「今年の夏休みは100キロ走るぞー!」
そう高らかに掲げた目標。夏休みは1週間。
毎日15キロ走り続けるのは無理だから、20キロ走って翌日は5キロとか。そんな感じでやってみよう。
がんばるどー!!
どうしたんだ突然?いつになくやる気だして。
だってー、あちきー、忘れてたけどー、東京マラソンに出走しなきゃいけないんだもん。もんもん。
あれは今から2年前。
どうせ当たらないと思って、半分運だめしで応募してみた東京マラソン、まさかの倍率10倍を勝ち抜いて奇跡の当選。
そんなつもりではなかったのに、手にしてしまったプラチナチケット。
そして、コロナで大会が中止になってしまったという顛末。ここまではこのブログで何度も書いてること。
一度支払った参加費は、なにがなんでもランナーには返さないという東京の方針に、三日三晩泣いた。
いかにも自分らしい末路と言えばそのとおり。ふっ。
そして先日、16,200円の参加費を再び支払うなら、次のレースの出走権を優先して与えてやるぞと、人気の高さを背景に強気な東京様からお誘いがあった。
イケメンが「俺の女にしてやるよ?」と言って、それに付いていく女がいるとでも思ってんのか?
はあ?
バカにしないで!!安く見ないでっ!!
こう見えてもあちきはね、
デブゴリラよ!
うほっ、うほほーい!
というわけで、「東京マラソン2023」で申し込ませていただきました!うほっ。
まさかの安いデブゴリラだった。
そうやって、2023年3月5日に向けて、時計の針は動き出した。
参加費の支払いはまだ済んでないけど。とりあえず練習ぐらい始めとかないと。夏の走り込みが大事だと、なにかの本で読んだ。
ちょうど良い。本気のダイエットも兼ねて走り始めるぞ。
イケメンゴリラになったらどうしよう。
イケメンゴリラへの道筋がはっきり見えた。練習は裏切らない。
栄光に向かって、自分だけのゴールテープを切るんだ。
そう意気込んで、いよいよ夏休みへと突入した。
そして走った距離は、たったの5キロ。
頑張ったのは、まさかの初日だけ。それも5キロ。
それ以降はひたすら怠惰な生活を送った。
暑ぢぃ。
100万回「暑ぢぃ」とつぶやいた夏休み。
こんな暑い中走ったら死んじゃうYo!
こうして、スイカバーとバキチョコを食べ続け、よりデブに磨きがかかったゴリラとなって夏休みは幕を閉じた。
東京マラソン、やめよっかな。
では、遅ればせながら山の浮かれ話でもしましょかね。
夏といえばキャンプ?甲子園?海水浴?
ノンノン。
ニッコウキスゲに決まっとろーもん!!
7月中旬、ニッコウキスゲが満開と聞いて、標高1,925mの長野県の霧ヶ峰にやって来たぜぃ。
群生規模はもはや銀河系クラス。黄色がまぶすぃー!
「百名山だけどさぁー、霧ヶ峰なんて、ただの高原ハイキングだろ?」
そんな風に言っちゃうガチ勢に耳を貸してはいけない。
山の楽しみ方は人それぞれだ。
これだけは言っておく。耳かっぽじれ。
ニッコウキスゲのシーズンに霧ヶ峰をハイキングしたことが無い人は、人生の99.9%、がばいつまらんもんにしとーとばい!
がばい!キメッ!
