【甲信】石割山 紅葉登山 無限階段サスペンス!吉田うどんと擬態化富士山

【甲信】石割山 紅葉登山 無限階段サスペンス!吉田うどんと擬態化富士山

雪原のウサギ、海底に潜むカレイ、雲に化ける富士山。

世に言う、日本3大擬態だ。

 

どうだい、見事だろ?

擬態化した富士山は、自分が富士山を見に来たタイミングでその技を惜しみなく披露してくれる。

今日も絶好の擬態日和だ。

 

さて、山中湖のすぐ近くにある石割山(いしわりやま)に登ってきた。

当然、この山の最大のウリは富士山の眺め。正確には擬態した富士の眺めだ。もはや富士山しか見どころが無いと言ってよい山で、本日も見事な擬態っぷりを目の当たりにして泣き崩れた。

紅につまずいてこの俺は〜

閉ざされた雲に向かい〜♫叫び続ける〜♪

慰める奴なんてどこにもおらんー♫

あしからず。

 

いやいや、ちょっと待たれぇーい!

「富士山しか見どころは無い」と言ったばかりだが、もといもとい!秋は例外。

富士周辺はとにかく紅葉が素晴らしい。折り紙付きだ。

そして下山後は吉田うどんを喰らうというグルメもおまけすれば大三元ドラドラコースの出来上がりだ。

 

さて、今回のコースは、石割神社を起点に、石割山→大平山に縦走して山中湖から石割神社に戻ってくるという、何のひねりもないポピュラーなハイキングコース。

距離はそこそこあるけど、標高差は全然ないから、ちょいちょい山歩きをしてる人にとっちゃ屁の河童コースさ。

硬派な方は違う山へ行ったほうが良いね。今日は軟派なもぐもぐツアーだ。

 

しかし、これたけは言わせてもらう。

吉田うどんは硬派だ、と。

 

石割山は1,412m。

河口湖で紅葉祭りが開催されるタイミングは御坂や道志エリアがねらい目。

さあ、役満登山と洒落込もうぜぃ!

 

ルートとコースタイム

■2021年11月6日 ※カッコ内は標準コースタイム

石割神社駐車場⇒(45分)⇒石割神社⇒(20分)⇒石割山⇒(65分)⇒大窪山⇒(25分)⇒大平山⇒(60分)⇒山中湖⇒(80分)⇒石割神社駐車場

コースタイム:5時間00分(休憩含まず)

総距離 14キロ
累積標高上り 719m

石割山登山 本編

抜群の富士山のロケーション

久しぶりの中央線の旅。

11月初旬の登山日和。高尾駅でのハイカー達の混雑っぷり通勤ラッシュの如し。

高尾の人の多さに圧倒されながら、ガラガラに空いた中央本線に乗り込む。

 

山梨県に入ると、超巨大な富士山をどこからでも楽しめる。

何時間も登らないと見えないのは、前回登った北岳ぐらいなもんで、そこら中で富士山の大絶景が大安売り状態だ。

今日の天気は完璧だ。

 

石割神社から登山開始

10月〜11月は登山客が最も多い時期。

ここ石割山は人気のハイキングコースということもあって、石割神社の駐車場は溢れかえっていた。

駐車場のはるか手前に縦列駐車して出発だ。

帰りは山中湖から戻ってくる周回ルートだから、無理して石割神社の近いところに止めなくてもいいのさ。

 

狙い通り、紅葉の最盛期。

しかも快晴だ。

 

ぶわっと、巨大なブーケのような紅葉。

2020年の3月から始まった約1年半ものコロナ影響による目が回る忙しさ。あまりにひどい残業だった。

それでもやっとまともな秋がやって来たんだ。

宣言解除は残業解除と同じだ。

やっとまともな時間に帰れるんた。

そう思っていたが、来年度の予算策定という巨大な渦に巻き込まれ、この登山以降、再び猛烈な残業&土日出勤の日々が始まり、安定の忙しさを経験することになる。

 

そんな事になることなど知らず、

コロナと残業に我々人類は勝ったのじゃー!がっはっはーっ!

