平標山 登山 6月に歩きたい花の山は強風と寒さに震える梅雨の峰

平標山 登山 6月に歩きたい花の山は強風と寒さに震える梅雨の峰

 

いきなり水滴だらけの写真でガッカリした山好きの皆様、えらっしゃ~い。

暴風雨の平標山(たいらっぴょうやま)でずぶ濡れになってきました。

 

「ミニボンビーでちゅ。今回は台風並みの悪天候をお見舞いするでちゅ!えいっ!」

 

ひええ〜またお前かぁ〜やめてくれぇ〜!!

あぁ

前回の大岳山からミニボンビーに好かれ、連日の雨天決行登山となってしまいました。。

 

ちなみに!!てんきとくらすの登山指数はAだったんだからね!

「曇りのち晴れ」の予報を暴風雨へと変え、多くの登山客を路頭に迷わせ、泣く子を泣かせ、山ガールの化粧を落とし、次々と撤退していく登山客たち。まんまと地獄絵図へと変えてくれました。

同日、同山でたまの登山を楽しみにしてた皆様、ごめんなさい。全てミニボンビーに好かれてしまったあちきがいけないんです(T T)。

高速道路で移動してるところまでは良かった。月夜野で降りた途端、幸先よろしくドバッと土砂降りの洗礼を受ける。レイニーブルーもう終わったはずなのに。

駐車場に着くと雨は降り止み「おっ?行けんじゃね?」と準備を始めたのですが、稜線は横殴りのシャワー&暴風であたかも洗車機状態。

お陰でばっちり洗浄できました!

 

そんな悪条件でしたが、物好きなんで平標の山頂までは登ってきました。仙ノ倉山はギブアップ!

平標山登山のポイントを書きたいところですが、今回は暴風雨対策のコメントしかできないからやめときます。

谷川主脈縦走した時の仙ノ倉山〜平標の稜線が最高に素晴らしい景色だったので、こちらのレポートを参考にして下さい^_^

↓コレ

谷川主脈縦走(谷川岳~万太郎山~仙ノ倉山~平標山) 暑く長い国境稜線は強風の峰 日帰り登山

 

天気が怪しい6月の2,000mクラスの上越方面の山に登る時は軽量化を優先させたペラペラのレインウェアでは全然意味を成さないから、ちゃんとしたレインウェアを持参しなきゃ駄目だな!!って事を学びましたっ。しんどっ!

でもやっぱこの時期の平標山はハクサンイチゲ、ハクサンチドリ、ヤマツツジやウロジオヨウラクなどの花がたくさん咲いてて、やっぱ花の山で定番と言われるだけあるよなぁーと、改めて思いました

ほんと、晴れてたら楽しかったんだろうなぁ。

 

平標山の標高は1,984m。

なんとか名山でもなく、花の百名山でもありませんが良い山です(くどいけど、次はなんとしても晴れの日に登りたい!)

いつもながら前書きが長くてすみませんっ。

いざっ

 

アクセス

平標山元橋駐車場

ルートとコースタイム

■2019年6月8日

平標山登山口⇒(115分)⇒松手山⇒(60分)⇒平標山⇒(40分)⇒平標山の家⇒(45分)⇒林道出合⇒(65分)⇒平標山登山口

標準コースタイム:5時間25分

■活動距離10.6キロ
■単純標高差1,024m
■累積標高上り1,223m

 

平標山登山 本編

平標登山口で準備

大雨の中、平標山の元橋駐車場に着いてみると見事に雨が止んでくれました。

ここ元橋駐車場は¥600かかります。うーん、冬に来た時は無料だった記憶なんだけどなぁ。まっ、有料だから悪天候の日は駐車場に入る前に登るかどうか悩むべしっ。

 

ちなみに6月の花のシーズンは第3駐車場まで満車になるそうで、早出が必要なのも注意して下さい。

 

ガスはでてるけど山頂の方は意外と濃くなさそう。

ふむふむ。よしゃ準備開始じゃ!

 

登山ポストにラブレターフロムカナァダを投入。

 

登山口前で大人数のパーティがぐるぐる肩を回して宇宙人を呼ぶ準備をしてます。

周りに武良ラムゥがいないか要チェック。

 

嵐の登山、カウント開始

さあ気を取り直して登山開始だよ!

大雨が一転、やっぱりてんきとくらすの予報通り晴れてくれるかもっ!

