九重黒岳(高塚山) 紅葉登山 くじゅう1の原生林は一切合切輝く光葉の森

九重黒岳(高塚山) 紅葉登山 くじゅう1の原生林は一切合切輝く光葉の森

各県に愛称でつけられた県名が存在します。

その走りになったのが、香川県のうどん県。

他には、ヒョウ柄府とか、ギリ関東県(とちぎ)といったちょいとディスりを感じる物もあるけど、埼玉にいたっては「何もない県」とかね、もはや悪意しか感じられない。ちなみに自分が愛する宮崎県はどげんかしてほしか県だって(笑)

そんな、どげんかしてほしか県とくまもん県、めんたい県と接するのが九州が誇るおんせん県、くじゅう山群を擁する大分県の黒岳(くろだけ)に登ってきました。

個人的には大分と言えば唐揚げ県なんだけどね。

黒岳は前岳、天狗岩、そして最高峰の高塚山などのいくつかあるピークの総称です。

紅葉の時期は樹林帯にこそ楽しみがあるからピークはおまけ、そんな感覚で歩いてきました。

黒岳はくじゅうの中でも豊かな原生林が残る山で、前々から新緑の時期に登ったら気持ち良さそうだなと思って春に狙ってたんだけど、紅葉も神秘的な美しさとのヤマケイの評判を読んでフラフラ〜と気持ちが傾いてしまった。。

よしゃ!秋の紅葉こそ黒岳だ!行くぜ大分!

と言う訳で、10月末に歩いてきたよ。

 

隣の大船山の紅葉がまだ見られる様なら縦走しようと考えてたんだけど、大船山の紅葉はこの日の2週間前に最盛期を迎え、さすがに遅すぎ。

なので、今回のルートは男池と黒岳のピストンてす。

男池登山口から幕を開ける九重の紅葉。最初は緑が混ざって7割ぐらいの紅葉だったけど、徐々に色付きが濃くなっていき、ソババッケで全開フルスロットル。風穴辺りで爆発。ドリフの雷様コントで爆発後の高木ブーと同じ姿で山から下りてきました。

ほんと、圧巻の紅葉が広がってて、また1つ九重の魅力を知った山旅となったよ!

 

黒岳の標高は1,587m、九州百名山。17サミッツでもないため全国的な知名度は今一つだけど、九州で登山する人ならみんな知ってる。そんな名山です。

いざっ

ルートとコースタイム

■2020年10月31日 ※カッコ内は標準コースタイム。

男池登山口⇒(80分)⇒ソババッケ⇒(60分)⇒風穴⇒(50分)⇒黒岳山頂(高塚山)⇒(20分)⇒天狗岩⇒(40分)⇒風穴⇒(60分)⇒ソババッケ⇒(65分)⇒男池登山口

合計コースタイム:6時間10分

総距離 9.8km
累積標高上り 941m

くじゅう黒岳紅葉登山 本編

名水100選「男池」から登山開始

朝の6時頃に福岡を出て、8時ちょっと前に九重に到着。

男は愛車のホンダNSXを静かに路肩に止めて。

もとい、ホンダN-BOXを雑に止め、鼻をすすりながら九重連山を眺める。

うーん、逆光で眩しい。カッコ悪い男がカッコつけてもカッコつかないのが世の定め。

サングラスを忘れ、目をシパシパさせながら、1番左は平治岳かな。真ん中は三俣山かなー。

と、眩しさと戦いながら無理して山座同定をしているが、それでもそれなりに気分はルンルンなのだ。

おっさんがルンルンだなんてだいぶ気色悪いが、ルンルンなのだから仕方ない。なんならNiziUの振り付け有りで踊り出したい気分だ。

久しぶりのくじゅうは人をうきうきにさせる。

 

日本百名道のやまなみハイウェイを途中で左折し、男池へと向かう。

男池まではところどころ狭い道を進むけど、愛車がコンパクトだから走りやすい。いかつい車なんて時代遅れ。軽自動車かフィットクラスの車しかもう乗りたくないというのがポリシーさ。

登山口にある駐車場って狭いし、路肩に止めないといけない場面もあるから、登山するならコンパクトカーがベストな選択だと思う。車中泊がちと辛いけどね。

 

男池の駐車場に到着。初めて来たけど長者原なみに整備された駐車場。

トイレもあるし車中泊には困らなそうだ。メモメモっと。

ミヤマキリシマの時期に備えて今からチェックしておかないとね。

 

