたんだけど、ひたすら全員下りてくるまで待つと決めたらしく(本当に謎…)、その後ろに並んでいる自分が先に行くわけにもいかないという、ジレンマの極みな順番待ちが始まった。

上からはジジババが10名以上、ゆっくりゆっくり下りてくる。

なんてこったい…。

自分なら一人下りてきたらすかさず鎖をとって、「次こっちから一人行きまーす」と声をかける。後ろを待たせているのだから、当たり前だ。

この上にいるジジババグループをひたすら待つというのが意味不明過ぎてよだれが垂れてくる。

しかも、これから下りてこようとするジジイが、既に降り終わって我々の隣で待っているジジイに向かってこう言い放った。

「そこは日陰で寒いでしょ。向こうの日向で待ってていいよ!」

 

おい…。

こちとらその日陰で20分以上待っとるんじゃ!!

 

いい歳して配慮できないもんかねと呆れつつ、いい歳してるからもう配慮できなくなってるんだなと諦めた。

 

結局、全員が下りきるのを待つという、信じられない事態を目の当たりにした。

譲り合いなんてものは存在しない。

 

体が冷え切った頃、ようやく前で並んでた方が登り始めた。

なんで行かなかったのか、何度も書くけど、そればかり考えてしまう。

だって鎖は2本あるんだよ。

つまり、ジジババが全員下りてくるのを待つ必要はなかったのだよ。

岩場に不慣れなジジババの中には、鎖を2本つかんで下りるという方もいたけど、そもそもそういう使い方は危ないし。

とにかく、譲り続けたよ。。

 

岩櫃山山頂

九合目から5分で登れる山頂に35分以上かかった。

寒すぎて口も開かない。

 

それでも山頂の暖かさに徐々に体も動くようになってきた。

譲り合いゼロのジジババに呆れ、ひたすら前で待ち続ける方にも呆れ、

イライラしてどうもスミマセンの土下座。

 

無駄に待っただけあって、絶景を見たときの感動はいつもの倍。

足元がスパッと切れ落ちてるから、なかなかのスリルだよ。

 

真田の国を一望できる。良いところだな。

 

ひたすら譲ってくれなかった方々が九合目へと戻っていく。

たまに高速道路の合流や、車線変更とかで、絶対に入れさせてくれない意地の悪い人がいるけど、同じ部類の人だろう。

事故るっつーの。

岩場に来る資格ないと思う。ほんと。

 

やれやれ。それでは私も下りまーす。

 

岩櫃山最大の鎖場

間違えて9合目まで引き返してしまったけど、山頂直下に郷原駅方面へのルートがあった。

ずーっとこの標識の前でジジババが下りてくるのを待ってたというのに、何やってんだか。

 

そしてここから、岩櫃山の核心部が始まる。

なぜ岩櫃城が天然の要塞と言われるのか、ここからが真骨頂。

 

話に聞いてた岩櫃山らしいポイントの連続。

こりゃたしかに、背後から岩櫃城を攻撃することはできないよ。

 

ドーナツの真ん中をくぐって向こう側へ出るというのが正規ルート。

胴回り以前に、頭囲が引っかからないか心配。

なかなかアクロバティック。

 

そして振り返る山頂方面。

 

天狗の架け橋というポイントに差し掛かったけど、注意書きの通り、今は通行禁止とのこと。

崩落が進んでいるんだろうか。

そんなわけで、迂回路を通っていく。

 

ちなみに、これが通行禁止になってる天狗の架け橋なんだけど、上からだと何が架け橋なのかイマイチ分からないから、後ほど下からの写真をお見せするよ。

 

迂回路をもしっかりワイルド。

もう分かった。岩櫃城が天然の要塞なのはもうよく分かったから。

 

これが天狗の架け橋。

前はこの橋を渡ってたのか?鬼畜難易度高すぎだよ。

一部、強度的に不安なところがたしかにあるね。

 

右手を見れば稜線にイボ岩発見。

 

鎖場がやっと終わったと思いきや、階段が落ち葉に埋もれてて段差が分からないという恐怖の下りが始まる。

最後まで油断できない。

 

普通の下りにも、なぜか鎖がでてきて、むしろ進路の邪魔をする。

ユニークなコース設定、岩櫃山面白いぞ!

 

密岩登山口からの岩櫃山全容

やっと下りてきた。

ここは密岩登山口。

 

ここから、岩櫃山の全容が見えるポイントがあるらしいから、せっかく来たならぜったい立ち寄りたいと思ってたんだよね。

 

それがこれ!

どかーんと岩ビッツ!カマーン!

