赤牛と馬肉。
全国屈指のグルメ県と言えば北海道と福岡県ですが、そんな福岡県民が食に関して密かにリスペクトしている県が、
熊本県。だと思う。
熊本県を全部食べたい。赤牛丼、馬刺し、ちくわサラダ、陣太鼓、御飯の友にセンターリバーのハンバーグ。ああ、魅惑の熊本グルメ。あげたらきりがない。
「からし蓮根だコラー!」「御飯の友やぞコノヤロー!」と怒涛のご当地自慢をしてこない県民性もリスペクトすべき点。でもなんで?なんでそんなに静かでいられるんだ?熊本県民よ。
福岡芸人が鼻息荒く「福岡はうどんばい!ラーメンにモツ鍋もうまかー!焼き鳥もたい!」と、ツバを飛ばして主張するのを見て、そーだそーだ!とつい応援してしまっている自分ではあるけれど、熊本の静かな佇まいを見ると、ハッとして恥ずかしくなってくる。
福岡芸人達の短路的な自慢話に浮かれ、なんて俺は浅はかなんだ…と。
しかし、絶好調な福岡芸人達の自慢話はまだまだ止まらない。
「実は福岡の焼き鳥は、豚バラがスタンダードなんスよー!」
そうそうそう!
「それにまた柚子胡椒が、よく合うんですよ!」
キャー素敵ー!!合う合う合う合う!!
柚子胡椒で、一気に最高潮に達っする福岡芸人達のワンダフルな光景。
うあぁぁぁ
頼む〜、頼むからそれ以上の福岡自慢はやめてくれぇ〜。
いつも兄の自慢話から兄弟喧嘩へと発展する息子達を見ていると、熊本が大人だから喧嘩にもならないんだな、というのが見えてくる。
今回は、そんな自慢ばかりしている、一福岡県民として、自戒の念を込めて登る熊本登山です。
合言葉は、御飯の友までイッてQだ!!
と言う訳で、
阿蘇外輪山の鞍岳とツームシ山に登ってきました。
毎度、前段が長すぎてすみません。
梅雨が明け、いよいよ九州に本格的な夏がやってきた!
それを知らせてくれるのがコイツ。沢沿いに咲くオレンジのキツネ!
9合目登山口から無動寺跡に向けて約230mほど下った場所がオオキツネノカミソリの群生地。真夏の風物詩が待ってるよ!
下山後の国道3号線の電光掲示板が35℃の猛暑日を知らせる。ひー。
火の国、熊本。さすがに暑い。ひ、ひー!
本来、鞍岳とツームシ山って楽ちん登山なんだけど、この猛暑の中あっちこっち歩き回って、結局13キロ、累積標高は上りで1,100m。ひ、ひ、ひー!
今回も汗びっちょ!
でも、がんばった甲斐あって見事なキツネの群生を目の当たりにすることができ、感動的な登山となりました。
前々から狙ってた鞍岳とツームシ山だけど、ベストシーズンに来れたな。
下山後はいろいろ立ち寄りたかったけど、コロナ禍だから阿蘇ジャージー牛の飲むヨーグルトだけ買って、家と山の往復で我慢しました。
いざっ
ルートとコースタイム
■2020年7月31日 ※カッコ内は標準コースタイム
伏石登山口⇒(20分)⇒女岳分岐⇒(60分)⇒鞍岳⇒(40分)⇒ツームシ山⇒(10分)⇒林道分岐⇒(15分)⇒林道⇒(30分)⇒陽の原キャンプ場入口⇒(25分)⇒無動寺跡⇒(30分)⇒9合目登山口⇒(25分)⇒鞍岳⇒(15分)⇒女岳⇒(90分)⇒伏石登山口
標準コースタイム:6時間00分(陽の原キャンプ場~無動寺跡はコースタイム不明のため実測値)
総距離 13キロ
単純標高差 534m
累積上り 1,129m
鞍岳~ツームシ山登山 本編
伏石登山口から光の射す方へ
鞍岳登山に欠かせないのがこちら、四季の里旭志(きょくし)。
まずこちらでトイレをお借りして出発の準備を済ます。コロナでなければ下山後にここで温泉に入ることもできるんだけど、福岡からだと嫌がられるかと思い、今回は我慢したよ。
次回はぜひとも利用させてもらいマッスル。
四季の里旭志から車で5分ほど車を走らせると伏石登山口前の駐車場に到着。
ここはご覧の通り、ちょっと広めの路肩に止めるスタイル。この日は猛暑で平日だっていうのにほぼ満車。シンジラレヘン。
ちなみにこの林道を更に進めば9合目登山口駐車場があるので、どこから登るかはその日の体力と気分で選べる。
でもまあ伏石駐車場からでも鞍岳山頂までたったの標高差520mしかないから、ここから登ってもラクラクなんだけどね。
(前フリ)
皆のものいいかー!(一人芝居)
我が隊は森林コースを馬頭観音経由で登り、それから鞍岳を落とした後、そのまま一気にツームシ山を落とす!
