厳しい冬も終わって春到来!!
というわけで今回は沼津アルプスに登りました!色とりどりの花が咲く低山ハイクです。
新日本百名山にも選定されてます。
大平山〜鷲頭山〜小鷲頭山〜志下山〜徳倉山〜横山〜香貫山を縦走する沼津アルプスは距離11.5キロ、標準コースタイム6時間30分でなかなか侮れません。
駿河湾から吹きつける風を受けながら富士山を眺め、やわらかな日差しを浴びながら歩ける沼津アルプスは絶対に4月がお薦め!!
桜の名所として知られる香貫山(かぬきやま)もちょうど満開でした!
一般的には香貫山からスタートして多比のバス停へゴールする人が多いと思いますが、今回の自分達の様に多比から登れば満開の香貫山でゴールすることができます。香貫山の見晴台からこれまで歩いてきた山々や駿河湾を眺めて歩き切った達成感にひたれ、その充実感は言葉では形容しがたいです。
それと大事なのはアクセス。
多比から沼津駅行きのバスは本数が少ないためタイミング悪いと30分以上待つことになります。香貫山の黒瀬バス停からだと沼津駅方面の本数が多いため成り行きでOKです。
山の話に戻しますが、最高峰は鷲頭山(わしずさん)の392m。次いで大平山が356m。その他は300m以下の低山が連なるわけですが、侮ってはいけません。アップダウンを何度も繰り返すから結構バテました!
下山してすぐYAMAPを確認すると、なんと上りの累積標高は1,240m!
どうりで・・。中級クラスの登山と同等の体力が必要です。分かりやすいところだと男体山や谷川岳西黒尾根と同じぐらい。
しかもこの日は夏日で最高気温28℃!
4月中旬じゃ考えられないっしょ、暑かった!!
そんな意外と大変な縦走になるからエスケープルートは途中たくさんあります。その日の調子や体力に合わせてルートを選択できるのも嬉しいですね。
しかし・・久しぶりに超おすすめの山に出会えたなぁ。満足!
下山後は沼津港に寄って忘れずに桜エビも食べてきました!
楽しかったし美味かった!
さあ行くぜ、伊豆の登山紀行。
いざっ
やっぱ富士山は眺める山ですね~♪
■アクセス方法
・沼津アルプス(香貫山)へのアクセスは、こちら。
■ルート
■全行程スケジュール
2017年4月16日
8:15 沼津駅から多比行きのバスに乗車 ⇒ 8:40 多比バス停到着~登山開始 ⇒ 9:25 大平山山頂 ⇒ 10:30 鷲頭山山頂 ⇒ 10:50 小鷲頭山山頂 ⇒ 11:20 志下山山頂 ⇒ 12:10 徳倉山山頂 ⇒ 13:45 香貫山山頂 ⇒ 14:25 下山完了 ⇒ 14:30 黒瀬バス停
沼津アルプスへ移動 登山開始
JR沼津駅。初めてやってきました。
沼津と言えば市場でしょう!漁港でしょう!港でしょう!
山に登りに来るところじゃないっしょ!
(おいおい。。)
沼津アルプスを無事に縦走し終えたら桜エビ食べるぅ!目的はそれ!桜エビ待ち遠しい!
うーん、楽しみ。
しかし、観光客を目当てにしたボッタクリが多いと聞くからちゃんと事前に評判のお店を調べてから行くことが大事ですよ!
香貫山を目指すつもりでバス待ちしてたら、ちょうど本数の少ない多比行きのバスが停まってたから急遽方針を変更。
多比を始点にして香貫山を終着点とするルートにチェンジします!これはナイスな判断でした、お薦め!
ちなみに車内は乗車率は低いけどほとんどが登山客でした。子供もいます。頑張るばい!
多比に着きました。
中部地方だけど西武カラーなんだなと思いながらバスを見送りました。
西武とはあまり関係ないかもしれませんが本日の同行者は埼玉の盟主、両神山をすでに4回も登っている鎖の達人。富士山を何千回と登ってる人がいますが、同様に両神山で記録を狙って欲しいと密かに期待してます。
あ、確かバスの運賃は480円ですた(たぶん)。
スマホのGPSマップを見ながら登山口に向かって歩いてると、地元の方が車から「登山口はあっちですよー」と教えてくれました。
沼津には優しい人が多いのでしょう。助かりました。
「あ、これこれ!!」
沼津アルプスといえばやっぱこの標識だよね!雑誌で見たのと同じだ!
