中禅寺湖の千手ヶ浜(せんじゅがはま)にクリンソウを見にハイキングしてきたよ。
今回は竜頭の滝臨時駐車場がある菖蒲ヶ浜から千手ヶ浜をピストンする往復10キロのコース。
ところどころアップダウンはあるけど、ずーっと湖畔沿いを歩くから累積標高差は大したことない。軽装でも軽く歩けちゃうところだよ。
まあ、そんな訳で今回はサラッと書くよ。
1年前、中禅寺湖一周ハイキングを敢行した時に見た千手ヶ浜に広がるクリンソウの大群落が忘れられなかった。
それに梅雨空で天気が読めなかったから遠出する気にもなれなかったしね。
この日もいつ雨が降ってもおかしくない天気。千手ヶ浜ならもし雨が降り出しても赤沼までバスで戻ってこれるという利便性の良さ。
梅雨時にぴったりじゃないかッ!!
という流れで今回の再訪となった訳だけど、美味しいもの買って軽く歩いて景色を楽しみたいっていう日ない?
そんな時にお薦めな場所。
中禅寺湖を一周すると結構大変だったから今回のコースはお薦めだよ。
中禅寺湖の標高は1,269m。
男体山や社山の景色を楽しみながら歩いた先のゴールはクリンソウの群生地。
さあ、今日は食事制限解除してスウィーツ持ってお出かけだ。
ルートとコースタイム
■2021年6月27日 ※カッコ内は標準コースタイム
竜頭の滝臨時駐車場⇒(40分)⇒赤岩⇒(50分)⇒千手ヶ浜⇒(20分)⇒千手堂⇒(115分)⇒竜頭の滝臨時駐車場
コースタイム:3時間45分(休憩含まず)
総距離 10キロ
累積標高差 490m
千手ヶ浜ハイキング 本編
アブだらけの竜頭の滝臨時駐車場
ここは竜頭の滝臨時駐車場。
すぐ近くにはキャンプ場があったり、駐車場がいくつも点在する場所だから満車になることはないと思う。
この日もわずか3台。
車から降りてのんびり深呼吸。といきたいところだったが、アブの大群がいて油断できない。いつもの倍速で準備を終わらせて出発だ。
千手ヶ浜まで3.8キロ。
千手ヶ浜に着いたらクリンソウの群生地をあっちこっちうろつき回るからトータル10キロほど歩くことになるよ。
コバイケイソウの群生。もう散っちゃった後だね。
残念だったけどクリンソウが咲いてれば、今日はそれでいいさ。
湖畔沿いは豊富な原生林
さあハイキング開始だ。
クリンソウはYAMAPのレコを見ると最盛期は過ぎてしまったみたいだけど、そんなはずはない!きっとまやかしだ!(なら最初から見るな)とネガティブなレコを読み飛ばし、期待して進む也!
真新しいサルノコシカケ発見。
ずーっと前から疑問だったけど調べるのをついつい忘れてしまい、また見て思い出すけどまた忘れてしまうっていうのを繰り返す、そんなどうでもいい疑問なんだけど、
サルノコシカケって果たして食べることができんのかね?
マジ、どうでもよくね?
毒性はどうなのか?個人的にはずーっと些細な疑問だったから調べてみたけど、無毒だった。見た目通り食用には向いてなくて、一般的には漢方でお茶として飲むらしく、効能は血をサラサラにしてくれるんだって。へー。
前回来た時は工事中だった柵なんかもすっかり補修工事が完了し綺麗になってる。
木道には滑り止めも付けてあって濡れてても滑らない。
良い仕事だ!グッジョブ!
赤岩に到着。
パァーッでんねん!
赤岩からは中禅寺湖をバッチリ見渡せた。
中禅寺湖は一周約24キロ。ランニングコース10選にも選ばれたコースらしいね(他9コース知らんよ)。
中禅寺湖の標高は1,269m。
湖畔には原生林が豊富に残ってて歩いてて気持ちの良いルートだよ。
せっかく山に入っても山頂まで延々と杉林っていう所も少なくないからね、それに比べたらはるかに爽快。
木々の合間から見える中禅寺湖畔は実にフォトジェニックだ。
今回は軽めのハイキングだからだいぶ端折ったけど、汗を一滴もかくことなくのんびり歩いてたら千手ヶ浜にある小屋も見えてきた。
せっかくの説明書きもこれじゃ読めないぜ。。
連日の雨で泥跳ねしまくりだ!
さっき遠目に見えた小屋に到着。
ここが千手ヶ浜の入口。
クリンソウの群生地はもうちょっと先なんだけど、ここで姿を見せる男の中の男がコレね↓
でっぷり太った男体山!!
