グランデコスキー場から西吾妻山(にしあづまやま)に登ってきました。
日本百名山、花の百名山、標高2,035mのお山です。
この時期は裏磐梯のグランデコスキー場から西大巓(にしだいてん)経由で登るルートか、山形県側の天元台スキー場から中大巓(なかだいてん)経由で登るルートの二者択一です(たぶん)。どちらもリフトを使って標高を稼げるアクセスの良さが魅力です。
(サイコー!!)。
ちなみにグランデコの登り始めのデコ平は標高1,390m。天元台だと1,350m。ほんのわずかだけどグランデコの方がズルできちゃいます!
(ずる大好き!!)
ただ、グランデコは土日だと駐車料金が1000円かかります。
(ちっ)
ですがですが、トータルで見るとグランデコの方がお得なんです!
その仕組みをご説明します。ボンビー必見!!
リフトは往復で回数券4枚分必要なんだけど、2人以上だと7回券+1回券でお得に買えます。それで1人1,610円(≧∀≦)
更にグランデコをLINE登録すると、そのスマホ画面と駐車券をリフト券売り場のお姉さんに見せると500円クーポンをゲットできるんです!!
天元台スキー場は駐車場無料だけどゴンドラリフト代だけでなんと1人3,000円!!!
(2017年3月時点)。
むむっ!
フッ、勝負あったわ。。ボンビーの前にグランデコ以外の選択肢なーーーし!
そしてそして、見てきましたよ!スノーモンスター!!
1月からずーっと晴天の西吾妻山を狙ってました。ずーっと、ずーーっとです。待ち続けて気付いたらもう4月になっちゃうし、今年は無理かなぁと諦めかけた3月下旬、とうとうチャンスが巡って来ました!!
ヤマレコでモンスターが解け始めたなんてレポ読んだけど、この前日と前々日は雪予報だったし大丈夫!いけるよっ!
待ち続けた甲斐あった。午前は曇りだけど午後は少し晴れるみたい!
登ってる間は曇ってたってぜんぜん構わない。山頂で晴れてくれたらそれでオーケー。晴天率が異常に低い吾妻連峰の最高峰、このチャンス逃すわけにはいかんばい!
実は・・・西吾妻山は2年前に降りしきる雪の中、ノートレースで腰より深く埋まるラッセルのためわずか50mほど進んで撤退した因縁の地。
それが良い教訓になったんだわ・・。この山では絶対に雪が降る日に登ったらダメ!それとノートレースだめ!!とにかくダメーーーー!!なんです。
3月に入って天気も安定してきました。
スノーモンスターもまだしっかり残ってるし、山頂でご飯も食べられる季節にもなったし、一番良いタイミングだったかも。
油断してサングラスの跡くっきりに日焼けしちゃったけどさー、そんな恥ずかしさなんて吹っ飛ぶぐらい大成功の登山となりましたよ!
楽しかった!
絶景〜!
■アクセス方法
・グランデコスキー場へのアクセスは、こちら。
■ルート
■全行程スケジュール
2017年3月25日
8:00 グランデコスノーリゾート到着(準備) ⇒ 9:00 ゴンドラ乗車 ⇒ 9:25 リフトトップ ⇒ 9:30 登山開始 ⇒ 11:10 西大巓山頂 ⇒ 12:20 西吾妻山頂(昼食) ⇒ 13:00 下山開始 ⇒ 14:30 ゲレンデトップ
登山はじまり
東北道から磐越道に折れて最初のパーキングエリア五百川で車中泊しました。ここだと標高300mもないからダウン着てシュラフにくるまれば全然寒くないです。
猪苗代に道の駅があるけどそこまで行っちゃうと標高600mぐらいあるし、雪も多いだろうから寒いと思います。
グランデコに到着。駐車料金1,000円かかるけどグランデコをLINE登録したら500円クーポンもらえるよっ!
詳しくは後ほど!
予想に反して晴れてる!
午前は曇り予報だったんだけどね、こんなに青空が見えてるなんて幸先良いぜー。
よしよし、トレースついてる。
この山の雪山ルートは特に登山道というものがないから先行者のトレースがあるのとないのとでは大きく違う。2年前にノートレースだった時はどこからアプローチして良いかも分からなかったし、ラッセル始めたのは良いけど樹林帯の中をどこに進んで良いかも分からなかったし、この山はノートレースだと自分には絶対登れないと痛感した。
今回は登れる条件が揃いました。
よし、今日は登れるぜぃ!