テレビの取材班がいたので大船山の紅葉の取材ですか?と聞いてみると、大船山は先々週行ってきたから今日は男池までですぅーだって。

更に「大船山の紅葉はもう終わってますぅー」とのこと。

ふむふむ。やはり黒岳ピストンにするか…。

 

男池の登山口で協力金100円を払う。

歩き始めればすぐ暑くなるからと、メッシュの長袖1枚でガチガチに震えながら100円玉を用意していると、受付のおばちゃんがその格好だと寒いから着たほうが良いと、それはもう盛んに何度も勧めてくれるので、やはりソフトシェルを着ることにした。

優しさに触れほろっときた。さすがくじゅうだ。

 

男池登山口から最初は遊歩道が整備されてるから、下山してくる時間には登山客以外にも観光客を結構見かけたな。

軽く紅葉を散策する分にはここら辺は良いかもしれない。

ちなみに男池で「おいけ」と読む。くじゅうは難読漢字が多いのも特徴的。

 

黒岳の森は21世紀に残したい日本の自然100選にも選ばれてるんだね。

もう21世紀とか言わず、ずっと残してくれたまえ。

 

これが男池ね。

常に水が湧き出る透明度抜群の泉。もちろんそのまますくって飲める美味しい水。汲むことのできるコップが備えられてるので、ここでナルゲンに補給しておく。

 

水分の補給が済めば、いざ、登山開始。

最初は緑がやや目立つブナ林を抜けていく。この静かな感じが、登山客だらけの牧ノ戸峠からの久住山登山とは一味違う。

 

右には湿地帯。豪雨災害で池化したのかもしれない。定かではないので信じないでね。

 

紅葉のはじまり

10分ほど歩くと、だいぶ色付いてきた。挨拶がわりの紅葉のジャブに「マジスっゲー!お、おけまる!」と無理した若者用語につっかえながらおかしなテンションだ。

 

沢沿いのトレイルを歩きながらほぼ平坦な道を歩いていく。

風穴まで急登はないため、「登らなくていいなんて最高じゃーん」と登山に来といてそれはないだろ発言を連発。

本末転倒な考えではあるけど、しばらくハイキング気分で歩け、紅葉狩りが楽しめるなんてね、浮かれちゃうよね。

 

図体ばかりデカくてかくせない男が、かくし水に到着。

 

よーく覗いてみたら、ちょろちょろ出てるね。

この後、ソババッケで大きな一眼レフカメラで撮影してたプロっぽい方と、毎年この時期にソババッケまで歩きに来てるというご高齢マダムの話では、2020年の九州豪雨災害の影響で流れが変わったのか、かくし水も全然水が出なくなってしまったと嘆いてた。

それ以前のことを知らないからなんとも言えないけど、水をすくうには十分な水は流れてる様に見えたけど…。

 

からし蓮根色に染まる森。

常緑樹ばかりの九州で紅葉が楽しめるはずがない。

九州で紅葉なんてものは都市伝説だ。客寄せのためにえげつなく画像加工しまくったポスターに騙されちゃいけない。

そう思っていた自分はオール九州の登山愛好家達に頭を下げなくてはいけない。頭を丸めるだけでは足りない。全身脱毛し篠栗でお遍路をし、からし蓮根の鼻から突き抜ける辛さに涙しなくてはならない。

日の光を浴び、勢いを増す紅葉。まさに光葉の森だ。

輝く森に九州の山の真髄を見た。素晴らしすぎる。

 

敷き詰められた落ち葉の絨毯。何も紅葉は上ばかりじゃない。足元にも見どころは散りばめられている。

 

見上げれば、ブナ林にカエデも混じり始め、様々な色合いを見せ始める。想像以上だ。

ブナ、ミズナラ、カエデが頭上を覆い葉を重ねる光景は、くじゅう1の自然林が残る黒岳が仕掛ける黒魔術だ。危険すぎる。

 

ソババッケまでなら黒岳、大船山、平治岳は同じルートを歩くから、この紅葉を眺めながら今日登る山をどこにするか悩みながら歩ける。優柔不断な自分にとって、それはとても有り難い。どれもコースタイムはあまり変わらないから、そんな行き当たりばったり的な登山もありだよね。

九重で紅葉と言えば大船山。山頂の御池周辺はしょっちゅう雑誌で取り上げられる定番中の定番だけど、黒岳よりも標高が高く、しかもそのほとんどがドウダンツツジの紅葉のため若干見頃を早く迎える。