梅雨明けした直後に、梅雨のぶり返しとなった7月中旬。
ちょっと雲が多い日になってしもーたけど、雨が降らなかっただけラッキーだったよ。
ルートとコースタイム
■2022年7月17日 ※カッコ内は標準コースタイム
コロボックルヒュッテ⇒(40分)⇒ヒュッテみさやま⇒(25分)⇒八島ヶ池⇒(25分)⇒奥霧小屋⇒(60分)⇒蝶々深山⇒(55分)⇒車山⇒(40分)⇒コロボックルヒュッテ
コースタイム:4時間5分(休憩、富士見駐車場までの移動時間含まず)
総距離 14.3キロ
累積標高上り 620m
霧ヶ峰登山 本編
富士見台駐車場からコロボックルヒュッテへ徒歩移動
難所のない霧ヶ峰だ。
朝はのんびり起きて、ゆっくり出発すればいっかー、と余裕かまして来てみれば、こんな悲惨な状態。
まさか、こういう難所が待ち構えていたとは。
コロボックルヒュッテの近くの駐車場に止めたかったんだけど、この大渋滞に辟易とし、手前の富士見台駐車場に止めて約2kmぐらい?の距離を道路沿いを歩いて移動。
やっと到着。
完全に長野が誇る観光地をなめていた。
道路歩きは渋滞に嫌気が差した車がUターンしてビュンビュン通過していくから心臓に悪かった。
高級外車に乗ってる人ほど粗暴な運転をするよなー、嫌な感じだすー、みんな軽自動車に乗れば平和になるのにー、ブツブツ…。
焼きとうもろこし。宣伝文句は高原名物。
たしかに灼熱の町中で売っても一本も売れないだろうね。
なんにしてもトゥーファットな今の自分には目に毒だYo!
トイレはジラレヘン長蛇の列。
こういう列を見ちゃうと、子供並のお腹の弱さの自分は、うんこ漏れちゃうよーって今にも泣きそうな子供がいないか心配になっちゃうんだよね。
痛みを知って優しくなるってやつだぜぃ。
お腹が弱いから登山前はぜったい口にしたらアカン!アカンでー!
そして、ここで登山における三種の神器の一つ、「腹巻き」を忘れてきたことに気付く。
下手すりゃ撤退するかもしれない。
コロボックルヒュッテの名物、ボルシチを食べたいと思ってたけど、うっかり食料はたっぷり持ってきちゃったから今日はお預け。
ちなみにボルシチはウクライナ料理だよ。
トレイルは川
コロボックルヒュッテの前はニッコウキスゲの大群生。
しかし、ニッコウキスゲの大群生よりも先に、その向こうのガスり菌シロタ株に愕然とするわ。
これぞ、まさに霧ヶ峰。
ここには下山でまた戻ってくるから、とりあえず簡単にスルーしとく。
あ、でも山の稜線の方からわずかに晴れてきてる。
このまま午後には晴れてくれることを祈る。
観測史上最速の6月中の梅雨明け宣言って、ちと早すぎたんじゃないのかな?
本日のお目当ては2つ、①ニッコウキスゲ、②八島湿原。
そして今、八島湿原に向かって下って行く。
ちなみに、八島湿原は上から見るとハート型に見えるため、恋人の聖地と言われちゃっているのだ。
それはもう、ロマンチックが止まらないぞ。
胸が苦しい。
コロナではない。知らない人は置き去りじゃ!
今朝まで降り続いた雨と、もともと湿原で水はけが悪いため、トレイルが川になっててまともに歩けない。
写真だとあまり伝わらないけど、川となってガンガン流れるというおぞましい状況。
熊笹に避難してガサガサ歩いたり、ぐらつく石に乗ってなんとかドボンをかわす。
ローカットのシューズだから落ちたら一巻の終わり。
今日みたいな日はハイカットよりなにより、長靴がベストな選択だ。
踏面の木の部分は異常に滑り、そうでない所は川。
さすがにトレッキングポールをここで出して、四本脚で突破。
