両神山に来ました。
今回は鎖場が連続する八丁尾根ルートで登り、作業道を使って下山するルートを選択。
八丁尾根は両神山を代表するルートです。
標高差はわずか583mですが、20箇所を超える鎖場による激しいアップダウンを繰り返すため、その累計標高差は1,000mオーバー。
ふぅ、身震いするぜ~。
両神山には白井差ルートと日向大谷口ルートもありますが、この山の醍醐味は八丁尾根にあると言っても過言ではないと思います。
上級者コースになりますが、アスレチック感覚で楽しめ、前評判ほど大変ではなかったです。
何より登ってからの絶景が素晴らしかった!
では
<スケジュール>2015年10月25日
9:22八丁トンネル登山口駐車場→10:10八丁峠→10:50行蔵峠→10:55西岳→11:40東岳→12:20山頂→お昼→13:00下山開始→13:15作業道入口→14:20上落合駐車場→15:10八丁トンネル登山口駐車場→16:10薬師の湯
標高:1,723m
赤:登り、青:下り。水色はトンネル内を歩きます。
八丁トンネル登山口駐車場までは公共機関では来れません。アクセス難なのがネックです。朝9時の時点で満車でした。
駐車場にはバイオトイレがあります。上落合駐車場にはないので、こっちに停めることをお勧めします。
危険をはらんだ登山になるので登山届けは書いときましょう。
今日はすげ〜晴れてくれた!最近は晴れの登山が続いてツイてます。
風速20mですけどね。。
八丁峠コース登山口。
他人の車の後ろに隠れてたから登山口ないじゃんか!ってメンバー4人で探し回ったわ
さっ、行くぜ!
のっけから急登で幕を開ける。10分後には鎖がでてきます。期待通りだったので、内心もう大はしゃぎ。
風速20mとは言え、風が吹く反対側の斜面にいるのでそれほど影響はなかったです。
八丁峠方面の標識に「危険箇所有り注意」の文字。ぶるぶるぶるぶる
八丁峠に着きました。自信がない人はここで引き返しましょう。登山は競い合いではありません。
西岳へはわずか0.8キロしかありませんが、ここから本格的に鎖場が連続するため距離以上に長く感じます。
作業用の滑車の支柱の跡、かな?
紅葉も終わりに近づきましたがぎりぎり間に合いました。
ってここで肝心の鎖場の写真を全然撮ってないことに気がついたっす。
てか、天気よすぎてカメラを上向きにすると逆光でうまく撮れませんです。
でも鎖なんか撮ってもつまんないでしょ。紅葉の方が絵が映えますよね。
紅葉のアーチ。
疲れ吹っ飛ぶ景色。ホイミやわ〜。眺望が開けると遠くまで見渡す限りの大自然。奥の方に見えるのは乗鞍岳と北アルプスかな。
鎖を登った後は、急坂を下る。激しいアップダウンを数十回繰り返すんだけど、またこれが楽しぃんだわ。全然疲れは感じない。
一度見晴らしの良いところに上がると風速20mの風をまともに受ける。でもこれ以上の強風を甲斐駒ヶ岳で経験済みなんで、全然余裕です。
落ち葉がトレイルを隠してしまうこの時期は一番難しいかもしれませんね。テープを見落とさない様に慎重に進みます。
次々に小ピークがでてくる
結構進んだつもりなんだけど鎖ばっかりで距離を稼げない。まだ西岳に着かないのか。
あの段々と続く稜線の分だけ鎖場があるなんて、楽しみです!
行蔵峠。すばらしい眺め。
2000m以下の山だし、眺望は全然期待してなかったんだけど絶景が続くから体が軽い。
ここを登った先の景色が楽しみ。なんだこの山、すげぇ良い山じゃないか!
西岳に着きましたぜ。
東岳へは0.8キロ。
よっしゃ、我、気を引き締めて次なる目的地、東岳へ向けて出発します!
