江戸時代初期。
現在の山梨県、甲府藩に鉄蔵という浮浪児がいた。
鉄蔵の父親は酒癖が悪く、それが嫌だった鉄蔵は家を飛び出し、ボロ家を見つけて一人で暮らしていた。
近所の者の中には、鉄蔵の境遇に同情する者もいたが、多くの者は厄介者扱いし、近付かない様にしていた。
鉄蔵が弥三郎という同世代の少年と出会ったのは14歳の頃。意気投合するまでに時間はかからなかった。少し乱暴なところはあるが、性根が優しく、イタズラ好きな2人はウマがあったのだ。
弥三郎は、世間の常識ではなく自分の良心に従って行動する男で、鉄蔵が浮浪児かどうかなんて関係ない。利害関係を考えず、ただ鉄蔵の人間性を好きになった。本当の友達だった。
ある日、2人は捨てられていた小舟を直し旅に出る。一週間かけて150kmも離れた海を目指し川を下ったのだ。
途中に立ち寄った村々で、貧しいのは自分の村だけではないことを知ったし、江戸の賑わいも見た。
小さな冒険だったが、世界の広さを知った。
そんな日の夜、江戸の町で殺人を目撃する。
恐ろしかったが、勇気を出して犯人を尾行した。見つかったら殺されてしまう。もし他に仲間がいて、背後から刺されたらどうしようという恐怖にも震えながら、ふたりは犯人宅を突き止め、すべてを奉行所で打ち明けた。
犯人はこれまで何度も強盗殺人をしてきた人斬りだった。これでもう被害者が出ない。ふたりの勇気ある行動は江戸中に広まった。
しかも、人斬りは高額の賞金首だったことから、二人には莫大な礼金が入ってきた。
弥三郎はそれを元手に酒蔵を始めた。
ホームレス同然だった鉄蔵は、その勇気ある行動によって、江戸の裕福な上級武士のもとへ引き取られることになった。
これまで自由奔放に生きてきた彼にとって、これからみっちり教育を受けていく生活は辛いもの。
旅立ちの前、弥三郎に「俺はきちんとすることが苦手なんだ。本当は行きたくない」と打ち明けた。
弥三郎も鉄蔵と離れるのは辛かったが、「このままでいいはずがない。立派な上級武士になっておくれ」と別れを惜しんだ。
鉄蔵は、お金を得て逆に不自由になってしまうという皮肉な運命に戸惑ったが、これまで浮浪児になった途端、人間扱いしてくれなくなった大人たちをたくさん見てきた。
それを糧に、鉄蔵は必死に勉強した。
鉄蔵は成長し、幕府の重役へと瞬く間に出世し、鉄蔵にしかできない浮浪児への支援、貧しい者たちへの教育改革を行う。
「弥三郎には本当に感謝しているんだ。浮浪児だった自分に友達として接してくれたから、弥三郎の友達も普通に接してくれるようになった。弥三郎からは自分の価値観を貫くことの大事さを学んだんだ」。
偉くなっても弥三郎との冒険を思い出しては、周囲にそう語っていたそうだ。
そして、かつて弥三郎と一緒に遊んだ故郷の山に、弥三郎岳と名付けたのだった。
今も甲府に伝わる弥三郎伝説。
なんつってー。
これぞ山梨県!
昇仙峡から帰る途中に見えた、麓に広がる甲府の町とどでかい富士山。
うーん、すごい。富士山がデカ過ぎて合成写真に見えてくる。この景色を見るためだけに昇仙峡まで来てもいいね!
さて、山梨県に数ある景勝地の1つ昇仙峡(しょうせんきょう)。
今回は、昇仙峡にある羅漢寺山(らかんじやま)に登って来たよ。
羅漢寺山はパノラマ台や最高峰の弥三郎岳(やさぶろうだけ)の総称。
羅漢寺山は日本百低山で標高1,058m。
もう寒くなったから、前回の岩櫃山に引き続き日本百低山の連投でっせー。
ルートとコースタイム
■2022年12月18 日 ※カッコ内は標準コースタイム
長澤橋⇒(100分)⇒白山展望台⇒(40分)⇒白砂山⇒(25分)⇒パノラマ台⇒(20分)⇒弥三郎岳⇒(65分)⇒ロープウェイ仙娥滝駅⇒(80分)⇒長澤橋
コースタイム:5時間30分(休憩含まず)
総距離 13キロ
累積標高上り 930m
羅漢寺山登山 本編
天神森市営駐車場から登山開始
やって来たのは天神森市営駐車場。無料で70台駐車可。
昇仙峡と言えば、ロープウェイで山頂までひとっ飛びって思ってる人も多いと思うけど、もちろんこんな低山でロープウェイなんざぁ使わない。
ボンビーの名にかけて下から歩くべし!
