赤石岳と荒川三山に登ってきました。
どでかい山のスケール、ガツンとくる標高差、登山口までうんざりするほど遠いアクセス。そのどれをとっても今年の大一番になること間違いなし!鼻息荒く攻めてきました。
つい忘れてしまいがちですが、南アルプスの本来の名は赤石山脈と言います。そして、中部地方を縦に貫く、3,000m峰が連なるこの大山脈の南部を代表するのが、今回の主役赤石岳です。
・荒川中岳:標高3,084m、国内13位。花の百名山。
・悪沢岳:標高3,141m、国内6位。日本百名山。
ここでちょっと上空から南アルプスをご紹介しますっ。
飛行機に乗る機会が多いのですが、綺麗に晴れた日に南アルプスが眼下に見えると、一人でテンション上がります(笑)
緑じゃないのは山頂部分だけ。南アルプスの森林限界の高さが良く分かる一枚だと思う。赤石岳が画面下に切れちゃったけど、荒川三山とりわけ悪沢岳は良く分かりますね。
さて、今回のルートは椹島(さわらじま)を起点にしたド定番の周回ルートで、3,000mオーバーの名峰を次々と巡っていくことができます。
具体的には、赤石岳、小赤石岳、荒川前岳、荒川中岳、悪沢岳(荒川東岳)といった3,000m峰を5座踏破していくのですが、小赤石岳、荒川前岳は隣の山との距離が近いため、主峰とは認められていない可愛そうな存在。そんなわけでカウントから除外され、結果、3座制覇となります。
荒川三山とは、荒川前岳、荒川中岳、悪沢岳(荒川東岳)のことで、荒川岳とはそれらの総称です。
目の前にそびえる悪沢岳に向けて気持ち良く登っていけば、右手には果てしなく広がる雲海と、そこから突き出た富士山。振り返れば、これまで歩いてきた長大な稜線と、スケールの大きな赤石岳がドンと構えて見える。左手には北アルプスや中央アルプスの山々。うーん、参った!
山登りの醍醐味が凝縮された世界に、感動すること間違いありません。
通常、二泊三日のコースですが、サラリーマンなんでそう簡単にまとまった休みも取れないし、一泊二日で登ってきました。中には椹島に前泊して、1dayでアタックする猛者もいるみたいですが、時間的にも体力的にも自分にはとても無理!
一泊二日でも大変なコースだから、このブログを読んでチャレンジしてみようと思った方は、覚悟してくださいね!!
下山後は、久しぶりに膝が痛くなるぐらいヘトヘトになったけど、不安定だった天気予報が嘘みたいに晴れてくれて、今回も本当に恵まれた登山となりました。
やっぱ南アルプスと俺、相性いいわー
いざっ
■アクセス方法
・新東名の新静岡ICを降りて白樺荘へ。畑薙臨時駐車場は白樺荘を過ぎて道なりに車を走らせ約10分先。
・白樺荘のTEL、住所:054-260-2021、静岡県静岡市葵区田代1110-5
■ルートとスケジュール
2017年9月2日(1日目)
8:20 椹島 登山開始 ⇒ 12:30 赤石小屋 ⇒ 15:10 赤石岳山頂 ⇒ 15:55 小赤石岳 ⇒ 16:40 大聖寺平 ⇒ 17:07 荒川小屋
9月3日(2日目)
4:30 登山開始 ⇒ 6:00 荒川中岳 ⇒ 7:04 悪沢岳 ⇒ 7:50 丸山 ⇒ 8:30 千枚岳 ⇒ 9:03 千枚小屋 ⇒ 13:03 椹島
9/2 1日目 椹島~赤石岳~荒川小屋
9/3 2日目 荒川小屋~荒川中岳~悪沢岳~椹島
■2日間の合計
・消費カロリー:9,288kcal
・活動距離:27.6km
・累積上り/下り:3,419m/3,413m
よく歩きました!!
