【群馬】袈裟丸山 尻尾を立てろ!満開のアカヤシオと浮かれるハイカー 物忘れ登山

【群馬】袈裟丸山 尻尾を立てろ!満開のアカヤシオと浮かれるハイカー 物忘れ登山

5月中旬になると、夏への準備を本格的に始めた太陽くんが気温をぐんぐん上昇させる一方で、上空の大気さんにはまだ寒さが残っているから、晴れるのか雨になるのかハッキリせず、お天気お姉さんは不機嫌だ。

さらに、エロじじい梅雨前線さんが、「拙者の出番はまだでゴザルか?そろそろ相手してくれぬかのぉ?」と太平洋沖からじめじめしたセクハラ攻撃を仕掛けてくるもんだから、お天気お姉さんはますますご機嫌斜めだ。

それが5月の天気。

空を見上げれば、真っ白じゃないか。

晴れ予報だったのに。

アカヤシオの季節って、そんな難しい時期なのよね。

しかし、

一度でも、青空に映えるアカヤシオにでくわしてしまったら最後。

もう、沼。

毎年、このわずかなチャンスに期待して、足繁く通ってしまう。

 

そして、

今年も来てしもた。

 

呪われた山に。

 

その山はアカヤシオに支配され、ハイカー達を酔狂にさせるという残忍な山。

アカヤシオによる恐怖の赤化。

ひっきりなしにやって来るハイカー達は、「もうわしゃそなた無しでは生きていけん〜」と、あれよあれよと洗脳されていく。

「お願い!彼らを救い出しておくれー!元の平和な山に戻しておくれー!!」

そう忠太に頼まれたんじゃあ、仕方ねぇ。

あちきが成敗してやろう。

 

あちきの名は、ボーボ。

呪われた山に戦いを挑みにやってきた、勇気あるドブネズミだ。

食いしん坊なオイラは、登る前から下山後のワンコイングルメのことばかり考えている困ったネズミさ。

 

なんの話か分からない人は、申し訳ないけど置き去りにしていくよ。

だって、書いてる自分も収拾つかなくなって、早くも困っているんだもん。もんもん。

ともかく。ガンバの冒険、知らない人なんていないよね?(というのが前提)。

 

アカヤシオの季節に登るべきノロイの山。

それが今日歩く袈裟丸山(けさまるやま)だぜぃ!

 

 

マジやべぇ!

 

毎年、アカヤシオの名所を歩くのが恒例になっている。

鳴神山、三ツ岩岳、笠丸山、社山〜黒檜山、その他もろもろ。

やはり、群馬、栃木に集中しているけど、そのゴッドファーザー的な存在が、袈裟丸山なのねん。

場所は、群馬県と栃木県の県境。

そんな袈裟丸山に、遅ればせながら、今回初めて足を踏み入れてきた。

 

さあ、行くぞ。

 

尻尾を立てろー!!

 

袈裟丸山は、前袈裟丸山、中袈裟丸山、後袈裟丸山、奥袈裟丸山の総称。

一般的なピークは、前袈裟丸山で標高は1,878m。

最高峰は奥袈裟丸山で1,961m。

 

ルートとコースタイム

■2022年5月15日 ※カッコ内は標準コースタイム

折場登山口⇒(120分)⇒小丸山⇒(70分)⇒前袈裟丸山⇒(30分)⇒後袈裟丸山⇒(30分)⇒前袈裟丸山⇒(65分)⇒小丸山⇒(100分)⇒折場登山口

コースタイム:6時間55分(休憩含まず)

総距離 11.8キロ
累積標高上り 1,180m

袈裟丸山アカヤシオ登山 本編

折場登山口から登山開始

どーぶね~ずみーみたいに~♪うつくしくなーりーたい~♪

ドブネズミ in 袈裟丸。

 

そして、早々に洗礼を受けた。

ここ折場登山口に、朝の7時に着いたというのに、アカヤシオに頭をやられたハイカー達で車は溢れかえっていた。

それも、路駐すら既に数百メートル連なっているという非常事態。

そしてそして、トイレはこげん長蛇の列。

お漏らしで注目を浴びたくなければ、予めうんこは済ませておくことだな!

