甲武信ヶ岳 五木ガッツ!

甲武信ヶ岳 五木ガッツ!

 

公共交通機関での日帰りが困難と言われている甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)に行ってきました。

標高は2,475m。日本百名山、花の百名山です。

甲州、武州、信州の3つの国にまたがる事がその名の由来。

深Qが「荒川、千曲川、笛吹川の源流をたどっていくとこの山の頂上に出るというのもおもしろいではないか」と評価している通り、水源として私たちの生活と密接な関係にある山です。

 

さて、今回は公共交通機関での日帰りを成功させるために、いくつかパターンを用意したのでご紹介します。

①塩山駅から8:30発の西沢渓谷行き始発バスに乗車。15:20までに西沢渓谷に下山し、塩山駅行き15:40最終バスに乗車。

⇒ 10時間のコースタイムを半分の5時間に巻く必要あり。健脚向け。

②西沢渓谷までのアクセスは上記1と同じ。帰りのバスを山梨市駅行きの市営バスの最終16:20に乗るために15:50までに下山。

⇒ これもコースタイムを約半分に巻く必要あり。健脚向け。

③西沢渓谷までのアクセスは上記1と同じ。下山は毛木平へ。梓山バス停からJR小梅線 信濃川上駅へ。梓山の最終バスが19:10なのでほぼコースタイム通りに歩けば問題なし。また、毛木平ルートは甲武信ヶ岳のルートの中では一番容易なルートと言われており、西沢渓谷ルートに比べ標高差も少なく、トレイルもなだらかです。

⇒ 東京方面からだと交通費がかかるのでボンビー族からは敬遠されがち。

※不安なら甲武信小屋か雁坂小屋で一泊することを薦めます。

 

ボンビー族の意地にかけて、①の西沢渓谷から徳ちゃん新道を使ったピストンで挑んできます。

14時までに登頂できなかった場合は、③で毛木平方面に下山するつもりです。

ボンビーの名にかけて、いざ。

 

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小屋も5月バージョンですね。

 

アクセス方法

・塩山駅~西沢渓谷のバスの時刻は、こちら
・梓山バス停~信濃川上駅の時刻表は、こちら

 

”西沢渓谷”

■ルート

yamap

 

■スケジュール 2016年5月14日

9:43 西沢渓谷バス停 ⇒ 10:05 徳ちゃん新道登山口 ⇒ 11:10 近丸新道合流地点 ⇒ 12:20 木賊山山頂 ⇒ 12:35 甲武信小屋  ⇒ 12:50 甲武信ヶ岳山頂~昼食~ ⇒ 13:20 木賊山山頂 ⇒ 15:28 徳ちゃん新道登山口 ⇒ 15:45 西沢渓谷バス停

 

 

 

そうそう、まず最初に忘れちゃいけません、

甲武信と言えばこの人の存在を。

 

 

 

五木ひろし こぶし

 

ミスターコブシ。

曲目に「千曲川」があるなんて、まさに甲武信の申し子といったところでしょう。

そのコブシ姿は五木ガッツと呼ばれてるらしいです。

山頂でできたらいいな、五木ガッツ ♪

とにかくこの人の存在を差し置いて甲武信は語れませんね。

 

ちなみに、

 

 

コロッケ 五木

こちらは岩崎宏美さんです。お間違え無きよう。

本来、岩崎宏美さんでもないんですけどね。

 

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朝の塩山駅。8:30の始発バスに並ぶ。

並んでる人数を数えてバスの台数を決めてくれるので、始発で座れなかったことはありません。

乾徳山からの帰りのバスでは一番最初に並んだのに、不運にも自分ひとりだけ最後まで座れなかったのは懐かしい思い出。

 

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塩山駅から約1時間ほど揺られて西沢渓谷に着きました。

売店でお饅頭が買いたかったけど時間が惜しかったので、すぐ登山口に向けて移動します。

 

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西沢渓谷は笛吹川の源流です。

グリーンに透き通る清流を眺めてると、西沢渓谷のハイキングおばちゃんの多さに納得がいく。

 

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徳ちゃん新道の登山口まではバス停から約20分ほど歩きます。

この日、山の天気は曇りの予報になってましたが、麓では時折晴れ間が出て期待が膨らみます。

 

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途中、トイレもあるのでご安心ください。

滝があったり、登山口までは楽しいハイキング〜。

徳ちゃん新道登山口の手前に近丸新道の登山口があるので間違えやすいです。お気をつけください。

 

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着きました。ここで靴紐しめてスパッツ装着。

今日はハイペースで飛ばすので、一人で「よし、行きますか!」と声に出して気合を入れる。

10:05 登山開始!