10月末のタイミングでは遅すぎるんだよね。

 

ソババッケに近づくにつれ、本気をだす黒魔術。

どうしても九重と言えば百名山の久住山にばかり注目されがちだけど、久住山をはじめとする西側エリアの山々は野焼きをするため、原生林を楽しむことはできない。

黒魔術にかかりたいという人には、ぜひともくじゅうの東側の山々とこのルートをお薦めしたい。

 

紅葉の波状攻撃に命の危険を感じる。もう立てない。九州の紅葉を甘く見てたよ。

前夜は法華院温泉山荘に泊まったという気の良さそうなおっちゃん3人組に大船山の紅葉の様子を聞いてみると、「ここら辺が1番綺麗ばい、大船山は2週間前に終わっとーよ、がっはっはー」と笑い飛ばされてしまった。

ふむふむ。これで腹が決まった。ありがとう!

大船山との縦走はやめて黒岳一本に絞って初めての黒岳をゆっくり満喫しよう。

欲張ると辛い登山になるしね。

ソババッケから風穴へ まだまだ続く紅葉の森

ソババッケに到着。ここは豪雨災害の時は池に変わってしまったみたいだけど、だいぶ水はひいた様だね。

歩くとズブズブと沈みそうな場所もあったけど。

 

ソババッケを右に行けば大戸越と平治岳。

大戸越と書いてうとんごしと読ます。

平治岳と書いてひいじだけと読む。

他には、久住山登山口の牧ノ戸峠がまくんとう、扇ヶ鼻はおーがはな。

ちっとも読めん。読めんけど、言い間違えてよそ者だと勘ぐられるのがしゃくだと言う方は事前におさらいが必要だね。あたしゃめんどくさいからそんなこと気にしないけど。

 

たまに混ざる緑も良いアクセント。

話は変わるけど、一年半前に買った登山靴がもう寿命を迎えようとしている。登山の頻度は1ヶ月に2回程度だから、そんなに多い方だとは思わないんだけど、歩き方が良くないんだろうか。

登山ボンビーな自分に愛称をつけるなら、金欠クソ野郎だ。

 

岩場で滑る滑る。このグリップの無さはマジで危うい。

ブーツの買い替えが必要だけど、今気になってるのはSALOMONとノースフェイスのブーツ。どっちも履いたことのないメーカーだから慎重に選んでるんだけど、SALOMONは手頃だし評判いいもんね。ULTRA3ってやつ。

デザインが好みじゃないけど、価格が手頃なんだよね…。あたしゃね、おっさんのくせにかわいいデザインが好みなんだよ。おっさんのくせにだ。

買ったらご報告します。

 

左に黒岳が見えてきた。

この自然林をまとった姿が、野焼きをするくじゅう山群の中で、異彩を放って黒く見えた事がその名の由来らしい。

 

紅葉の隙間から見えた黒岳。やっとこさ山頂を捉えることができたけど、素晴らしい山じゃないか!

さあ!サァサァサァサァさあ!行こう!

俄然やる気でてきたもんね。

 

あ、そうそう。山頂で使えそうな綺麗なカエデの葉を2〜3枚選別してザックにしまっとく。

 

2020年の豪雨災害でくじゅうでは至るところで土石流が起こり、熊本地震以上の被害が出たと聞いてたけど、ここら辺は大丈夫たったみたいね。

登山道の崩壊も特に見られない。修復してくれたのかもしれないけど。

法華院温泉山荘のバンガローは土石流で流されたみたいだし、かなりやばかったみたい。

 

まだまだ続く横移動。ソババッケまでは黒岳を巻くように歩き、途中から沢沿いをなだらかに登っていく。

ちなみに黒岳は火山で、山頂に爆裂火口の火口壁があって、その最も高いところが高塚山。高塚山が黒岳の最高点ね。

 

青空に癒やされるわー。

先日23時のフジテレビのプライムニュースでYAMAPが特集で取り上げられてた。YAMAP頑張ってんなー。

当ブログに掲載してるYAMAPデータは、YAMAPにメールして使用許可をもらってます。即日で快くOKしてもらえて感謝感謝です。

ただ、軌跡データは有料なのと、マニアックな山になるとYAMAPユーザーよりヤマレコユーザーの方がデータが多いので、ケースバイケースでヤマレコマップと使い分けてます。

