富士山に来ました。
♪♪頭を雲の上に出し、四方の山を見下ろして雷様を下に聞く、富士は日本一の山♫
日本人なら知らない人はいない富士山。言わずと知れた日本百名山です。夏の開山時期には世界中からフジヤマ登山にやって来ます。
標高は3776m。日本で一番高いこの山に、昼から登って夕方に下山するという、まったくもって愚劣な弾丸登山を決行してきました。
もともと8合目までのトレーニングが目的でしたが、思いのほか時間に余裕があり山頂まで行けちゃいました。
ただ、高山病になりますので、弾丸登山は真似しないでください。自分も下山してから少し気分が悪くなりました。
さて、場面は朝の新宿。山でルートを見つけるよりよっぽど難しい、新宿西口。ここで遭難したら生きて帰れません。
何とか高速バスターミナルに到着。自分が乗るバスが何番線から発車するかが10分前に確定するなんて、乗車直前まで油断できないじゃないか。慣れないバスの待ちに緊張して待ちます。
首都高、中央道ともに渋滞で、5合目に到着したのは予定から1時間遅れの11:10。この溢れんばかりの人だかりにはほんと驚いたわ。。
馬の顔をなでたかったけど、手を洗うところがなかったのでやめときました。山頂まで獣くさい手で額の汗を拭いたくないですから。
11:30山頂に向けて登山開始。時間がないので、高度順応せずに登山開始です。
4つある登山道の中で、最もポピュラーな吉田ルートで山頂に向かいます。吉田ルートに合流するため、2キロほど横移動をします。ここら辺はベビーカーを押した観光客もいたりして変な感じです。
泉ヶ滝にきました。吉田ルートは最初、平坦な道を行くのが特徴的です。
平坦と言うか、むしろ下る。
ここで下山してくる人たちの疲れ切った表情を見て、富士登山の過酷さを感じた。
気が引き締まります!
6合目。ここからやっと本格的な登りが始まる。気合い満タン。
山頂までわずか5.2キロにしてコースタイムが355分❗️いかに急登が続くかがよく分かる。
登り始めはこんなトレイルが続きます。焦らずゆっくり、でも足を止めずに登り続けるのが、早く登るコツ。
ガスに巻かれたり、急に晴れたり。標高はここで2500mぐらい。雲と同じ高さだったので、ここを抜けるまでは我慢の時間帯。
岩場が出てきます。難しい登りではありませんが、自分の前の人は足を滑らせてたので、慎重に進みます。
7合目、最初の山小屋、花小屋です。標高2,700m。
ここから山頂まで残り3.8キロ、約5時間。
日の出館。まだまだ体力的には余裕です。
振り返るとこんな感じ。昼過ぎなのでトレイルの渋滞はありません。
7合目付近は山小屋が7つ密集してます。
急峻な地に小屋が立つ光景は、まるで横浜市内の様ですね。
急登が続き、一気に高度を稼ぐ。
7合目の鎌岩館(かまいわかん)。
鳥居が見えてきた。遠いな。。
この辺から少しバテてきました。ひときわ鮮やかな赤い鳥居が印象的。7合目、その名も鳥居荘。2,900m。
7合目、東洋館。ここは有名ですね。
ここで標高3,000m。立ち止まって深呼吸をしますが、休憩はしません。
ここら辺で雲の層を抜けました。
空の色がたまりません。8合目、太子館。3,100m。5合目と山頂のちょうど真ん中。
小屋が多いと次の目標の目印になるから助かります。何もなかったら富士登山は精神的にかなり厳しいな。
蓬莱館(ほうらいかん)。8合目も小屋が多いですね。
さすがにここで腰を下ろしました。10分休憩です。
亀岩?その亀岩とはいずこへ?
ふぅ〜、ここまで来た甲斐があった。気持ちいい。
8合目、白雲荘。3,200m。ここで日本で2番目に高い北岳3,193mを超えました。
時間は12:50。 登り始めて1時間20分が経過。
元祖室(がんそむろ)、天拝宮(てんぱいぐう)。標高は3,250mです。
山頂まで残り1.8キロ、125分。この時点で時刻はちょうど13:00。登り始めから1時間半経過。ここで山頂まで行けると確信に変わりました。
しかしもうだいぶ疲れてきました。はるか上に見える本八合目まで胸突八丁の坂を登る。
何やらお祭り的な要素な旗が見える本八合目。賑やかそうだ。
八合目トモエ荘。標高は3,400m。
ここも有名ですね、御来光館。標高3,450m。日本でここより高い山小屋はありません。
さすがに空気が薄い。息が上がり視界がチカチカする。10歩登っては立ち止まって深呼吸を繰り返す。
太陽が近い。遠くに見えた鳥居も近づいてきた。しんどい。しんどいけど、辛抱強く登ってれば少しずつだけど確実に目標に近づく。こんな嬉しいことはありません。
キター!!吉田口頂上の鳥居。
変なテンションになった外人がワオーって言いながら駆け上がって行った。俺にはもうそんな元気残ってないけど、気持ちは良く分かるよ。
到着!