と、移りゆく季節を嫌というほど楽しんでいる。

歩き始めて3分だというのに。

 

石割神社の駐車場にあるトイレでキジ撃ちでもしとこう。

人気のハイキングコースを放尿ロードにする訳にはいかない。

ここは水洗でとてもきれいなトイレだったよ。

 

この橋を渡れば紅葉登山が始まる。

さあ、山村紅葉が笑顔で待っているぞ。

 

無限階段

石割神社の鳥居をくぐる。ここに神社があると思ってはいけない。

石割神社は8合目にあるからまだまだ先なのだ。

 

奥武蔵の可愛らしいお犬様ばかり見てると、こうしたちゃんとした狛犬が恐ろしく見える。

 

よっ。お見事。

紅葉から目を戻してみよう。

 

お、お見事…。

登る前から胃酸が込み上げてきそうだ。

 

この階段の末路、先が見えないじゃないか。

そう簡単に山村紅葉には会わせてくれないのね。

登る直前にシャリバテ防止でしっかりお弁当食べたことを後悔する開幕。

 

お、恐ろしい。

よくもこんな階段を作ろうなどと考えたものだ。

嫌というほど秋を楽しむつもりだったが、その前に天国へ召されそうだ。

こりゃ無理だ!と言い放ち、50段ほど登ったところでダブルストックを投入。

 

それからは黙々と登り続け、

ひたすら登り続け、

写真を撮る余裕も無いほど登り続け、

途中、死んでるジジババを何人も見てきた。

ああ、置いていかんでくれ〜、水〜、水をくれ〜と、無駄に分厚いダウンを着込んだ観光客が、大量の汗を垂れ流しながらうめき苦しんている惨状を横目に、

「すまぬ、余もぎりぎりなんじゃ」

と素通りしてきた。

 

神様とは残酷だ。

ここを這い上がってきた者のみ、山村紅葉に会わせてやろうぞと、一切手を緩めることはしない。

そこまでして山村紅葉に会いたいか?と言われると、ここまで来たらどんなことがあっても会いたいと答えるのが男気ってもんだ。

さあ、あともう少しだ。

 

ゴールに設置されていたあずま屋のベンチにへたり込んだ。

目を閉じると暗い中で火花がパチパチするのが見えた。もう限界だ。

ぶっ倒れて、しばらくして目を開けてみれば、

 

ああ、山村紅葉サスペンス。

鮮血に染まる紅葉の強襲。確かにそこに犯人はいた。

ハイカーを虜にする緑黄色紅葉の雨あられ。

これは小宇宙だ。いや、もとい、サスペンスだ。

 

本格的な紅葉登山に突入

さっきまでの階段はなんだったんだと目を疑う、真っ平らな水平歩道が続く。

ブナの森は葉を落とす時期が早いけど、タイミングさえ合えば想像を超えた黄色一色の美輪明宏なスピリチュアルワールドへと誘ってくれる。

山村紅葉から美輪明宏へ。まるで伝説の10.8中日対巨人戦の槇原〜斎藤〜桑田の継投ばりの豪華リレーだ。

 

我ながら、安定のハレオトコ。紅葉が青空に映えまくりじゃないか。

紅葉の癒やしと、乾燥して冷えた空気が仕事で受けたダメージを緩和してくれる。

 

もはや畏怖を感じる。美輪明宏から発せられるオーラの様だ。

昔、江原啓之と美輪明宏が司会進行するゲイのオーラたっぷりの「オーラの泉」という番組があったが、今思えばこんなコアな番組はなかった。

異色を通り越してまさに別世界だった。

ここは別世界に通じるスピリチュアルなロードなのだ。

 

富士周辺の山は気温差や日照条件などが紅葉に適しているんだろう。

乾ききった森が呼吸している様だ。

階段で倒れていたジジババが、命を削ってでも見に来る価値がここには間違いなくあった。

 

この景色を見られたんだからもう帰ってもいいんじゃない?と思えるぐらい感動の景色だ。

明るい光が満ちている。

階段で足を使い果たしたことを体が忘れることは無いが、精神の疲労は抜けていく様だ。

 

まだまだ続く。幅広の平らな道がブナの森を貫く。

薄暗い階段とのギャップが驚きを倍増させてるのかもしれない。

しかし、いつまで横移動が続くんだ、これ。

階段を一気に登らせるのでなく、少しはこういう道を織り交ぜつつ登らせれば、何人かのジジババは救えたものを…。

石割山は非情だ。

 

これを見られるのは、勝者のみぞ。

 