下山は女岳経由で戻ってくるのじゃ!
心してかかれーー!
あいあいさー!
熊本ってお城のイメージが強いからね、武将気分で進むでこざる。
杉林で幕を開ける森林コース。砂防ダムの工事があるみたいで、ダンプカーやらタンクローリー車の往来が多いみたい。
心してかかるのじゃ。
心折れた。いきなり暑さで汗が吹き出る。
森林効果によって街中よりそりゃ涼しいけど、風もないしめちゃくちゃ暑い。
林道に一度出て、待機しているタンクローリー車の横を抜けて再びトレイルへ。
こんな山の中で退屈そうに待つタンクローリー車の運ちゃんから、この暑い中よう歩くわと奇異な目で見られる。
早速分岐。
うーん、正直言えば下調べ不足でどっちを選んでいいか分からん。
女岳経由だと鞍岳に登り返しがあるだろうし、既に暑さに参ってるならここは馬頭観音コースじゃい!と弱気な選択。
結果的にこの選択は正解だったと思う。
水無しの沢に沿って登っていく。
駐車場は満車だったにも関わらず、登山客は少なめなのかな。山頂までタンクローリー車の運ちゃん以外とは誰とも会わなかった。
光の射す方へ。
滝のように流れる汗で目がしみだした頃、杉林から原生林の森へと変わる。
暑さでぐだぐだだったけど、少しテンションアップ。
アカガエルが横切ったから必死に追いかけて1枚ものにした。
森に日が差した時の美しさ。
赤牛丼に落とした温泉卵を割って、流れ出る黄金の黄身を見てるかの様な神々しさがある。
あたしの中で、赤牛丼は死ぬ前に食べたい物の最有力候補。
これが、馬頭観音なのかな?
見慣れないコインがあったから、寛永通宝みたいな昔の貨幣かと思いきやイギリスポンドだった。
熊本の国際性に脱帽。
光の射す方へ
時折感じる獣臭さが気になりながら進む。きっとイノシシかアナグマでも歩いたんだろうなー。
なんにしても九州には熊がいないのは安心だね。これまで山では2度熊を見てるけど、その内1回はガチで鉢合わせてしまったけど、全身が一瞬で粟立つ恐怖は説明できない。
それ以来、九州以外の山では必ず熊鈴を持ち歩く様にしてる。
馬頭観音から直登コースで山頂へ
突然、ずいぶんと立派な煉瓦造りの建物がでてきた。俺んちより立派かも。
で、こちらが馬頭観音ね。
雨が降り出したらちょっと避難させてもらうのにちょうど良さそう。
中には当然、馬頭観音様がいらっしゃる。
早くコロナが収束して普通に登山が楽しめる日常が訪れることをお祈りしとく。
馬頭観音が馬をはじめ畜生類の守護仏だと後で知ったけど、まあいいさ。
悲劇が幕を開ける
直登キケンという標識があるけど、行けるなら直登の方がそいいに決まっとーやん!と迷わず直登へ。
そりゃそうやろー!がっはっはー!
意気揚々と進む。がっはっはっー!
これが悲劇の始まりだった…
光の射す方へ
急な斜面で1度滑りそうになったぐらいで、特に危険な所はなかったよ。
もう山頂!
べちょ
ほいっ。山頂ゲット。
ここまで簡単に書いたけど暑かったからそれなりにしんどかった。登山口から約1時間。まだ先は長いのに、少しペースが早かったかも。
山頂はわんこを連れた汗だくなおじさんが1人いるだけで、なんとも静か。
ピーカン予報だったのになー。山頂に着くなりガスっちゃったよ。
ツイてない!
いや、ツイてたんだよ。
何が?
ここで初めて足にツイてる奴の存在に気付いた。
間違いない。奴だ。奴が来たんだ。
赤い彗星のキャア。
キャーーーーァああぁぁあ!!
