【群馬】赤城篭山 バンザイが炸裂するアカヤシオの尾根 利平茶屋から周回登山

【群馬】赤城篭山 バンザイが炸裂するアカヤシオの尾根 利平茶屋から周回登山

果樹が1年おきに多くの果実をつける現象を「隔年結果(かくねんけっか)」と言うみたいね。

我々ハイカーはそんなことは学ばずとも、野に咲く花に隔年結果があることを知っているわけです、はい。

 

表年と裏年ってやつでゴザルよ。

 

表年の中でも、たまに驚愕する咲きっぷりを見せることが10年に一度ぐらい巡ってきて、それを

「今年は大当たりダ!」

とか言って浮かれちゃうわけです。

 

あたしの場合、その反対の徹底したウルトラ裏年に当たることが多いんだけど…(笑)

 

あのシロヤシオのサンクチュアリと呼ばれる高原山ですら、1輪も咲いてない景色を前に膝から崩れ落ちたことあるもんね。

まさに10年に一度の裏年。

それはそれで超珍しい、うふふっ(涙)

 

でもね、それでもめげずにアタックし続ければ必ず表に当たるわけです。

 

何度目かの正直で訪れた高原山がシロヤシオで覆われるというものすごい光景を目の当たりにしたこともあります。

その狂った咲きっぷりは怖くなるほど。

 

そういうのがあるからね、花を巡る登山ってやめられないんだよ。

 

今回登った山は高原山ではないんだけどね。

 

さてさて、アカヤシオと言えば赤城山が有名。

これまでもアカヤシオの有名な山はたくさん登ってきた自負はあるんだけど、やはり赤城の篭山を置いてアカヤシオは語れないわけです。

 

なんてね。

ほんとは栗生山のアカヤシオに登るつもりだったんだけど、YAMAPでもう終盤というレコを見まして、ええ。

急遽篭山に変更しただけです(笑)

 

まだ未踏の栗生山は来年の楽しみに取っておくことにしますデス。

 

 

篭山はこれで2度目。

今回もスバラシイ咲きっぷりではあったんだけど、前回が表年のどストライクだったのと、歩いたコースも前回とまったく同じなので、今回はかなり端折って書きます。

 

 

ルートとコースタイム

■2025年4月26日 ※カッコ内は標準コースタイム

利平茶屋森林公園⇒(90分)⇒篭山⇒(5分)⇒鳥居峠駐車場⇒(90分)⇒利平茶屋森林公園

コースタイム:3時間5分(休憩含まず)

総距離 4.6キロ
累積標高上り 570m

篭山のアカヤシオ 本編

利平茶屋から登山開始

へいへい、利平茶屋です。

ここからだとショートかロング、どちらかの周回コースを選べるから鳥居峠スタートより便利なのよん。

ロングと言ってもたかだか4.6km、標高差563mだから大した事ないけどね。

 

利平茶屋にはトイレも完備されてるよ。

すぐ隣がキャンプ場なだけに4月末でも使用可能というのも有り難いね。

さすが人気の赤城山だわ。

 

 

この先を右に折れて尾根に這い上がるのがロングコース。

ショートコースはこのまま直進してキャンプ場を抜けていけばいいよ。

 

 

そんなわけで右に折れて尾根に這い上がる。

澄んだ空気とほんの少しの土の匂いが心地よい。

 

 

今日は完璧な晴れ予報。

桜やアカヤシオみたいに見上げる様な花は背景が青空じゃないと映えないわけよ。

 

 

ミツバツツジはまだまた居眠り中。

 

ばんざい三唱

すかさずアカヤシオさんの先制パンチに目が覚める。

 

ふむぅ、なんで曇ってるんだ?

 

 

ものすこい咲きっぷりに一瞬目を輝かせてしまったが己の目が曇っていた。

なぜこんな曇ってるんだ?

話が違うじゃないか!

しかも見渡してみれば俺の上にだけ雲あるし!

 

こんなに咲いてるのに曇っててパッとしないぜぇ…、

とぼとぼ歩いてると自分の憂鬱を撃ち抜く様な雄叫びが聞こえた。

 

「バンザーイ!!」

 

一体なにが起こった?

腹の底からの野太いバンザイ。そんなのニュースで見る政治家のパーティでしか聞いたこと無い。

 

 

訝しがりつつ進むと、なんとそこにはヤマレコで超絶有名な「バンザイおじさん」が盛んにバンザイを炸裂させているではないか。

 

80歳を越えて巻機山に登っちゃうというアクティブな方だというのは知ってたけど、

なるほど、

その声の大きさを聞けばそりゃ登れるだろうなとパワーを感じる。

 

そんなわけで、カメラを手渡され、

本当にバンザーイって叫ぶんだな…

と思いながら何度もシャッターを押してあげました。

 

再び己の撮影に戻るけど、やはり太陽の光が足りんぜ。

 

 

しかも、初めてここを歩いた時のアカヤシオの咲きっぷりはこんなもんじゃなかった。

なんでもそうだけど、最初に味わった感動や驚きを上回ることは難しい。

 

 

アカヤシオは風に弱いし、ちょっと開花時期を逃せば途端に残念な結果になるわけで、桜に比べたらタイミングが超絶難しい。

花見登山をしてると、YAMAPで事前にチェックできる時代に登山やっててラッキーだなとつくづく思う。

 

しかし、もはや手の施しようがないクラウディ。

不気味すぎる。

 

