毎晩、寝ながら無呼吸エクササイズを実行中のやっほっほ亭です。どもども。
そいつはただの睡眠時無呼吸だよ!
・・・・・。
はい。というわけで
2月2日。厳冬期の榛名山(はるなさん)に雪山登山にやってきました。
よく榛名富士(はるなふじ)にピストンで登って、車で掃部ヶ岳(かもんがたけ)に移動して登ってハイ終わりってレコを見ますが、そんなピークだけをハントしていくやり方じゃ榛名山の良さは何1つ伝えることなんてできないぜ?
ってな訳で今回は榛名湖一周登山だ!
という意気込みでやって来たけど果たして全山縦走なるか!?
乞うご期待。
ルートはビジターセンターを起点に榛名富士からスタート。烏帽子岳〜鬢櫛山(びんぐしやま)〜掃部ヶ岳に登ってビジターセンターに戻ってくる榛名湖一周にチャレンジ!
あくまで意気込みですから。。
この時期は榛名湖も凍りついてるから、運が良ければ凍った湖面を歩ける。そんな冬ならではの榛名山を楽しみながら榛名湖を一周したって距離にして9キロほど。それほど長い距離でもないし、ぜひ今回のルートを参考にしていただければと思います。
凍った榛名湖の上に立てるよ!
榛名山雪山登山のポイント
①複数のピーク群と榛名湖の景色
②凍った榛名湖を歩く(ほんとは駄目みたいだけど!)
③厳冬期でも積雪量は少なく急斜面もないため雪山入門に最適。
はい、毎度ですが少しだけまともな説明をさせてもらいます。
榛名山は日本ニ百名山、上毛三山の一つで榛名富士や相馬山、水沢山などの外輪山も含めた総称です。最高峰は掃部ヶ岳(かもんがたけ)で1,449m。
榛名湖を中心に榛名富士、烏帽子岳、鬢櫛山、掃部ヶ岳、氷室山、天目山といったピークが榛名湖を囲む様にそびえてて前橋市や関越自動車道からもよく目立つ山なので、多くの人が一度は見たことがあるのではないでしょうか?
そんな榛名山は知名度も高いから前々から気にはなっていたのですが、なんとな〜く登る気になれなくて後回しにしてました。
標高の高いところまで車で行けるため観光地化されたイメージが強かったから敬遠してたのですが、行ってみれば原生林の森が気持ち良かったし、山頂からの景色はワンダホーでした。特に硯岩からは榛名湖と榛名富士の眺めが素晴らしくて、もっと早く来れば良かったなと食わず嫌いを反省。ちなみに1番最初にアップした写真が硯岩からの眺めです。
雪が積もって観光客が少なかったってのも重要なポイントで、ゆる〜く静かに楽しめた。
さあ、群馬県民熱愛の名峰榛名山、参るでござる。
にんにん
榛名湖からの掃部ヶ岳です~。
アクセス
群馬県立榛名公園ビジターセンター
住所 群馬県高崎市榛名湖町845
TEL 027-374-9215
ルートとコースタイム
■2019年2月2日
※カッコ内は標準コースタイム
ビジターセンター⇒(45分)⇒榛名富士山頂⇒(35分)⇒榛名湖温泉ゆうすげ⇒(30分)⇒高崎市営駐車場⇒(40分)⇒硯岩⇒(50分)⇒掃部ヶ岳⇒(60分)⇒湖畔の宿記念公園⇒(30分)⇒ビジターセンター
標準コースタイム:4時間50分
■活動距離8.5キロ
■累積標高上り975m
榛名山登山 本編
ビジターセンターから榛名富士へ
ふんふんっ。
鼻息荒めに群馬県立榛名公園にあるビジターセンター駐車場にやってきたぜぃ!
ビジターセンターでトイレを借りて登山の準備をします。ふんふんっ。
いいか!
今日は榛名湖を囲む山を全部登る!ふんっ!
強烈な鼻息とほとばしる鼻水。いつになく気合い入ってるぜ。
ビジターセンター前の駐車場はこんな感じでなかなか広いし、隣の公園にも車を止めることができるから朝が早い登山者が止められないなんてことはたぶん無いんじゃないかな〜と思う。
ほんで鼻息荒めに準備をしてると、もう榛名富士に登って下りてきたであろう2人組がいました。
ちっ、先を越されたか。。
1人は見るからに登山やってそうな方で大きな一眼レフカメラを抱えたこだわりがありそうな人。もう1人の方はやたら声がデカくてアディダスのパーカー姿。しかも今まさに準備をしている我々に聞こえるシャウトぶりで
アディダス「がーっはっは、もう下山完了!俺ら早え!次。次行こう!」
もう1人が言います「その前に証拠写真撮っとかなくていいの?」
アディダス「おー!そうだな!ガッハッハー」
榛名富士をバックに1枚。
パシャッ。
。。。
榛名富士との記念撮影を済ませアディダス御一行は車で掃部ヶ岳を目差して移動していきました。。
なんか、、なんか
野蛮っ!!!
