12月21日。群馬県の水沢山(みずさわやま)に登ってきました。
今回は山頂で日本3大うどんの水沢うどんを食らうという長編スペクタクル!
そんなくだらない企画を1年も温めてきたというのだから我ながらアホ過ぎる。。
まあともかく、年の瀬に感動あり笑いあり鼻水だらりありの年末企画っスー。
ちょー美味そう!!
ほいだば、水沢山登山のポイントです
水沢山登山のポイント
①ヤマガラに餌付けができる。
②水沢観音から山頂までは標高差582m。子供でも簡単に登れる安全なルート。
③下山後の伊香保温泉と水沢うどん。
水沢山は榛名山のいくつかあるピークの内の1座で、水沢観音からは独立した姿が綺麗な山です。
単純標高差582mと小学校低学年の子でも頑張れば登れるお手軽な山です。
そしてなんと言っても人に慣れたヤマガラが手に乗せた餌をついばみに来る事で有名な山です。インスタ映えすること間違いなし!子供がきゃっきゃっ喜ぶこと間違い無し!
山頂からは前橋市方面の眺めも高度感があって気持ち良かったし、下山後は伊香保温泉でのんびりできるのもこの山の楽しみの1つです。
水沢山の標高は1,194m。
この日は思いがけず水沢山の常連さん達によるクリスマスイベントとバッティングして楽しい時間を過ごさせてもらいました!
このタイミングで水沢山に登れてほんとラッキー♩
さあ、参るでござる。
ルートとコースタイム
■2019年12月21日 ※カッコ内は標準コースタイム
水沢観音駐車場⇒(80分)⇒山頂⇒(60分)⇒水沢観音駐車場
標準コースタイム:2時間20分(休憩含まず)
総距離 4.2キロ
単純標高差 582m
累積標高上り 615m
水沢うどん登山 本編
水沢観音から登山開始
水沢観音の駐車場にやってきました。
駐車場はかなり広めなので年始の初詣のタイミングを外せば止められないってことはないと思います。
ちなみにここには高崎駅からバスが出てるので公共交通機関だけでもアクセスできます。
駐車場から道路を挟んで見えるのは水沢うどんの山本屋。
水沢観音から少し下ったところに、水沢うどんロードとも言うべき所があって、老舗の清水屋、人気の大澤屋など数十軒の水沢うどんのお店が軒を並べてます。
下山後はそれらのうどん屋さんに立ち寄ってから伊香保温泉に向かうのもお薦めプランです。
晴れ予報だったのに見事に曇ったな。くそっ。がるるるる。
駐車場からは水沢山の山容が見渡せます。見るからに簡単に登れそうな山だけど、今回は病み上がりなので既に体力はエンプティ状態。
それにうどんを作るための水を3リットル、サーモスにお湯0.5リットル、麺つゆなどなどで荷物が重く、まるでテント泊。
ふー。今日はアルプスより厳しい登山になるかもしれない。
という訳で登山口に向けて移動開始。まずは舗装路をとぼとぼと。
既に息が上がって苦しいんですけど。。夏にテント泊で歩き回ってたなんて嘘みたいだ。重たいザックを背負ってた記憶なんて体はすっかり忘れてる。
すぐに砂利道になりますが、たまに車が通れる様に整備されてる道です。
水沢観音の境内を通るルートとの合流します。
下山は水沢観音を経由して帰りたいと思います。
水沢山は水沢観音の私有地。登山口まではこんな石灯篭がいくつかあって神聖な感じ。
遠くに見えたちびっこ達に追いつく頃にはじと〜と汗ばむぐらいの疲労感。
あんなちっちゃな子でも登れるんだから頑張らにゃいかん!