 

夏の平標山の第一歩。

 

倒木によって行く手を阻まれる。

 

雪山シーズンに松手山ルートで登った時は、あっという間に稜線歩きが始まったから今回もすぐに森林限界を迎えるんだろうなぁと思ってたけど、、この時期は松手山までずーっと樹林帯が続くのが、まず最初に意表を突かれたこと。

 

ワン。

カウント開始。

 

遠くの山を見ると今にもガスが晴れてきそうな感じ!てんくらの「曇りのち晴れ」予報が当たることを祈るよっ!

ただ、そもそも午前は曇りと聞いてたのに駐車場までずっと土砂降りで幸先よく予報が外れたのが気になるところだ。。

不運を使い切ったと思おう。

 

こんなヤマツツジの花道を通過。

 

タニウツギも満開。

 

カウントスリー

 

急坂のポイントではロープも垂れ下がってたんだけど、びちゃびちゃで掴む気になれない。

後ろにひっくり返りそうになったら無我夢中で掴むだろうけど。

 

だいぶ樹林の背も低くなってきた。ここら辺は冬だと雪の下に隠れてしまうんだろうな。

 

鉄塔が近づいてきました。あそこで最初の休憩を取るのが松手山ルートの定番。

とうとう雨が降り始める

フォー

登山はスリーカウント制ではなくテンカウントルールでした。

鉄塔の下が四合目です。

虫が多く、お手製ハッカ油を全身に振りかけると、それを洗い流すかの様に雨が降り始めました。ちっ、なんてこったい。

 

慌てて樹林帯へ逃げ込む。前回の大岳山に引き続き今回も雨に泣かされるのか。

それだけはごめんだ!

 

ファーイブ。

やっと半分と言うべきか、まだ半分と言うべきか。

体力的にはぜんぜん余裕。だけど雨が降ってるから、まだこの先半分の距離を濡れなきゃいけないのかと思うとうんざりしてきた。

 

ボタボタ降り続ける雨。ますます濃くなってきたガス。

「白く煙る山の景色も神秘的だねー」とか馬鹿言ってんじゃないよ。たまにヤマレコなんかでね、そんな目一杯強がったコメント見るけどね、あちきは2週連続なんでね、そんな感傷にゃ1ミリも浸れやしないよっ!!

 

そんな気分を誤魔化すにはこの時期の見どころの高山植物しかありません。

アカモノの群生。ツガザクラかもしれないけど。。正直見分けがつかない。

 

うあぁ〜やめてくれ〜。

俺じゃない、俺じゃないんだ。全部ミニボンビーの仕業なんだよぉ。

目の前の惨劇に目を覆う。

強烈な雨が襲う。

 

寒い。。寒いよぉ。。

 

トレイルは当然こうなる訳です。

 

ウラジオヨウラク。

 

ベニサラサドウダン。

寒いとは言え、なんだかんだまだここら辺までは花を見て撮影する余裕がありました。

暴風雨の稜線で極寒との戦い

そして松手山に到着。

初めて平標山に登ったのは12月後半。その時は風が強くてここ松手山で撤退したんだけど、今となっては良い思い出。強がりではなく。

その時に登ったメンバーの1人が、雪でズルズル滑ってるのに意地でもアイゼンを付けなくて、ペースも全然上がらなかった。今思い出してもなんでアイゼン付けなかったのか理解に苦しむけど(笑)、そんな不甲斐ない失敗を経て、その翌年に冬の平標山を登れた時はほんと嬉しかったし、景色も最高でこの山が大好きになりました。

ほんと、景色が良い山なんだよね。

 

ほら。。

うーむ。麓の方の景色は少しだけ見える。

もしかしたら予報どおり晴れてくれるんじゃない?とまだ少しだけ期待はしてるんだけど。

 

うあああぁ

期待を口にした途端、白の帳が降りる。

 

へっへっへ。

ミニボンビーがキングボンビーへと変わる時がきた様だな。

「ガスり菌SP株の大量投入じゃー!」

 

と言ったかどうかは分かりませんが、、

 

ビュオオオオーーー!!!

吹きつける暴風。

爆音鳴らせやー!とうとう始まりました。ボンビーGIG。

この惨劇を前にボケ老人の様に「うわあぁぁ」と呻く事しかできない自分。

頼むやめてくれー!もうたくさんだー!周りを巻き込まないでくれー(ToT)!

 

打ちつける雨。

 

この登山の数日後、朝マックでチキンクリスプマフィンとホットコーヒーのコンビを食べながらスマホ片手にこのブログを書いてます。

だから、6月の雨ってなんだか冷たくて気持ち良さそう〜♫

と思えてしまう。

きっと読んでくださる皆さんもそうなんだろうなぁと思いますが、実際には気温は10度以下。体感は5度を下回ってるから極寒です!!