今年の雪山シーズンからココヘリにも加入しとかないとなーと思ってる次第どす。

 

そろそろ風穴に着いてもいい頃なんじゃないかな、と中だるみを感じてきた頃に、、

 

ほいっ。風穴に到着。

この風穴はその昔蚕の卵の貯蔵に使われていたそうだ。

 

風穴の奥には2部屋あって、下りてみると確かに奥へと部屋が広がってた。言うほど涼しさは感じなかったけど、まあ、もう冬みたいなもんだからかな。

 

高塚山へ直登

風穴からは黒岳の山頂に向けて直登が始まる。分かりやすい!男らしい上りだ!カマーン!

一瞬でゼーゼーになった!

 

黒岳の中腹までは紅葉天国が続く。大爆発だ。

 

中腹から上はもう冬枯れが始まってた。

黒岳っていう名前の山は御坂山地や全国至るところにあるから、それらと区別するためにタイトルは高塚山って書いた方が良いのか悩んだけど、高塚山のピークだけを踏みに来たわけではないから、頭に「九重」を付けて黒岳にこだわった。

ずーっと黒岳に登りたいと思ってたから、今更変えるのが気持ち悪かったというのもある。アルアル言いたい。

 

急登を登りきれば、天狗岩と高塚山の分岐。

高塚山の山頂まではここから5分ほど。まずは黒岳の最高峰を踏んでおこうかな。

 

山頂直下の登山道は原生林がせり出してるため狭くて歩きにくい。ザックに枝が引っかかるのが不快だよね。

 

高塚山の山頂は大パノラマ

高塚山の山頂。1,587m。

標高以上に面白みのある、いい山だった!

 

右側のピークがこの後向かう予定の天狗岩

黒岳に来たら高塚山と天狗岩はセットに歩くのが定番となっている。

 

遠くに見える山塊は大分と宮崎の県境にある祖母〜傾山系。

天孫降臨の地、神話の里高千穂の山々。

チキン南蛮降臨の地でもあるよ。

 

さあ足元の山々に目を向けよう。

こちらも見てすぐ分かる火山、大船山。日本三百名山さ。

くじゅうで紅葉の定番として紹介されることが多いけど、見どころはそれだけではなく、ミヤマキリシマが咲く5月〜6月初旬は平治岳と同じく山肌をピンクに染める名山。

 

左が大船山。そして右の山が平治岳。真ん中奥に見えるのが三俣山。

2020年5月号の山と渓谷は平治岳のミヤマキリシマの写真が表紙を飾ってたけど、その時期の登山道は大渋滞するから、人で賑わう山を楽しむつもりで登ろう。山歩きに慣れてない人も多いしね。

くじゅうの東端の山々は、久住山がある西エリアより好きなエリア。

 

ちょっと離れたところに、分かりやすい猫耳を立てているのが日本二百名山の由布岳。

由布岳も再訪したい山の1つ。下山後の湯布院温泉は絶対に外すことができない鉄板コースだ。

 

天狗岩へ移動

高塚山の山頂は自分の器量と同じく、狭く小さい。

ちょっと仕事が増えただけであわわわ…とすぐアップアップしだす自分と同じく、後から10人ほどやってきただけであっという間に定員オーバー。

そんな訳なので天狗岩へそそくさ移動することに。

 

天狗岩直下は、大きな岩をガシガシ登っていくワイルドなルートだけど、ご高齢マダム達も世間話で盛り上がりながらゆっくり登ってたから慎重にいけば大丈夫。

 

天狗岩に到着。

右のピークがさっきまでいた高塚山。真ん中が平治岳で左の大きな山体が大船山。

 

天狗岩山頂から真下を覗くとなかなか肝を冷やす高度感。こちとら高いところが苦手なくせに登山してるもんでね。だめなのよ、ほんと。

 

谷底は紅葉の坩堝。

素晴らしい景色を眺めながら、紅葉らしいお昼にしよっかねー!