いや、マジで圧巻だから。わざわざ密岩登山口まで下りてきた甲斐があったよ。

 

電車でアクセスした場合は、このまま郷原駅まで歩いてとっとと帰ることができる。

しかし、今日は平岩登山口の駐車場に戻らないといけない。

 

ぐるっと岩櫃山を回って戻る?

 

いやいや。

潜龍院跡のある赤岩登山口から、再び登るんだよ!

そして反対側の平沢登山口へと下山する。

それでも全体の行程は5キロほどと短いので、ぜんぜん大丈夫だよ。

 

ちなみに、帰りにJAの直売所に立ち寄ったら、干し柿が一箱5000円ぐらいで売られてて、スーパーで中国産干し柿しか知らなかった自分は、モノホンの相場感に衝撃を受けた。

 

この日は風もなく、低山ならではのぽかぽか陽気に恵まれた。

麓にある集落と距離の近さを感じられるのも、低山ハイクの楽しみでもあるよね。

 

大量ののぼりに取り囲まれた仮設トイレを発見。

 

赤岩登山口から再び登る

赤岩登山口に到着。

ここですでに三合目ってのがよく分からないけど、もしかしたら郷原駅が0合目なのかもね。

 

織田・徳川連合軍に敗れた武田勝頼を迎え入れるために、真田昌幸が建造させたという潜龍院の跡地があるよ。

 

それがここ。潜龍院跡。

わずか3日で建造したって言うから、もしかしたらもともと何かあったのを改築したのかもしれない。

 

イチョウの葉が敷き詰められたトレイルに突入。

銀杏臭さはなかった。

 

つ、つらい。

そ一度下山してしまうと、脳ミソがお前は下りたはずなのになぜ登っているのじゃ?と伝令してくるからか、いつもの倍、苦しい。

しかし、これでも総距離5キロ未満、累積標高上りも500mほど。このしんとさがシンジラレヘン。

 

登りはじめの急登をなんとか乗り越えれば、ようやくなだらかになってきた。

なんだか10キロぐらい歩いた疲労感だよ…。

 

平沢登山口へゲッザーン

そして登りのときに通ったルートに合流。

道しるべの飽和状態。

 

ようやく平沢登山口に向かって下っていく。

登りは本丸跡を通ってきたけど、下りは違うルートで戻るよ。

 

こっちのルートは岩を縫うように下りてきた。

本丸跡を通らないこっちのルートから登ってきてたら、山頂部で突然岩峰になる驚きも味わえなかっただろうな。

 

ここも道しるべだらけ。

くるくるーって回したら、みんな迷うこと間違いなし。ぐっふっふ。

 

駐車場に戻ってきた。

犬の散歩にやって来てるおじさんと、明らかに車で迷い込んでしまったおじさんぐらいしかもういなかった。

 

群馬名物おっきりこみうどん

帰りに以前からどうしても食べてみたかった本場のおっきりこみうどんに立ち寄ることにした。

ほんと、念願だったんだよね。

伊勢崎と太田に有名店があるみたいで、どちらにするか悩んだけど、今回は伊勢崎にやってきたよ〜。

「田舎屋」さんどえす。

 

整いました!!

田舎屋さんは鉄鍋仕様!

おかげで山頂直下で冷え切った体もアッツアツ!

12月に入ってガツンと寒くなったけど、一気に体が温まったよ。

 

振り返って

 

岩櫃山、めちゃくちゃおすすめの山だったYo!

低山で人気の山だから混雑することもあるだろうけど、混雑するからこそ譲り合わないとね。

せっかく良い山だったのになぁ〜。。ふんぬー。

大人数でやってきて、抜かせないとか、譲らないとか、そういうグループってたまにいるけど、ここは岩山だからリーダーは周りへの配慮をいつも以上にお願いしたいところ。

今回は残念だったけど、それでもまた来たいと思わせる山だったよ。

 

武田の領地は海に接していないため、塩は東海地方から仕入れていたんだよね。

でも、東海地方への侵攻を企てて、駿河、相模との同盟を破棄してしまう。これによって、今川と北条が報復で武田への塩の販売を禁止し、甲斐・信濃・上野の民はとても困窮したというのが、塩止めの背景。

 

そこで、武田の宿敵の上杉景勝は、

「弓矢で戦うことこそ本分だと思うので、塩止めには参加しない。だから、越後から輸入すればいい。決して高値にはしないよう、商人にも厳命しておく」

と、武田に手紙を送った。

これが、「敵に塩を送る」の由来になった出来事。

 

つまり、実際には送ったのではなく、上杉は商売を持ちかけたってお話。

 

武田は、駿河と相模から塩を止められるべくして止められたのだから、見通し甘かったんじゃないの?って感じだし、それで民が苦しんだなんて、戦争の愚かさしか感じない話だね。

 

ではでは


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