涌蓋山(はげの湯) すすき野原の男の子 日帰り登山(2016.10.10)

涌蓋山(はげの湯) すすき野原の男の子 日帰り登山(2016.10.10)

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九州の山と聞いて、草原の広がる山を思い浮かべる人は多いと思います。

阿蘇や九重の野焼きの歴史は古く、1000年以上続く伝統行事と言われてます。

春に野焼きされた山は、この季節になると草紅葉とすすき野原に衣替えをし、登山者は樹林帯に遮られることのない涼しい風を全身に浴びて、九州の長い長い夏の終わりと、秋の訪れを感じます。

 

そんな草原の山の代表格、涌蓋山(わいたさん)に家族で登ってきました。

標高は1,500m日本三百名山九州百名山です。

九重の最西端に位置する独立峰で、360度の大パノラマを楽しめるのが最大の魅力。

この日は快晴に恵まれ、九重、阿蘇、由布、祖母山まで見渡せました。

時間がなかったため、楽しみにしていたはげの湯温泉はお預けになってしまったのが心残りですが、大満足の登山となりました。

 

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九重の眩しい季節が拡がる〜

 

アクセス方法

・はげの湯登山口へは、山翠、くぬぎ湯の前を通って道なりに進むと第1駐車場がでてきます。
・くぬぎ湯へのアクセスは、こちら
・第1駐車場を過ぎて更に上に進むと第2駐車場がありますが、悪路で離合もできないためお薦めしません。

 

■ルート

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下山中、第2駐車場でスマホの充電が切れたためそこまでのログとなってます。
第2駐車場から第1駐車場までは林道を使って下山しました。

 

■全行程スケジュール 2016年10月10日

10:20 登山口 ⇒ 11:20 第2駐車場 ⇒ 12:50 山頂(昼食) ⇒ 14:05 下山開始 ⇒ 15:20 第2駐車場 ⇒ 16:05 第1駐車場

 

 

登山開始

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熊本県阿蘇郡小国町のはげの湯温泉登山口から涌蓋山にアタックします。

この2日前に阿蘇山が36年ぶりに大爆発しました。ここも阿蘇郡ですが、30キロ以上離れてるため降灰の影響はありません。

のんびりし過ぎてしまい、福岡を出たのが7:30。
途中、太宰府で渋滞につかまり、10:00 に第1駐車場に着きました。

 

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登山開始。

噴火のニュースが子供たちの耳に入ったら絶対に登山に付き合ってくれないので、ひた隠しにしました。

 

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これが噂に聞いてた、登山口の近くにあるBOTTONトイレ。見た目は綺麗ですね。

 

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案内標識に従って、しばらくは林道をてくてく。

 

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すすき野原が白く輝く。野原の先に丸くたおやかな涌蓋山が見えます。

 

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ここから林道とはおさらばして草原歩きが始まります。

 

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子供にとっては自分の背丈より高いすすき野原を進んでいくから大変です。

足元には放牧された牛の糞が転がってるので、足元にも注意しながら進みます。

 

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立ち止まって顔を上げれば、秋らしいすこぶる爽快な景色が拡がってます。

と言っても、トレイルは滑りやすいし狭いしで、とても楽しみながら登るって感じにはなれない。

牛糞の地雷にも気をつけないといけませんからっ

( ̄◇ ̄;)

 

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はげの湯から立ち上る湯煙。

ここら辺は地熱発電所もできるほどだから、はげの湯をはじめとする湧蓋温泉郷や黒川温泉、杖立温泉といった有名な温泉がひしめき合ってます。

 

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すすきの背が高く、後ろから登ってくる長男と女房殿が隠れて見えない。

爽快なハイキングを想像してただけに、草を掻き分けながらの面倒な登山となってしまい、長男のテンションダウンが心配。

 

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遠くに赤牛を確認。

あやつらの牛糞爆弾のせいで登りにくいぜ。あとで食ってやる!

 

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長かったすすき野原よ、さようなら。

樹林帯に突入し、木漏れ日を受けながら気持ちよく歩けました。

 

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林道出合いに出て振り返る。なかなか標高を上げてきたどっ。

 

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ここから第2駐車場までは約10分ほどの林道歩き。

最初は第2駐車場まで車で行こうか悩んだけど、こんな悪路だと知って第1駐車場にして本当に良かったと安堵しました。

 

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第2駐車場からは、再び熊笹に覆われたトレイルを掻き分けながら進んでいく。

すっごい滑りやすい。下りは恐怖だろうな。。

 

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リンドウ、かな。

 

 

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トレイルの幅は狭いし、足元が見えず歩きにくい(^◇^;)

はばーせまいっスねぃ!(Have a nice day!)

ドモヽ(´Д` ) ( ´Д`)ノドモ

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山頂を捉えた。

長男と手を繋いで引っ張り上げる様に歩いてきたらから、もうゼーゼーですよ。腕の筋力も限界。。

 

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さあ、残り180m。もう一踏ん張りだよー!

 

 

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長男よ、頑張れ!!

最初は文句ばかり言う我が子にイライラしたけど、手を引きながらたくさん励ましてる内に絆が深まった気がする。

それだけでも、山に来て良かったと思う。

 

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おおっ!

山頂か?