ピークを踏むことだけを目的にして車で移動するなんて、その考えが野蛮っ!!
榛名富士を見上げて今こそ高らかに宣言しよう。
「俺は違う!」(何と張り合ってる?)
「俺は榛名湖を一周して榛名山を満喫するんだ。だって歩きに来たんだから!!」
(さっきのアディダスと張り合ってんのか?アホでちゅー)
榛名山の街灯には人力車。有名なのかな?こういうデザインはピークハントだけをしに来た人は気づかないんだよ、きっと。
ええ偏見です。
榛名富士の登山口に着きました。駐車場から徒歩2〜3分ってとこです。
山頂までは標高差約250m。標準コースタイムは45分。
まず一座目。では参りましょう。
登山道には雪が積もってますが周りは熊笹に覆われてるため、パッと見は雪山じゃないみたいです。
以前、神宮外苑を歩いてておすぎとすれ違った事があったのですが、パッと見でおすぎだと分かりました。
しかもその数日後にピーコともすれ違った。ミラクル。
嘘じゃないよ!!
でもどうでもいい話でしたね。
半分だけ凍った榛名湖を見ながらつづら折りに登っていきます。
ここで突然トレッキングポールがグリップ部からすぽっと抜けて壊れました。ぎょえっ!
ネットで安いやつを探したとは言え、買ったばかりだったから「マジか!」って感じ。
こんなのそう簡単に壊れるもんじゃないし~って保証書ポイっとしちゃったけど、それでも修理してもらえるのかメーカーに問い合わせてみよっと。
太陽が眩しい。
今日は八ヶ岳も北関東もどこもかしこも強風だったので逃げる感じで榛名山にやってきました。榛名山は榛名湖の周りを山々が囲んでるから榛名湖側に居れば風から守ってくれる地形になってます。
アクセスも東京からだと赤城山と同じぐらいの距離だし、なかなかお薦めです。
なんか見えてきました。
ロープウェイの山頂駅です。
中国人ファミリーが観光してました。
ロープウェイの代金は片道440円。往復840円。
今日みたいに雪が積もったら標高差が低いとは言え一般客はロープウェイでしか登れないから、夏より冬の方が利用価値は高いですよね。
しかも山頂から雪景色を堪能できるんだから冬の方が夏よりお得ですね!
とか考えてしまう自分の貧乏性がひどくてひくわ。
ここは安産祈願の神社みたいです。
ついつい人の願い事を見てしまいますよね。
山頂はこの先です。山頂には富士山神社があるみたいなのでちょっと行ってみましょう。
ちなみに榛名富士だから富士山神社ですが本物の富士山にあるのは浅間神社(せんげん)です。
へいへい
鳥居をくぐると左ルートと右ルートに分かれてます。どっちを歩いても同じです。
山頂に着きました。
神様に無事をお祈りしときましょう。安産の神様だけどな!
暖かいので平野部には霞がでてました。冬ならではの空気が澄んだ景色を期待してたけど見事に裏切られて春みたいな風景です。
下山はゆうすげ元と書かれた榛名湖温泉ゆうすげ方面へ。
先行者たぬき。
ビジターセンターからのピストンが王道ルートだからこっちはノートレースだぜ。やはりこの時期に榛名山一周なんて考える人は少ないんだろうか。。
しかも北側斜面で雪が深いからちょいと慎重に行くぜ。
下山は滑るから山頂でチェーンアイゼンを装着。
これで完璧!という甘い考えをあざ笑うかのようにもふもふの雪の下に隠れた木の根で何度もつまずく恐怖の下山。
登りはじめの鼻息荒めのテンションは何処へ。
しかも足場の悪い所を踏んでしまい足首をひねって自滅。
すっかり虫の息になりながらも鼻水を垂らしながらってのは相変わらずで、鼻も足元もズルズルさせながらの情けない下山。
ビジターセンターからの登りでは凍ってなかった榛名湖だったけど、こっちからの角度だと凍結した面しか見えない。
足首をひねったことによる違和感をかばいながら、休み休み写真を撮って景色を記憶に焼き付けるあたりはブロガーとしての執念でしかありません。
ああ、やっと恐怖の下山が終わる。時間にしたらあっという間だったんだけど既にヘトヘトです。
冒頭で雪山入門って書いたのは取り消させて下さい!