なんじゃあぁぁあこりゃああ!!
ブーツにぃ!ブーツにぃーー!!うんこぉぉぉおおおおー!付いとぉーーやんんんんん!!
福岡芸人達の自慢話が聞こえてきた。
登山とうんこってよく合うんですよー!
そうそうそう!!合う合う合う合う!!
合わねぇよ!!
ギョッとして何度も見直した。生まれて初めてだ、うんこ踏んだの。
そりゃね、犬を飼ってんだから、うっかり手で触っちゃったこと何度もあるよ。でも、飼い犬は家族だから。ぜんぜん良いのよ。
これは何かの罰でしょうか。
あぁ、神様。自慢ばかりする福岡県民を代表してお前一人で罪を被れと、そうおっしゃる?
こんな事で福岡県民を許してくれるなら、ええ、いいでしょう。
私が人柱となって、うんこ踏みましょうや。
今の時代、こんな犠牲心を持てる人そういないよ。
そう思えばいくらかカッコつく。
内心はブーイングの嵐だがまあいい。
神よ、これで満足ですか?
ちなみに疑う人もいるだろうけど、うんこネタを仕込んだわけではなくガチだからね。
さすがに写真でお見せする訳にはいかないので、それが残念でなりませぬが。。
うああああ〜。
急激に垂れ込めるガスが、まさにこの時の自分の心情ともろ被りで奇跡的(¯―¯٥)。
しかし、待てよ。これ、ほんとにうんこか?
見間違えようがない。これはまさにうんこだ。
きっとあそこだ。直登コースだ!あまり歩かれてない感じだったしな。
山頂で気持ち良さそうに眠りかけてるそこのワンコよ、お前がしたやつか?細めてる目が満足気だぞ?
違うんだろうけど、つい疑ってしまう。
でも、いいんだ。
これこそが本物の自戒だってやつを体現してやる!
やべぇ。今の俺カッコ良過ぎ。
罪滅ぼしのツームシ山縦走 気分はブルー
この悪い流れを断ち切るため、鞍岳をさっさと後にし、ツームシ山の展望を期待して移動開始。
女岳方面もガッスガスだね、ハッハッハー。
しかし、どんなに登山に集中しようともブーツに付いたうんこが気がかりで気がかりで、気が散る!
臭いをかぐ気になれないけど、不思議とそんな臭わないんだよね。もしうんこだったら普通に立ってるだけで臭いに耐えられないはず。
そうだよ、だからきっとコイツは違うんだよ。きっとコイツは限りなくうんこに近いドロだ。
そう思うことにして歩くけど、つい無意識に草で拭き取るようにして歩いてしまう。
ツームシ山へ。
ブーツはだいぶキレイになってきたけど、気持ちは晴れない。晴れるはずがない。
それでも辛い思いをしながらでも歩き続けていられるのは、熊本の山の素晴らしさをもっと多くの人に知ってもらいたい!といううんこを超越した熱い思いがあるからだ。
宣伝的にはむしろ逆効果な気もするが、まあいい。
さて、話をうんこから登山に戻そう。
鞍岳山頂からツームシ山へは標識がしっかり出てるので迷うことはないけど、手持ちのYAMAP地図で念の為確認して左へ進む。
阿蘇ならではの草原が続く縦走路を勝手に想像してただけに、阿蘇ジャージー牛の飲むヨーグルト並に濃厚濃密な樹林帯が続き、見事に期待を裏切られた。
でも直射日光を浴びながら歩くのに比べたら遥かにマシだよな、と考えを改める。
よくよく見たらアセビの森だね。2月〜3月のアセビの開花シーズンは良さそうなルートだな。
空が開けた。
草むらでブーツをこする様に変な歩き方する奴を見たという方、それはあちきのことでござりんすよ。
ウツボグサがいたる所で咲いてた。
ユウスゲ。
空へと伸びる稜線。
容赦なく照りつける太陽。
頼む。山頂で晴れておくれー!
コバキボウシ。
ツームシ山の山頂に到着。
まだこの先にトレイルは伸びてて、孫岳まで縦走するのが鞍岳縦走のスタンダードなんだけど、既に私の命の灯火は消えかかっているため今回はパスね。
鞍岳からツームシ山までかかった時間は30分。
ガスが晴れるまで時間稼ぎしながらゆっくり歩いてきたつもりだったけど、うんこで気が散って少しコースタイムを巻くぐらいのペースだった。
さーって、癒やしの景色でも見ながらホイミするぜ!