沼津アルプスに登ろうと思ったきっかけは雑誌で4月の山として紹介されてたのを見たから。
その時に写真で見たこの標識がなんとも味があるなと気になってました。
天城山はまだ冬枯れって感じだったけど、低山だとご覧の通り新緑真っ盛り。
シャガがたくさん咲いてます。丹沢の大野山にもたくさん咲いてるのを見たことがあります。低山にたくさん咲いてるんでしょう。
登山道をスタタターっとたらちゃんみたいに駆け下りてくる小動物がいました。
「テンだ!」
のんびり静かに登ってたからこっちの気配に気づかなかったんだね。
跳んだっ!
なんとも嬉しい出会いでした。
ちなみにオコジョとテンとイタチの違いを調べてみました。最大の特徴はそれぞれ顔が違うそうです。
知りませんでした。。
毛皮が黄金色だとテンだと思ってたからてっきりテンだと思い込んでたんだけど、今見ると完全に茶色ですね。
イタチかもです。
まず1座目、大平山(おおひらやま)の山頂に到着しました。
ネットで沼津アルプスを調べてると、大平山を沼津アブルプスの対象外にしてる人もちらほらいますね。
でも折角だから大平山まで完全踏破してしまいましょう!
山頂からの眺めは樹林に邪魔されてちょこっとだけです。
う~ん、雑誌に沼津アルプスは展望がサイコー!って書いてあったからやって来たんだけど・・この先大丈夫だろうか。
大平山は標高356m。ここから最高峰の鷲頭山(わしずさん)に登って、そこから300m未満の峰々を越えていく。体力が有り余ってる内に高い山から登ってしまう方がいいです。
トレイルに桜の花びらがたくさん落ちてたので見上げてみると桜満開。
まだツボミもたくさん。
春の陽気をたっぷり感じながら歩くことができます。
これから登る沼津アルプス最高峰、鷲頭山(わしずさん)が前方に見えます。待ってろよ。
今日最初の富士山!
やっぱ静岡から眺める富士山はでかい!きれい!来た甲斐あった!
4月の富士山はまだまだ雪が豊富。5月の残雪の富士山なら登りに行ってもいいかも。
同行者にそう言うと「富士山はもういいや・・」とゲンナリした様子の返事。山頂までの大渋滞がよほどこたえたんだねー。
こんな岩登りをするところもあってなかなか楽しい。
ちゃんと巻道もあるんで子連れの方はご安心ください。
海が見えた!
まだ樹林が邪魔してるけどこの先はもっと展望が良くなるはず!
楽しみです。
大平山から下り、鷲頭山への登り返しが始まる。
意外と長い登りで大変だわ。
写真じゃ分かりにくいけどトレイルの上には桜が咲いててハラハラと花びらが舞い落ちてくる中を歩けまーっす。
大平町の眺め。ここの登りが一番急だったかな。
息も上がったから同行者が靴紐を結びなおしてる間に風を浴びながら休憩。
ヤマブキがたくさん咲いてました。
花だらけです。こちらは定番のスミレ。
ここも桜が満開だよ!
鷲頭山の山頂に着きました。
沼津アルプス最高峰、標高392m。
しかしあぢぃわ!!
体力は余裕なんだけど、まだ朝なのにこんな暑かったら午後やばいよ!
もうこれ以上脱ぐものはありません!
すでに初夏に向けて突き進む太陽。そんな光を浴びる八重桜の花びらが透き通ってます。
香貫山の桜を楽しみにしてたけど、ここまで既に桜のオンパレードでもう満足です。
のんびり休憩してると汗もひいてきて、実に清々しい。平和だわ。
平和と思った矢先の切腹の場。おっかねぇ〜
平家の中将、平重衡(たいらのしげひら)がここで切腹したらしいです。
源氏に追われ1,180年の自害したと書いてました。
小鷲頭山に到着。
ここの山頂は鷲頭山より眺望が良く、富士山と駿河湾の大パノラマが広がってます。
それがこれ!
写真じゃうまく伝わらないけど、とにかく見にきて欲しい。桜もいい感じ!