この天気が後押ししてくれるよ!
晴れてたら樹林帯だって気持ち良いわー
とは言えやっぱり予報通り曇ってきた。
でも風もないし、何より気温が高い。まだ氷点下だろうけど登ってると冬山用の分厚いタイツを履いてきたことを後悔するぐらい、もう下半身が暑くて暑くてたまらなかったな。
冬用グローブも外して薄い手袋1枚で十分。この日は寒気がやって来て平均気温よりだいぶ寒かったんだけど、それでもつい先日まで厳冬期の雪山登山を続けてきたからこの気候の移り変わりには心底驚いた。もうすっかり春の陽気です。
山の木々もそろそろ暖かくなってきたなと感じてるだろうな。
こんななだらかな安全極まりない山でも雪崩がおきない山なんてないと思っておかないと。
樹木がだいぶ減ってきたなと感じてきたら、モンスターの始まり。
早くもらしくなってきた!西大巓で既にこんななんだから期待できるよ!
期待で胸がいっぱいなんだけど・・実は3週間ほど前から喘息がひどくて吸えない。
吸入機やってきたけどやっぱり万全には程遠い体調だからこんなハイキングの様な登山でも一人だけ必死。
胸が・・胸がゼーゼーだ!!!やっぱ標高上げてくると違う。平地ならランニングだってできるのに。
ここを登れば西大巓(にしだいてん)の山頂。予想以上に登りが長くて苦しかった。。
1,982m、西大巓の山頂に着きました。
やばい、意外と疲れちまった・・。
同行者にそれとなく「結構しんどかったねー」と言うと「ええっ!」といった表情。
やっぱ俺・・今日はアカン日だな・・。無理しないで行くわ。
へっ!無理はしないけどたくさん遊ぶぜ!
360度樹氷の世界。西大巓~西吾妻はれっきとした雪山登山で油断はできないけど観光地的な楽しみが広がってます。この世界を楽しまない手はありません。
今日は登山と言う意識ではなく徹底して遊んでやるんだと意気込んで来ました。
うえーーーい!!
わんちゅー、わんちゅー
ほえ~!絶景!!!
西吾妻山方面。これからあそこまでのんびり下って登る。
くっ!スキーヤーが西大巓からの下りを颯爽と滑っていく。
うーん、悔しい!でも、執念深い貧乏性が情けねぇほど染み付いてる~♪って突然の長渕剛カラス(知らない人はどんどん置きざりにします、別にファンじゃないけどね!)。
スキー買う金なんてないし、自分には楽天ポイントで買ったワカンがあるぜっ。
この山はほとんどの人がスノーシューで登ってます。山スキーは2~3割ぐらいでしょうか。
今日みたいによく踏まれた日はワカンで十分。ツボ足は・・たぶんズボッといくと思う。
西吾妻までの起伏の少ない行程は樹氷をどれだけ満喫できるか、それに尽きる。
思いのほか樹氷って固いんだね。
しっかりしてるし、乗れんじゃね?
おぅ・・おおぉ。。
ウエーーイ。
180cmの大男が乗ってもびくともしないぜ!ばんざーーい!!
青空が見えると世界が変わる。
雪山で曇ると白黒写真みたいになってどんな世界かいまいち分からないからね。
晴れた瞬間に同行者に1枚撮影を頼み、駆け足で進んで「オッケー撮って!!」と言うタイミングで曇った。
まあそんなもんだ。
その直後、晴れる。そんなもんよ。
西吾妻の山頂まであとわずか。
着きました。と言っても山頂の標識はないから他のパーティーと一緒にGPSで山頂に近いところを探す。
うーん、もうここでいいよ、と同行者。
ぴったりなんてあんまり意味ないしね!
風がないって最高。
もう山頂でお昼が食べられるぐらい暖かくなりました。
そう、おにぎりが凍ってない!!
今日はおにぎり以外に魚肉ソーセージしか持ってきてなかったから、もしおにぎりが凍ってたら鋼鉄の歯で噛み砕き、霊長類最強の胃袋を信じて飲み込むつもりでした!