凍った榛名湖と掃部ヶ岳
下山すると榛名湖温泉ゆうすげがあります。ここで温泉に入って帰るってのも悪くないプランだな。。
でも榛名湖一周を掲げた以上それじゃあまりにだらしない。
次なるターゲットは烏帽子岳。
ふむ。しかしちょっと待とうか。
ここで烏帽子岳に登ったら疲れすぎるんじゃないか?
きっと烏帽子岳に登らなかったら体力残したまま掃部ヶ岳に登れてきっと楽しく終われるぜ。
むむっ
「パーース!!」
天に向かってバツサインを出すやっほっほ亭。苦渋の決断に要した時間はわずか3秒。
もう一度叫ぶ。
「烏帽子岳はパス!!」
登山口を前に方針転換。
睡眠時無呼吸で鍛えてる心肺機能はまったく成長してなかった様です。
というわけで、榛名湖畔をちょっと散歩して掃部ヶ岳の登山口へ移動するよ。
鬢櫛山(びんぐしやま)もパスして、次なる目的地は硯岩(すずりいわ)だ!
硯岩経由で榛名山最高峰の掃部ヶ岳を目指すことにします。
「かめはめ波ー!!」
凍った榛名湖の上に乗れるなんて、この時期ならでは!
浮かれて越後駒ヶ岳以来の「かめはめ波!」を炸裂させる。
ロープウェイで観光しに来た親子がいることをすっかり忘れて吹き飛ばしてしまったかもしれません。
氷上立入禁止だったのね。。
振り返った湖面の足跡はジト〜っと水が浮きだしてたので実はかなり薄かったみたい。今年は暖冬だったし、今更ながら恐怖だわ。
きっとメジャーブログなら炎上するんだろうな。。
湖畔を歩いてると熊出没注意の看板をたくさん見かけました。よほど多いんでしょう。
烏帽子岳に登らず榛名湖一周のゆる〜いトレッキングを選択して正解だったわ。
もし登ってたらバテバテでこの景色に浮かれる余裕なんてなかったでしょう。
「でっかいスワン!!」
30人ぐらいで漕がないと前に進まなそうな巨大スワンがオフシーズンというわけで寂しく打ち上げられてました。
榛名湖、謎が多いな。
掃部ヶ岳登山口前の無料駐車場に着きました。座ってお昼を食べられそうな東屋もあるしトイレもあるみたい。ちょいとここでお昼にしたいと思います。
さすが観光地です。有難い。
ちっ!
トイレは冬季閉鎖中だったか!
オフシーズンだし、しゃあない。
我慢するぜ!
硯岩経由で掃部ヶ岳へ
お昼をパパッと済ませたら登山開始。
硯岩経由で掃部ヶ岳に登って湖畔の宿記念公園に下山。再び榛名湖畔をハイクしてビジターセンターに戻る。
ちなみに、YAMAPの地図に表示されてるコースタイムが明らかに間違ってるので、この地図を見てやっと手触り感のある情報を得て安心しました。
さて、出発。
食わず嫌いだったなー榛名山。自然林も雪面に反射する陽の光も最高に気持ちいい。
すぐ近くに林間学校用の宿舎や教育関連施設があったから、子供達が登れる様に整備してくれてるのでしょう。有難いことですが、、あたしゃ階段がしんどいのよ。
さて分岐です。右に行けば硯岩。左は掃部ヶ岳。硯岩までわずか100mの距離だから寄らない手はないでしょう。
榛名湖畔を歩いてる時に一際目を引く巨岩が硯岩です。
くっ。山の100mってそれなりにあるのよね(ゼー)。しかも割と急だし(ゼーゼー)。ザックデポすれば良かった。
ジャーーン!でも硯岩からはこんな景色が待ってるんですよ!
掃部ヶ岳の山頂からだと榛名富士が見えないから、ここが榛名富士と榛名湖が1枚に収まるベストポジションだと思うよ!
先ほどの分岐に戻ってきました。
今更だけど「掃部ヶ岳」って「かもんがたけ」で変換されないから書いててすげぇめんどくさい!
「掃除」と書いて「除」を消して、「部」書いて「ヶ」書いて「岳」。
ああめんどくせー!!
カモン!って当て字は嫌いじゃないけど(むしろ好き)。
ここからカモンヶ岳までは0.8キロです。
ここで林間学校を楽しみに来た小学生を幾人も返り討ちにしてきたであろうカモン名物、階段地獄が待っているのだ。
大人にとっても苦行でしかない。
カモンカモン。
カモンという空耳にいざなわれ、やっとこさ陽のあたる場所に出たと同時に階段の苦行は終わる。
さあいよいよ山頂だぜ、ベイビー。
カーモンベイビーアメリカー♫どっちかが夜で昼間〜♫
ええ、無難にDA PUMPです。
カモン達夫と掛けて「てぃろり〜鼻から牛乳〜♫」って牛乳持ってきて鼻から垂らす様な真似しませんよ(早く気づいとけば持ってきたのに・・)
山頂からの眺めです。山の向こうに関東平野が広がってますが、霞がひどいです。
あんな大気が濁った所に住んでるのか。。
そしてひときわ目を引くのは浅間山!