登山開始
長い長い道のりを経て椹島へ
新静岡インターを下りて、ずーっと降りしきる雨の中、長い長い70キロの林道をひた走る。
運転してる本人が酔いそうになるぐらいのアクセスの悪さからスタートします。
深夜のうちにやっとの思いでたどり着いて、死んだように眠りつきました。畑薙ダム臨時駐車場です。
起きてみると、雨は上がっててくれたのは嬉しい限りですが、まだ眠い。
始発バスは7:30。ぎりぎりまで寝ていたかったけど、周りが早く動き出したから頑張って起きました。
予定よりちょっと早くバスがやって来たからラッキーでした。
土日の天気が、雨から晴れ予報に変わったのがこの直前の前々日のこと。しかもついさっきまで雨が降り続いてたこともあって、登山客は少なめです。そのお陰で運良く1台目に乗ることができました。
ここでちょっと長くなるけど、バスの乗り方が独特なので説明しておきます。
バスの料金は3千円で、前払い制。ちょっと高く感じますが、バスの半券を山小屋に提出すると、バス代の3千円を宿泊費から引いてくれます。つまり、荒川小屋だと素泊まりで6千円だから、3千円を差し引いた3千円で泊まれます。で、山小屋の領収書を帰りのバスで提示すれば無料で乗れます。つまり、小屋に泊まりさえすれば、実質バス代が無料になるという訳です。
素泊まりがちょっと高い気もするけど。。それにしたって悪路が続く中、バスの運転は丁寧だったし、小屋は清潔で接客も親切だったし、下山後は東海フォレストってなんて良い会社なんだ!と感謝しかありませんでした。
椹島に到着して、まず目を引くのがこの綺麗なレストハウス。
下山後に食べたくなること間違いなしのソフトクリームのオブジェが目を惹きます。今月家計がピンチで無駄遣いできない自分にとっちゃ悪魔の誘い。にくいぜ!
シャワー付きの宿泊施設があったり、至れり尽くせりの登山基地です。長い運転で胃が気持ち悪かったからこのまま泊まっていきたい気持ちもありますが我慢。
でも、椹島にのんびり前泊して、翌日の朝から登るっていう登山客が多いのもうなずける。
この森の所有者、東海パルプの創業者大倉喜八郎さん。帝国ホテルを設立したり、大成建設なんかも創業したそうです。ちなみにホテルオークラはこの大倉喜八郎さんの息子の喜七郎さんが設立したそうです。
で、この人、88歳の時に、
「わしは所有してる土地で最も高いところに立ちたいんじゃ~(千鳥風に)」
と言い出して、総勢2百名を引き連れ、御輿に担がれて赤石岳に登頂したそうです。
日本の山でシェルパを雇った先駆けかもしれませんね( ´∀`)
登山開始 赤石岳へ
今日泊まる荒川小屋を地図で確認。
長丁場です!
時間がもったいないから、急いで出発します!
赤石小屋までのカウントダウン開始。
少しガスってて涼しい。長い長い樹林帯を行くから、涼しい事ほどありがたいことはないです。
急坂が続きます。ひたすら。
一般的にはなだらかな登りが続く千枚小屋経由の反時計回りルートが主流ですが、今回自分達はのっけから急坂が続く時計回りを選択しました。
登りが得意な我々は、最初からガツンと登って標高を稼ぎたかったし、下山がなだらかな方が膝に優しいしね。
まだ余裕。1/5です。
標高差約300mごとに出てくるのが目安になって助かるね。
ヒキガエルだって山に帰るため必死に登ってます。
えっちらおっちら。
ゆっくり登ってますが、
既にゼーゼー。
3/5はすっ飛ばして4/5。
ここら辺から休憩が増えてきた。
かなりゼーゼーで汗が止まりません。
誰だ?登りが得意とか言ったのは。
南アルプスの苔と、ますます密になっていくシラビソの森。木陰にはキノコがたくさん生えてます。
八ヶ岳とは少し雰囲気が違う、独特の美しさを楽しんで登りましょう。
歩荷返し。
ここまでも十分急坂だったけど、更にきつくなるなんて、マジで勘弁してください。
ふーっ。登りが得意な我々は先程から弱音吐きまくり。
こりゃ、歩荷じゃなくても引き返すわ。
至るところで見かけるのが、この絵心たっぷりの可愛らしい案内板。和ませてくれますね。
お腹も空いてきたし、赤石小屋に着いたら何か食べたい。今日はとっておきのおやつをもってきました。
ここら辺から、たまに赤石岳の姿を確認できるんだけど、しつこくガスが覆ってます。
大丈夫!晴れる、俺達はもってる!と意味不明な事を言って、そーだそーだ!と盛り上がるあたり、かなり疲れてきた証拠。
12:30 登りはじめてから4時間経過して、やっと赤石小屋に到着。ほぼコースタイム通りです。
じゃじゃーん。荒川三山ですから、三になぞらえて東京三大豆大福、瑞穂の豆大福です。
いただきものなんだけどね( ̄▽ ̄;)
疲れたときの塩っけと甘味がたまらんかったよ。
さて、時間がない。
小屋の女性スタッフから、荒川小屋ならここから5時間、いや6時間はみといた方がいいですね、とアドバイスいただきました。18時過ぎちゃうな。。
絵心たっぷりの案内に導かれて先を急ぎます。
テント場のてんとう虫もグッドです。
ハイマツが混じりはじめました。森林限界が近くなって、少し元気になりました。
と思ったら、少し下って再び深い樹林帯へ突入。
小屋から赤石岳までは近いだろうと勘違いしてたからコースタイムで3.5時間と聞いて焦りました。まだまだ遠いわっ(汗)
赤石岳が近づいてきました!