恐ろしい山だ。

 

はるか手前のコンビニでトイレは済ませてきたから、トイレ渋滞を回避して、登山開始。

元より、垂れ流しオーライのドブネズミにトイレなんぞ不要なのだ。

 

いよいよ、アカヤシオの本丸にやってきた。それも開花シーズンのベストなタイミングで。

なのになんだ、この閑散としたどこにでもある樹林帯は。

まあ、初っ端からアカヤシオが咲いてたら面白みに欠ける。主役は最後にやって来てくれなきゃ、クリリンの出る幕が無くなっちゃうもんね。

さあ、焦らず、尻尾を立てて進もう。

 

歩き始めたばかりだと言うのに、森林限界っぽいところにでた。

どうやってこんな所ができたのか、想像してみる。

100頭の鹿が横一列に並び、ボス鹿の号令と共に一歩一歩、草木を食べ進んでいったとしか考えられない。進撃の巨人の「地ならし」ってやつだ。

さすが袈裟丸山、侮ってはならない。

 

折場登山口は標高1,200m。かなり高いところから開始できるから、最初から涼しいし、開放的な尾根を歩けるのが良い。

ここから袈裟丸山だって丸見えだね。

遠いのか近いのか分からない距離感だけど。

今でこそ折場登山口まで車で来れるけど、ちょっと昔までは秘境の山だったんだろう。

 

アカヤシオはもう終わった・・

やっと、アカヤシオの登場かと思いきや、すでに終わっとーやん。

こんな早くから散りおって、拙者が求めていたのは、おぬしの様な腰抜けではないわー!

 

もしかして、霜で早々にやられてしまったのかもしれない。

もしそうだとしたら、麓かこの状態で、この先期待できるはずがない。

成敗するまでもなかったか。

 

こんな見張り櫓みたいなものがでてきた。

まだ歩き始めたばかりで、体力に余裕がある。

調子に乗って登ってみよう。

 

ひゅー。

遠くに武尊山が見える。

あそこには過去3度登ってるけど、その全てが雪山だから、夏道を歩いてみたい山の一つ。

 

袈裟丸山の名前は、弘法大師が袈裟を丸めて下山したからその名が付いたとある。

弘法大師とヤマトタケルはほんと登山ばっかしてるな。

 

ここを右に1.5km行けば、袈裟丸山名物の寝釈迦が見られるそうだ。

150mでさえためらうのに、

1.5km行けばって…。

パス!!

 

寝釈迦は諦めて、

今日はこの顔無しのお地蔵さんで十分。

 

そして、いろんな山で見かける「賽の河原」に到着。

全国のベストオブ賽の河原を決める企画を考えても、誰も興味ないだろうから、

パス!

 

うぅ…。

そんなばかな、散り散りじゃないか。

せっかく尻尾を立ててやって来たというのに。

これじゃ腕試しにも、腹の足しにもならぬわ。

 

さっきまで真っ白だった空にも、少しずつ青空が見られるようになってきたというのに。

立ち枯れた森が広がる寂しい光景。

もはやこの先、アカヤシオは諦めたほうが良さそうだ。

 

幕開け

ガッカリしていると、再び賽の河原。

もういいって、と言いつつ、石を一つ拾って乗せておく。

賽の河原を楽しみに来たわけじゃないんだ。。

僕が一番、ガンダムをうまく使えるんだ。。

 

不意をつかれた!

奴ら、この隙を狙ってたのか。

気を付けろ!既に取り囲まれているぞ。

身を低くして構えろ、虜にされるぞ!

いきなり幕開けだ。

引くな!怯むな!

多くのハイカーを苦しめる、呪縛を取り除きにやって来たのだ!

進めー!!

 

うああぁぁ〜

もう、だみだ~。強烈なカウンターにだっふんだだぁ〜

志村けん言葉になってきたら、もう酔狂の一歩手前だと自覚しよう。

 

弾ける様に咲いてるじゃないか。

こいつが残忍極まりない、朱色の悪魔だ。

背景が青空ではないのが、こやつ本来の戦闘力を半減させている。

「オラ、フルパワーのお前と戦ってみてぇぞ!」

と、悟空ばりに仙豆を相手に手渡すと思ったら大間違いだ。

ボーボがぜんぶ食ってやった。

青空は期待できない。

 

そんな戯言はおしまいだ。

奥の本陣に進むにつれて、更に勢いを増すアカヤシオ。

自ずと呪いの強度も増してきた。

恐ろし過ぎて、足がすくむ。

 

どっこいしょー!!