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事前に地図を見て確認してましたが、こんななだらかなのは最初だけ。

 

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短い距離で標高差1350m以上を駆け上がるのですぐ急坂に変わる。

自分の場合、喘息持ちのため動き始めは空気が吸えなくてキツイ。

ただ、激しい息づかいをすると逆に早く吸えるようになってくるから、これはこれでOK。

自分流のやり方なので、他の喘息持ちの方は真似しないでください。

 

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出だしから恐るべきペースで登る。

どこまで体力が続くか分からないけど、行けるとこまで行っちゃえ!って感じ。

 

 

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バテたぜ。。

10分と持たなかったもんね。なんせ急坂が長すぎるから。。

気持ちもね、ちょっとこれは無理だぞ、という感じになってしまった。

 

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それでも歯を食いしばって尾根道をぐいぐい登ります。

 

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甲武信小屋のご主人、徳ちゃんのブログで事前に仕入れてた情報通り、シャクナゲがちらほらと咲き始めてるようです。

ツツジやシャクナゲ、たくさんの花の中を頑張って歩く。

 

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モーゼが海を割ったように登山道を中心に倒木がバタバタと。

 

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徳ちゃん新道の中間あたりからシャクナゲが更に華やぐ。

眺望のないトレイルなだけに、これには気持ちの入れ替えができて救われたな。

一見の価値があると思います。

 

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色が濃いものから白いものまで。

 

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シャクナゲの並木道を登る。

標高差だけで言ったら、富士山の5号目から山頂までと同じぐらい。

うーん、それでこのハイペース。。

体力が持つか心配になってきたので、次の中継地点でトレッキングポールをだすことにします。

 

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まったくこのトレイルは容赦ねえな。

 

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近丸新道との合流地点。

ここまでコースタイム2時間35分を1時間5分で踏破。前半戦で貯金作ったほうが計算しやすいので作戦通りです。

ここからトレッキングポール使います。これでだいぶ楽になるはず。写真が撮りにくくなるけど仕方ないです。

 

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ここら辺からところどころ眺望が開けるポイントがでてきます。

木賊山(とくさやま)の山頂をとらえました。

甲武信ヶ岳は木賊山を越えた裏側のため、ここからじゃまだ見えません。手強い。

 

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続く続く、急坂が続く。

木の根と倒木によって、段差の高い箇所が増え始める。

へこたれそうになります。

へこたれるわ。

 

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ノボレノボレー

すれ違った優しそうな山男から、山頂はここから約1時間ぐらいかな、と声かけられました。

その人、写真で見た徳ちゃんに似てたな。本人の様な気がするんだけど、小屋のご主人が忙しい土曜の午前に下山するとは思えないからやっぱ違う人か。。。

 

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高所恐怖症の自分が、岩の上からおっかなびっくり下を覗きこむ姿をがんばって自撮りしました。

ソロで来てたテント泊装備の若いお兄さんが撮りましょうか?と言ってきてくれたけど、恥ずかしくて「大丈夫です、大丈夫です」と言って逃げる様に立ち去りました。

また会おうぞ。

 

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北側斜面にでると、ほんの一部ですが、まだアイスバーンが残ってました。

この分だと5月中に残雪は全てとけてしまうでしょうね。

標高は2400m近かったので、風がひんやりして気持ちが良いです。

ぬるかったコーラが冷えて美味くなるのが標高を上げていく楽しみの一つです。

 

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あそこに人が集まってるのは、もしかして、

 

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木賊山(とくさやま)の山頂です。やった!

標高は2,469m。

山頂からの眺望は一切ありませんが、途中で見えたこの山の存在感は際立ってました。

ちなみに甲武信ヶ岳の標高は2,475mなので、木賊山との標高差はわずか6m。

ここからガツンと下ってガツンと登り返します。

へこむわ。へこんじゃうわ。へこみっぱなしだわ。

 

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えっさほいさ、えっさほいさ。

急激に下って行くと、ガスってて分かりにくいけど、甲武信ヶ岳が見えました。

あれを登り返すのね。それで帰りはまた木賊山を登り返すのか。。

気持ちが切れないように勢いで登り切るしかないなと奮い立たせる。

 

 

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甲武信小屋です。雑誌でよく見かける小屋だったので実際に来れて感無量。

ここから距離にして0.4キロ、コースタイム20分で山頂です。

ザックをデポろうか悩みましたが、最近ヤマレコでデポったら山ギア盗難!東北で多発!というレポを読んでしまい、怖かったのでやめておきました。

 

 

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大事なお昼ご飯を盗難されたら下山する元気がでないじゃないか!!

と思いましたが、この日の朝に賞味期限が切れた半額のお弁当なんて誰も取らないか。。ボンビー。

山ギアなんて、今日はスピードが大事だと思ってフリースと軽アイゼンしか持ってこなかったし。

まあ、今更なんですけどね。

 

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長かった折り返し地点が見えてきました。

 

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五木ガッツ!!

