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西穂高岳の丸山に登ってきた記録です。

元々、独標まで行く予定でしたが、森林限界を過ぎてから風速20m以上の暴風雪に見舞われホワイトアウトとなる今シーズン1番の悪天候。残念でしたが丸山で撤退してきました。

厳冬期の北アルプスの洗礼をもろに受け、やっぱ簡単じゃないなと痛感しました。

ただ多くの人が山小屋で引き返す中、丸山まで登れただけラッキーだったと思います。

撤退してる途中では白いライチョウにも出会えたし、開き直ってたくさん雪遊びできたし、残念な思いは強かったけどそれなりに楽しんできました!

西穂丸山の標高は2,452m。独標は2,701mです。

 

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本当は土曜に西穂独標に登って、日曜は焼岳というプランでした。

てんきとくらすの予報では土曜の朝9時に雪はやんで昼から登山指数A予報となってましたが、フタを開けてみれば終日雪。

新穂高ロープウェイの駐車場でしばらく雪がやむのを待ちましたが、地元の人が

「一気に降ったもんねぇ、山の上は無理だと思うよ」

と教えてくれたドカ雪を前に撤退を決め、土曜は奥飛騨温泉と平湯大滝のトレッキングに切り替え、その翌日の日曜に西穂独標にアタックしてきました。

いざっ

 

アクセス方法

・新穂高ロープウェイ乗り場の住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂710-58
・新穂高ロープウェイ乗り場へのアクセスは、こちら

■ルート

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■全行程スケジュール 

2017年1月22日

9:00 新穂高ロープウェイ乗り場始発 ⇒ 10:05 登山開始 ⇒ 11:25 西穂山荘(休憩) ⇒ 12:25 丸山へ出発 ⇒ 12:45 丸山山頂 ⇒ 14:00 ロープウェイ西穂口

 

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日本秘湯を守る会。

土曜は降り止まない雪を前に登山は諦めて、ここ奥飛騨温泉郷にやって来ました。

奥飛騨温泉郷は狭いエリアに5つもの温泉がひしめくことで有名なんだそうです。

登山をやってて秘湯に寄るのが楽しみの1つになってるので、この白い提灯ももうすっかりお馴染み。

 

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水明館佳留萱山荘に来ました(すいめいかんかるかやさんそう)。

雪深くて野天風呂まで行くのにも一苦労です。

 

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250畳という広大な野天風呂。

男湯は混浴しかなくてソワソワしましたが、この時は女性客はいなくてなんとなく一安心。

ちなみに女性専用の野天風呂は別にあるので女性の方はご安心ください。

 

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雰囲気あるんだけどねー、ありえへんぬるさ。

この時期の野天風呂でぬるいって致命的じゃないのか?と不満に思いつつ

表面は熱々だったので漂う様に泳いでました。

 

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北アルプスに囲まれた野天風呂は最高の景色です。寒くて風呂から上がれないのが難点ですが。

一度来てみる価値はあると思います。自分は強い湯が好みなので物足りませんでしたが、湯は無色透明、匂いもキツくないので万人ウケすると思います。

 

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このまま何もしないのはもったいないので平湯大滝までトレッキングに出かけました。

日本の滝百選の1つです。この時期は氷瀑になってて、2月中旬にはライトアップされて賑わうみたいです。

 

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観光客が歩いて行けるところと聞いてたけど、なんか話が違うぞ!

序盤、まさかのプチラッセル。

 

念のためと思って雪山ブーツに履き替えてきたから良かったけど、ゲイターも付けてくれば良かったと思うぐらい積もってました。

 

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途中からスノボーで圧雪されたルートに変わりだいぶ歩きやすくなります。

 

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片道約800m。子供でも楽々歩ける距離です。

さっ、この先に氷瀑が見えてきましたよ。分かりますか?

 

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滝のすぐ下まで行けたら迫力あったのになぁ〜。

以前、福島で滝つぼのすぐ近くから見上げた氷瀑が素晴らしくて、その情景を期待してただけに残念。

 

あ、今年も雲竜渓谷ツアーやります。よろしくです。

 

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最後にアップで1枚。

 

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翌日の朝。新穂高ロープウェイ乗り場は生憎の曇り空で弱い雪がちらついてます。

今日こそはなんとか登りたいという思いが強くロープウェイに一番で並びました。

予報では稜線に出たあたりの2,500m付近で風速20mの強風。だけど少しだけ晴れ間も出るらしい・・ホンマかいな。

 

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気合い注入。

下山後にシャリシャリのドデカミンを飲むのが楽しみです。

 

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6キロ以上だと荷物券300円がかかるんだそうです。楽勝でしょう。

日帰りだし、防寒具ぐらいしか入れてないから大丈夫!