しかし、改めて言っておくが、秋らしい山歩きに欠かせないのは、紅葉よりもむしろ下山後のご当地グルメにかかっている。食の秋なのだ。いろいろ欲張ってみるに限る。

しかし、高価な物は望まない。できればワンコイングルメ。高くても1,000円で抑えたいところだ。

お目当てのお店が営業している内に下山できる様に、少しペース配分を気にしなくてはならない。

 

道志山塊最高峰の御正体山と縦走することのできる石割山だけど、それだとちょっとハードだから、今回は最もポピュラーな石割山ハイキングコースを歩いてきた。

基本スタイルは軟派な登山推奨派だ。

 

富士山しか見どころがないなんて思っていたが、そんなことはなかった。

 

石割神社に到着。寺社仏閣にはあまり興味は無いが、折角の名物だからしっかり見学させていただきまひょ。

 

桂の木が御神木とのこと。ほんでもってこの木の後ろに湧き出る水が相模川の源流なんだそうだ。

 

桂の木ね。ふむふむ。

 

次々いくぜ。ほんでこれが石割の由来にもなった岩で、ここから水が湧き出てるらしい。

らしいというのは、自分がこの岩を通過しようとすると、後ろから来る女性に猛烈な煽りを受けてゆっくり探せなかったからだ。くそっ。

山歩きをしていればこういう岩はどこにでもありそうだが、そんな事は口にしてはいけない。

 

女性に後ろから早よ行けと煽られたポイントだ。

割れた岩の中を通過する。そう、ここら辺に水が湧き出てたはずなのだ。

どうやらこの岩を3周すると御利益があるらしく、その女性は御利益目当てにぐるぐる回ってたということを後で知った。

それを知ってたら俺も一緒にぐるぐる回って楽しんたのに。ぐぞ。

 

石割神社を後にして、山頂方面へ。

石割神社は8合目にある。階段を登りきるとずっと水平移動だったから実質8割は階段だけで稼いでしまったということ。今更ながらそんな山あるか?ウケるわ。

ここからなら山頂まではあっという間に着いてしまいそうだ。

 

部下というか後輩が、仕事で行き詰まるとなんでもすぐに意見を求めてやってくる。

見切り発車して間違えるてもらうのも経験だ。

多くの上司は、若い部下には大いに失敗してもらい、大きく成長してもらいたい、そう願っているものだ(と思う)。

間違えたらいつでもリカバリーしてやる。そういうつもりで構えてても、友達感覚なのかなんでも気安く聞いてくる。

「さあ、ここから先は自分で考えな」

と言ってあしらうと

「マジっすか、いいじゃないっすか。その先を聞かせてくださいYo!」としつこく迫ってくる。

「簡単に答えを聞こうとすんなYO!」と突っぱね、シャーペンの芯を2回ほど出して、爪で折ってそいつの首めがけて飛ばす。

しかしそいつもイテテと言いつつ逃げる気配はない。

一歩間違えればパワハラだが、懲りない奴には容赦しない。

続けざまにシャー芯を飛ばし続ける。手は緩めない。

 

敵も大したもので諦めない。

そしてそいつは膝から崩れ落ちる一言を言い放った。

「だってそこに近道があるんだからいいじゃないッスか!」

コイツ…。ただ早く終わらせたいだけなのだ。自分が失敗することで客や同僚に迷惑をかけるのが怖いという理由ではないのだ。

成長しない。コイツは成長しないぞ。

悩み続けて約3年。

今、彼は他部署で働いてる。

武者修行の旅に出したのだ。いろんな部署で揉まれて大きく育ってほしい。これは放棄ではない。稚魚を川に放ち、立派な鮭となって遡上してくるのを待つ気分なのだ。

そんなことを考えながら歩いていた。仕事のし過ぎだ。

 

石割山山頂

考え事をしながら歩いてたら、呆気ないけどもう山頂だ。

テレビの画面なんかには収まりきらない、この上なく大きな絵が広がっているはずだ。

期待で胸が膨らむ。

 

はい、どぼぼーーん。

あれ、さっきまで完璧な晴天だったはずなのに。どうしたというのだ?

山頂に着くタイミングで幕を開ける博多曇たく。

青空を埋め尽くす雲と富士山の完璧な擬態が始まった。

これはもはや曇天を眺めに来たようなもんだな。。

 

くそっ!下山したらうどんだけじゃない。アメリカンドッグも暴食だ!