食べ終わったら思いっきりこの山を楽しんでやりましょう。
まずは恒例の逆立ち?前転?とにかく不細工にぶっ倒れましたが痛くないって素晴らしい~。
山頂にたくさん人がいましたがそんなの気にしない。
楽しんだもん勝ちだす。
あれ、気付いたら人おらんやん・・。
えいっ、えいっ!!正拳突きです。
市民体育館で2ヶ月限定の空手教室に子どもが行きたいというので通わせましたが、先生の首が丸太みたいな太さでとても同じ人間とは思えませんでした。子どもがあんな風になったらどうすればいいんでしょう。。少し心配になりました。
そろそろ帰ろうか。
ジュワッチ!!
山頂から歩いて20分、避難小屋に立ち寄りました。
この時期は2Fが入り口です。
外の扉はひしゃげててきちんと閉まらない仕様。中にもう1枚あって2枚仕様になってるので風雪はしのげます、ご心配なく。
中はこんな感じ。清潔です。
妙高山の高谷池ヒュッテの様に布団があるわけでもなく、がらんどうでした。
ここに泊まる場合はマットとシュラフは必須ですね。
雪の重みに傾いたモンスター同士が寄り合ってこんなトンネルが出来ました。
踏み抜きに気をつけながら慎重に抜けて、抜けきったところでまさか踏み抜きました。ずぼっと。
今日は太陽がよく頑張ってくれた。
しばらく体を動かしてたら喘息も幾分か楽になってきた(気がする)。
西大巓への登り返しに辟易としながら西吾妻山を振り返ると、すっかりガスに包まれてました。
最高のタイミングで山頂に立てたことに感謝感謝です。
リフトトップまで戻ってきました。西大巓からの下山でずっとガス晴れろ!と思って見てた磐梯山が最後にやっと姿を見せてくれました。そのカッコ良さったらなかった!
で、リフト券売り場に戻ってきて500円クーポンゲットしました。
グランデコのLINE登録画面と駐車券を見せるともらえます。グランデコの売店やレストランで使えます。必ずもらってください!
そのクーポンをつかって下山後の祝杯。
自分は濃厚ミルクセーキ。同意する人少ないけどジュースらしいジュースが好きなんで・・。それに雪山やった後に甘いの飲みたくなるし、すげー美味かった!
グランデコから30キロ移動し喜多方へ。
ほとんどの店が15時に閉まるなんて・・・リサーチ不足。。
さんざん探し回ってやっと開いてるお店を見つけたのはいいけど、酔っ払ったどうしようもない客が店員にぐちぐち言っててとても残念な味にしてしまいました。
まあ、美味かったけど。。
次は15時までに来てあべ食堂か坂内本店に行きたい!絶対に行くどーー!!!
振り返って
もう蔵王まで行っちゃおっか!
遠く西吾妻山までやって来ると、距離の感覚が麻痺してつい突拍子もないことを口に出してしまう東北異常言動症候群がでてきました。突発的に蔵王へ行きたくなることをトッザオと言うかは分りませんが(突発的に六本木に行くことをトッポギと言うらしい)、行動に移すのを抑えられたのは蔵王の天気が悪かったから。
不思議ですが、ここら辺の山塊はすぐ隣でも天候が全然違います。西吾妻が晴れてるからと言って蔵王や安達太良も晴れてると思ったら大間違い!
それと本当に晴れの日が少ないからねぇ。。
だからなかなか思うようにスケジュールが立てられませんでした。
西吾妻山の天気予報が午後から晴れになってるとは言え、半信半疑でやって来ました。
だーーーーーーーーーーー!!!晴れたどーー!!
2年前の撤退があったから、もうほんと嬉しいわ。
それにこんな楽しい登山になったしね!
絶賛遊びまくりーー。
楽し気な鼻歌がつい口をついてでてきます。
「執念ぶかーい貧乏性がぁ~♬ 情けねぇほど染みついてるぅぅ~♪」長渕剛カラス。知らない人は置き去りにしていきます。
くどいようですが別にファンじゃありません。
この山は滑落しそうなところはないし、リフトでアクセスできるし、条件とギアさえ揃えればある程度山に慣れた人なら簡単に登れる雪山です。おすすめ!!
って感じでチャラい登山に聞こえますが油断しないで下さいね。ホワイトアウトになれば丸っこい山で特徴がないから方角がつかみにくい。
とにかく天候重視。それとGPSと踏み跡!!
あと雪山ではなるべく、なるべーく単独行動はしないってことだと思います。自分は経験が浅いしあまり偉そうなことは言えませんが、人一倍臆病な性格なので臆病な性格で良かったと思えることが登山をしていて良くあります。
私生活では良くない事ばかりですが・・。
ではでは
ふぅ~、たまらん。