疲れを忘れさせてくれる景色ですな。
平坦な道はもはや次の鎖場まで息を整えるための散歩道。
落ちたら軽傷じゃ済まない。
慣れてきた頃に油断しない様に気をつけましょう。
同行者はアルプスの練習と言って鎖を使わずに登ってるんだけど、自分は何よりも安全を担保したいのでしっかり鎖を握って登ります。
ほぼ垂直な鎖場。落ちて後悔するのは自分です。山登りは競い合いではありません。張り合って怪我だけはしないように✋
自分の中じゃ山登りって道楽なんですよね。気持ちいい汗かきたーい、景色を楽しみたーい、ご褒美の温泉!みたいな。
逆光で分かりにくいですね、すんまそん。我が師匠が壁に取り付いてガンガン登る。すげっス。自分はえっちらおっちら。
再びベホヤマによる疲労回復。
西岳から東岳まではあっちゅう間でした。
こちらは武甲山方面をバックに標識を一枚。改めて、秩父は山深いな〜と思う。
東岳にはテーブルがありました。食事してる人がいましたが、山頂は狭かったので正解ですね。
両神山に向けまた下る。そろそろ最後の登りなんじゃないかな。
下れば登りが待ってます。山頂直下も鎖。
楽しかった鎖場天国もこれが最後。
山頂に到着。
白井差まではたったの3.8キロしかないんですね。そっちは初級者コースで安心です。入山料1000円かかるみたいですが。。
山頂はせまくて、昼ごはん食べるスペースを確保すんのに苦労したわ。
遠く富士山がよく見える。
下山は作業道を使います。これなら1時間ほどで上落合の駐車場に出られます。
山頂から白井差口方面に下山して、この標識の奥、ロープをくぐって進んでください。
こんな感じのトレイルをしばらく行くと、
右手に再びロープ。ここをくぐって奥に進みます。
またまたロープ。このトレイルは整備されてないので自己責任です。
どんなトレイルなのかを伝えようと思いまして、たくさん写真に収めました。
自分たちの前に5人のパーティがいました。評判通り、かなり使われてる様で、踏み跡も分かりやすい。
ただ、急坂です。枯葉で滑る滑る。
枯葉の絨毯がトレイルを分かりにくくさせてはいますが、リボンもきちんとあります。
枯葉がないところでは、こんなに分かりやすい。
もうしばらくすると枯葉の下にアイスバーンなんてことになりますんで、かなり危ないと思います。日陰ですし。
標高が下がってくると紅葉が残ってます。
里山感覚のトレイルでした。
どの百名山も整備が行き届いてる中、確かにこのトレイルは荒れてる方だと思います。でも奥多摩と何が違うんだろう?って感じです。
ちょろちょろ程度の沢の渡渉がありますので、そこだけ気をつけて下さい。11月以降はガチガチに凍ってしまうと思います。
眼下に林道が見えました。上落合の駐車場です。
駐車場側から間違えて登って来ないように、ここにもロープが張られてます。
上落合橋に到着。
上落合の駐車場は10台ほどしか停めるスペースがありませんでした。
上落合からの登山口。
ここから八丁トンネル駐車場までは約1時間の林道歩きです。
晴れ渡る奥秩父。今日来れてほんとラッキーだったとつくづく思う。
八丁トンネルです。ヘッデン装着。
写真はフラッシュたいてます。トンネル内に明かりはありません。距離は1キロぐらいあったと思います。
無事到着。今日も安全登山にご協力いただき誠にありがとうございました~。
ご褒美の温泉。道の駅にあった薬師の湯です。内湯は広かったのですが、露天風呂がなかったのが残念無念。。
振り返って
なぜ日本百名山に選ばれたか、その理由がよく分かる山行になりました。
鎖のアスレチックなんて、男だったら楽しいに決まってんじゃんか!深田久弥だってきっと同じ気持ちだったに違いない。
何度もでてくる鎖場がじわじわ腕に効いてくるとヤマレコの記事を読んで事前学習してたんだけど、これぐらいなら全然大丈夫でした。
腕力より、スタミナが要求される山だと思います。鎖場は難しくありません。問題はその長さと多さですね。
鎖場も楽しかったけど、それ以上に眺望が良かった。
さすが百名山です。
時々、山に疲れてしまうことがあります。そんな日は海に釣りに行ったりするわけですが、しばらくするとまた山登りに来てしまいます。
今回の様な景色に出会える事を期待して。
では