 

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まさかの9キロ。。

予備の食料、予備の防寒着の更にその予備。予備の下着に予備の手袋。予備バッテリー、万が一の救急セット。65リットルザック自体の重み。

予備ばっかりの準備も考えもんだな。。

 

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日頃痛い目に合ってると荷物は増える一方です。どこかで割り切って減らさないと。

さて出発です。

 

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一見、登山客が多そうに見えますが、

 

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乗客の大半は中国人観光客ですから。

長野は外国人に人気だと聞くけど、ほんとすごい人だす。ニーハオ。ハオチーヂャオズ。

 

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北アルプスを身近な存在にしてくれる2本のロープウェイを乗り継ぎ標高差1,000mを一気に稼ぎます。

2,156mの山頂駅に到着。

 

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出るとそこは雪の回廊。

ここで観光客が雪に戯れる中、ガチ装備で歩き始める自分の姿に違和感を感じずにはいられません。

 

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ここからが登山です。

雪深いけどトレースばっちり。山頂までこんな感じだったら余裕だなぁと、この時までは悠長なことを考えてました。

 

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登り始めてすぐにでてきた小屋。どこかの大学の小屋だろうか?

 

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ちびモンスター。

噂では西穂の山頂にポケモンGoがいるらしいですね。

 

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無風の中、ゆっくり舞い降りてくる無数の雪。

この曇り空を見上げてると今日1日中ずっとこんな天気だろうなと確信しました。

 

西穂山荘までは樹林帯が続き、序盤はアップダウンを繰り返しながら緩やかに標高を上げていきます。

 

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ボブスレーのコースみたいなトレイル。下山はシリセードが楽しめそうです。

 

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大人モンスター。

 

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途中から急坂に変わります。

しばらく登っていくとへばった山人と出会いました。やっと1人目です。

駐車場は10台以上停まってたのに人が少なすぎます。みんなどこ行ってしまったんだろう?

 

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山はとても静かです。

西穂山荘まで残り100m。

 

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森林限界と樹林帯の境界に西穂山荘はありました。

ここに軽く立ち寄って、すぐ独標へ向けて登り始めましたが、ここから先はなんとノートレース。

腰まで埋まるラッセル。森林限界を過ぎてから猛烈な風が吹き荒れ、バラクラバとゴーグルの隙間が凍傷になりそうなほど痛い。

 

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はい〜、そりゃ小屋に戻ってラーメンですよ。

食べてる間に誰かトレース作ってくれたらいいのになぁ・・と約1時間粘る。

その間にも続々と後続者がやってきて小屋で撤退を決めてました。

うーむ、作戦失敗か?こりゃ

 

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「トレース作っといたから。岩は右から巻いてね」

下山してきた女性が一人近づいてきて、自分達に告げました。

ぎょえ!!登ってきたんですか!!!

髪の毛真っ白に凍ってたし・・もうブラボーですね。

その女性の連れの男性が「早すぎだよー」と言いながらずいぶん遅れて戻ってきたのがなんとも良かった。

 

よしゃ、へなちょこなオイラでもこりゃ行かないわけにはいかないっしょ!!

ふん!(鼻息)

出陣じゃーー!!

 

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出発して自分たちのすぐ後ろをついて来た若い3人組を「がんばれー」と声援を送って前に行かせ、悠々自適に後ろを歩く俺はやっぱへなちょこだぜ!!

えっちらおっちら追いかけました。

 

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暴風の中、なんとか丸山に到着。

20代前半?の彼らも「ぼくたちここで撤退します」とのこと。

ここまで有難う。

もうこれ以上はとてもじゃないけど先には行けないし、行けたとしても楽しくないので自分達も撤退します。

 

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立ってるのもやっとの状況で気取ったポーズを決める。

他人のトレースを登ってきたんで元気です。

 

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うりゃ。俺はトレース泥棒だぜ。

 

 

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うう・・・

 

 

 

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うあーー

撤退だーー

さらば独標。

 

長居は無用です。早く下山しないと死んじゃう。

 

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あたかも生き物の様に走る雪ダルマ。

うん?

 

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ちがう!!

雷鳥だ!!

天気悪いから出てきてくれたんだ、きっと。

 

 

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おおー!!かわいい。

白い雷鳥、初めて見た!

すごいすごい、感動です。

 

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どこ行っちゃうの?

夏に見た時はのんびり歩いてた雷鳥。冬になるとこんなに速く走るのか!