先月(1月)に登った時より遥かに白い!
2月だったら登れなかったかも。。雪の時期の浅間山は絶景ですっごく良かった!
ただ、噴火するかしないかは運次第だから強く薦められないけどね。。
さてさて下山します。
少し標高を下げると再び榛名湖。なんで半分しか凍ってないんでしょうね。水温が違うんかな?
湖畔の宿公園に向けて下山しますが、こっちのルートはあまり歩かれてない!
熊笹が邪魔じゃい!ちょっとルートが不明確なところもあるからちゃんとピンクのネオンリボンを確認しながら下る。
下山完了。ビジターセンターへ
適当な編集によりもう湖畔の宿公園に着きました。モニュメントに紛れてキモいダンスを見せているのは180センチの超イケメン。
顔を隠してるしすげぇ遠いから何とでも言ってやる。
この石碑の前を通ると突然鳴りだす湖畔の宿という歌謡曲。
どこかで聞いたことある曲かもしれないと思って聞いてみたけど初耳でした。他にやることないし最後まで聞いてみたけど長かった。
その直後に他の観光客がやって来てまた流れ出したから退散します。
榛名湖畔の道路に出るとお土産屋さんがちょいちょい並んでます。
飲食店はそこそこ賑わってて、その前を通ると食事中の人が一斉にこっちを向いてその視線が痛過ぎて鼻血。
見苦しいおっさんですんません。ほんとすんません。と、自然と早歩きになってしまうのは仕方ない。
お土産屋さんのぐんまちゃん推しが半端ないのはさすが群馬県です。熊本に行ってもくまモンだらけだしゆるキャラに頼る傾向はこの先も続きそうですね。
ぐんまちゃん、嫌いじゃないけど。
はるなちゃんとか考えないのかな?
「すっげえいいじゃん春菜!」
好感度高いし、人をいじる笑いじゃないから他害ないし、ぜったいいいよ!
何で春菜に白羽の矢を立てないんだ群馬県。勿体なさすぎる!
ビジターセンターまでもうすぐです。
県立公園にやって来るとこんな素敵な遊歩道が整備されてます。車で掃部ヶ岳に移動するピークハンター達はこんな所がある事も知らないまま帰るんだろうな、ぐっしっし(まだ言ってんのか)。
でもね、ほんともったいないことだと思うわけよ。
バズーカ砲みたいなカメラで氷の上を歩く鴨を撮影する榛名ジェントルマン達。
水を差すようですが、被写体が鴨でいいんでしょうか?
とか言いながら俺も並んで1枚撮ってみたけど。
下山後に通りかかったのはあの有名な伊香保温泉。伊香保温泉が榛名山にあることも、群馬県にあることも知らなかった!
名物の長い階段の真ん中に巨大ペヤングのモニュメントがありました。
市営駐車場、有料駐車場は満車。冬はやっぱり温泉ですなー。混んで混んで仕方ないから退散しました。
振り返って
西暦525年〜550年にかけて大噴火を起こした榛名山ですが、今ではすっかり沈静化してます。
2012年、甲冑を着たまま火山に向かって祈ってる様な姿の人骨が見つかり当時は大きなニュースになったそうです。しかもその人骨から成長期に飲んでいた水の成分を割り出すことができるそうで、伊那市出身者ということまで突き止めちゃうんだから現代科学はすごいです。
アニメ「弱虫ペダル」の自転車レースで榛名山に登るシーンがあるのですが、そこで「名峰榛名」と紹介されてるのを聞いて「いつか登ってみてもいいかも」と言う気にさせてくれました。ええ、マンガがきっかけです。
そんな榛名山は、思ってた以上に楽しかった!
ハードな登山より楽しく登る事をモットーにしてるので、榛名山ぐらいの俗っぽさがたまに欲しくなるんですよね~。カモン!
凍った榛名湖の上を歩くのは禁止みたいですが、怪我しない程度に冒険しないと楽しくないですよ。ほどほどに悪ふざけできた榛名山の旅でした。
しかし話は戻りますが、榛名山の火砕流が迫りくる中で山に向かって祈りを捧げた武人はどんな想いだったのか、歴史に思いを馳せちゃいますね。
悪ふざけばかりしてる自分にはとても真似できそうにありません。
では