スーパーサイヤ人のその更に上があったのか。スーパーアカヤシオゴッド。

最後にはドラゴンボールも収集つかなくなってたよね。フリーザ編までしか見てなかったけど。

 

ともかく、その実力の差を痛感させられるボーボ。

 

うぅ…。

ネズミがかなう相手ではなかったわ、ちゅーちゅー。

 

ああ、無情。

 

目、目がぁー!目がアモーレ!

キスは命の火よ〜アモーレー♫

 

こんなところを、下山で再び通らなきゃいけないのか。

今から怖い。

一旦、避難だ。

まずは敵を知ることができた。本当の戦いは帰りにとっておこう。

 

小丸山の山頂とお先にどうぞハラスメント

被害者たちの人だかりを発見。

見るからに浮かれ切って、ダメ人間の淵に立った人たちだ。

 

小丸山のピークでは被害者たちが口々に、「話に聞いてた以上だった」と、その実力にほとほと困った様子。

それもそのはず、後で知ったけど、この小丸山周辺のアカヤシオが最大の見せ場だったのだ。

しかも、賽の河原で気を抜いたところに、強烈な先制パンチを食らったのだ。

あたかも、「ライダーぁぁあ〜」と、腕をぐるっと回してキメてる最中に反撃を受けた様なもの。

そりゃ効くって。

 

そして、今から向かう袈裟丸山とアカヤシオのコラボ。

小丸山を一旦下っていく。

 

こぢんまりした避難小屋が置かれた広場に到着。

ここは幕営地だろうか。テントを張るには完璧な条件だ。

「なんて気持ちいいところだ。ここでご飯を食べよう!」

多くの人はそんな発想をしてしまうだろうが、ボーボは違う。

こういうところは、人糞に気を付けなくてはならないのだよ。

ふっ。

 

ふあっ!!山の斜面がアカヤシオで少しピンクになっているじゃないか!

そんな風に言うとちょっと大袈裟だけど、それでもすごいぞ。

あそこの群生地は、前袈裟丸山から郡界尾根登山口へ下っていくバリエーションルート上のコースだろうか。

うーん、行ってみたい、そう思ってしまうところだが、隣の芝は青く見える。

冷静に考えれば、小丸山周辺の群生地と比較しても、規模は大して変わらないだろう。

あえてあそこに行く必要はない。

 

袈裟丸山に向けて、急登が始まった。

ボーボは、アカヤシオとの戦いで疲れていた。

ゆっくり登りたい。

休みたいのに、前を歩く方が次々と立ち止まり、「お先どーぞ」と前を譲ってくれるもんだから、ずっと休めないという生き地獄が始まる。

 

いかにも元気そうな20代前半のパーティーからも、お先にどうぞハラスメントを喰らい、苦悶の表情をあらわにしてしまった。

や、やめてくれぇ〜と表情にでてたと思われる。

息も絶え絶え、完全に天に召された。

毎度のパティーン。

 

しかし、急登が終わるとそこは天国だった。

反対側の景色が開け、赤城山がどっこいしょーと姿を見せる。

あそこもアカヤシオの時期に一度行っておくべき山だね。

 

前袈裟丸山の山頂

赤城山に癒やされたが、瀕死状態なのは大して変わらない。

ほぼ四つん這いとなって、前袈裟丸山に到着。

ここが一般的には袈裟丸山の山頂とされているところだよ。

 

山頂からの眺望はいまいちだったけど、武尊山はばっちり見渡せる。

鹿俣山から見上げた大きな武尊山の形が、これだけ離れた所からもハッキリ分かったから、すぐに判別ついたよ。

 

右奥に見えるのは男体山。

威風堂々とした山容はさすがっスー。

 

そして、手前に見えるピークが後袈裟丸山。

その先、中袈裟丸山、最高峰の奥袈裟丸山、そして皇海山へと続く。

しかし、実はここから先は廃道になっているため、YAMAPの地図にも停止線が表示されているのさ。

行けないし、行かないよ。

絶対に行かないよ。

 

行かないよ、行かないよ、おい!行かないよー!!