 

この先に数人歩いてるのが見える。信じられへん。。

先行者がいなかったら俺帰ってたかも。。

 

先程からオートバイの様な音を立てて風が吹き抜けていく。

「明らかにさっきより風が強まってる!!」

と、大声で叫んでも聞こえない。

前を歩く方々は風が吹く度に立ち止まって吹き飛ばされない様に踏ん張ってる。

打ち付ける雨が痛い。レインウエアの上からでも痛い。

「親父にもぶたれたことないのに!」と有名なセリフを思い出す。

横殴りです。

 

イワカガミを撮るのも必死(ー_ー;)

 

よく自分が生きてることを実感するために危険な山を選ぶという人もいますが、少なくとも自分は違う。

生と死の境を楽しむなんて、ほわいジャパニーズぴーぽーです。

 

木段が出てきました。

ここら辺は厳冬期でも強風が吹き付ける場所で雪が付かずに木段が一部露出してたな。

ということは山頂までもう少しってことかな。

 

ヨツバシオガマ。

こんな暴風なのに散ってないなんて頑張ってるね(T . T)

 

もうここら辺は寒いを通り越して右から受け続ける雨と風に右腕が冷えきって、軽く痺れてきたから「やばい!やばい!」って焦ってた。

けっ、こんちくしょ。あちき負けないよっ!

 

振り返ると先程抜いた大人数で来てた団体。撤退せずに再び登り始める姿を確認。

リーダーは難しい判断だっただろうなと少し同情する。山頂直下だから少し体力が残ってるならここで下るよりも山頂経由で小屋に逃げ込む方が得策かもしれない。

 

ハクサンイチゲ。

震える体で渾身の前屈みで撮った一枚。

 

仙ノ倉山まで行かなくてもこれだけのハクサンイチゲの大群生が見られた。収穫!

「もう!もう!今日やるべきことはもうない!」

 

平標の山頂に到着!

うしっ、負けなかったじょ。

 

ビュオオオオーーー!

悲惨な光景だ。。

 

ほんとにこの先、仙ノ倉山あるんだろうか?

 

仙ノ倉山まで行く?聞くまでもないか。。

 

下山するよ!!

 

下山して平標山の家へ避難

寒くて寒くて、途中でペースの遅い団体に巻き込まれて更に体が冷え、とても写真なんて撮る余裕なかったからだいぶ端折ったけど、30分ほど歩いて平標山の家になんとか到着。

 

小屋に入った途端レンズが曇る。こりゃアカン。

まあ撮影はともかく、まずは体の中から温めないと。

早く食べねばっ!

ちなみにですね、ここ平標山の家は小屋のご主人がいる建屋で休憩するには何か注文しなくてはならず、つまり有料です。

その隣の建屋は(ここね)、避難小屋の位置付けにしてくれてるみたいで無料で利用できます。しかも清潔。神対応っ!

感謝感謝なので、次来たときは何か注文してお金落とさなきゃだなーと思うわけです、ボンビーなりに。

 

さっ、メシメシ!

えーっと、これはkiriのチーズクリームケーキ。。

おいおい、

冷蔵品だよ!!

 

かじかむ手でなんとかお湯を沸かし、コーヒー飲んでカップラーメンを食べました。

このケーキはもちろん持ち帰ったよ。。そして帰宅後、ザックの底でお好み焼きかと見間違える無残な姿で出てきました。

 

今日はビール売れないだろうな。

なんとか雨も上がったので下山開始します。

駐車場へ。そして晴れ。。

下山はよく整備された安全なルートです。

そして油断して滑って手をついてドロドロ。

 

最後に「かったるい林道」と言われる長〜い林道歩きが待ってるのがこのルートの特徴。

一度冷え切った体はあまり動かない、特に膝が固くなってるから歩くのが辛い。

 

そしてシナリオ通り、下山してから日が差す。

おいおい。。

 

新緑が気持ち良い。ほんとに晴れてきた。

麓は最初から晴れてたのかもね。そして今も山頂は雨が降ってるのかもしれない。

 

増水した沢の流れ。

帰りの道すがらに見た川は茶色の濁流となってました。

 

ギンリョウソウが沢山咲いてました。

いつ見ても不思議な植物です。漢字で書くと銀竜草なんだそうです。

 

ふー、やれやれだぜ。

もう雨の日の登山は懲り懲りです。

 

登山口の駐車場まで戻ってきました。

避難する様に下山してきたから充実感をこれほど感じない登山も珍しい。

駐車場のトイレの横にブーツの洗い場があったのが助かるぅ〜。

 

道の駅たくみの里へ

帰りに道の駅「たくみの里」に寄ります。

残念な登山になってしまった無念を晴らすべく、こうなったら観光を楽しむ他ありません。

 

こんな太い大根がたったの130円です。

 

群馬と言えば「おっ切込みうどん」。

ズラッと品揃えも豊富。ですが、いつも群馬でうどんばかり買ってるなと思って、今回は違うものを探すことに。

 

毎日お豆腐を欠かさず食べる、大の豆腐好きのあちきはこの豆腐屋の看板を見て飛び込んださ。

 

そして頼んだのは厚揚げ。

ちょっと待ったけど揚げたてを食べさせてくれる。カリッとジュワっと超おすすめの一品!

