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2016-17雪山シーズンは11月からの断続的な大雪のおかげで楽しみな冬になりました。

 

冬の山はそりゃ極寒です。

ただでさえ寝坊助の自分にとって、この時期の朝はほんとうに憎い。

憎い。。

夏山に比べ荷物は各段に増えるし、風も強い。防寒具を65ℓザック一杯に詰め込んでヒーヒー言いながら登ります。

ただ、雪山ではそんな苦労を一瞬で吹っ飛ばす、死ぬまでに見ておきたい光景に出会える事があります。

夏山より楽しいことがいっぱいいっぱいあります。

 

そんなわけで早速、標高が高いアルプスにあって比較的登り易い部類に入る木曽駒ヶ岳に行ってきました。

日本百名山、標高は2,956mです。

 

火打、妙高の壮絶なラッセル地獄で幕を開けた今年の雪山シーズン。

今回は人気が高い木曽駒ヶ岳だから、妙高の時の様な延々と続くラッセルはないし、それだけで気が楽です。

むしろ、予想してたより雪が少なかったらどうしよう、と思ってました・・・

ですが、そんな心配まったく無用でした!

 

そして、出会えたのがこのどエライ景色。

 

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美しすぎる冬のアルプス。

あまりに世界が違い過ぎて、不思議な想いで見入ってしまう。

−18度、風速20m、体感温度は-30度を下回ってたかもしれません。

 

最初はガスって何も見えませんでしたが、強風がガスを払うと、徐々に鮮明になってくるアルプスの全貌。

固唾を呑んで見守りました。

激しい地吹雪が波となって宝剣岳から襲い掛かってくる光景を前に、なんで自分がここに立ってるのかよく分からなくなりました。

 

今回はそんな感動に震える旅。

本当に来れてよかった!

いざっ

 

 

アクセス方法

・菅の台バスセンターへのアクセスは、こちら

 

■ルート

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■全行程スケジュール 2016年12月10日

9:40 ロープウェイ千畳敷駅 ⇒ 10:05 登山開始 ⇒ 11:05 乗越浄土(のっこしじょうど) ⇒ 11:45 木曽駒ヶ岳山頂 ⇒ 11:55 下山開始 ⇒ 12:58 ロープウェイ千畳敷駅 ⇒ 14:50 菅の台バスセンター

 

 

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早朝6時の菅の台バスセンターです。

毎度のパターンで前日の夜に到着し、

「始発のバスが8時だから7時までぐっすり眠れるなぁ」、

と完璧な作戦だったのに、隣の車が5時過ぎぐらいから準備を始めるもんだから、

音がうるさくてあまり眠れなかった >_<

 

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眠いずら。。始発バスは8:15だってのに、ぶつぶつ・・。

準備するの早すぎだるぉあぁー。ぶつぶつ・・。

ぶつぶつ。。

ぼやきながら準備をしていると続々とやってくる車。

冬山だっていうのにやっぱ木曽駒は人気ですね。

 

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臨時便も出る盛況ぶり。

この前日まで、ロープウェイが点検で4日間動いてなかったっていうし、この日に集中したのかも。

バスは全員座れる様に準備してくれるのでご安心くだされ。

 

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始発より早い臨時便には乗れませんでした。

でもこれは作戦通り。

「これでラッセルはまぬがれたぜっ!」て感じです。

 

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寒いのでダウン、バラクラバ、ニットなど既にフル装備でロープウェイを待ちます。

 

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日本最高所駅、標高2,612mの千畳敷駅に着きました~。

簡単に標高を上げられるから高山病になる人が多いんだよ、

と以前知り合いから聞いたことがあります。

 

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うあぁ〜。。予想してたけどガッスガスだ。

午前は曇、午後からピーカン予報だったから、登ってるうちに晴れてくることを期待して準備します。

 

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高度順応を意識してのんびり準備しましょう。

ゆっくりすれば先発隊がトレース作ってくれてるはず(*^^*)

 

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アイゼンは12本。前爪は必須です。

ピッケル、バラクラバ、ゴーグル、ゲーター、冬靴、完全装備で挑みます。

雪山入門で紹介されることの多い山ですが、標高3,000mの世界に身を投じるわけですから、自分はそんな簡単な山ではないと思ってます。

 

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登り始めからガツンと下る。おいおい。

このきれいな樹氷の間を通って千畳敷カールの懐へ移動します。

 

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ここがその懐です。夏は観光客が池を眺めながらハイキングするところです。

大所帯のパーティーは周りの邪魔にならない様にここで準備をしてます。

遭対協の雪上訓練、山岳会、ツアー・・・この日はほんと団体が多かったな。

 

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このザックの所有者達は斜面で滑落停止の訓練と称し尻セードで遊んでます。

 

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雪崩が頻繁に起きる宝剣岳直下を遠巻きにして八丁坂から乗越浄土へ向け登り始める。

ツアー団体が踏み固めてくれた雪上を歩けて幸せです!