(ダチョウさんの「押すな」風に)

 

廃道?

それがなんだって言うんだい?あちきは山登りに来てるのよ。これまでバリルートだって散々歩いてきた。

無理はしないから、とりあえず行けるところまで行ってみよう。

だいぶ藪が登山道にせり出してるけど、後袈裟丸山ぐらいまでなら行けるっしょ。

 

後袈裟丸山までの藪漕ぎ

今日一番、景色が開けるポイントがでてくる。

途中にあった物見櫓なんかより、よっぽど良い眺め。

 

ああ、ザレてる。

ここは気を付けるべきポイント。

しかしあろうことか、こんな所であちきのお腹がいつものギュルルル〜とノイジーなサウンドを上げ始めた。

あちきのお腹には、自分の都合で部下を呼ぶ使えない上司みたいな奴がいる。

当ブログを読んでくださっている、とても貴重な1億2千万人の読者様は既知の通り、お腹がゆる過ぎちゃんなのよ。

 

コルから見上げる後袈裟丸山と、ぎゅるるる〜と盛大な音を立て続ける下腹部ちゃん。

今日は腹巻き持ってこなかったのが悔やまれる…くっ。

 

ザレ場で足を踏ん張りつつ、オケツの力みにも一切妥協しない。違いの分かる男。

ブレンディ風に言ってみたが、そんな場合ではない。これは超難局だ。

一瞬でもおケツを油断させれば、その先は闇。これこそリアルガンバの冒険。

滑落 or お漏らし。

恐怖の2択。

なぜこんな状況で、わざわざ行かなくてもよい廃道を歩くのか。

さっぱり、意味不明だ。

だがしかし、きっと後袈裟丸山からは何物にも変えがたい絶景が広がっているはずだ。

そう信じるしかない。

 

うあああ〜。

今度はオケツを力みながらの藪漕ぎタイムが始まった。

もはや、漏らすのもやむなし。

本気でそう思ったことを白状する。

熊笹がこれだけあれば、拭くのにも困らないし、替えのパンツだって持ってきてるもん。

未だかつて、この藪をそんなことを考えながら歩いた輩はいないだろう。

つまり、世界初だ。

これは快挙なのだ。

 

マジで、

アホでし。

 

ふぅ。本気で安堵した。漏らさずに済んだ、そう言ってこのピークを踏んだ輩も、これまでいるまい。

 

こんなにおケツに全集中したのは久しぶりだ。

最強の波だった。なんというか、高い波ではなく、ぶ厚かった。

次の波が来ればきっと耐えられまい。

 

後袈裟丸山にはシャクナゲが咲いていた。

やっと落ち着いてきた。

こんな物をゆっくり撮る余裕もでてきて良かった。

しかし、次の波が来る前に、せめて前袈裟丸山までは戻っておかないと不安だよ。

 

そんな訳で秒殺で下山開始。

ついさきほど、「きっと後袈裟丸山からは何物にも変えがたい絶景が広がっているはず」と言って必死に登ってきたというのに、眺望は悪かった。

 

ところで、少し話は逸れるけど、日光白根山の藪漕ぎと、飯豊山でブヨの大群にやられたことがすっかりトラウマな自分は、登山ではなるべくハーフパンツを履かない様にしている。

暑いけど、やはりマダニも心配だからね。

 

桜も満開。

 

便意という波を乗り越えてみれば、なんと青空という波がやって来た。

あの青空は赤城山の上空だけなのけ?

いや、そんなことはない。天気はどんどん良くなる。

 

おお、前袈裟丸山にも青空が!