ちなみにここまで、バスで来ることもできるからアクセスもいいね。
駐車場からすぐのところにある、ここが長澤橋。
昇仙峡の仙娥滝からも長澤橋方面への標識に従って帰ってくることになる。
昇仙峡から流れてくる川。
この上流に仙娥滝があるんだけど、詳細は下山後に書くよ。
長澤橋を渡ると、ちょっと分かりにくいけど、登山口が見えてくる。
この民家の手前のところね。
ここがあの有名な昇仙峡の入り口だとはとても思えない。
やっとこさ登山開始
それがこちら。
これがあの有名な昇仙峡の入り口なのか(しつこい)。
民宿だったのかな、見事な廃屋満たん。
晴天に恵まれたけど、今日は強風の予報。
本当は伊豆山稜線歩道を歩きに行こうと思ってたけど、風が強いならと、海沿いは避けたんだよね。
温暖な伊豆を求めて、これまで2回歩いてるけど、その2回とも雪まみれになって凍えるという奇跡体験をしている(泣)。
一度でいいから伊豆らしさというのを味わってみたい。
伊豆はいつだって自分には厳しい。
やっとこさ登り始めたと思いきや、すぐ林道とマッチング。
ツチノコ的な木の実がたくさん落ちてる。
こんなこと一つで立ち止まってるから今日ものんびりペースなのだ。
そして再びトレイルへ。
いつもながら、どうでもいい話をするけど、おでんには柚子胡椒が死ぬほど合うというのは、九州人なら周知の事実というお話。
最近は東京のスーパーでも普通に柚子胡椒が売ってるから、おでんにはカラシだと思ってる方々は一度でいいから試してほしい。
もう柚子胡椒無しでは食べれなくなるよ。
ちなみに、胡椒は唐辛子のことで、テーブルコショウみたいな俗に言うコショウは使われていない。これも、九州以外では意外と知られていない。東京の職場で話すと驚かれたから逆に驚いた。
そして、福岡県人の中には、マイ柚子胡椒を持ち歩き、刺し身やあらびきフランク、牛丼、アイスなどありとあらゆるものを柚子胡椒で食べる中毒者がいると話しても信じてもらえない。
信じてくれなくたっていいさ。
でも、カラシ派の方には、それだけ魅惑的な調味料なので、まずはおでんあたりから柚子胡椒デビューをしてみてほしい。
これはヒノキ。杉とヒノキの見分け方は葉を見ればいいんだよ。
どこかの登山でも同じことを書いたな。
登り始めから、低山らしからぬ原生林の森。
冬枯れた森が実に開放的で、足元をカサカサ音を立てて歩くという、低山ならではの冬の「味」を楽しむ。
アルプスや八ヶ岳、日本百名山といった派手な部類の山に目が行きがちだけど、寒くなってくると、里山を歩いてその味を堪能するのも乙だ。
しかし油断はできない。
そこはいつもの自分の登山らしく、山の神様が無難な登山で終わらせてくれるわけがないんだ。
油断なんてぜったいしないぞ。
進行方向に存在感のある山が見えてきたけど、あれは白砂山。
羅漢寺山は弥三郎岳や白砂山の総称で、最高峰の弥三郎岳は、この白砂山の裏側にあるからまだ見えない。
分岐がでてきたらパノラマ台方面へ。
油断しないぞ!