鞍岳の山頂にいた時より少し晴れてきたけど、いまいちだな。
阿蘇山の山裾がほんの少し見えるだけ。
本来ならこの先に九重や涌蓋山も見えるらしいんだけどこの日はこれが限界か。
ちなみに、あまり高度感が無い景色に見えるのは、鞍岳がカルデラの外壁に立つ山だから。
阿蘇の周囲をぐるっと囲む壁が高いところで標高800~900mぐらいあって、その壁の上にポコッとあるピークが鞍岳。ここから見える眼下の景色は外壁の上部にあたる場所でそもそも標高が高いため、鞍岳からの高度感が無い様に見える。
阿蘇とは反対の菊池市方面の眺めは、それなりの高度感があって爽快なんだけどね。
さっきまでいた鞍岳。写真で見ると遠くに見えるけど、歩いてみれば割と近くて、コースタイムは片道40分ってとこ。
軽くお昼を食べて一休みして、他に誰もいない静かなツームシ山を堪能。
HP回復!
林道で9合目登山口駐車場へ
そして鞍岳方面への縦走路を戻り、途中で林道方面へと折れる。
9合目登山口駐車場に行くのが目的だから、このまま鞍岳に登り返しても行けるんだけど、登り返しを回避すべく林道へ避難。弱気な選択。
林道への移動中に、一眼レフカメラ2台持ちの女性とすれ違ったけど、ただよらぬ玄人な雰囲気があったな。
この日は平日だったし、本物感が凄かった。。
もう10年ほど登山してるけど、いつまで経っても皿洗いしかさせてもらえない素人感に加え、うんこを踏むという末端芸人でもやらない事をしでかしてしまう愚かな自分とはえらい違いだった。
林道に出て、振り返って登山道入口を撮ったところ。
この林道入り口付近の路肩に5台ほど駐車できるスペースがあったけど、ここを起点にしたら9合目登山口駐車場より鞍岳とツームシ山を縦走するには効率的だね。
よっしゃー!これで登り返しを回避できるぜー!
と踏んだ甘い考えは見事に裏切られ、ここの林道が意外と上り坂が続くのねん。しかもトレイルに比べて、熱を持った路面からの蒸し返す猛暑のおかわり付き。
ゲプー
水がチョロチョロと出てるじゃないの。
ここまでの行程でもはやうんこは跡形もなく取れてたんたけど気分が悪いからねもう十分罪は償ったからね、念入りにウォッシュ。
9合目登山口駐車場に到着。
こっちは第2駐車場。
第2駐車場のすぐ近くにあるのが、こちらの第1駐車場。
第1駐車場から無動寺跡へのルートがあると思ってたから、どこだ!どこかに入り口があるはずだ!と一人で血眼になって捜索。
お〜!あったあった!
と歩き始めたこちらはルートミス。
歩いてるとアザミの葉の棘が当たって痛い痛い。ほんとにここか?とすぐに違和感。
他に間違える人がいるかもしれないから一応記載しておくけど、こんなルートではないからね。
とにかくここは200mほど進み、再び9合目駐車場へ引き返す。
無動寺跡のキツネ満開
あったあった。
第1駐車場から伏石登山口方面に少し林道を歩くと出て来るこの標識が目印。
陽の原キャンプ場方面へ進むよ。
立て看板で地図もあったからそれを使ってご説明。
これから向かう無動寺跡を赤い丸で囲ったけど、そこまで9合目登山口から標高差約230mを下っていく。
当然、帰る時には230mの登り返すというハード巡業ぶり。アルプスのキレットの登り返しに比べてみたら大したことないからトレーニングだと思って頑張るしかない。
しかし正直、こんな思いまでして見に行く必要があるのか?とも思う。
アホなのかな?
アホでもいいからモリモリ行くよ。苦労の先にキツネはいるのだ。
ちなみに、陽の原キャンプ場はここ最近の使用感が無く、草ボーボーだったからご飯食べたりするには不適切だったよ。
一方でトレイルはと言うと、YAMAPで見たけど有志で草を刈ってくれた方々がいたみたいでとても歩きやすい。
さっき無駄にアザミの棘に苦しむという巡業の成果で他の誰よりも有り難みを感じることができる!
感謝!!