たまにガスが晴れた時の赤石岳の存在感は半端なかったな。鳥肌ものです。
そしてここ。稜線に向けて一気に登っていきます。ここが核心部。
疲れてきたところでこの急坂が本当にしんどかったけど、解放感抜群ですごく気持ち良かった。
木曽駒ヶ岳の千畳敷カールに似た美しさ。人は少ないし、気分は最高。息は乱れてるけど、内心ニンマリです。
この山に決めて本当に良かった。
振り返れば、何かの生き物みたいに山合いにたまっていく雲。
標高をぐんぐん上げていきます。
小さな沢が流れてるから高山植物も多く、本当に綺麗なトレイルです。
さっ、待ちに待った稜線に出ました!
本当に長かったよ!
でもって、ガスってるし、めちゃ寒い!
慌ててレインウエア、手袋、バフを装着。ザックデポって山頂目指すよ!
( ̄▽ ̄;)
おえぇー、山頂完全にガスの中やん。やっぱこうなったか。
しかし、さむい!10℃ぐらいでしょうか。
手がかじかむ。
どぼぼーん。
疲れきった、登りが得意な自分。
標高差2千メートルを登ってきた挙げ句、ガスってるなんて、もう立ち直れませんよ。
それでも、晴れたりガスッたりを繰り返してるから、そろそろ晴れが巡ってくることを祈って適当に遊んで時間を潰します。
神様、お願い。
にんにん。
晴れの順番が訪れました!
パーっと晴れてきた。
ガスに霞んでた赤石岳避難小屋も良く見えます。
辺り一面雲だらけだけど、ちょうど山頂だけ晴れてる感じです。
やっぱもってんだわー、俺。
たまたま巡り合わせが良かっただけですが、勘違いしてるクライマーズハイな男。完全にのぼせもんです。
荒川小屋に向けて下山
楽しい時間もほどほどにして、荒川小屋に向けてこの尾根を下山していきます。
ここからだと、コースタイムでまだ160分もあります。
長い道のりです。
デボッたザックを回収します。
キャリア各社の電波状況が記載されてました。山でのドコモの強さは普段から感じるところです。ソフトバンクは大抵弱いんだけど、ここでは頑張ってる様ですね。
振り返ると赤石岳は再びガスの中。ほんと、幸運に恵まれました。
ますます濃くなるガス。日も西に傾き驚く早さで薄暗くなっていきます。小赤石岳に到着。
標高は3,081mです。赤石岳のすぐ近くのため主峰に認められてない残念なピークです。
アーモンドチョコで栄養補給。
18時前に小屋に着ければいいなと、時間をちょいちょい気にしつつも休みます。長いからね、焦ってバテるのが怖い。
やっぱりアクセス悪いし、直前まで天気が悪い予報だったから、すれ違う登山客はごくわずか。
赤石岳から荒川小屋までですれ違ったのは5人ぐらいかな。甲斐駒ヶ岳や北アルプスの山々に比べると圧倒的に少ないです。
案内板が一転して、ホラー感たっぷりに変わってました。
ウキウキ気分吹き飛ぶっす。
17:07 荒川小屋に到着。
一時は19時頃になることを心配しましたが、登りが得意な我々は下りで息を吹き返し、コースタイムをだいぶ巻いて到着することができました。
受付を済ますと、二階の角が空いてますし、お好きなところでどうぞと案内されました。
とても綺麗な小屋でした。この日は全員で10名ちょっとしかいなかったと思います。ガラガラで静かだし、皆さんマナーの良い方々でした。
自炊も食堂を借りることができました。
消灯は20時です。それまでのんびり雑誌見たりして暇を潰します。
スタッフはみんな気持ちの良い応対をしてくれるし、小屋は清潔。荒川小屋は最高です。
外に出てみると、すっかりガスが晴れた赤石岳。
あれだけあった雲が全部なくなってるなんてね、信じられへん。
翌朝。寝坊してしまいました。
コースタイムが長いから、周りも3時頃には起きだすだろうと。ええ。
その音でどうせ目が覚めるだろうと。はい。
そう思って油断しました!!