小鷲頭山を下っていくとずいぶん人だかりができてます。
「そこの岩滑るよ!」と教えてくれて足元に気を付けてたら同行者が頭を岩にぶつけた。
痛いよ。。絶対に痛かったはずだ。
ぼたもち岩。
この標札の字がぼたもち岩をよりぼたもちらしくしてくれてますね。
き★らら展望台。つのだ★ひろ的な書き方ですね。めりーじぇん。
小鷲頭山からは平坦なトレイルが続き、駿河湾を左に眺めながらの山歩きが気分爽快。
今度は奥駿河展望台。低山なだけに海が近い!街も近い!
随所に展望台がでてきて、低山ハイクとは思えない眺望の良さが楽しい。
中将さんが切腹した時代が源氏と平家の争いって言うから、もしかするとこの縦走路は千年以上前からある古道かもしれませんね。
振り返って鷲頭山と小鷲頭山。一旦ガツンと下ってから次の志下山まではこんな平坦なトレイルとほんのちょっとの登りがあるだけ。快適でした。
あっという間に着いちゃった感じです。志下山(しげやま)と読みます。
ここの山頂も桜と海の眺めが素晴らしい!
マジで、超オススメできるわ、沼津アルプス!
間違いなく走り出したくなるから!
ほんと気持ちいい!
新緑の中を野鳥が上手に鳴くのを聴きながら海風を浴びる。
極上のハイキングです!
だから賑わうのもよくわかるわ。。すげっ。
この一団に前を行かれたらしんどいだろうなぁ
( T_T)\(^-^ )
西洋たんぽぽです。
帰ってから西洋タンポポと日本固有のタンポポの違いを調べてみました。
花の下のガク片という部分がとじてるのが日本のタンポポ、開いてるのが西洋タンポポです。
ちょっとこの話は長くなりそうなので最後にゆっくり書きますね。
いくつかの峰を越えていく内に徐々に駿河湾の眺めも変わってきました。
日本三大松原の三保の松原が見えます。
ちなみに他の2つは、虹の松原(佐賀県)、気比の松原(福井県)です。
馬の背に着きました。パッカパッカ。
ここまで山と山の間隔は割と短かったけど、志下山と徳倉山の間がたぶん一番長いと思う。
徳倉山までの登り返しが始まると眺望はなくなりますがこんなきれいな樹林に包まれます。
山歩きってやっぱいいなって改めて思う。
徳倉山(とくらやま)に到着です!標高は256mです。
富士山を逆さに鑑賞中。
ここで軽くパンを食べました。その間も次から次へと香貫山方面から登ってくるハイカーで賑わってました。
「思ったより早く着いたねー!」とランニングスタイルのガチな感じの山ガールが言ってました。
香貫山から登ってきた場合、次のピークらしいピークはここ徳倉山となるためここまでのコースタイムを一つの目安にして鷲頭山に登るかどうかを決めるのが良いですね。
徳倉山を後にしてすぐに登場するのが横山。
香貫山と徳倉山の中間の山ですが眺望ゼロのためスルー。
しかし、たまにいますよね、山頂標識みたいにみんなが記念撮影したいところでご飯食べたり荷物広げたりする人。。自分には理解できないけど、ストレスも抱えたくないから考えないようにしてます!ちょっと残念ですね!
サァード〜、6ばん〜、松浦〜
すぐ近くの沼津商業高校のアナウンスが沼津アルプスにこだまする。
えっ!!下山完了!?
まさかって感じですが一旦ここで普通の道路に出ます。
この標識通りに一般道を120mほど歩くと右手側に香貫山へのトレイルが出てきます。
ここです。
低山なだけに林道とかではなく、割と交通量のある一般道に出るあたり街と山の近さを感じさせます。
ところどころ白く見える木は桜です。
香貫山へは途中からゴルフの打ちっ放し場の横の林道を歩きます。下を向いてとぼとぼと歩きます。
疲れた足に固いアスファルトの道がキツい。
振り返るとここまで歩いて来た志下山~徳倉山。鷲頭山のあたまだけちょこっと顔出してるけど大平山はもう見えません。
そんな睨むなって。
ランニングや散歩に来てる方が多くいらっしゃいました。
市民憩いの場って感じです。ずっと舗装路が続くなんて、イメージとだいぶ違いました。
標識に従って香貫山の山頂へ。最後にやっとトレイルがでてきてくれた。
もう足がパンパンだっつーの。
香貫山の山頂にたどり着きました!
やったー!もう登らないで済むんだ!結構疲れた!