左に野原が広がっているのは野焼きの跡だろうか。
アセビの森が続く。
迷いそうな所だなってポイントは、辺りを見渡すと必ずリボンがあったし、安心して歩ける。
絶大な感謝。
心温まる一方で、再び始まる修行。
頼むからそんな下らないでくれぇ…
福岡が熊本と同程度の謙虚さを手に入れるまで終わらない罪滅ぼしの巡業。
さぬき勢、稲庭勢、水沢勢の自慢話を軽く聞き流す動じ無い心、不惑を手に入れるため、無動寺跡方面へ。
とは言え、うんこには動揺しまくりな自分は、ゴルジュを流れる沢でブーツを再びウォッシュ。
水場があれば即ウォッシュがもはや今回の登山のルーティン。
無動寺跡に着くなり、早速現れたオオキツネノカミソリ。
歩いてきた人だけが見られる光景。余計に歩きすぎた気もするが…。
ここにお寺があった名残りもしっかり残ってる。
795年に建立され、島津の襲来で1585年に焼失したそうです。
キツネは沢沿いに咲くし、矢護山に登ってみようなんて気はさらさら無いから、ここでは沢コースを歩いてみよう。
ピークハントするだけの山歩きにはあまり興味は無く、どこを歩くかってことばかり考えてるんでね。
渡渉を2度ほど。往復したから4回渡る。
雨が降った後ならちょっと大変かもだけど、そうでなければ難易度は低い。もし子供がいたらちょっとフォローが必要だけどね。
おお〜やっぱり沢沿いにおったかぁ。
キツネよ苦しゅうない、ほれ近うよれ。
ふわふわな感じに撮ってみたぞよ
奥の方へと群生は更に続く。
日を浴びて、まさに油揚げ。
ネタ的にはきつねうどんがあれば尚良かったと今更ながら後悔。
腰を掛けたら粉々に割れてしまいそうな腰掛け。
谷だけに苔がびっしり生えてていい感じです。
苔ガールどころか、人っ子ひとりいないのが寂しくもありますが。
静かな森でキツネの一人鑑賞会は続く。
真夏の鞍岳が暑過ぎたから沢沿いで涼む。ブーツも綺麗になったし、アブやブヨもいないし快適。
今となっては、ウンが付いて運が上向いたから満開のキツネが見れたという気すらしてくる。
就職の面談に向かう途中、鳥の糞が頭に落ち、トイレで必死に拭き取って挑んだ末、採用となった記憶が蘇る。
こりは良いことがありそうだ!
さあ、キツネよ。見納めじゃ。
今年も見られて良かったよ。
最後にくどいけど、無動寺跡までのルートを整備して下さった方々へ心から感謝です。ありがとう!
山神様にコロナの収束と、我に莫大なツキが巡ってくることをお祈りして、これから挑む230mの登り返しに腹をくくる。
腹をくくったはずなのに
なんでだろ、涙が止まらない。
暑ぢぃ。ひー暑ぢぃ。
簡単に書いたけど、死ぬ思いで9合目登山口に戻ってきた。
真夏の熊本低山 > 重たいけど涼しいアルプステント泊縦走
どっちが大変か?と聞かれて間違いなくこう答えるでしょう。
汗をかくことは嫌いではないけど、限度を超えた。
アホなのか馬鹿なのか
しかし伏石駐車場に戻るためには、この9合目登山口から更に稜線まで登らないといけない、ギャル曽根も驚くおかわり2杯目。
俺はアホなのか馬鹿なのか。
ゲップが止まらない。
鞍岳でガスガスだった空は午後になってようやく予報どおり晴れてきた。
もう終盤だって言うのに(T_T)
稜線までもう少し。滴り落ちる汗。
小屋がない山での夏山登山ってちょっと危険だよなと考えながらヒーヒー。
とうちゃく!
ここまで来れば左へ折れて女岳経由で帰るだけ。やったね!
よく頑張った俺!
うあっ!阿蘇山だ!
やっと姿を見せてくれた阿蘇にしばし見惚れる…。報われた。まさに好ウン到来。
これを見るために阿蘇の外輪山に登りに来たんだよね。
これを山頂から見ることができたらどれだけ素晴らしいことか。
山頂?
いやいや、行くわけなかろーもん。
ヒー!登る!