ズームが効かないから分かりにくいけど、柿がなってる木が見えた。
柿って人が住んでた匂いがするから、違和感ハンパない。
そして棚田がでてきた。
なるほど、やはり。昔はここで麦の栽培が行われていたらしい。
昔は畑があっただけに、突然歩きやすくなる。よくこんな山の中を開拓したよ。
昔の人の労力には頭が下がる。
太刀の抜き岩と白砂山
畑を過ぎて登りに差し掛かった途端、巨大な岩が見えてくる。
「太刀の抜き岩」という巨大岩。
瑞牆山のカンマンボロンを彷彿とさせる。
風雨による石灰岩の腐食具合はすべてを梵字っぽくさせちゃうんじゃないのけ。
太刀の抜き岩の上は見晴台になってるから、ぜひ立ち寄って、小休憩しよう。
次に登る白砂山も近づいてきた。
今日はゆっくり時間が流れてる感じがするぞ。
おっさんによる、たまには山登りでもして運動不足を解消すっか、というモチベーションにぴったりな一日だ。
余裕って大事だな。
ふえっ!!
北側斜面にでた途端、突然トレイルに雪が。
極寒の伊豆を避けて、山梨の低山でぽかぽか登山を楽しもうと思ったのに、日陰になった瞬間、信じられない寒さがおっさんを蝕む。
やはりな。山の神は優雅なハイキングなんて、許しちゃくれないんだ。
ほんのちょっとの雪のくせに、トレランシューズで来たからソールのゴムが柔らかくてめっちゃ滑る。
見晴台の手前に、絶景を期待させる南アルプスの絵が描かれている。
なんつったって完璧な晴れ予報だ。
ドントクライ。
狙ったかのように、南アルプスに雲のカーテンが降りてるのも想定内。
こんなのいつものこと。慣れっこだ。
それにしたって、この白砂のビーチはサイコーに気持ちいい。
有り難いことに、山の神は南アルプスとは違う方面には完璧な晴れを用意してくれていた。
これはこれで山の神に感謝しなくては雨に降られる。
そして、深々とおじぎをすると、
「バカめ。引っかかりおって」という神の囁きが聞こえた。
スルっと、ザックのサイドポケットに入れていたペットボトルがあれまあれまと谷に落ちてしまった。
やはり、試練を与えなさる。
慎重に降りて無事、木に引っかかったペプシを回収。
山にゴミを残さずに済んだけど、無理なことはしないのが正解なんだよね。
せっかくなので白砂山にも寄っておく。それがこの羅漢寺山の王道ルート。
その名の通り、白砂のスカイトレイル。
日向山を彷彿させる美しさに、これは何か落とし穴でがあるぞと、ますます気を引き締めるのだった。
山で油断してはいけない。
そして案の定、まだ山頂は先だと言うのに、ちょっとした広いところに出て、わーい山頂着いた着いた〜と勘違いして、のんびりおにぎりを食べてしまった。
白い山肌の美しさにくらくら惑わされるという、まさにハニートラップ。
この山は危険だ。
さーて下山しよっと!と、ふとYAMAPを見たら山頂がもっと奥にあることを知って、慌てて山頂を踏み踏みしに来た次第。
どんなハニートラップも、YAMAPさえあればぎりぎりのところでかわせるのだ。
そして白砂山の山頂。
さっき見た景色と何も変わらないが、白砂山からは遮るものの無い、羅漢寺山の全容が見える。
左がパノラマ台で、右のピークが弥三郎岳だよ。
こっちの景色は、たぶん甲府の北側だから韮崎とかかな。
何度も来てるはずの山梨県だけど土地勘はさっぱり育っていない。
白砂山からの下りも滑らないように慎重に。
チェーンスパイクは一応持ってきたけど、雪を削りながら歩けば大丈夫だった。
パノラマ台と弥三郎岳
羅漢寺山まで、とても歩きやすいトレイルが続く。
アルプスや八ヶ岳の様な、小屋が豊富にあってトレイルも完璧に整備された登山に飽きてきたら、
そこまで整備されてないトレイルが待ってるぜ。と、言いたいところだけど、どこの里山より整備が行き届いたトレイルが続く。
そんな訳で、あっという間にパノラマ台に到着。
ここは富士山がよーく見えるポイントなのだ。
南アルプスが駄目だったんだから、富士山はきっと大丈夫だろう。
はい、どぼぼーん。
えぇえぇ、こんなもんだよ。お決まりの展開。
山頂の八雲神社で、安全に楽しめたこの一年を感謝しておく。
財布をザックから出すのが面倒だから、無銭だけど。
山はお地蔵さんや奥宮とかたくさん出てくるから、いちいちお賽銭してる余裕なんぞないのよ。
ロープウェイ駅からは観光客がゾロゾロでてくる。
ロープウェイで上がってみないと富士山が見えるかどうかなんて分からんもんね。可哀想に。
でも、自分の足で必死に登ってきた方がはるかにガッカリするぜぃ!