皆さん二泊三日でのんびりだったんですね。3:50に目覚めて焦りました。
慌てて朝ごはん食べて4:30に出発です。
2日目の始まり 荒川三山へ
荒川小屋よ、さらば。
まだ真っ暗なのでヘッデンを着け、再び稜線に向けて登っていきます。この日は9月3日、だいぶ日の出が遅くなりました。
マジックアワーの始まりです。
日の出の直前や日没直後に空がうっすらと明るくなる、一日で最も美しい時間帯。
この時間帯の雲海とこれだけ近い富士山は南アルプスならでは。1年前の白峰三山でも感激した景色をまた見ることができて感無量です。
この時期のアルプスはこれだから大好きです。
ヘッデンの明かりを消しても問題ないぐらいに明るくなってきました。
太陽が出た瞬間、パーッと明るくなる山肌。
これから登る悪沢岳の右側から勢い良く上る朝日。昨日までの天気とうってかわって良く晴れた1日の始まりです。
右手に富士山と雲海。
振り返れば、赤石岳とこれまで歩いてきた長大な稜線。
大変な道のりだったけど、それに見合うだけの景色に出会える。
山登りの醍醐味が詰まったルートだと思う。
本当に素晴らしい条件が揃いました。
イワヒバリが集まって楽しそうに遊んでます。
撮影しながらゆっくり近づいて行くと、足を滑らせて2mほど滑落してしました(T_T)
カメラは何とか守ったけど、膝と腕をすりむいてしまった。
こ、これは幻のアカイシリンドウか?
ではなく、チシマギキョウでした。
さあ稜線に出ました~、
で、ここで大失態!
荒川前岳すっ飛ばしちゃいました!
本来、ここを左に曲がって前岳の山頂を踏んで、再びここに戻って右に進むのが正解。
何も考えずに右に曲がってしまいました。痛恨のミス。
この時はまだそんなことに気付いてないから、絶景を前に「ひょあー」とか叫んでる相変わらずのクライマーズハイ。
だってほら、稜線に出ると中央アルプスが目の前だったんですよ!
早朝で空気が澄んでたから、北アルプスから更にずーっと先の、頸城山塊まで綺麗に見渡せました。
前岳に向けて登ってるつもりで、実は中岳に登ってる我々。
うえーい!
着ウイルソン。
なだらかな登りだったから、疲労感はそれほどありません。
中岳山頂からは南アルプスの主峰達が一望です!
どれも一つ一つがでかい。3,000m峰のすごい景色。
一番手前の塩見岳が大きくてとても印象的でした。
中岳避難小屋の前で、前岳のピークを踏み忘れたことに気付きました。
う~ん、引き返そうか少し悩んだけど、これだけの絶景が見られればそれでいいんじゃない?って気分だったので、やめました。ピークを踏むことだけが目的ではないからね。今回は、しょうながないっす。
そうと決まれば気を取り直して、悪沢岳(荒川東岳)へと続く岩場を登っていきます。
ちなみに悪沢岳とは、この山から流れる沢のことを猟師が悪沢と呼んだことから定着してった名前なんだそうです。
荒川中岳を振り返る。中岳を下ってからの登り返しが割とえげつないです。悪沢岳が荒川岳に包含されることに執拗に反対した深田久弥の言い分がよく分かります。
悪沢岳の斜面から、存在感輝く富士山。
青空に吸い込まれる様に、ついにこのルート最後の3,000m峰が見えて来ました。
悪沢岳だけに、悪ぶって1枚撮ってみました!