アメリカンドッグ。それは好き嫌いがはっきり分かれる食べ物だろう。

別名「カロリー」。

ホットケーキミックスを油で揚げるという、代謝が落ちてきたおっさんが決して口にしてはならない悪魔の食べ物。

大好きだ。

残業で疲れた帰り道、ご褒美だよ〜♫と言い放ち、ついコンビニで買ってしまうのだ。100円という手軽さが嬉しいじゃないのぉ〜このこのー。

ついつい嬉しくて、ケチャップを握りしめてパキッと破裂させ、手をケチャップまみれにして帰ったこともある。まったくもって大人気ない。

今日はなんもかんも解禁だ。

 

たまにジャンボフランクにいく時だってある。でもそれは贅沢だ。よほどの時しか買えない。

あ、そんな話ではなかった。

こっち方面の眺望に救われた。

石割山からは道志の山々が一望だ。電線が残念な仕事をしているが、仕方あるまい。

 

山頂は広く、多くのハイカーが十分のスペースを確保しながらくつろいでいた。

多くのハイカーが縦走するものたと思っていたが、石割山だけに登りに来た人が大半だった。

 

縦走開始

なんだこの薄暗さは。完全なる曇り空じゃないか。

さっきまで木漏れ日の中をもしもツアーズ的なルンルン感覚で楽しめたというのに、もはや帰れまテン的な重い空気。

ゴールはまだまだ先だ。

 

ド派手なシューズと落ち葉が擬態してる。

 

薄目を開けたような青空が垣間見えた。

青空に期待なんかするから、一喜一憂するんだ。

そう、今日の俺は南斗五車星の1人、雲のジュウザ。早速、ジュウザになりきって曇天ウエルカムだと自己催眠に没頭する。

ジュウザという男は心優しいが、ぷかぷか浮ついて掴み所のないキャラ。結果、ラオウに呆気なく抹殺される。俺はラオウに殺される。ひでぶ。

自己催眠、終了。

 

最近、早く寝るようになった。年寄りか?いや、そうではない。

早くと言っても23時頃に布団に入り、それから1時間ほどスマホ見たり本を読んだりする時間を作ることにしたのだ。

10〜20代を中心にテレビ離れが進んでるらしい。それだ。

自分は超テレビ大好きおっさんだったが、本を読む時間を増やして、遅ればせながらテレビ離れにトライしている。

しかし、勘違い甚だしかった。そもそも10〜20代のテレビ離れはYouTubeなどのソーシャルメディアに移行したからであって結局メディア漬け。決して読書に走ってる訳ではなかったのだ。

そんなことにも気付かず、俺もとうとうテレビ離れしちまったなーと、今どき感を人一倍アピールしていたが、端からはただ読書にうつつを抜かすおっさんでしかなかった。

 

どうでもいい身の上話ばかり挟んでいるので、話を戻す。

秋らしい風景の中を突っ切って歩いている。風もない。

ハイキングコースと言えども、周回すると意外と長くて14キロもあるのだ。でも累積の上りは700mほどしかないから、普段から登山したりランニングしたりする人にとっては軽めの運動って感じだと思う。

 

あ、富士山が擬態を解いた。

この後、秒殺で隠れてしまったが…。

 

軽く登り返すと次なるピーク。

大平山かな?

 

ちがった。平尾山とのこと。

この時は知らなかったけど、こういう小ピークをいくつか越えていく。

ここでYAMAPで等高線を確認。

下調べゼロ男はここでアップダウンが繰り返される事実を知るのだった。

どうりで…。

今日は体調が好調で、階段も止まらずにクリアてきたし、石割山の山頂までもあっという間に着いてしまった。

石割山の山頂であとは下りだけだぜ!楽勝だなーと完全に浮かれていたのは甚だ勘違いだったという訳だ。

むしろ、ここから始まるハイキングコース。

ここから…。

 

ここから見えるあの小ピークも登り返すのか。

富士周辺の山らしく、左前方に完璧に「雲化」した富士山を確認しながら下っていく。

下っていく…。あぁ、もったいない。

富士山もまた気分が向いたら姿を見せてくれるだろう。

 

山中湖とブルジョワ達のペンション郡が見える。

ちなみにあそこ一帯は立入禁止エリアだ。ブルジョワとボンビーの差以上に見えない格差が引かれている。もはや38度線だ。一度ボンビーに反応すれば警報がけたたましく鳴り響き、国境警備隊によって容赦なくゴキジェットを噴射される。

ボンビーの神様に取り憑かれた我々が侵入するなんて許されないのだ。

 

政治家が不正に受け取った資金や、今話題の文書通信費などを全額寄付してますよー!パフォーマンスが議員の間で流行っているのだろうか。

アピールするように寄付しました!と言い放つ議員さんたち、なにか勘違いしてないか?