全然近づけない。

ま、待ってけれ~。

 

 

 

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ちーん。完全ホワイトアウト。

 

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もうここら辺はゴーグルが凍って見通しきかないし、風ビュービューだし、目印を見失わない様にずっと先の方を目を凝らして歩きました。

来たルートは比較的真っすぐだったので冷静に冷静に。写真を撮ってる場合じゃなかったです。

 

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そんなわけで途中は端折り、突然ですが西穂山荘を無事通過した樹林帯辺りから。

ここからはお楽しみのシリセード。雪まみれになって遊びの時間~。

 

 

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ここなんて雪に寄りかかって逆立ちできそうだね。

やってみよっか。

やってみますか。

 

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どんなもんじゃ!

ブサイク極まりない逆立ちを見事に決め、

写真を撮ってとせがむ俺はやっぱ、

へなちょこだぜ!

 

 

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さきがけ男塾じゃーーー!

鮭の産卵の如く最後の力を振り絞って踏ん張る。

 

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どぼぼーん。

 

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撤退で心に深い傷を負ったため、癒しを求めモンスターにしがみつきにラッセルしました。

モンちゃーん。

 

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ズボッ。

 

徹底的に遊んでやる。

 

 

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ズボボボーっ。

 

かき氷を食べた時の数倍のキーンが襲ってきて、

これが雪山を実感するのに最速の方法だということが分かりました。

オススメです。

 

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ロープウェイ乗り場に近づいてくると、笠ヶ岳に登り、槍ヶ岳に初登頂したという登山家、播隆上人が紹介されてました。

 

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播隆上人とご対面。

うーん、なんか面白いことできないかなぁ、と考えましたがバチあたりだと思いやめました。

 

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たくさん遊べたし、何にしても命が無事で戻ってこれて良かったよ。

帰りのロープウェイはガラガラでした。

 

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さらば西穂高岳。きっとここにはまた来ますよ。

冬山はリベンジを誓う山が多いなぁ。

何度も通ってたらいつの日か絶景に出会えるさ〜。

 

 

振り返って

 

寄り道がメインの旅だっていいじゃないか。

新穂高ロープウェイがある奥飛騨温泉郷は岐阜県です。

わざわざ北アルプスまで来て寄り道ばかりするなんて、考えようによっちゃあこんな贅沢なことありません。

 

天候に左右されるのが登山の宿命なら、その宿命に従って登山を諦めた日は別の楽しみを用意できるのが理想です。

以前、厳冬期の西吾妻山で早々に撤退を決めた時、一緒に行った人が咄嗟に氷瀑までのスノーシューハイクを提案してくれました。

その時に出会った氷瀑と舞い散る雪のモノクロームな世界に心から感動しました。

まだ雪山を始めたばかりという事もあったからでしょうが、あの荘厳な景色は今でも忘れられません。

今回はその経験が活きました。

平湯大滝の氷瀑はあの時の感動には程遠かったけど、それでも充分暇つぶしにはなりました。

 

ところで、スーパーに陳列されたマルちゃんの味噌煮込みうどんを見かけた時にここが岐阜県だということを実感しました。

旅に出て市場やスーパーに寄ると地元の暮らしぶりが垣間見られていいものですね。

 

お土産は帰りにスーパーで買った中京地区ならではの味噌おでんと地酒みそラーメン。

ご飯がすすみました~♬

 

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おっと、ダイエット中でした(汗)。すぐ忘れてまうわ。

 

さて、今回の西穂独標を目指した旅、残念ながら撤退となってしまいましたが、悔しい思い出だって喉元を過ぎれば笑い話です。

ここにはまた来てみようと思う。そしてまたたくさん遊んでやる。

 

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今からつっ張り棒やりまーっす

 

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顔と足だけでな!

うるゃ!!

 

 

仕事で一日中パソコンに向き合い、納期と格闘してヘトヘトになって帰ってくると最近は、

「思いっきりラッセルしたい!!」

と思うことがあります。

あの髪の毛を凍らせて戻ってきた女性の様に諦めないで進む度胸が自分には足りないんだなぁと思うと悔しくなってきます。

ええーい、今ならやってやるのに!

と、仕事を終えた時は思うんですけどね。

実際に急坂で深雪を前にした時に果たしてそう思えるか、、やっぱり少し自信ないなぁ。

 

しかし、、予備で持って行った物何一つ使わなかったわ。

ええーい、今ならもっと荷物減らせられるのに!

と思うのですが何から減らせばいいのか、、これまた難しい問題です。

ではでは