 

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後ろを振り返ると、一列になってトレースを登ってくる後続の方々。

みんな同じ考えです。

 

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ツアー団体は何度も立ち止まったりして、遅すぎるから抜いてしまった。。

まあ、それでもトレースバッチリなんで大丈夫です。

 

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中央アルプス遭対協の方々です。この日は雪上訓練だったみたいで、先頭の方はずっとラッセルしてました。

今日は安心して滑落できるぜ

 

 

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少しずつ天気も良くなっていく。

土曜も日曜も天気予報は晴れでした。自分が土曜決行で決めた手前、内心は晴れてくれなかったら責任感じるわ~と思ってました。

頼むから晴れてけれ〜。

 

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もっと楽しそうに歩こうぜっ!!っていう雰囲気にはなれないのよ。

ここら辺は油断できない急坂が乗越浄土まで続きます。

6本爪の人がいたけど、ズルズル滑っててほんと危なかったな。

 

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ここからは氷りついた斜面を横に移動するから慎重に進まねばっ。

 

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と思った矢先、撮影中にピッケルを落としてしまいました。言わんこっちゃない。

5mぐらいで止まってくれたから良かったけど、手首にとめるリーシュだけじゃダメですね。

 

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同行者から、

「長めのリーシュを買ってもそれだけでしか使えないから、スリングとカラビナの組み合わせにした方が良いよ」、

とナイスなアドバイスをもらいました。

この翌々日、仕事を定時で切り上げてさかいやスポーツに買いに行きました〜。

おかげで安上がり〜♫

 

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八丁坂ももう少しでおしまい。

強風吹き荒れる稜線に突入です。

雪は吹き払われてしまい、カッチコチの氷の世界。

 

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乗越浄土に着きました。

風ビュービュー、視界ガッスガスです。

 

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あ・・でも。

晴れる?

 

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晴れる!

 

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晴れたーーーーーー!!!!

土曜にしようって言ったの俺ーー!!

誉めてーー!!

 

 

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晴れる!

どんどん晴れる!!

 

稜線に出た最高のタイミングで晴れるという奇跡。

周りがこんな景色だったなんて!

 

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宝剣山荘です。

夏に来た時は、酔っ払った横柄な親父に売店の列を割り込みされて頭にきたのを思い出します。

あん時はプンプン来たぜ~

 

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たくさんいた団体は小屋を風除けに休憩してるらしく、ここから急に人が減りました。

 

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えびの尻尾、育ってます。

 

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中岳です。木曽駒ヶ岳はこの山を越えた先に隠れてます。

ここら辺はアイゼンがきちんと刺さらないぐらい氷が硬くて、雪も吹き飛んでるからトレースが残りません。

 

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青空は気持ち良いんだけど、中岳の麓は風の通り道だから猛烈な風が吹き抜けます。

写真じゃ分かりにくいですね。

 

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すごい寒いけど立ち止まって見ていたい誘惑に駆られる。

 

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凍り付いた宝剣岳。

 

そして俺のデジカメもここで凍り付きました。ちーん。

寒さでバッテリー放電(T_T)

なんてこった。。

 

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ここからはスマホのカメラです。

と言っても i Phoneは取り出した瞬間、バッテリーが放電。相変わらず弱い。

もう1台のアンドロイドは最後まで頑張ってくれたから助かりました。

ただ、素手で撮影しようとすると凍傷になってしまうから、ここから極端に写真の枚数が減ります~。

 

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というわけで、いきなり山頂(^^)/

中岳を端折りました。

素手になれるのは20秒ぐらいが限界です。

 

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左手のグローブが写真にかぶってるのが残念だけど、この時はそれどころじゃなかったです。

20秒の間に何枚撮れるかの勝負。

駒ヶ岳神社奥社の向こうには南アルプスが広がります。

 

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突風に舞う地吹雪。

駒ヶ岳神社を風除けにして少しでも長く山頂に居たかったけど、5分ぐらいが限界でした。

ピークを踏んですぐ下山開始です。

 

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でも、このルート上で一番の景色は山頂からではなく、中岳から乗越浄土に向けて下ってる途中にあると思うから、山頂にこだわる必要はないと思います。

中岳から見下ろす宝剣、空木岳方面はまさにアルプスっていう景色です。

 

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乗越浄土まで下りて来ました。

日射しは更に強さを増し、澄みきった空気に輪郭をはっきりと表す南アルプスと富士山。

 

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八丁坂までくると、風は周囲の岩峰に阻まれて完全に無風地帯でした。

こんな良い天気になるなんて!