 

「冬ムリ」だって(笑)

 

 

標高を上げるとまだツボミが目立つ。

なるへそ。

 

鳥居峠へ。

 

 

地蔵岳は見事に晴れてるのねん。

あっちはアカヤシオのピンク色が全然見えないけど、同じ山でも植生がぜんぜん違うんだな。

 

鳥居峠

ここまで尾根を登ってきて、その先にあるのが駐車場という不毛さがいかにも赤城山らしい。

 

 

覚満淵の眺め。

これだけ見せられると日本とは思えない素晴らしい風景。

でも駐車場を見た後だと感動も薄くなってしまうよ。

 

アカヤシオのパラダイスを抜けて今頃になって晴れるというツキの無さ。

花は表年だけど、なんか裏目にでるパティーン。

 

リニューアル工事に伴う閉鎖というね。

ぜんぶ裏目、裏目だー!

 

4月末、さすがに1390mもあると風が吹くと長袖を着てても冷える。

そんな中で震えながらおにぎりを食べた。

 

ちなみにここ鳥居峠には桐生市と前橋市の境があるらしい。

鳥居峠で交通事故が起こったらどちらの警察署から出動するのか、押し付け合いになりそうだな。

 

 

前回とまったく同じルートで、林道を歩いてアカヤシオの尾根を下る。

 

 

2年前よりだいぶ崩壊が進んでる。

もはや修復するつもりはないんだろうな。

 

見上げれば恐怖しかない。

ここの林道歩きは自己責任だけど、こんなところわざわざ歩かなくても登りで歩いた尾根のピストンで十分満足できると思うよ。

 

おえぇ〜。

でもちょっと楽しかった。

これがハイカーの性ってやつなのか。

 

 

まだまだ続く崩壊した林道。こんな画像ばかりでごめんあそばせ。

なんたかんだ楽しかったので、てへへ。

まあこんな感じだから、ここで怪我したら救急車は入ってこれないと覚えておきたいところ。

 

アカヤシオの尾根

林道の終点から下りのトレイルがある。

踏み跡はバッチリあるから迷わないと思うけど、未整備のバリエーションです。

 

 

やっと自分の上にも青空が巡ってきたというのに今度は山の斜面の影になってしまう。

裏目が恨めしいじょ。

 

それでも一瞬でも晴れればシャッター切りまくる。

もう必死よ。

 

カメラの露出設定を明るめ!

フィルムシミュレーションはASTIAに!急げ!!

 

 

ふわっふわっにしてやる!

美味しそうにしてやるんだ!

 

もう来年には歩けなくなってそうな崩落現場も通過。

こういうのたまらんぜ。

 

 

そんなドキドキも終わりを告げる。

行き止まりの案内がでると一般ルートに合流なのです。

 

この案内図のルートがショートバージョンの周回コース。

 

 

X100Vのレンズがパキパキだからこういうふわふわ系は得意ではないのかもなぁ。

 

再び晴れる。

さっきより晴れの周期が短くなってきてる気がする。

 

もうすぐゴールなんですけど…。

 

 

あー、アカヤシオが降ってくる〜。

青空とアカヤシオ、この写真が撮りたかった。

寝っ転がりたい。

 

 

すかさず曇る(笑)

おかげさまで、曇ってる中で雰囲気のある写真を撮るのが上手くなってきた気がする。

 

 

てんくらに裏切られることもそりゃあるけど、救われることもあるんです。

そういうのも含めて自然と遊ばせてもらってるわけです、はい。

 

 

山崖の滝が大きすぎて縦アングルじゃないと入り切らない。

こういう清流の湿った岩肌に隠れて咲いてるのがコレ。

 

はい、今年一発目のネコノメソウです。

ネコノメソウって一度見つけることができると、次からどこに咲いてそうか勘が働くんだよね。

 

沢沿いを下ってキャンプ場へ。

花見登山だから全体的に軽めの登山だったけど、自分にはちょうど良いぐらい。

 

 

はい、ゴール。

ちょうどお昼だったから、これから受付けするキャンパー達が何組かいたな。

 

振り返って

この写真を見てほしい。

マジで自分がいるところだけが曇るというのが、嘘でもなんでもないことが分かってもらえると思う(笑)

 

まあこんな陰ったシチュエーションでもやっぱりアカヤシオは綺麗だったけどね。

 

潰瘍性大腸炎を再発させて、その治療も始めてから5ヶ月が経過し、先日何度目かの下部内視鏡検査をやってきました。

大腸をきれいするために大量の水とモビプレップという薬を2リットルほど飲むんだけど、この前処置がほんと辛い。

こればっかりは慣れない、ほんと。

これをやりたくないからもう2度と再発させてはいけないと強く願うわけです、はい。

そして自分の場合はよく低血糖で倒れちゃうことがあるんだけど、検査後は空腹状態だから案の定血糖値が下がってしまい、帰宅の電車でふらふらしてきて、慌てて途中下車して駅でぶっ倒れた。

ガチでホームで倒れてても、おじさんだと誰も声すらかけてくれない。

おじさんは助けてもらえないんだ。

おじさんはね路頭で倒れてはいけないんだなと、遠のく意識の中でそんなこと思ったよ。

きっと死んでもみんなに素通りされるに違いない。

 

おじさんだから仕方ない。

 

世のおじさん、みんな頑張ろうぜ。

 

ではでは


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