5月の天気は読みにくいなー。6月はもっと分かんないけど。

さあ、嫌だけど前袈裟丸へ登り返しますか。

 

前袈裟丸山から眺めた後袈裟丸山。

縦走する前に見た風景と同じだけど、青空効果で全然違って見える。

いや、新鮮に映るのは物忘れがひどいだけかも。

物忘れもたまには良い仕事をする。

 

こないだ録画した「人志松本の酒のツマミになる話」を見ようと録画リストを開いた瞬間、何を見ようとしたのか忘れた。

「あ、そうそう、これも録画してたんだった」と他の番組を見始めてしまったら最後。同じように「あ、そうそう、これも録画してたんだった」という機会がやって来るまで永遠に見忘れてしまう、物忘れスパイラルへと突入する。

年々ひどくなっている感じがするけど、もう止まらない。

「忘れるしかない」。

ヤマレコでよく目にする、難関なピークを前にした時の「行くしかない」風に言ってみた。

 

散々、紹介している武尊山。

もういいかな。

 

前袈裟丸山と後袈裟丸山の途中で見える展望は穏やかで雄大。

藪漕ぎは嫌だけど、この景色は見といたほうがいいね。

 

前袈裟丸山の山頂に戻ってきた。

さっきよりだいぶ賑わっている。さすが人気の山。

すっかり青空に魅了されて忘れていたが、この浮かれ切ったハイカー達を見て、自分がボーボであることを思い出した。

しかし、もういいんじゃないか?と頭をかすめる。

正直、勢いで書き始めてしまったけど、ドブネズミでいることでこれ以上話も広がらず、困り果てているのだ。さて、どうしたものか。

とにかく、ゲッザーンするぜぃ。

 

再び満開のアカヤシオ

ったく、またあのアカヤシオとの戦いが待ってるなんて、今から憂鬱だぜ。

とりあえず、ボーボを続ける。

 

おっと、ここも桜が満開じゃないか。

季節感がおかしくなる。

 

ほくほくしてしまう景色だ。

この景色とアカヤシオフィーバー。袈裟丸山に虜になってしまうのも無理はない。

 

この一週間前に、だいぶ走り込んだつもりだったけど、小丸山への登り返しでもう足を使い果たしてしまった感じ。

走り込みが足りないのか?

いやそうではない。

登りで「お先どーぞ」ハラスメントを喰らい続けたダメージがだいぶ効いてるのだ。

 

ヒーヒー言いながら小丸山まで戻ってきた。

アカヤシオを貪るハングリーハイカー達で、小丸山の山頂はもはやハチ公前広場の様な賑わい。

この写真も「お前早くそこどけよ」という無言の圧を背中に感じながら撮ったから、カメラの設定がちょっと甘かった。やむなし!

 

山頂標識の前でだべってるおばちゃんたちに、ちょっとだけどいてもらって、やっと1枚撮れた。

ちなみに、このおばちゃんたちは標柱の前でさんざん記念撮影した後、なんとその場でお喋りタイムをスタートする暴挙に出た。

どいてくれるのを待っていたあちきが「すみません、ちょっとだけいいですか?」と言うと、

「あ、ここ撮るところなの?」

と、まさかの一言。

「あ、はい」と言うと、仕方ないわねぇという感じでちょっとだけ、ほんのちょっとだけどいてくれた。

ついさっきまで記念撮影してた人が吐くセリフに耳を疑ったが、きっとそれも物忘れのせいなのだ。他人のことは言えない。

 

それもこれも、物忘れとコイツのせいなのだ。

忠太が助けてー!と頼んでくるのも無理はない。

こちとら残業続きで頭がボーボーしてるというのに。

 

さて、小丸山からは本日一番の群生地を再び通らなくてはいけない。

「ふぉっふぉっふぉっ、ちなみに私の戦闘力を教えてあげましょうか。530000です」。

フリーザがそう言ったものの、もはや指を使ってイチ、ジュウ、ヒャク、セン…と数えないといくつか分からない面倒くささ。

青空を背景にした最強フルパワーのアカヤシオはそれぐらい手強い相手なのだ。

ボーボが適う相手ではない。

そう思って見上げると、突然、心臓がドクンドクンと強く鼓動し始めた。

 

これは化けるしかない。

 

 

うほっ!うほっーー!

そうだ思い出せ。

自分はドブネズミなんかではない。ただのデブゴリラだった。

物忘れを通り越して、このデブゴリラは言葉すら忘れ、はしゃぎだす。

 

ウホッウホッ。満月ではなく、アカヤシオで覚醒するデブコリラ。

ひらひらと空を舞う様に咲くアカヤシオに胸を叩いて興奮しきりだ。

このデブゴリラは、これまで何度も撮影で失敗してきたから、今更カメラの設定で迷うことはない。

フィルシミュレーションをすかさずASTIAへ、そして露出感度はぐいっと高め。意外と器用だ。

 

そして、このデブゴリラはボーボ以上に食いしん坊なのだ。

下山後のおっ切り込みうどんが待っているから、忠太との約束は反故する!!