もりっと、うんこ座りです。
我ながら黒いバフがナイスチョイスです。
椹島へ長いゲッザーン
しつこい様ですが、やっぱ富士山は偉大です。ずっと見てても飽きない。
悪沢岳を通過し、大きな岩々を越えながら下っていきます。
すっかり太陽も高い。
雲海に浮かぶ丸山。思わず息をのむ景色。すごい世界です。
荒川三山に憧れて、頑張ってここまで歩いてきた甲斐あった。この景色は脳裏に焼き付いて忘れることはないでしょう。
カールです。写真右に映った鳥はホシガラスです。ハイマツの実を餌にしてるから高山で良く見かける鳥です。
丸山から眺める悪沢岳は全然とがった感じがしませんね。
中岳方面から眺める悪沢岳の方がかっこ良いです。
残念ながら、悪沢岳周辺にいるというライチョウには出会えませんでしたが、登山道を彩る高山植物の群生は綺麗でした。
紫がタカネナデシコ。白い花がミヤマゼンコです。
これだけのトリカブトの群生ははじめて見たかも。
うぐ。。下山が始まってからの登り返しが一番しんどい。。
千枚岳に、着ゆみこ。標高は2,880mです。
バックが丸山と悪沢岳です。
ダケカンバのトンネルをくぐって行けば、
千枚小屋が見えてきました。
悪沢岳の標高3,141mから1,100mの椹島まで、ざっと標高差2,000mを一気に下ります。
なので、ここの水場でしっかり水分補給しておきましょう。
途中の駒鳥池でちょっと休憩。
オニヤンマが賑やかに飛び交う綺麗な池です。
なだらかな下りが延々と続きます。
しんどいです。言葉になりません。途中で膝が痛くなってきて何度もへこたれました。
大変な思いをしたからこそ、絶景が見られたんだから頑張ろう!
く~
13:03 よかった、14時の最終バスに間に合った。
本当に長い下りを経て、やっと辿り着いた椹島は天国でした。
ソフトクリームの誘惑は地獄ですけどね、ボンビーなんで我慢しましたよ!
ここで帰りのバスに乗るための整理券を受け取ってください。整理券の順番でバスに乗れます。
お店をぶらついたり、残った魚肉ソーセージ食べたりして14時のバスが来るまでのんびり過ごしました。
疲れたけど、椅子に腰かけてカメラの画像を確認していると、稜線で見た景色が思い出されてなんとも名残惜しくなってきます。
ご褒美の時間を過ごせました。
畑薙ダム臨時駐車場から車で10分ほど走らせたところにある、白樺荘の立ち寄り湯にやって来ました。
大人510円です。ちょっと狭く感じたけど、湯は良かったです。時間もないし、さっと体洗って出てきた感じ。
ここから新静岡ICまで地獄の林道ドライブが待ってます。長湯すると睡魔に襲われてしまうからね。
振り返って
圧倒的な存在感でたたずむ赤石岳は、まさに南アルプスの盟主とよべる、堂々とした風格がありました。
そして、赤石岳から少し離れて鋭くそびえるのが、荒川三山のボス悪沢岳。今回はうっかりして荒川二山になってしまったけど、それもきっと忘れられない思い出になると思う。
悪沢岳は千枚岳方面から眺めると特長に乏しい山ですが、中岳方面からだと岩峰らしい荒さがあってカッコ良いです。そう思って色んな角度からの悪沢岳を楽しんでください。
三種の神器、世界三大料理、石の上にも三年。日本人は「三」に愛着があるんですかね。瑞穂の豆大福をネットで見て「東京三大豆大福」が出てきたのにはウケた。
白峰三山、白馬三山、荒川三山(今回は二山)。えーっと、あと何三山があったっけ?としばらく考えてみて、見つかりました。
鳳凰三山!忘れてた!
近いうちに行くよ、鳳凰三山!
夏の最盛期が少し過ぎて、一気に秋の訪れを感じるこのシーズンこそが、アルプスの狙い目だと思う。
台風が多いシーズンだから難しくもありますが、もし晴天に当たれば、空気が澄んでいる中、吸い込まれる様な青空の下をどこまでも続く稜線を歩くことができます。
入道雲は姿を消し、青空を邪魔しない程度にうろこ雲が薄く広がってなんとも爽快。
3,000mを越える世界で両手を広げた時の解放感は、非日常過ぎて説明できない不思議な感覚でした。
南アルプス上空は、西日本方面への飛行機の航路になってます。
どこまでも広がる大空を、次から次へと飛行機がやって来ては過ぎ去っていく。時速900キロというとんでもないスピードで飛んでいるのが、信じられないぐらいゆっくりに見える。
あの飛行機にも、自分のように眼下に見える南アルプスに興奮して、写真を撮ってしまう輩が乗ってるかもしれない。
悪沢岳から丸山に下っていく途中、青空に小さくなっていく飛行機を見つけ、そんか輩に向かって「今日は良く見えてラッキーだったね!」と思いました。
では