 

先程拾った紅葉を使って、赤いきつねカエデ添えの出来上がりさ。

風が強くてじっとしてると寒いから、こういう時は赤いきつねの温かさが有り難い。

 

光葉の森をゲッザーン

寒いから食べた終わったらとっとと撤収。

標高が高いところでは落葉したばかりなのか、足元にはまだ綺麗な紅葉が広がる。

来た道を戻るだけなんだけど、下りだと見える角度が変わってぜんぜん違う世界に見えるから新鮮だ。

上目遣いで可愛く見せようとする女のコの写真に騙された的な話と一緒だ。マスク付けてるとみんな美人に見えるのと一緒だ。

 

急坂を慎重に下ったけど何度か足を滑らせた。

ザレがひどいから下り用のロープが用意されてたんだけど、それでも何度か転んだ。おぞろじい。

 

ソババッケまで戻ってきた。

ソバは山のそば、麓という意味。バッケは崖がなまった発音という説が有力らしい。でも近くに崖なんてないんだよね。まあいいけど。

見上げる平治岳。前回のミヤマキリシマはコンデジとスマホしか持ってなかったから、来年のミヤマキリシマは今使ってるミラーレスカメラで再訪したい。

 

一切合切輝いて見える。登りのときにすれ違った、法華院山荘に泊まったというおっちゃん達が、ソババッケの紅葉が一番綺麗だと言ってたのが分かる。

 

周りの登山客も思い思いに写真を取りまくる。ミラーレス全盛になってきたけど、それでも大きな一眼レフカメラを持ってきてる人のなんと多いことか。。自分はAPS-Cサイズのミラーレスで十分だと思うんだけど、みなさんご苦労さまです。

下山後の温泉は定番の筋湯温泉にするか、帰りの道すがらにある黒川温泉、はげの湯温泉、杖立温泉にするか悩むところだなー。

そんな事を歩きながら考えてたんだけど、ちっともまとまらない。筋湯温泉は番台さんが嫌な感じだったし、黒川温泉は人が多い。杖立温泉は以前から興味はあったんだけど豪雨災害の影響を受けたとこだし、営業してるか怪しい。

そうなるとやはり黒川温泉かな…。

 

男池の近くまでやって来るとブナの黄葉へと変わる。

色合いの変化が自然林を歩く楽しみ。京都とかの作られた紅葉とは訳が違うんだよ。

 

楽しかった山歩きもおしまい。

往復で10キロ弱。ちょうど良い疲労感。やはり大船山を縦走しなくて良かったと思った。

 

結局、優柔不断な自分はどこの温泉にするか悩み続け、悩みながら筋湯温泉を通り過ぎ、黒川温泉も通り過ぎ、結局杖立温泉まで来てしまった。

ふざけんじゃねえよと、自分に吐きかけたい。

 

オーマイガっ。

2020年豪雨災害、おそるべし。

杖立温泉を車でぐるぐる回ってみたけど、有名な温泉宿は被害がなかったみたいで、すんごい賑わってた。よかったよかった。

ただ、その賑わいを見たら温泉に入る気を完全に無くした…。

なにやってんだよ!と自分に吐きかける。

 

で、結局お土産屋さんでいきなり団子とからし蓮根を買って帰ったよ。

大分の山に登っといて、熊本グルメを楽しむっていう意味不明な展開。まあいつものことだけどね!

楽しい秋山だったよ!

 

 

振り返って

紅葉の見頃は、大船山なら10月中旬。黒岳なら10月後半。

日本百名道のやまなみハイウェイを走り、日本百名水がある男池からスタート。百名山の久住山はパスしてくじゅうの奥地、黒岳へってのが乙だね。

百名山ハンターには見向きもされない静かなエリア。密度の濃い森が残る自然豊かなくじゅうの奥地は、草原が広がる西エリアとは対象的に地味な印象があるけど、実際には見どころが多く、紅葉の色付き方もド派手だった。

この東と西のちょうど中間にあるのがくじゅうのオアシス、法華院温泉山荘と坊ガツルです。

 

坊ガツルのテン場もいいけど、いつか法華院温泉に泊まってみたいと思っている。どうせなら冬がいいかなと。寒いのは嫌いだけど、冬のくじゅうはまだ歩いたことないからね。

 

日本百名道なんてものがある事を知らなかったんだけど、その百名道の中でも5位にランクインするのが九重へのアクセスで定番のやまなみハイウェイ。

ここを走って目の前にくじゅう山群が目の前にでてきた時の感動ったらね、もう嬉ション止まらんよ。

 

くじゅうへは観光やキャンプも含めれば20回は訪れてると思うけど、登山したのは5回だけ。

久しぶりのくじゅうだったけどやっぱりいい。

来たれ!くじゅう!

くじゅうは深い。4〜5回登った程度じゃこの山群の深みは分からないもんだね。

ではでは


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