俺はアホなのか馬鹿なのか。
やっぱアホだ。
ゼーゼー言いながら、火の国熊本で不毛な1人倍返し状態。
本来、自分はゆるゆる登山をこよなく愛する道楽登山家なのに、なぜこうも自分を追い込むのか分からん。
キアゲハ見っけ。
2度目の鞍岳山頂へ
本日、2度目の鞍岳山頂。うふっ。
そして阿蘇山。
心に染みる大絶景を期待していたけど、先程の分岐から見た光景となんら変わらないという悲しい事実。
うふっ。
こちらは女岳。ゴルフ場みたいだな。
大観峰も見える!
こうやって大観峰を見ると阿蘇を外輪山が取り囲んでカルデラになっているのがよく分かる。
ちなみに大観峰の標高は936m。
さっき縦走したツームシ山。
そして一休み。
涼しい風が吹き上げてくる、高原の午後って感じ。
うんこ踏んだけどやっぱり来てよかった。熊本バンザーイ。
ママコナ。
帰りも福岡までのんびり高速使わないで帰るから、そろそろゲッザーン開始。
アソノコギリソウ。
準絶滅危惧種みたいね。生き残っておくり。
女岳の山頂に着くと、なんか石碑っぽい岩があったから何が書かれてるのか見に行ってみると、ただの岩だった。ちっ。
ただでさえ疲れてるって言うのに無駄に歩いちまった。
振り返る鞍岳の山頂。ヘトヘトだけど充実した1日になったよ。
さって、この景色も見納めじゃ。
まさかの女岳コースはスパルタ女王コースだった
と、爽快な気分のまま終わらせてくれないのが鞍岳だ!
女岳からの下山コースはなかなか急峻で鎖場が続く女王様コース。
女岳コースは登りで歩けば楽しかったかも。
鳥がさえずってたけど、いつものことながら55mmまでのズームレンズしか持ってきてないから、さっぱり撮れなかった。
ロープロープ!ギブ!
こりゃ大変だ。なめてたわ。
上りの森林コースがハイキングコースだったから意表をつかれた。
ヘトヘトなだけに余計に堪える。下調べが足りなかったのも反省点だけど、熊本の夏をなめてた。
そして廃人となって下山完了。
完全に燃え尽きたぜ。。
満車だった駐車場にはもう3台しか残ってない。しかも自分が着くなりパーッといなくなったから、あっという間に一人になってしもた。
寂しいやないの。
下山後のひまわり畑とジャージー牛の飲むヨーグルト
帰り道にあったひまわり畑で車を止め、しばし撮影タイム。
酷暑の登山、キツネ、阿蘇、ひまわり。うんこ踏んだけど真夏にふさわしい登山ができたな。
そしてコロナ禍と言う訳で、死ぬほど汗かいたにも関わらず、四季の里旭志の温泉にも寄らず、菊池温泉にも平山温泉にも山鹿温泉にも、どこの温泉にも寄らずに帰る(T_T)
しかしほんと熊本はばどこもかしこも名湯ぞろい。
そして、声高々と温泉自慢をしてこないあたりも、熊本県民をリスペクトする旅となりました。
温泉は控えたけど、道の駅にだけ寄らせてもらいまっせ。
阿蘇小国ジャージーのむヨーグルトを買って帰る。
普通のヨーグルトより飲むヨーグルトの方が濃いなんてシンジラレヘンよ。
熊本グルメ恐るべし!
振り返って
暇さえあればよく平山温泉に行ってるから、菊池周辺ならカーナビ無しでも運転できるぐらいです。
そんな菊池にあるのが、鞍岳とツームシ山。
オオキツネノカミソリと言えば、福岡の井原山、佐賀の多良岳が有名だけど、熊本にもこんな群生地があったなんて驚きました。
うんこ踏んだこと以外は完璧な旅になったぜぃ!
そして、とにかく暑かった。
暑かったとは言え、街中に比べたら森林効果や沢の流れのお陰でだいぶ涼しいから、9合目登山口から軽いトレッキングを楽しむにはお薦めです。
熊本出身の有名人と言えば、ウッチャンにくりぃむしちゅー、宮崎美子など、いかにも自分の事になると多くを語らなそうな人ばかり。シャイなのか?シャイな県民性だから熊の着ぐるみをかぶらないとPRできないのか?
なんなら熊本出身ってこと隠そうとしてないか?
ええ?ウッチャン、そんなことはできないぞ。御飯の友までイッてQだ。
魅惑の熊本の山々。少し遠いけど次は熊本の奥地、五家荘クラシックを狙ってみたいと思ってます。次こそは帰りに赤牛丼を食べて、温泉にゆっくり浸かって帰りたい!
ではでは