眺望の悪いトレイルが続く我慢の登山だっただけに、達成感はひとしお。

ボンビーのプライドをかけた挑戦は、登り始めてから2時間45分で無事、山頂に立つことができました。

登りのコースタイムは6時間なんでなかなか良いペースです。

これでキングボンビーになれる日も近いでしょう。

 

ちなみに今日はランニングの格好ですが、これが一番速乾性に優れてるし、こういう登山には最適だと思う。

 

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北側斜面はガスってなかったので景色を楽しめた。

曇ってるけど暑すぎるよりかはマシです。むしろ助かったな。

狭い山頂には5〜6人しかいません。百名山とは思えない静けさ。

 

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山頂には大弛峠・金峰山方面と、三宝山方面の分岐がありました。

三宝山は埼玉県最高峰の山です。

いつかこいつのピークも踏まなきゃです。

 

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甲武信小屋まで下ってきました。

既にいくつかテントが張られてました。

テントでのんびり登るのが一番です。

 

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ここから木賊山方面へ登り返し。

 

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足が上がらない。山頂では時間が惜しかったので大急ぎでご飯を食べました。

やっぱ休憩時間が足りなかったかな。。

 

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なんとか、ほんとなんとかって感じて木賊山の山頂に着きました。

少しだけベンチに座って休憩。

ここからは苦手な下りなので大幅にコースタイムを巻くことができません。気合いを入れ直します。

 

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やっぱ下りが下手くそだなと痛感します。

長い登りだっただけに、下りも長いです。

 

 

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くそ、大金持ちになりたい。

ヒルズ族との格差に、憤まんやる方ない思いが爆発して巨木をへし折ってしまいました。指圧だけでポキっとね。

俺のマッサージを受けるとこうなるぜ!

 

 

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標高が下がってくると雲の層を抜け、晴れ間が出てきた。暑い暑い。

 

ここら辺から足が痙攣し始めたので休み休み下ります。

山頂で長く休憩を取らないと、こういうところにガタが出てくるんだな。

 

 

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何度かコケそうになって踏ん張った分だけ足の筋肉が悲鳴をあげる。

徳ちゃん新道の分岐に差し掛かった頃には、ちょっとした弾みで足がつりそうだったので、ここで長めに休憩。

おいおい、冗談じゃないよ、ここで足がつって下山できなかったら大変だよ。

残してたハムカツサンドを食べたら、足の痙攣は収まりましたが、もう無理に飛ばせないな。

 

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奥秩父の山々を眺めながらくつろぐ。

あ〜、なんて気持ちいいんだ。totoBIG当たんねぇかなー。

ここまでのタイムで帰りのバスには余裕で間に合うことが判明したので、ゆっくり時間を使います。

 

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もう急ぎません。

のんびりし過ぎて山梨交通のバスを逃してしまっても市営バスに乗れば良いんだから。

と、ボケ~~と休んでたら、後続者の足音に驚いた大きな鹿が、自分の存在に気付かずまっしぐらに駆け下りてきたから殺されるかと思った。

 

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おちおち休んでられないので歩き始める。

下山しながらこんな長い急坂をよく登ってきたな、と改めて感心します。

自分はもうこりごりですが、体力に自信のあるボンビーはぜひ挑戦してもらいたい尾根です。

 

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目がさめるカラマツの緑に囲まれる。

遠いところから笛吹川のせせらぎの音が聞こえてきて、この旅の終わりが近いことに気づかされます。

 

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やっと下山しました。

15:28。やっぱ下山は苦手だ。下山をはじめて約2時間半、登りとほぼ同じ時間がかかりました。

15:40のバスにはなんとか間に合いそうです。

 

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途中、清流で顔と腕をバシャバシャっとワイルドに洗ってバス停に向かいます。

 

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山梨交通のバスを確認。並んでる人達も見えた。間に合いました。

 

振り返って

 

徳ちゃん新道は急坂と緩斜面を繰り返すため、個人的にはメリハリがあって登りやすかったです。

それと、花の百名山に選出された理由がよく分かる、そんな登山となりました。

のんびり登ればこの山の原生林、花の群生をもっと楽しめたことでしょう。

貧乏暇なしとは言いますが、もったいなかったな。。

次はテント泊で来たいと思います。

ハイペースで飛ばしましたが、登りも下りも走った箇所はありません。

最後にバスが見えた時だけ少し小走りしましたが、その程度です。

なので、トレランする方にとっては楽勝だと思います。一般ハイカーは普段から運動してる方じゃないと難しいと思います。

そんな偉そうなことを言っている自分ですが、下山中に足が痙攣してしまったことは反省。下半身強化に努めないと今夏の黒戸尾根は無理だなぁと、課題ができました。

 

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途中で、父親と5歳ぐらいの女の子の二人組とすれ違いました。

こんな山をこんな女の子が登るのか!と超驚きました。10年後には世界百名山の踏破に向けて動き出してることでしょう。

 

ちなみに、

まさかまさか、乾徳山に引き続き、帰りのバスで自分一人だけ立つなんて思いもしませなんだ・・。

山梨交通と自分との相性の悪さを感じます。まさにボンビラス。

 

少し遅らせて市営バスに乗れば良かったなぁ。

塩山駅に着いてホリデー快速を待っていると、電車40分遅れのアナウンス・・・。

まったく、どこまでもついてません。

たそがれるわ。

ミスターコブシの「横浜・たそがれ」が聞こえてきそうな終わりでした。

お後がよろしいようで。ではでは