そう吐き捨て、ルンルンでデブゴリラは下っていく。

 

忠太よ、ぬかったな。

そもそも今年のアカヤシオは、デブゴリラなんぞが手に負える相手ではなかったのだ、ウホッ。

 

明らかに登りの時に見た光景とは違う。

後半から一気にギアを上げてゴールラッシュを始めるカナリア軍団の様だ。

 

この時期にアカヤシオを見に来れてウルトラ超絶うれぴー、ウホッ。

 

「近くにデブゴリラがいるぞ」、そう言って姿を現したのは鹿。

ちなみに熊の目撃情報もあるみたいだよ。

 

ミツバツツジはまだツボミが目立つ。あと一週間後といったところだね。

 

 

来た道を戻るだけなんだけど、今日みたいに後半に天気が良くなると、下山中に足を止める回数が増える。

吹き抜ける風が穏やかで、なんとも気持ちが良い。

ここで腰を下ろして休憩してる人も何人かいた。

 

そう、こんな平和な山なのに、

お漏らし寸前になりながら、藪漕ぎなんぞする必要なんてなかったのだよ。

おかげで足は傷だらけだ。

 

熊どころか、今にもライオンだって出てきそうなサバンナ的な風景。

 

さらば、袈裟丸山。

今年もアカヤシオを満喫させていただいた。群馬と栃木の自然に感謝だよ。

近いうちにアカヤシオのまとめ記事でも書こうかな。

いやいや、書くペースが遅すぎて次の山行が詰まっているんだった。無理はよそう。

 

最後は、シロヤシオで一本締め。

よーお、パンパン

もひとつ、パンパン

いおうてさんど、パパンパン

博多手一本。知らない人は福岡の飲み会で浮くよ。

 

いや、締めくくりはヤマツツジだった。

いおうてさんど、パパンパン。

パンパンのところは胸を叩くのがデブコリラ式。

ありがとさんでした!

 

今日も無事に下山完了。

ああ、楽しかったウホッ。

デブゴリラは満足じゃウホッ。

さあ、夢の時間は第二弾へ突入だウホー!

 

みどり屋のうどんとアイスコーヒー

そしてやって来たのは、みどり屋さん。

群馬県みどり市の山で、みどり屋さんに立ち寄るのは定跡なのだよ。

一度、おっ切り込みうどんをお店で食べてみたかったんだよね♫

 

しかし、まさかの山菜うどん!!

「おっ切込みは冬限定なんですー」とのことで、

はい、どぼぼーーーん。

 

うん、致し方なし。

でも山菜たっぷりで美味しかったよ!

 

しかも!

 

 

ウホーい!

食後にアイスコーヒーをサービスしてくれた!

おっ切込みうどんが食べられないと聞いて、どん底まで落胆した姿に同情してくれたのかもしれない。

そんなお店の対応が、とても嬉しいじゃないか。

このアイスコーヒーはおっ切込みをはるかに超えた。

 

 

振り返って

アカヤシオは山頂付近の岩稜帯に咲いていることが多いから、頑張って歩いた人だけが見ることを許される特別なツツジ。

ヤマツツジやミツバツツジとかは、登山口周辺にも咲いてるからね。

日照条件の良いところでしか育たないため、樹林帯では生存競争に負けてしまう。

必然的に稜線付近で、他の広葉樹林が育たない岩稜帯みたいに険しいところへと追いやられてしまう。かわいちょ。

 

今回はアカヤシオのど定番、袈裟丸山にやって来て、感激のあまりデブゴリラになってしまった。

「いや、あの人、急にデブゴリラ化したんスよ、マジで」

山でそんな噂になっていないか心配だ。

まあ、それぐらい興奮しきりだった次第です。

 

アカヤシオは、別名アカギツツジ。その名は赤城山に由来するわけで、本当のど定番は赤城山だったりする。

来年は赤城山に行けたらいいなと思っちゃいるけど、天気次第。

5月、6月は難しい。

ではでは


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