登山口に到着 冬枯れた原生林が広がる登山道
登山口に到着。
ここから山頂まではたった1.7キロ。
前回の丹沢山登山で「ああ、やっと残すは目の前の塔ノ岳だけだ」と思った距離です。あの時の心境とはえらい違う。
さて、出発。
登り始めから原生林が気持ちいいです。
前橋市のすぐ近くの低山なので、幾分俗っぽさがあったり杉林で開始するものだと思ってたけど良い意味で裏切られた。
よく整備された木段を登っていく。秋が終わり足元の落ち葉も一気に増え、冬枯れた森をカサカサ音を立てて歩くのが楽しい。
この登山者心得なる立て看板をこの先も何度か見かけました。
水沢山は水沢観音の私有地なんですね。
最初の分岐に到着。
登山口から300mぐらいしか歩いてないってのに意外と疲れたな。気持ち良い山歩きなのは確かなんだけど、こちとら病み上がりなもんで体の重さはんぱないよ。
山頂まではまだ1.35キロもあるのか。。とちょっと弱気。
とは言え、標高が低いだけあってもう3/10まで来た。
ペースはかなり遅いけど急がなければなんとか登れそうです。
なだらかな上り坂をじわじわと標高を上げていく。
ヤマガラがいるポイントはどこだろう?と上を気にながら歩いてるから何度もつまづいてばかり。でも下向きゃ鼻水だらり。
韻を踏んでみました。
おっ、登山客がたくさん集まってる。あそこにヤマガラがいるのかな?
ちなみに、登り始めから思ってたことだけど、この山は登山客が多いです。てっきりマイナーな山だとばかり思ってたけど、そうではないことを今更知りました。
お休み石でヤマガラにフラれる
ここの「お休み石」が人に慣れてすっかり甘えん坊で頬をすりすりしてきちゃういじらしいヤマガラちゃんのいるポイントです。
ちょっと話を盛りましたが、とにかくここです。
いた!
早速、おにぎりをひとかけら取って餌付けしてみるよっ。
楽しみっ!
ほれほれ。ご飯やぞー。
カワイイでちゅねー、甘えてきていいでしゅよー。
近づいて来た!!
じーーっと見てる!
(どこにいるか分かりますか?)
さあ来い!さあ!
あ、飛んだ!
ちー!警戒された!写真なんか撮るんじゃなかった!
あーあ。。あんな遠くに行ってしもーた。
と、思った瞬間。自分の隣で張り合って手を伸ばしてた小学生の男の子の手に背後から別のヤマガラが食べにきた!
一瞬の出来事だったけど。くっそ羨ましい!!
くっそーこうなったら量で誘うしかねぇ!大人のやり方を見せてやる。
はらたいらさんに全部!!
どんっ。
ほれほれ、ご飯でちゅよー
カマーン!!(蝶野正洋風に)
この蝶野正洋が良くなかったのか、この後、さっぱり近づいてくる気配がなくなる。
ちーー!こうなったらヤマガラが見てる前で全部食ってやる!これが勝負が見えた時に大人が見せる必殺技「ハライセ」じゃ!
しかも、見事ヤマガラに餌付けを成功させた男の子に「今日のところは引き分けだな」と小声で呟いたとか。
ちなみに後日、知り合いの野鳥の会の人に聞いたところ、ヤマガラは人になつきやすく餌付けなんて別に珍しいことではないとの事です。
なのに俺の手には来なかったわけね。。
気を取り直して病み上がりで苦しいけど山頂へ
気を取り直して山頂を目指す。
なんせ今日のメインイベントは水沢うどんなのだから。ヤマガラの失敗は水沢うどんで取り返す!
皆のものノボレノボレー!
料理の腕はさっぱり自信のない自分ですが、うどんなら茹でるだけだもんね、気が楽。
登ってるとあちらこちらに鳥の巣箱が設置されてました。
7/10に到着。
ホークスの試合ならラッキー7で黄色の風船を飛ばす回です。外野は大盛り上がりです。
まあそれはいいとして、筋力的には全然余裕なんだけど、相変わらず体が重くていい加減疲れました。体力が見事に落ちたことを心底痛感したからちゃんとランニング始めねば。このままでは東京マラソン棄権だよ!
ここにも巣箱。
ここで餌付けしたら成功したかもしんないな。
ふーしんどい。いい加減くどいけど病み上がりってこんなに歩けなかったっけ、と一年ぶりにこじらせた風邪によるダメージに苦しんでおります。
予防接種受けてたから軽く済んだけど、今回はもしかしたらインフルだったのかもしれない。
おお、さすが歴史ある水沢観音の私有地って感じ!
ここから山頂までは稜線を辿っていく。
稜線と言っても樹林帯だけどね。それでも葉は枯れ落ちてるから隙間から覗く景色は見晴らしい。
目指す山頂も見えてきた。
もう単純標高差で言ったら20mもないかな。
と思ったら下る。。
ご覧の通りここ一箇所だけ鎖の設置箇所を通過します。少し湿ってて滑るかもと思ったけど全然大丈夫でした。
山頂は狭いため、途中で何箇所か休憩できるポイントが用意されてます。
さっ、山頂までの最後の登りだ!という所で「1億円!が~ハッハッハ、1億円!」とおもちゃの1億円札を見せびらかすおじさんがいました。
群馬県民、明るい人が多いです。
快晴予報の山頂は曇り空
山頂につきましたー!