もっと爽やかな高原ハイキングを想像してたのに、甘かった。
果たして今日は無事に乗り切れるのか不安だ。
へぇ、こんなところに車止められるところがあったのかー。
道路を2kmほど無駄に歩いてきたのは、なんだったんだろ。下調べが足りなすぎた。
しかもこの先、八島湿原にも駐車場あった。
もう後の祭り。
とにかく、失敗なんていつものこと。
こんなことで頭を抱えてたら、とっくに精神が崩壊している。
迷わずいくぜぃ。
ちなみにここにはCafe霧夢(きりむ)という魅惑なカフェがあったよ。
どこかの役場が間違えて4,600万円誤送金してくれたら、立ち寄ってコーヒーが飲めるんだけどな。
ヒュッテみさやま
旧御射山神社方面へ。これで「みさやま」と読む。
せっかくだから、サッカーワールドカップでの日本の躍進と、今年のホークスの優勝を祈願しておこう。
ちなみに、自分の隠れた特技だけど、なんとあの藤原満さんのモノマネが得意なのだ。
みんな知ってると思うけど、藤原満さん。
KBC朝日放送でホークス戦の解説者ね、みんな知ってると思うけど。
こちらが、みさやまヒュッテ。
ランチもやってるからホームページ見てみてね。ピラフ800円ってほぼ下界と同じ値段で提供してくれてる(2022年時点)。
八島湿原を軽く散策して、ここでランチして帰るとか、そんなハイキングをしてみたい。
誤送金カモン。
ちなみに、このヒュッテの前に蛇口があったから、少し水を汲ませてもらったよ。
八島湿原で死兆星が見えた
みさやまヒュッテから先へ進むといよいよ八島湿原へと突入。
イブキトラノオとヒョウモンチョウ。
ヒョウ柄の蝶だからヒョウモンチョウ。
野球選手だったから藤川球児。
それはちょっと違う。
歩きやすい木道になった。
途中、鹿よけのフェンスがあったけど、扉がなぜか上下セパレート式で、小さい女の子が下のフェンスを開けて、上のフェンスで顔面直撃するというデッドプレーを目の当たりにした。
恥ずかしそうに振り返って、お母さんに笑ってた姿がめちゃ可愛かったぜぃ。
さあ、こいつが八島湿原だ。
八島ヶ原湿原とも表記されてるけど、あちきの中では、どっちでもいいという結論となりまひた。
ノハナショウブ。
高山植物の種類を記載してくれてるのが有り難い。
ヨツバヒヨドリ。メモメモっと。
たくさん山に登って、たくさん花の種別を調べているうちに、花を見て半分ぐらいはパッと分かるようになってきたけど、それでもまだ調べることが多くて、それに時間を費やしてるよ。
ハクサンフウロの受粉のお手伝いをするヒョウモンチョウ。
見たことを見たまんま書くだけのブログに、果たして意味があるのだろうか?
まあいーや。
八島湿原には尾瀬を彷彿とさせる、歩きやすく、すれ違いや追い抜きがしやすい様に木道が2列整備されている。
おかげで立ち止まってゆっくり観察できてワンダフルやん。
ヤナギラン。
もういい加減花の名前だけをタラタラと書いてたらお叱りを受けそうなので、雑談を一つ。
福岡には博多手一本という、超独特な一本締めのやり方があるんだけど、博多手一本って何分の何拍子?とふと思った。
そこから波及して、
「うん?ところで三三七拍子ってなぜ変拍子にしたんだ?」と思って、実際に頭の中でやってみると、
ピッピッピッ休符、ピッピッピッ休符、ピッピッピッピッピッピッピッ休符。
ただの4分の4拍子やん!
じぇーんじぇん、三三七拍子なんかじゃないのネ。
ずっと三三七拍子だと思ってきた俺の人生返して欲しいわ。恥ずかしい。
博多手一本は4分の5拍子なのかな?