思いのほか空いてる!ラッキー。
太った男が「もうこれでただのデブとは言わせねぇ!」と言って泣いてました。名実ともに日本一のデブを目指してもらいたい。
日本の最高地点に到達できたという実感がこみ上げてきます。サイコーです。
もう少し雲が少なければ南アルプス、八ヶ岳が良く見えるのでしょうね。今日みたいに雲が多いにもかかわらず、山頂がガスで覆われていないのは富士山ぐらいなもんです。
学生っぽい人に撮ってもらいました。夏休みだろうね。
石碑の漢字が冨士山になってる。点の付け忘れか?
標高3,700mと表示されたところを撮ったはずなのに、今見ると3,695mになってる。。ぐぞっ。しくじったわ。時刻は14:45。登り始めてから3時間15分で山頂に立てました。
ここで富士山の手ぬぐいを購入。500円です。
下山後の町の賑わいみたいだ。ここが3,700mの山頂だなんて信じらんない。
標高3,700mで自販機でジュースが買えるという驚きの事実。
剣ヶ峰は渋滞してるので、下山します。次回、山の仲間と来た時のために取っておきます。
2,300mの5合目まで標高差1400mを一気に駆け下ります。
大砂走です。
ひゃほー。気持ちいい。
なんという開放感。スケールの大きさ。こんな山、他にないな。
トレイルは延々と続く。中腰の姿勢で踵から着地する様に走ります。
やばい、腹痛が襲ってきた。。左横腹から下腹部にかけて激しく痛み出した。ずっと我慢してた。。
ああ、あそこに行けば助かる。
OH、ジーザス。
1回200円のチップを支払います。お安いお安い。
腹痛から 解放され身も心も軽い。
前を歩く外人。この二人もそうですが、富士山に登る外人は山登りをする格好じゃない人がほとんどです。 タンクトップで3,700mの紫外線を浴びたら、普通は大ヤケドです。
やっぱ外人は強いなぁと思う。
だいぶ標高を下げてきました。樹海が美しい。
ここで植木用の支柱をトレッキンングポールにしてこれから登ろうとする親子とすれ違いました。
こっちの方がもっと強いと思った。
泉ヶ滝まで戻ってきました。なんだか気持ち悪くなってきた。
ま・・まさか。。高山病か?
高山病って下山してからなるものなのか?普通登ってる途中でなるって聞くけど。。きっとこれは疲労によるものだ。
戻ってきました。時刻は16:30。登り始めから下山までちょうど5時間。さすがに疲れたな。
勝利のカフェオレを飲もうとしたけど気持ち悪くて一口しか飲めなかった。間違いないぞ、これは高山病だ❗️
しばらく休みながら高山病を満喫。
少し時間を置いたらおにぎりを食べられるまでに回復しました。バスは18:00発の新宿行きです。
下山後、1時間ぐらい余裕あるのっていいです。待ち時間の間、のんびり今登ってきた山を眺めてました。
振り返って
登りながらずっと富士の歌を口ずさんでました。
ご来光を目的にしたトレイルの渋滞が嫌で、なんとか日帰りができないか考えてました。山小屋では見知らぬ人と1畳のスペースに2人で1枚の布団で寝るなんて、考えられません。
御殿場か河口湖あたりで前泊するか、閉山日以降に車で来て朝一から登るか悩んでました。
今回は、最近ぬる〜い登山が続いた反動もあって、ストイックに攻めてやりました。
登りでは一回も走らず、八合目からは人も増えたし、バテもあって、ちょっと進んでは息を整えるために立ち止まる様なのんびりペースでしたが、5時間で登って下りてこれるのは嬉しい発見でした。
ちょっと時間が空いたら、今度は始発のバスで来ても良いかもです。
知り合いからは、0合目から登ろうよと誘われてますが、躊躇してます。人生に1度ぐらいそんなアホな登山してみても良いかもしれませんね。
では