やはり日光と言えば男体山。象徴だ。
姿形は女峰山の方が切れ味鋭いし、標高は日光白根山の方が高いけど、やはりこの丸々した姿は横綱級の存在感だ。
ちなみに登山自体は毎度毎度同じ二荒山神社からのピストンで単調だから何回か登ってるとさすがに飽きてくる。
しかしこの姿を見るとまた登りたい!と思わせる魅力深さはさすがだよね。
樹齢200年以上のミズナラなどの原生林の森を抜けてクリンソウ群生地に向けて移動だ。ここから先、アップダウンはもうない。
濃い緑の絨毯。
登山しなくたって十分な自然を満喫できちゃうのね。良いところだ!
上流にある湯ノ湖から溢れた水が湯滝を経て中禅寺湖へと注ぐ。中禅寺湖から先は華厳の滝を経て更に下へ下へと流れていく。
日光の火山群が作った神秘の地形だ。
クリンソウの群生地に到着
迂回路が出てきた。
いよいよだ。開花状況はどんな感じか。
満開に違いない。楽しみだよ!
絶妙なまでのちらほら感!!
くぅ〜……。
前回見た一面に広がるクリンソウの情景が嘘のようだ。
花の開花時期に合わせるのはほんと難しい。
YAMAPにアップされた数多くの情報は正しかったのだ。
白いクリンソウ。
朱色が全体の半分、残りの半分をピンクと白が割り勘してる感じ。
迂回路に沿って歩いてると沢に出た。
クリンソウと言えば沢だ。沢こそがクリンソウの住まいだ。
そう、もう驚く準備はできている。きっとここでもりもり満開なんだろ?
楽しませてもらおうじゃないか、ええ?クリンソウちゃんよ。
いつも通り雄叫び上げてひっくり返る準備オーライだぜぇ。
その気になりゃ沢にだってドボンしてやる。それも頭からな!
さあ!
でてこいやーー!!!
そんなんじゃねえよ!!
クリンソウがゆらりんこしてるじゃないかッ!
冗談きっついぜ。
おおー!!増し増しで咲いてるッ!!
見回してみるとやっぱりあった群生地。
ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい。
やっと、やっと見つけた!
一時はどうなるかと思ったけどやったね!
でもなー。
カメラを最大ズームにしてもこれが限界なのよ。
遠っ!!
やっと見つけた群生地がまさかの立入禁止区域という悲報。
あっ!あの奥にも咲いてるー!!
アハハハー
あっちにも、こっちにも、
どれどれ、わらわにもよーく見せておくれ。
どこもかしこも立入禁止区域だよ!!
結局、小屋裏のプランター栽培が1番咲いてるというしけた展開。
ここまで来てプランター栽培だなんて…
言葉にならない。これが虚無感ってやつなのかえ?
一年前を超える群生は見られなかったが、なんにしても今年も見れたことに変わりはないのだ。
千手堂の近くを流れる沢にはまだたくさん咲いてるかもしれないからちょっと行ってみよう。
最後の悪あがきだね。
千手堂はこの千手ヶ浜の一番奥にあるよ。観光客も多いからこの沢を渡る橋もきちんと整備されてる。ご安心あれ。
林の奥で毛づくろいする猿の親子。
鼻毛をつくろうおっさんと同じ所業だ。
どんなイケメンだって同じことをしてるんだぞ。してない男なんていないんだぞ。それがおっさんになったってだけでだ。いや、猿になったってだけだの間違えか。いかんいかん、猿を見てたらいつの間にかおっさんと猿を混同してた。
猿恐るべし。
あ、あっちにも。
気づけば20匹ほどの猿の群れがキーキー雄叫び上げながらこっちに向かって来るじゃないの。
こわいこわい。
千手堂周辺のクリンソウ
猿にも負けずやって来れば、やっぱり咲いてた。
ふむふむ、期待通りだ!!
真上から見ると輪っかがくりんくりんしてる!
これこそがクリンソウだ。
それを横からみるとこんな感じ。
ピンクのクリンソウは自分に似て実に可愛らしい。何もかもがそっくりだ。
清流に咲く姿がクリンソウの魅力を引き立てる。
写真の腕が無い代わりに「キエーー!!」と念を込めてシャッターを切ってみる。
デジタル機器に念なんてものは1mmも伝わらないが、こういうところは今も昔も変わらぬ所作とでも言おうか。
いつもながら華やかでポップだ。
荒船山に咲いてたクリンソウは朱色ばかりだったけど、千手ヶ浜は色とりどりでいいね。紫陽花の様に酸性/アルカリ性が花の色と関係してるのかと思ったけど、ここに咲いてるものはみんな同じ土、水で育ってるから違うね。
なんにしても、荒船山の群生よりこっちの方が見てて楽しい。
台湾カステラ!!!