博多手一本ムズいぜー。
知らぬ方はYouTubeで見てみて。
この先に八島湿原駐車場という案内標識を見て、八島湿原に駐車場があったことを知った。
ここまで下調べ不足ってのは珍しいぞ。
2回目の〜、っていうのは気を付けないといけない。
アザミ。
カラマツソウ。
シナノキンバイ。
はいはい。
タカトウダイ。
ただ花の名前を書いてるだけ。
モウマンタイやーん。
キバナノヤマオダマキ。
懲りずに、花の名をたたみかけるぜぃ。
とにかく、いろんな種類の高山植物が見られるのは間違いない。今日はそれを目当てに来たのだから、この内容でいいのだ。
八島湿原には3つ池がある。
これはその内の1つ、八島ヶ池。
ここに着く頃にちょうど陽光がさして、水面がまぶぴー。
やはり、晴れゴリラ健在ってとこか。
ニッコウキスゲとノハナショウブ、ハナチダケサシのお花畑。
八島湿原、めっちゃいいところ。
モーマンタイやーん。
モウマンタイの意味なんて知らないけど、
なんとなく語呂がいいから言ってみただけ。年々テキトーになっていく。
ニョロニョロのパン。
かわいいっしょ。ムーミンショップに写真を撮りに行って(秋田駒ヶ岳のブログに使った)、ついでに買ってきたのだ。
ちょうど良いところにベンチがあったから、ぜんぜんお腹空いてなかったけど、ここでお昼にする。
パンを食べたというのに、
しかも、元々そんなお腹は空いてなかったというのに、
せっかく持ってきた食材を食べなきゃもったいないと言い放ち、パスタを作りだした。
これがいかなかった。
無理して詰め込んだパスタ250g。シーチキン味が格別だった。
でも分かってたんだ。
こんなに食べたら動けなくなるの、
分かってたんだ。
涙がでてきた。
だって、もう苦しいんだもん。
あたかも、恋人に会えなくて苦しむ乙女みたいな言い回しになってしまった。
西野カナ風に言い直すと、
食べすぎて震える、だ。
せっかく青空が見えてきたというのに。
思い出す。
カツ丼を食べすぎて、富岡アルプス、通称「日本一きれいなハイキングコース」を、危うく自分のリバースで汚す寸前だったことを。
学習しないのがゴリラのウリ。
しかし、あんな曇ってたのに、こんな晴れるとは。
食べすぎてさえいなければ、ただただ気持ち良かったのに。
今はただ気持ち悪くて震える。
八島湿原のニッコウキスゲが青空に映えるじゃないか。
これを霧ヶ峰ブルーってやつなのねー!
オオマツヨイグサ。
規制ロープが入り込んでしまったけど気にしない。
八島湿原の核心部へ突入。
普段ならここはゴリラ化しちゃうところだけど、胸をドラミングすればリバースしてしまう危険な状況だ。
この景色を楽しむ余裕は微塵も残されちゃいない。
鎌ヶ池が見えてきた。
この美しい風景を自分が汚す訳にはいかない。
仕事によるストレスが食欲となって爆発した。自制が効かなかった。
本気で後悔している。いつも仕事のせいにしている。
ニッコウキスゲとノハナショウブの群生。
つぼみのニッコウキスゲはスネーキーモンキー 蛇拳のジャッキー・チェンの手に似ている。
先日、スネーキーモンキー 蛇拳がTOKYO MXで放送され、見入ってしまった。ジャッキー・チェンと言えば酔拳2だよねーって言う人もいるけど、自分はダンゼン蛇拳派。
まあ、ジャッキー・チェンの話は一旦置いとこう。手が似てるだけなのだ。
奥霧小屋が見えてきた。今は閉鎖中で、以前はここにキャンプ場もあったらしい。
ここでテント泊だなんて、のんびり山の夜をすごしたいハイカーにとっちゃたまらんよね。
今、自分がのんびりテント泊を楽しむなら、双子池ヒュッテを選ぶと思う。