こっちは寄付のために税金を払ってる訳ではないのだよ。

寄付なんかせずに戻せ!わずかでもいいから返しておくれー!

と声を大にして言いたい。

10万円のばら撒きなんかいいから、制度を早く見直しておくれ。

 

なんだこの上り。標高は低いのに税金なみに高く見える。息が苦ぴーよ。

最近、ランニングを疎かにしてるから心肺機能も落ちた。

 

景色とは関係ない話だけど、、関係ない話しかしてないけど、、

仕事によるストレス発散のため、最近腕立て伏せを始めたのさ。とりあえず60回だけ。それでもわずか1ヶ月でもりもり胸筋が付いてきた。

やった分だけちゃんと結果がでるのが面白い。もはや軽くバストだ。Bカップはあるかも。

当然、体重も増えるから下半身がしんどくなる。

つまり、登山向きな体ではなくなるということね。

1ヶ月経って、今気付いた。

付いた筋肉、もういらん。

考えてみればマッチョなハイカーって見かけないもんね。

 

木を伐採して登山道っぽく見えるところは、山火事が起きても燃え広がらないための防火帯だろうか。

林業に偏重した森林づくりが山火事が起きた際の被害を拡大させている人災の側面もあるらしい。なかなか興味深いテーマだよね。

調べてみる価値がありそうだが、残念ながら今は読書とYouTubeチャンネルの「上原浩治の雑談魂」の掛け持ちで忙しいから調査は後回しだ。

 

テレビドラマで刑事がつぶやいた

「気に食わねぇな」というセリフを、

「筋肉バレーな」と聞き間違えた。

筋トレはかりしてたから脳みそまで筋肉になってしまったのかもしれない。自分のアホさで不安になった。

きっとここは「おっぱいバレー」と聞き間違えるのが正解だったんだろうな。

 

胸筋の増強による体重増で、想定外に疲れた。やっとこさ大平山に到着。

もう筋トレは控えよう。このままだとランニングにも支障がでそうだ。

 

大平山の山頂は広くて、100人乗っても大丈夫。

分厚い綿あめ製が空を覆う山頂は信じられないぐらい寒いよ。

ハイカー達がご飯を食べながら「寒い寒い、ガッハッハー」と笑い合っていた。不思議な光景だ。

山の魅力で、多くの筋肉化した脳みそもだいぶほぐされてきている証拠だ。

自然に触れ合うというのはつくづく大事なことなんだな。

 

大平山から山中湖まではすぐそこだ。山中湖に点々と浮かぶ遊覧船が見える。

船上ではシャンパンで優雅に乾杯し、ローストビーフに手を伸ばそうとするジジイと愛人の姿が見えそうな距離だ。彼らは仮に石割山に登ることがあったとしても、シェルパを雇ってしまうだろう。

そのシャンパンがどんな味かは、下戸の自分には想像もできないが、自分が今手にしているアミノバイタルを庶民の味と言ってドン・ペリニヨンに混入してやりたいぜ。

 

雲は多いけど、たまに光芒が差し、湖面が輝く。

船からよりも山から見たほうが格段に美しい景色だと断言できる。

 

前回の北岳登山では、次の日出勤するのにトレッキングポールが必要なぐらい体中の筋肉が壊れた。

これでハッキリした。筋トレしたって無駄なのだ。

所詮、自分の生活スタイルに筋トレなんて不要。意味なんてないんだ。

先ほど、筋肉増はランニングに支障が出そうだと言ったが、そもそもコロナで次々とマラソンイベントは中止となり、あちきのモチベーションは底辺まで低下している。

5回のトライでやっと当選した東京マラソンも中止が決まり、なけなしの小遣いから支払ったエントリー費用20000円が、まさか戻ってこないという事態があった時点で、自分の走る意欲は完全に「虚無化」にしてしまったのだ。

世界中がコロナに振り回され、自分も残業まみれクソまみれの日々に突入したのだった。

体力の衰退もその頃から拍車がかかった。

筋トレの話をしていたらコロナに辿り着いた。

胸筋、恐るべし。

 

オレンジに染まるカラマツ。

 

山の話題は置いといて、つまらない身の上話は続く。

毎朝マックでブログを書き綴っている自分だが、とうとうモバイルオーダーデビューしたという話。

マックにはしょっちゅう行くけどモバイルオーダーはちょっとハードル高め・・という人はぜひ始めてみてほしい。

マックほどの大手が、今時ペイペイやクレジットカードに対応していないというのは常連なら周知の事実。びっくりだよね。でもモバイルオーダーなら使えるのを知ってたかい?俺は知らなかった!