ここパノラマ台にはロープウェイで上がって来れるから、突然観光地に突入する感じがカオス。
冬季休業中だけど、売店があったり。
願掛け鈴やら、幸せ鈴投げやら、商売の香りがプンプンする。
決して買ったりはしないけど、こういう雰囲気は嫌いではない。
山頂はフクロウのキャラをたくさん見かける。
こちらはゆめちゃん。
ゆめちゃんが弥三郎岳まで20分だよと教えてくれている。
やはり観光気分だからだろう。危うくパノラマ台だけで羅漢寺山に登頂したと勘違いして帰るところだったよ。
さあ、最後のピークを踏みに行こう。
岩を削ってステップにしてある。
至れり尽くせり。さすがにもうここから先には落とし穴なんてないはず。
左側の景色が開けると、真っ白に冠雪した山が見えた。
山頂に五丈岩が見えるから金峰山だ。さすが2,599mの山だけあって寒そう。
一度、真冬の金峰山に登ったことあるけど、風が強くて極寒だったし、足を痛めて泣きながら下山した辛い思い出がある。
どこの山も必ず辛くなる。
さあ終盤というところで、弥三郎岳登山口が現れる。
なんだかよく分からない設定だ。
登山口から標高10mほど上がると、弥三郎岳の山頂の丸い岩に着いた。
この上が山頂なんだけど、ちょっとその前に左下の祠を見てもらいたい。
それがこちら。
こちらではお酒の神様を祀ってて、これまた羅漢寺山の名物にもなってるポイント。
一適も酒を飲めない自分には祈ることなんぞ何もないけど、酒好きの方は酒のありがたみに感謝しに来るべし。
ほいじゃ、丸い岩の頂上へ。
木の位置が絶妙に登りにくくさせている。
さあ、ここが羅漢寺山の最高峰、弥三郎岳山頂からの眺め。
再び金峰山方面なんだけど、山頂に着いた途端、五丈岩は雲に隠れてしまうという毎度残念なパティーン。
山頂が岩の上だから標柱は立てられない代わりに、近くの枝に標識がぶら下げられてる。
短い行程だったけど、それなりに試練はあったし、坐骨神経痛は痛いし、達成感はそれなりにあったよ。
こちらが甲府、韮崎方面の景色。たぶんね。
手前のピークはさっき登った白砂山。
お菓子の中でヨックモックのシガールがいちばんスキー!
だから太るー、ぶくぶく太るー。
富士山は相変わらずイケず。
山梨県の登山で富士山が見れないなんて、
完璧な晴れ予報だったのに、くそっ。
岩のステップを下ってパノラマ台へ戻るよ。
パノラマ台にあった漫画を読んでみると、
怪我したフクロウを手当してあげたおじさんが、そのお礼に「フクロウの仙人にしてやる」と言われ、
フク仙人にさせられてしまった、というパロディホラーだった。
傷ついたフクロウを見かけてもぜったいに助けてはいけない。
パノラマ台には、観光地化された山頂にありがちな出し物があちらこちらにある。
出愛の鐘。恋愛成就をうたったパワースポットで、ありがちレベル100。
落ちそうで落ちない岩に合格岩。ありがちレベル1000。
なんか、どれも商売への必死さがでてて辛い。
麦坂道でゲッザーン
下山は「麦坂道(ばくざか)」から昇仙峡ロープウェイの麓の駅に向かって下りるよ。
麦坂道はずーっと杉林の中を突っ切る単調なルートだったけど、しいて言えば、ここにも棚田がでてくる。麦の栽培をしてたから麦坂道なんだね。
上空をガタゴトとロープウェイが通過していく。
ロープウェイはたかだか標高差300mほどしか結んでいないから、2~3人ほど重たいコートを着たままの観光客とすれ違ったよ。
こういう機会から登山に目覚めてほしいところだ。
ジジイになったら、ロープウェイで弥三郎岳に登って、長澤橋方面に下って、ここに戻ってきてもいいかもしれないな。
下山したそこには、山梨ワイン王国というワイナリーを兼ねた各種ワインを取り揃えたショップがでてくる。