目の前は池。山に来たことを忘れてしまいそうなロケーションだけど、紛れもなく八ヶ岳の山奥。日中にテントを張っても木陰があるからテントの中がサウナ状態にならないのもいい。ランチメニューとか美味そうだし。
ほんで、話を戻すけど、昔使えたテン場が無くなるのは残念だよ。雲取山の奥多摩小屋のテン場とかね。
CGアニメーションの様な葉の陰影。
奥霧小屋をすぎると蝶々深山までゆるやかに登っていく。
この画像は、ゆるやかな上り坂でさえ辛くなって、思わず振り返ったところ。
前を向けば、高原ハイキングの醍醐味ともいうべき草原となだらかな丘がこの先に待つ。
書いてることは爽やかだが、この日の霧ヶ峰で、最も顔色が悪いハイカーだった。
ニョロニョロのパンだけにしておけばよかったと何万回思ったことか。
苦しくて下ばかり見ているとニョロニョロ発見。
ヤマレコでも霧ヶ峰と言えばよく出てくるのがこの毛虫。踏まなくて良かった。
なぜ昆虫って卵→幼虫→サナギ→成虫って姿を変える必要があるのか分からないよね。卵から小さな成虫の姿で生まれて成長していけばいいのに。
と、子供の頃に無防備なサナギを見て思ったんだよね。だからなんだって話。
この上り坂の向こうの空に、まわりのハイカーには見えない星が自分には見える。
あれが死兆星ってやつだ。これで死んだらほんとやばい奴やーん。
蝶々深山から車山へ
子供やおばばが楽しんでいる中で、悲壮感たっぷりに脂汗を浮かべてたのは自分しかいない。
そして見てほしい。
自分の気持ちが乗り移ったかの様な空。
蝶々深山の山頂は、見事な霧ヶ峰グレー。
みんな霧の峰を満喫できて満足気ではないか。
佐久方面は今にも夕立が降りそうな真夏の雲。
飛行機で突入するとものすごく揺れる雲だ。
ちなみに先日、自分が乗った飛行機に急病人がいて、スッチーのリアル「どなたか、お医者様、看護師の方いらっしゃいませんかー」という機内アナウンを聞けたよ。
メディカルエマージェンシーってやつ。
おかげで、羽田上空の混雑を回避し最優先で着陸させてくれた。
飛行機自体もスピード上げて飛んだんじゃないかな。あっという間に着いちゃったもんね。
いろんな飛行機事故に遭遇してるから、周囲の飛行機好きの親父たちからは、残すはバードストライクとハイジャックぐらいだなと告げられた。
それぐらい悲運に見舞われている。
そして、なぜか飛行機好きからは羨ましがられてもいる。
エンジンが止まった時は、ぬおーそれ超貴重だから!と言われ、自分が乗った飛行機の航路を調べて盛り上がってた。
いや、怖かったから。
為す術ないし。でもきっとこの飛行機を大勢の関係者がどうすれば安全に着陸できるか考えてくれていると信じるしかない、下手なドライバーからもらい事故する車に比べたら、ぜったいに大丈夫!と思ってた。
飛行機好きに言わせたら、片方のエンジンが壊れたぐらい、そのまま福岡まで余裕で飛べたはずなんだけどなぁと言っていた。
今の飛行機ってすごいのね。
分厚い雲に覆われた霧ヶ峰。
この雲がどーんと落ちてきたらここは地獄絵図になってしまう。まだこれぐらいの曇り空でラッキーなのかも。
今考えれば、慌てて食べる必要なんてなかったんだ。
もっと言えば、半分にしておけばよかった。
そんなものは後の祭り。
ウスユキソウ。
車山乗越(くるまやまのっこし)。
乗越ってここが「鞍部」って意味だけど、鞍部で通じるのか?そんな説明じゃ全然分からないって人が大半だと思う。自分もそうだったし。
まず、鞍部の説明が必要なのじゃ。
登山用語ってそういうめんどくさいのばかりだよね。
じゃあコルってなに?
鞍部だよ!同じだよ!