というか、それが始めたきっかけ。

しかも、ペイペイなら期間限定だったけど、5%還元キャンペーンもやってたのだ。毎日利用する自分にとっちゃこれは超お得!

毎日通うと言っても、わずか100円のコーヒーを一杯しか買わないんだけど。。30分ばかしブログを書く場所を買ってる様なものさ。激安っ!

なにか新しいことを始めるのは勇気がいる。おっさんになれば尚更だ。

でも、自分の顔を見れば、何も言わなくてもミルクを一つ付けてコーヒーを出してくれる顔なじみのスタッフがいるマックだから、こんな自分にもモバイルオーダーができた。常連でなかったのなら絶対に無理だったと思う。

このモバイルオーダーは並ぶ必要もないし、とても便利で今はすごく気に入ってる。

マックばんざいだ。

一杯のコーヒーしか飲まないけど。

 

そして、今はマックの三角チョコパイが食べたい。

コンビニでついついアメリカンドッグを買ってしまう自分だが、今一番注目しているのが三角チョコパイだ。期間限定だから早めに食べに行かなくては!

ただ、コレステロールの数値がやばくて再検査になってしまったんだよね。原因は明白だ。三角チョコパイを最後に再びダイエット生活を始めなくてはなるまい。おっさんの体はデリケートなのだ。

 

再び登りじゃないか。もう何度目かの上り坂。腹が減った。

ラーメンより、蕎麦より、うどんだ。うどんが好きだ。ちゃんぽんはうどんと並ぶぐらい好きだ。関東で美味いちゃんぼんは食べられないため鼻っから諦めている。

関東の人々は本当のちゃんぽんの味を知らないことに気付いてないが、それ以前に大して興味もないというのが実情だ。

とんこつラーメンと同じで、土着的に、またお店によって味が全然違うから、ちゃんぽんの楽しみ方も様々。しかしそれは九州に限った話で、九州を一歩出れば、鍋の締めはちゃんぽんではなくうどんか雑炊に変わる。

だいたい、スーパーでちゃんぽん麺を見ることは無いのだ。

王者うどんみたいに全国規模じゃないのだ。

だからこそ、九州に旅行に来ることがあれば、ぜひモツ鍋からの締めのちゃんぽん麺という、コレステロール値アップの旅を企画して欲しいものだ。

 

さあ、小ピークに登ってしまえば、富豪が浮遊する山中湖まで50分の距離だよ。

 

稜線では紅葉は終わってしまっていたが、標高を下げてくれば山村紅葉サスペンスの再放送。キャサリンシリーズ懐かしいぞ。

 

やはりこの時期の富士周辺は格別だ。

こんな俗っぽい山でさえ原生林が豊富に残っている。

 

トレイルからアスファルトの舗装路へと変わった。それでも尚、無限紅葉列車は終わらない。

途中、「庶民お断り」の注意書きを横目に、

いつか、いつかアミノバイタルをドン・ペリニヨンに混ぜてやる!と心に誓い、山中湖へと下っていく。

 

石割神社へ散歩しながら戻る

山中湖湖畔のサイクリングコースにでて、てくてくと石割神社に戻る。

バスで石割神社まで戻ることも可能だが、そこは札付きのボンビー。自分の足で無駄な費用は節約し、吉田のうどんの足しにする算段だ。名実とも足で稼ぐってやつだ。

しかし、うっかりしていた。

この時、既に時刻は12:30。

全ての吉田うどんのお店は14:30に営業を終了してしまうのだ。

 

しかし、この時はそんなことは露ほども知らず。

 

なんだよぉ~、山中湖周辺も山村紅葉やん~♪

などと、呑気にえっちらおっちら老人の様にお散歩。

 

ふあっ!巨大スワン発見!