 

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ひゃー、宝剣と太陽。

まぶしい。

 

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遭対協の皆さんがツェルトを張って雪上訓練してるのを横目に、楽しい下山。

絶好の登山日和です。

 

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傾斜がきついから尻セードを楽しめると思いましたが、

新雪のため沈み込んでなかなか前に進みません。

 

いや、まさか。沈む理由は少々太ったからかも?

寒くなって食欲が止まらないよ。引き締めねば!!

 

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完全に中央アルプスの雪景色に魅了されてまっただ。。

 

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みんなが作ったトレースを尻で平にしながら滑り降りる。

ほんとごめんちゃい、超きもちいい。

 

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振り返ってみると、尻セードしてるの俺だけやん。恥ずかしい。。

 

それにしたって雲一つない青空。両側にそそり立つ岩。

絵になります。

 

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すごく名残惜しかったけど、一番標高の低いところまで戻ってきました。

ここで12:50。ロープウェイの時間が12:55。1時間間隔だからこれを逃すと13:55まで待つ事になります。

 

この微妙なタイミングが俺(の食欲)に火をつけた。

明治屋のソースカツ丼が早く食べたい!!

前回食べられなかったソースカツ丼が食べたい!!

カツがじゅわっとする食感を楽しみに、走ります。

走る!!

 

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沈む。雪に沈む。

ハァハァ、息切れ半端ねえっす。なんで最後に登るんだっつーの。ぎりぎりかな。

 

プルルルルルルル・・・

無情にも発車音が鳴り響く。

 

ダメだった。。

 

 

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うぅ、ロープウェイのばかやろぅ(T_T)

カツのじゅわっが逃げちまったじゃないかっ。

涙で雪を溶かしてやりましたよ。。

 

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仕方ないので、どうせ1時間待つなら、楽しみながら待つしかありません。

南アルプスオールスターズ。壮観です。

 

少し景色を眺めたらロープウェイ駅の休憩所で、コンポタ飲んで体を温めます。

同行者が持ってきてくれたおやつを食べながら、今日の最高の登山を思い返しながらまったりと時間が過ぎる。

 

 

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菅の台バスセンターまで戻ってくると猿がたくさんいました。

猿も人も子供は喧嘩ばかりしてますね。仲が良いのか悪いのか。。

 

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お腹が空きすぎて、食べ終わってから写真を撮り忘れたことに気付きました。。

ブロガーらしからぬ大失態。

でもやっと来れたよ、明治屋。1年越しの祈願達成となりました。

 

 

 

振り返って

この日の前日まで、4日間ほどロープウェイが点検で運行中止だったこともあり、登山客に踏み荒らされることなく綺麗な状態で雪が残ってました。

前夜にも降雪があり積雪量は十分でした。

夏とは全く違う、雪が敷き詰められた千畳敷カール。凍り付いた岩峰。それを照らす太陽。

目を奪われる絶景でした。

 

稜線に出てから、徐々に晴れて好展望が広がっていく。

短い行程に厳しい環境と雄大な景観が詰め込まれてます。

 

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猛烈な風が宝剣から地吹雪を伴いながら吹き下ろしてくる姿は波の様でした。

世界が違いすぎます。

 

冬の木曽駒ヶ岳は通年営業のロープウェイのおかげで、アプローチが楽にできるため登りやすい山と言われてます。

でもそれは決して冬の暴風を和らげるものではなく、厳しい環境であることに変わりありません。

 

周りを見渡せば、きちんとした装備でかためた山慣れた人がほとんどです。

標高差も距離も短い。体力は必要ありませんが、難易度は天気と各自のスキルで異なるので、充分な準備をしてから挑みたいです。

 

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まあ偉そうなことを言いましたが、

悠々と歩く登山もいいけど、ちょっと冒険してみたいなって時に是非来てください。

期待を超える素晴らしい景色を楽しめると思います。

 

今日は何もかもが忘れられない日になったなぁ〜。

お風呂、ご当地グルメ、折角来たんだからいろいろ楽しんで、登山を更に楽しいものにしたい。

 

まあ正直、最初はソースカツ丼に少し懐疑的でしたけどね。ほんとに美味しいのか?と。

一口食べたら、卵をとじてない分、じゅわっとした食感がすごかったです。

最後まで出来すぎた旅。

そろそろ長くなったので、これにて。

じゅわっち!!

 

なんつって。

 

ではでは。