なんかちょっと怪しいな…と思ったけど、陳列されているワインを見るとぼったくり価格ではなかったから、店員さんにおすすめのワインを聞いて、左から2つ目のワインを購入。
異動になった人がいて、かと言って大げさな感じで渡したくもない、というぐらいのレベルの送別品にちょうど良いかなと思って。
ほうとう屋さんもあったり、賑わってる。昇仙峡って東京から近いし、観光地として成功してるのかもしれない。
仙娥滝から長澤橋へ
仙娥滝入り口へ。この滝を経由して長澤橋へは舗装路を約4キロほど歩くことになる。
ワインを買うなら、歩き終わってからにすればよかった。
水晶の聖地と言われるだけあって石屋さんがたくさんでてくる。
石って不思議なパワーがあるとかなんとか言って人を騙すイメージが強くてね、個人的には近寄りたくないよね。
滝の落差と同じ高低差を下っていく。
こちらが仙娥滝。
迫力ある写真を撮りたかったんだけど、家族連れがベストポジションを譲ってくれず、ちょっと残念な感じ。
滝を見に来たわけではないからいーけど。
岩の切れ目という切れ目に、びっしり一円玉が挟まれてたよ。
こちらも昇仙峡名物の石門。
買ったワインは重たいけど、長澤橋までは下りだし、それなりに見どころも出てくるから長くは感じない。
見上げれば、昇仙峡お決まりの一枚。
合成写真のような青空が広がっている。
こんな晴天なのに富士山が見えないなんて。。
壁には苔を削ってバンクシーを超える大作が描かれてたりする。
うますぎる。
お腹は少し空いてたけど、いくつかのお蕎麦屋さんを素通りして戻ってきたよ。
山頂付近は風ビュービュー、富士山も南アルプスもロクに見えず、ずいぶん山の神様に弄ばれ、今は完全に無風。
まあ、山アルアルだね。
なんて穏やかなんだろう。
駐車場は相変わらず、本当にここが山梨県を代表する観光スポットなのか?と思わせる静かさ。
里山らしさと観光地を2つ同時に楽しめたよ。
振り返って
下戸でござる。
下戸なりに甲州ワインを少しかじってみたら、その歴史の深さにビビった。そしてちょっと感動したわけさ。
シルクロードを通って日本にぶどうが伝わったのは奈良時代。今から1000年以上も昔の出来事。
甲州種のぶどうは、DNA検査で元々はヨーロッパ種のぶどうということが判明しているけど、品種改良を経て日本独自の甲州種として成長してきた過程は解明できていない。
江戸時代以前までは、ぶどうにとって気候が良い山梨県でのみ栽培され、勝沼を中心に竹を組んだ棚の改良が進むなど、ぶどう栽培を地道に進歩させてきた。
ここまででもすごいのに、
ここからがもっとすごい。
しかし、残念だ。書くのが億劫になってきた。
つか、登山ブログだし、下戸だし。
興味がある方は自分で調べてね。
山梨県でワイン作りが始まったのは明治になってからと言われてるけど、実はそのちょっと前から、試行錯誤は始まっている。
明治以降の140年の日本ワインの歴史は、ぶどう栽培を支えてきた地域住民の営みによってできたということ。
歴史が浅い、外国の真似ごとだと思ってたところかあったけど、歴史は長いんだね。
ぜんぜん知らなかったよ。下戸だから許しておくれ。
めっちゃ笑顔やーん。
弥三郎岳の名の由来は、武田に仕えた酒造りの名人「弥三郎」と言われ、弥三郎権現として酒の神様を祀っているそうだよ。
鉄蔵はまったく関係ないのねん。
ほんきで信じてしまった方がおられたら陳謝します。
昇仙峡は、白砂山からの景色の良さや、途中に出てくる棚田、仙娥滝など、低山とはいえ丸一日かけて遊べるところだったよ。
パノラマ台や石屋さんはちょっと怪しい感じだったけど、ちょっと距離を取って楽しむには良いとこだね。
ではでは