。。
どーしちまったんだい!晴れ予報は!!
あ、あそこの雲の切れ間だけ晴れてるー!
うふふふふっ
あはははー
。。。
さっ、うどん!!
1億円おじさんがどいてくれたこのスペースでうどんにしたいと思います。
山頂は狭かったので、少し下ったところです。
水沢うどんと茶髪による水沢愛とサンタクロース
今回準備したのはこいつ!
よくスーパーに売られてる「水沢風うどん」ではなく、本物にこだわって「万葉亭の水沢うどん」を準備。茹で時間は長く、冬の山頂で茹で上がるまで13分も待つというアホの所業ではございますが。。
待つ。。
13分ひたすら待つ。
隣で食べてた茶髪で刈り上げのパッと見パリピ風なお兄さんが「それどこのうどんですか?」と興味津々。
さすが群馬県民はパリピであってもうどんにはこだわるんだなと感心しつつ、
これですよと袋を見せると「万葉亭だ!僕の同級生がこねてるんですよー!」と、ここから始まるうどんトーク。
「僕、地元が伊香保なんで!」とパリピによる水沢愛が炸裂。
多少押され気味のまま茹で時間の13分が経過。おかげで短く感じられました。あざっす。
ちなみに水沢うどんのお薦めの店は?と聞くと「うーん、やっぱり清水屋ですかねぇ。老舗だし。あそこはコネる、打つ、切る全部手作業ですし、つけダレが…うんぬんかんぬん…」と、とにかくこだわりのお店みたいです。
メモメモっと。なんにしても万葉亭じゃないのね。
できましたーー!!
ちょっと茹ですぎたかもだけど美味いっ!
ちなみに水沢うどん初体験です!
「メリークリスマース!!」
ちゅるちゅるっと食べてたら、なんとサンタクロースとトナカイがやってきてお菓子をくれました。
なにこの山。おもしろい!
この後も他のサンタクロースやトナカイがやってきてお菓子はどんどん増えていく。
しかも「毎年このイベントやってるから良かったら来年参加しませんか?」と誘っていただきました。
うふふ。たくさんお菓子もらっちゃいました!
あ、わさびは持参したやつなので違います。
明るい群馬県民の皆様のお陰で晴れてきました。
ちょうど食べ終わったし、もう一回、晴れた山頂に立ってから下山しまっせ。
青空が気持ちいい!
さきほどの曇り空に比べたら段違いの景色。
ここからどーんと真っ白に冠雪した谷川が見えたら完璧だったんだけどね。まあしゃあない。
水沢山は別名浅間山とも言うから山頂の標柱がどっちで書かれてるのか興味ありました。
やっぱりここでは水沢山だよね。水沢観音の山なんだから水沢山じゃなかったら面白くないもんね。
麓に見えるのはゴルフ場や競技場。
全体的に雲が多くて見渡せるのはここまで。
まあでも上出来でしょう。
下山します!
ゲッザーン開始と甘酒で乾杯
下山を始めるとすぐまた曇ってきた。わずかでも晴れてくれてラッキーだったな。
目力はんぱねぇっす。
お休み石に差し掛かると、子供たちがちらほら。
よく見るとさっき自分と互角の勝負を演じたやり手の子供たちじゃないか。
よっぽど気に入ったんだね。
手に餌付けはできなかったけど置いてあった餌をついばみにきた。
ヤマガラって動きが早くてどうしてもブレた写真ばかりです。
ふむ、今回はここまで。
ブレるのはヤマガラのせいではなく自分の落ち着きの無さが原因かも。
木々の隙間から見えるのは、山頂でお菓子をくれたサンタとトナカイ!
サンタとトナカイが反省会してる!
飲んでいきなよ!と甘酒を振る舞ってくれました。暖まるわ〜
これ毎日やってる訳じゃないからね!今日だけ!また来年!
と言って振る舞ってもらいました。
ほいじゃ、いただきますっ!