 

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ずどーーん!!

突然目の前に広がる九重連山!

九州を代表する山群の一望に圧倒されること間違いなし。いや、参った。

右奥には祖母山・傾山の山群まで見えます。

 

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九重アーーップ。

今年の夏休み、次男坊と噴煙を上げる硫黄山のすぐ横の諏蛾守越を歩きました。

その硫黄山の上に2つピークが見えますが、右が久住山。左は・・中岳か天狗ヶ城、どっちかな。

 

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で、こちらも九重の代表的な山、3つのピークが特徴の三俣山です。

 

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右に見える大きな山が2日前に大爆発を起こした阿蘇山。

入山規制レベルが3に上がったし、もう当分登れないんだろうなぁー。

左のギザギザの山が阿蘇外輪山の根子岳。

 

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祖母山。

九州のグランドマザー、日本百名山です。

 

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あまりの眺めの良さに釘付けになってしまいました。

さて、湧蓋山の山頂はこんな感じで広々としてて、皆さん思い思いに過ごされてます。

大分側の筋湯温泉から登ってくる人の方が多いのでしょうか。割と人が多かったです。

 

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人が多いので撮影会は後にして、先に昼食。

子供が大好きなフライドチキンとカップラーメン。

 

たくさん食べました。

 

食べ終わった頃、

下山する人が増えてきて、徐々に人がいなくなってきたら、、、

 

 

 

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すすき野原の小悪魔が生き血を求めて現れたぜ!!( ´ー`)ソリャネーヨ

悪魔の三叉槍を片手に、ドラキュラマント、なぜか日本代表応援ハットという出で立ちがイカす。

一見でたらめな組み合わせなのに、不思議とよく似合う小悪魔が、左から右へ通りすぎて行く

 

 

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かと思えば今度は右から左へ別の吸血鬼が!

いや、ただの日本代表サポーターか!

だっふんだだ!

( ´∀`)bグッ!

 

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セクシーさ爆発の腰つき。俺だ!

イメージしたのはそう、タマだ!

 

↓これね

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ワールドカップ最終予選を戦うサッカー日本代表を応援し、ハロウィンもそれなりに楽しんで、年賀状用の写真も撮っちゃえー! と、欲張った今回の登山企画。

目的は無事に達成できました。

 

 

 

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山頂は人が減ったとは言え、

まだ10人ちかくいて好奇な目でジロジロ見られて、とても恥ずかしかったわーー。

 

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でも満足して下山。

 

長男の体重を背中に受けながら必死の下山が始まる。

ここから先は写真撮る余裕なんてなかったわ。

 

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山ミミズがいました。正しくはシーボルトミミズといいます。

西日本にしかいない40cmぐらいの巨大なミミズです。蛇のように早く動く恐ろしい生き物です。

そんなコイツも軍手をはめた次男坊に捕まっておもちゃにされてました。すげっ

 

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長男を必死に支えながらの下山で、自分は何度も何度も転びました。

足の筋肉疲労がハンパない。なんとか第2駐車場まで下ってきました。

 

すごく大変だったけど、長男のこのガッツポーズを見たら、苦労なんて全部吹っ飛んでギュッとしてやりましたよ。

 

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まだアサギマダラがたくさん飛んでました。

これから台湾方面に向けて1,000キロ以上の大移動が待っている、すごい蝶です。

 

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足の疲労は自分が思ってる以上でした。

なんでもない林道で前につんのめって転倒。手のひらと膝から流血してしまいました。

超痛いよ。ハンドル持てないよ。

 

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第2駐車場から第1駐車場まで、草原はパスしてずっと林道を歩いてきました。

時間にして約40分。林道の方が早いし、長男も歩きやすかったからよかったみたい。

 

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本当は帰りに寄る予定だったはげの湯温泉にある豊礼の湯。

今回は時間がなかったので自動販売機でコーラを買うだけ (´ヘ`;)ツマラン

 

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地獄蒸しがあったので次男坊と少し見学。

 

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どんどん蒸される次男坊。

坊ガツルにも付いてきた次男坊は今回の登山も超余裕。身軽なのでさっさと下山してしまいました。

トレランやらせてみたら面白いかも。。

 

振り返って

 

10月中旬、最高の季節がやってきました。

天気も読みやすくなり、登山計画を立てるには最適な季節です。

今回の湧蓋山は、はげの湯ルートと大分側の筋湯温泉から登るルートのどちらにするか悩みましたが、標高差がほんの少しだけ低いはげの湯を選択しました。

 

レポしてる通り、はげの湯ルートはとても滑りやすいので恐怖との戦いでした。トレイルも狭いし、足元見えないし、子連れだと少し大変。

たぶん、筋湯ルートの方が登りやすかったと思います。

こればっかりは来てみないと分からなかったので仕方ありませんね。

ただ、すすき野原が拡がる景色は前評判通り。とても良かった。

 

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登山がどうしても嫌だと言う長男の、登山卒業式を山頂でするつもりでしたが、

今回が最後だなんてもったいない!と思いとどまる様に説得し、

春の鶴見岳を最後の登山にしよう、ということになりました。

 

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登りきったらほら、こんなに楽しめるんだから。

大変だったけど、また来ようぜ!

 

ちゃんちゃん


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