ダイヤモンドプリンセス号の悲劇を思えば、格段に平和な時代が訪れたのを感じる。

 

お願いですぅ〜、ほんの少しでいいから擬態を解いておくれやすぅ〜と、願えばチラ見が叶った。

足を止めてしばらく観賞と撮影。

無駄に時間を使う。

2回言うが、14時半になると一斉に吉田うどんは店じまいしてしまう。

 

石割山が見えてきた。と言ってもあのどれが石割山か、実は分かっていない。

そろそろ空腹の限界だ。声にならない胃袋の共鳴が始まった。

階段で足を使い果たしたダメージがここにきて効いてきた。もう早くなんて歩けない。

 

石割神社に向けて寿徳寺の中を通過。

ここの紅葉が今日イチだったという悲しい事実。

 

ああ、なんて立派なイチョウだ。美しさと裏腹に踏まれて漂う銀杏臭。うっ。

ここら辺で目当てのうどん屋の営業時間をチェックしてかなり焦る。

この時点で13:20。石割神社には急いでも14:00だ。

吉田市に移動してお目当てのお店に14:30までにたどり着けるか?いや、不可能だ。

山中湖周辺は紅葉目当ての観光客で渋滞してるし。

絶対にムリ!

 

 

ここから1番近い吉田うどんのお店へ変更だ。

 

 

そのお店にはぎりぎり14:30までに着いたが、ラストオーダーは14時だよ、と死刑宣告。

この卑怯者ー!ラスト14:30ってぐるなびに書いてあるじゃないかー。ううっううっ、悔しくて涙が止まらなかった。

諦めた。

もう諦めたと言いつつ、他のうどん屋さんに行ってみる。

やはり営業終了。

もう終わった。

でもアメリカンドッグがあればいいさ。今日はご褒美にジャンボフランクにしたっていい。

 

富士吉田市にはまた来ればいい。

悔やまれるのは、おおー見事に擬態してるぜー!と呑気に雲化した富士山の撮影に時間を費やしてたことだ。

 

さあ、ジャンボフランク食べるからコンビニ行こうと頭を切り替えて帰路へ。

 

通りがかった吉田うどんの「てんせいや」さん。

「準備中」と掲げる招き猫。まさに招かれる様にこの店にも立ち寄ってみた。

ダメ元で女将さんに「だめですかね?」と目に涙を溜めて聞いてみると、

「う~ん。うん大丈夫よ。豚丼はもうないけど、それでも良ければ」

とまさかの神対応、入店OK!

 

しかも、後で知ったけど、この「てんせいや」さんもなかなか高評価のお店。

ありがとう、ありがとう。

食い気味にお礼を伝え、たじろぐ店主。それぐらい嬉しかった。

 

吉田のうどんの特長はやはり馬肉を使っているという点。

なので、ここは迷わず肉うどんをチョイス。

馬肉と言えば熊本と山梨だ。

 

生きてて良かったと思える味がした。

ここてんせいやさんの吉田うどんは、ガチガチに硬い麺ではなく、もちもち系の極太麺。

噛めば噛むほど小麦の味がでてきて、濃い目の汁とは神マッチ。スープは味噌味っていうのがこれまた山梨らしくてグッド。

なんにしても、吉田うどん以上の味がする吉田うどんで格別だったYo!

 

振り返って

快晴を狙ってやって来たというのに、そう安々と姿を見せてくれないのが富士山ってもんだ。

こんな日もある。何度も通ってればきっと感動の景色に出会えるはずだ。

紅葉は完璧。ブナ林の紅葉はまさにピークを迎えてたし、隣の山域が丹沢だというのに相変わらずこの山域は原生林が豊富で驚かされる。

 

登山に飽きた、という話はよく聞く。

毎日吉田うどんを食べてれば飽きるのは当たり前だ。

自分は登山の飽き防止のために、心がけていることがある。

・なるべく登ったことの無い山に登る。
・2回目の山の場合は、以前とは違う季節に登る。
・登山は月2回まで。

次回は最初に目当てにしていた吉田うどんのお店に行くことを誓いますっ。

まだまだある。

・登ることとブログを書く楽しみを両立させる。
・カメラ。
・下山後のワンコイングルメ。
・温泉。

ワンコインというのが味噌。高価なものなんて望んでない。ご当地名物で高価なものなんて、そんなもの偽物だ。あくまでその土地の人が好んで食べている物がターゲット。

ご当地スーパーは超ねらい目だ。

それでも飽きたら、少し距離を置くだけさ~。

ではでは

【今回の使用カメラ】

富士フイルムX-T1、XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS


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