ひー、酔っ払っちまうぜー(甘酒)
このクリスマスイベントは狙ったわけじゃなかったけど、思いがけず素敵な登山となりました。
これが今年最後の登山になるかもしれないけど、一年の締めくくりに相応しい楽しい登山になったな。
病み上がりでしんどかったけど。
帰りは水沢観音経由で帰ります。
石造りの灯篭が立ってますが、正式には何て言うかググってみると石灯籠(いしとうろう)という物だそうです。
そのまんまだな。
「万葉の歌碑」がありました。ここで詠まれたものみたいです。だから万葉亭なのねん。
簡単に説明するとこういう歌です。
「伊香保呂能 夜左可能爲提爾 多都弩自能 安良波路萬代母 佐禰乎佐禰弖婆」
さっぱり読めねぇー!
もはや日本語ではないな(笑)
こいつを翻訳すると「伊香保ろの八尺(やさか)の堰塞(いで)に立つ虹の顕(あらは)ろまでもさ寝をさ寝てば」だそうです。
ふふっ、ごめん、さっぱり分からん。
飯縄大権現がでてきました。飯縄山が本山ですね。最初、これが水沢観音だと思った。
水沢観音を散策して温泉へ
かなり急な石段を下っていきます。今日1番の恐怖です。
滑落したら大怪我します。
立派!!水沢観音、立派だ!
師走に位の高いお坊さんが本当に走り回るレアな絵。
ぐっひっひっ。
六角堂。なにこれ。数人で中の車をぐるぐる回してました。
それを見てて幼い頃に数匹の虎がぐるぐる回ってバターになってしまう童話を思い出しました。
駐車場に戻ってくると青空市場が開かれてたので500円で甘納豆ゲット。
最後に青空と水沢山の写真が撮りたかったけど、今日は高曇りの日でこれが限界。雨が降らなかっただけラッキーでしょう。
伊香保温泉にやってきました。ネットでお得なクーポンを見つけたので黄金の湯館というところに来ましたが湯船は広かったし洗い場も多いし休憩所も広いし良かったです。
湯よりもハチミツのシャンプーの泡立ちが良かったのが印象的で本末転倒ですが。
伊香保温泉と言えば石段街です。一回見てみたかったのでちょっとだけ覗いてみます。
観光客が多くて観光地として成功してる感じ。人が途絶えないからなかなか写真が撮れなかったです。
超愛想の悪いおばちゃんが販売する玉こんにゃくのお店と一緒に撮ろうとしたら、玉こんヘッドのおっさんが被るというミラクル。
ゴミ捨て場が温泉に浮かべるアヒルに占拠されとる。
さすが伊香保温泉!
振り返って
水沢山は榛名山の一部の小さなピークですが多くの登山客で賑わう山でした。
一日に2~3往復登る人や5年連続一日も欠かさずに毎日登る人がいたり、サンタがいたり、1億円おじさんがいたり。この日は会えませんでしたが真田幸村の恰好で登る真田丸さんもいるみたいです。短い山行でしたが出会いや見どころが多く、2019年最後の登山を飾るに相応しい楽しい山旅となりました。
今年一年、安全登山有難うございました。
さて、万葉の歌碑ですが、実はこんな意味なんだそうです。
榛名山にあざやかな虹のアーチがかかる。その鮮やかな虹のように2人で共寝ができたらどんなに良いか。さあ寝ようよ。寝ようよ~。
というちょっとエッチな内容みたいです。万葉集ってそんななのか。。
さてさて、2019年はとにかく仕事が忙しくヘトヘトになる毎日でしたが、それでも雲ノ平や御嶽山、残雪の槍ヶ岳や大崩山など前々から登りたいと思っていた山を歩くことができ、とても充実した1年になりました。
そして今年最後の登山となった水沢山。水沢うどんも初めてだったけど、伊香保温泉にも初めてやって来ました。病み上がりに軽めの登山を楽しんだ後のんびり名湯に浸かれ、師走の忙しさを癒すにはもってこいの旅となりました。
それでも登山中は仕事のメールが何度も届くし、下山してすぐ土日出勤してる上司に電話したり、やっぱり最後まで忙しかったんだけどね。。
来年以降も忙しいと思うけど、たくさんの山旅をご紹介していきたいと思います。
今年一年読んでくれた皆様、本当に有難うございました!たま〜に応援メッセージをいただけるのもとても励みになってます!(返信できてなくてごめんなさい!)
では!