だから、めんどくさいっつーの。
ラクダの2つのコブを山だとすると、腰を掛けるへこんだところが鞍部ってこと。
たまに聞かれたりすると、いつもこうやって答えてるけど、他に良い言い方ないもんかね。
無駄話をしている間に、最後に登るべき車山が立ちはだかった。
そうだった、乗越にいたんだった。
こんなに大きくて立派な車山を見るのは初めてだ。
ゆっくり行こう。とにかく一歩一歩踏み進めれば、必ず着くのだから。
鹿よけの電気柵。
怪しい、本当に電気なんか走ってんの?と言って実際に触れてみるバカはいないだろう。
ええ、触れてみました。いい大人ですけどね。そして、見事にビリビリ来ましたよ、ええ。
だけど、こんだんじゃ鹿よけにならないでしょっていうぐらい弱い電気だった。手首ぐらいまでしか衝撃来なかったし。
良い子は真似しないでね。ゴリラにしかできないから。
最後の上りが階段で、完全に止まった。
もはや遭難。ココヘリ入っておけばよかった。
ああ、あれはヘリではない。リフトだ。
階段で仰向けになって召されていると、リフトから子供がこの姿を見て笑っている。
ああ、笑っておくれ。
あなた方が幸せになれるなら本望だ。
山頂の観光客は、顔面蒼白の今の自分の姿を見たら、紛れもなくコロナを疑うだろう。
そうではない。
そうではないんだ。
ただの食べすぎなんだ。
ガスが少し晴れた。うまく雲が入らない様に撮影しただけなんだけど。
車山から見える景色もなかなか捨てたものではないぞ。
さあ、着いた。
これまで車山でこんなにも苦しんだハイカーがいただろうか。もういっそ登山をやめたほうが身のためかもしれない。
すごい曇り空だけど、苦労して勝ち取った山頂だから達成感がハンパない。
下から吹き上げてくる風のお陰で火照った体が冷やされる。
さすが標高2,000mだけあって三菱ルームエアコンを凌ぐ涼しさ。
少し雲も切れてきた。
ちなみに山頂の展望台はお祭り騒ぎの人だかり。
Withコロナで観光客が戻ってきたのを痛感させられる。
コロナのお陰で屋内施設より外に出かける人が増えるのはすっごく良い傾向。キャンプ場の予約がさっぱり取れないのはちと残念だけど。
ゲッザーンと大渋滞
さーって、この広大な景色を眼下に見やりつつ、ゲッザーンするサァー。
ビーナスラインは大河の如き車の数珠つなぎで震える。オエェ~。
山頂の賑わいも今の時間がピークだと思いきや、まだまだ終わりではなかったのねん。
青空の輪ができた。
ここは1月に歩いたことがあるけど、本来なら南アルプスと八ヶ岳と北アルプスの大パノラマで感動すること間違いなし。
美ヶ原と霧ヶ峰からの眺望は随一だから、ぜひ晴れた日に歩きに来てもらいたい。
満開のニッコウキスゲ
コロボックルヒュッテ前に戻ってくると、再びニッコウキスゲの群生。ネコジャラシみたいなのはイブキトラノオかな。
どこまでも草原が広がる蝶々深山方面の景色。
これで赤牛が放牧されてたら阿蘇だよ。
ニッコウキスゲが見られるのは、6月下旬〜7月下旬。
7月中旬ならニッコウキスゲ以外の花もたくさん咲いてるからベストだと思う!
宇宙規模で混むけどね!
だけど、途中で紹介した通り八島湿原にも駐車場があるから、そっちに駐車することを強く薦めるよ。
ハイカーなら車山だけではなく、今回自分が歩いた様に八島湿原まで周回で歩くって人がほとんどだと思うし。
どうだ。霧ヶ峰の実力を見たか。
最後に群生地を振り返ると、今日イチの風景。
この時期の霧ヶ峰に来れてよかった。
コロボックルヒュッテがある車山肩駐車場から富士見台駐車場までの道路をとぼとぼ歩いてる時は、車がビュンビュン通過していくからちと怖かったかぜぃ。
着いた頃には、すっかり曇天に戻ってしまった。
振り返って
書くのが遅くて、このブログをアップする頃にはニッコウキスゲのシーズンはすっかり終わってしもた。。
まあでも、来年以降の山行に役立ててみておくれやすー!
ニッコウキスゲの群生は、コロボックルヒュッテの前と、富士見台駐車場前が見どころ。
八島湿原でも随所に見られたけどね、規模が違った。
で、開花時期は6月末~7月末までだけど、超絶ベストは7月中旬。
逃すでないぞ!
1月に霧ヶ峰に来たときは空気も澄んでて南アルプスから北アルプスまで大パノラマだった。
今回も期待したんだけど、まさに霧の峰。くそっ、無念。
全体を通して、距離は長いけど標高差は大したことないから、最後までラクして楽しめるすぃー、車山だけなら子供でも歩けるだろうすぃー、なんならリフトだってあるすぃー、
夏ならひまわり畑に出掛けるのもいいけど、せっかくなら涼しい高山でニッコウキスゲを見て、食べ過ぎて震えてみては。
観光地の車山で、何度も足を止めてグダグダになったゴリラです。
ではでは