花見で腹は満たされないぜぃ。空腹の限界を迎えたからここいらでスウィーツタイムへと雪崩れ込む。
今、一世風靡してる物と言えばコイツだ!
スウィーツを用意しないハイキングなんて、あんこが入ってない人形焼と一緒だ!
ちなみに右上に映ってるのはコメダ珈琲の粒あん。職場の食いしん坊から、台湾カステラは味がしませんよと聞いてたから粒あんを持ってきたのだよ。
ジャーーーン!!
まずはそのまま食べてみる。
ふむふむ、これはあんこが入ってない人形焼だな。いや、生クリームの無いシフォンケーキか。
そのままでいけなくも無いけど、コメダ珈琲の粒あんを名古屋名物の小倉トーストの如く塗りたくってみる。
「う、美味ぇーー!」
コメダ珈琲の粒あんの実力たるや。衝撃の美味さ!
しまいには粒あんだけを食べるというオチ。糖質チャージ完了だ!
やっぱり、文明堂の方が1億倍うまいな(さすがっ!)。
梅花藻が水中でゆらゆら咲いてる。
糖質フルチャージができて満足じゃ。ちょっと遅かったけど今年も見られて良かったと、群生地を後にした。
せっかくだから千手堂にも寄っておこう。
ここには黒檜山から下山してきた時にも立ち寄ってるからこれで3度目。そんなに寄るところか?
再建されたばかりで真新しく、なんとも風格に乏しいが安全ハイキングの感謝だけはしておくよ。
風が強くて手袋が欲しくなるぐらい寒いんだけど中禅寺湖でカヌーをする人がいた。
何もしないて過ぎ去る土日に耐えられないんだろうな。似た考えの持ち主だ。
千手ヶ浜と赤沼間で低公害バスが運行されてる。
そのバス停にはトイレも完備されてるから用を足しておこう。
土日ならだいたい1時間に1本は走ってるから安心だ。ちなみに最終のバスは土日祝で1620ね。
去年のコロナ元年では運行が休止してたから事前にチェックしといた方がいいね。
うっかりしながら菖蒲ヶ浜へ戻る
帰りは高山経由で竜頭の滝に戻るルートで帰るよ。えっちらおっちらのんびり行くぜ。
さっ、たくさん食べたしカロリー燃焼させながら歩くぜ。
登る登る。
下を向きながらコツコツ、一段ずつ登っていく。
下を向きながら。そう、それが良くなかった。
あれ、分岐までってこんなに歩いたっけ?
えーっとヤマップヤマップ、ヤマピーちゃん。
高山への分岐…。通り過ぎてたわ。
分岐まで戻るみたいな億劫なことしないっしょ。ハイキングだしッ!!(どやっ!)
あたしゃこのまま帰る!と一瞬も迷わずピストンで菖蒲ヶ浜経由で竜頭の滝へ戻ることにした。高山の山頂からは眺望無いみたいだし。
それに、この湖畔沿いの道もちょいちょいアップダウンがでてきて、ソフトバンク松田の打率並みに体力が激減した今の自分にはかなりしんどく感じられる道のりなのだ。
まだ登る…。急ぐ必要なんてない。
赤岩までやって来た。ここが1番いい眺めだ。高山なんか登る必要はないのだよ!
ここまて来ればゴールは目の前だ。
右手側に木々の合間からキャンプ場の施設が見えてきた。
梅雨空の難しい天気にしては、雨にも降られなかったし、クリンソウも終盤とは言え、しっかり見られたし良かったよ。
振り返って
まだまだ梅雨の前半戦とは言え、今年の梅雨は例年にない雨天続き。
これまで晴れを信じたがためにびちょびちょになって寒さに震える登山になったことは数しれない。
一歩間違えれば低体温症になってもおかしくない時もあったし、そんなこれまでの反省を踏まえて、天気がはっきりしないこの日は千手ヶ浜のクリンソウハイキングをチョイスした。
福島の雄国沼という選択肢もあったけど、流石に長い移動をして雨だったらやるせないからね。日光は近いよ。
台湾カステラは、実はお目当てだった「グランドカステラ」というお店に行くつもりだったんだけど、間違えてその隣にあった別の台湾スウィーツのお店に入って買ってしまったのだ。
しかし東京ソラマチ、台湾スウィーツの店を隣同士に配置するか?
別の店とも知らず「まだ売ってますか!?」と勢い込んで聞くと「ありますよー」とお姉さんの返事。
やったぜ、ゲットォ!!
購入後、横を見て、目当てのお店が隣にある事を知って膝から崩れた。
なんにしても、コメダ珈琲の粒あんは美味かったよ!
ではでは