 

ちなみにこんにゃく屋さんもあったので生こんにゃくも買ってみた。家に帰ってからお醤油やドレッシングに付けてみたりして、一気に食べてしまった。手作りこんにゃく美味すぎです。

 

こちらのお店にも立ち寄ってみました。たくみの里にはこういったお店がいくつか点在してて面白い。

そしてこのお店、ちょっとどころかすげぇ話の長いご主人がいるんだけど、是非立ち寄ってもらいたいので紹介しときます。

 

群馬と長野の名産で知られる花豆で作った甘納豆や煮豆が安く売られてましたっ!

白い甘納豆は「白いんげん」と書かれてるけどれっきとした花豆です。

調べてみると、「白花豆=白いんげん」なんだそうです。

そして白い花豆は珍しいよと、ご主人の長い説明が始まる。

はいはい、これも購入。

購入後も「八代亜紀や近藤正臣なんかも来てねぇ」と早く店を出たいオーラを発してるこっちの顔色を無視して話し続ける。

「ええ、あぁ、ええ、ほぉ」と相づちを繰り返してる間、心ここにあらず。

話を遮って終わらせるの苦手なんだよね。。

 

道の駅の入り口には巨大イノシシがあるので、それが目印です。

 

最後に定番の永井食堂に立ち寄ってモツ煮を購入。

天気に恵まれなかった分、財布の紐が緩んでしまったな。

 

振り返って

「野球肘」とは、野球のやり過ぎが原因で肘を壊すピッチャーに多い怪我。

それとは違って、電車でスマホゲームに夢中になり過ぎて隣の迷惑をかえりみず肘をガツガツぶつけてくる人を「ゲーム肘」と呼ぶ。ご存知ですか?

知るわけないですよね。今、私が勝手に名付けました。

この「ゲーム肘」は、ガツガツ系とツンツン系に分かれるんだけど、とにかくどちらも筋が悪い。

ガツガツ系はゲームにのめりこみ過ぎて隣の人に肘がぶつかっている事にも気付かない。いや、もしかしたら気付いてるのかもしれないが「ああ!ゲームするのに隣が邪魔!」と、あえて肘をぶつけてきてるフシがある。

ツンツン系は隣に当たらない様に配慮しているが、肘を動かす度に洋服がわさわさっと微妙に触れて、その微妙さが絶妙に気持ち悪い。

 

なに、この話?

 

まあいいです。このゲーム肘によって、電車での貴重な睡眠を妨げられる事が多いのを聞いてもらいたかっただけです。朝からすんごいストレスっ!

でも勘違いしないでください、人は憎まず、、もとい。肘は憎まず、ゲームを憎んでます。

ちなみに自分はゲームが性に合わないため一切やりません。

今回の登山が雨で台無しだったから最初から話が脱線してますが、ともかくゲーム肘の被害者って世の中に沢山いると思う。

 

 

てんきとくらすは最寄りの町の天気を表示するため山頂の天気はあてになりません。

いつもはてんきとくらす以外にも、雨雲レーダーを見たりヤマケイのホームページから山頂の天気を参考にするのですが、今回は自分に都合よく「てんくらを信じる!」と意気込んでやってきて大失敗しました(笑)

まあ自然相手の遊びだからたまにはこんな失敗も必要です。

で、ちょっと注意して欲しいのが、平標山は登山口が新潟県にあるので、てんくらは新潟県湯沢町の天気を表示します。仙ノ倉山はみなかみ町の天気です。

新潟と群馬の間には中央分水嶺の谷川連峰が連なるため、湯沢とみなかみ町では天候が異なります。

今回もてんくらでは平標山は晴れ。試しに仙ノ倉山の天気を調べてみると案の定、雨予報。ふむぅ。。

6月の雨は冷たく、稜線の風は強烈。もっと厚手のレインウエアを選べば良かったです。

ガツガツ系の雨。てんくらは恨まず自分の考えの甘さを反省してます。

ではでは

 


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