しかし裏のフェンスが・・なんとも台無しにしてくれてるよ。
でもこれが最後の山頂だと思うと嬉しい、よく頑張りましたー!!
白い桜、ピンクの桜、たくさん。
桜の本数は2,400本!らしいです。
展望台からの眺めがすごく良いみたいなので行ってみましょう。
沼津の市街地と海岸線に沿って三保の松原が続く。
春霞で遠くの景色がうっすらぼやけてるのがなんとも春らしいですね。
今日一日眺望を楽しませてくれた富士山。
その富士山の手前の山がずっと気になってるんだけどなんだろう。。
ここでも大平山は見えないけど沼津アルプスのほぼ全体が見える。
ほんと、よく歩いたもんだ。
縦走してこそ、ここの山々の本質を味わえます、間違いありません。
さって、下山しますかね。
まだお前おったんやね。
気持ちよさそうだにゃー
フィニーーーッシュ!!
長かった縦走路の終着点が鉄筋住宅の横というドラマ性の無さ。。
「沼津駅まで歩く?」と同行者に聞かれ間髪入れず
「歩かない!」と応える。
もうアスファルトの上を歩く筋力が残ってないし、我々には次なる目的が待っているのだ!
はよ行くどー!!!!
これだ!
沼津に来て桜エビ食べないわけにはいかないっしょ!!
これを食べるために頑張って登ったと言っても過言ではないのだ。
やっぱ沼津来て良かったわ。
帰りの車から眺めたダイアモンド富士。
ドラマ的に美しい締めくくりになりました。
振り返って
アルプスの名は伊達じゃない!
海と富士山の眺めは素晴らしいし歩きごたえもあった!
(ほんと、なめたら痛い目にあうよ!)
それでいて子供から大人まで多くの人が楽しめる山です。
トレイルはよく整備されてるし、何より案内標識が充実してます。ひたすら一本道の縦走路だからそもそも道迷いの心配もない。登山入門の山としては完璧な環境だと思います。
香貫山と横山の間で一般道にでてちょっとルートを探すかもしれないけど、標識がばっちりあるからそれを信じて進めば簡単に見つかるはずです。
エスケープルートは至るところにあります。標高が低いからエスケープすることを決めてから何時間もかけて下山する心配がないのも安心材料の1つです。
ほんと、すべての人にお薦めできる、そんな山に出会えてとても充実した日になりました。
ところで途中で軽く触れた日本固有のたんぽぽについての続き。
日本固有のタンポポは春にしか咲かないのに対して、西洋タンポポは春から秋にかけて咲き続けるため繁殖力が強いんだそうです!
日本のタンポポはとてもとても希少(絶滅寸前!)で、田舎に行っても稀にしか見つけることができない!
と、ここまで調べてると西洋タンポポが憎くなってきました(笑)。
が、それは間違いです。
西洋タンポポが増えたことが在来種のタンポポが減った原因ではないそうです。
原因は人。らしいです。
日本固有のタンポポは1株だけで受粉することができない。虫を媒介して違う株のたんぽぽに受粉しないと子孫が残せない。だから1株見つかれば近くに対となるもう1株が見つかるそうです。
つまり、どちらか一つでも採取してしまうと子孫を残せなくなってしまうわけです。
都市化が進み、花粉を媒介する昆虫が減ってきてることも大打撃。
西洋タンポポは単独で受粉が可能。他の株がなくても一人でどんどん子孫を残せて、しかも冬以外はずーっと咲き続けることができる。
日本のタンポポは環境への依存度が非常に高いということみたいです。
登山をしていて環境のことを考えさせられることは多いです。山が好きな人がみんな自然を大事にしてるかと言えば決してそうではないと思います。実際、山でマナーの悪い人はよく見かけます。
テント泊をした人が食べ残しをハイマツに捨て、それをネズミが標高の高いところまで食べに来て、ついでに雷鳥の卵も食べてしまい八ヶ岳の雷鳥は絶滅してしまったという話も最近知りました。
最近は、天城山の一人一石運動から伯耆大山の自然破壊の現状も知りました。
これだけ温暖化が身近な問題になっているのにアメリカのトランプ大統領はCO2問題より経済優先だと公言してます。
うん?西洋たんぽぽを調べてたらアメリカ大統領にたどり着いた!
たんぽぽ恐るべし!!
ではでは