昔から食い意地が張っている自分には嫌いな食べ物なんてござらん。
というのは嘘で、実は唯一、ほんと唯一駄目なのが「かぼちゃ」。
子供の頃にかぼちゃの煮物を一口食べて、野菜のくせにその甘ったるいギャップが気持ち悪くて、受け付けなかった。
たぶん4歳、5歳、それぐらいだったと思う。
それ以来、かぼちゃの全てが嫌い。
かぼちゃのスープ、ほうとう、天ぷら。かぼちゃが入るものは全て許せない。ハロウィンすら気持ち悪い。
かぼちゃが嫌いだと言うと大抵驚かれるけど、こっちにしてみればそれに驚く。
しかし、それも大人になったら変わるんだよね。
天丼に乗ったかぼちゃの天ぷらをタレとご飯で誤魔化して、それでなんとか食べられるようになった30歳。
かぼちゃのスープを飲んでみたら、
なにこれ、美味いやん。。って気付いた40歳。
それからはほうとうも好きになって、あれよあれよと克服してしまっていた。
俗に言う食わず嫌いってやつです。
50歳になる頃には生で食べてるかも(笑)
さて、丹沢の弘法山(こうぼうやま)を歩いてきました。
関東では有名な桜の名所だけど、山頂は園地化されてるし、丹沢だからどうせ混むんだろうなぁと、これまでさっぱり興味は湧かなかったんだよね。
しかし…、山梨の花桃にはちょっと早いし、群馬のアカヤシオはだいぶ早いし、、タイミング的に桜しかないなと。
そんなわけでちょっくら弘法山でも歩いてみるかと腰を上げたわけです。
山頂の弘法山公園は見事に満開。
それでね、すっかり魅せられてしまったわけてす、ええ。
いやぁ〜ほんと食わず嫌いだったなぁと、ニンマリ。
でも笑っていられたのも下山の恐怖の渋滞にハマるまで。
トレイルは狭く、登ってくるハイカーの大渋滞によってまったく動かない。
やっとのことで下山してみれば、歩道まで伸びる50mのハイカー達の列に震えた。
丹沢のハイカーの多さを完全に見くびってたよ。。
こんな山見たこと無い。
早出は当たり前だけど、次からは秦野駅を利用するのではなく、鶴巻温泉ピストンか東海大学前駅まで戻ろうと誓った次第です。
標準コースタイム
■2025年4月5日 ※カッコ内は標準コースタイム
鶴巻温泉駅⇒(10分)⇒弘法山登山口⇒(15分)⇒吾妻山⇒(60分)⇒弘法山⇒(15分)⇒権現山⇒(30分)⇒弘法山公園入口登山口⇒(20分)⇒秦野駅
コースタイム:2時間30分
距離:7.1㎞、累積上り:370m
弘法山 花見登山
鶴巻温泉駅から登山開始
鶴巻温泉のホームに着くと早速山が見えるけど、あれが弘法山かな?
東京から一時間足らずで山の世界に没入できちゃうのが丹沢の最大のウリ。
何度か来たことあるけど一度も温泉には入ったことのない鶴巻温泉駅。
カルシウムの含有量は日本一ィィィィイイイイ!!(シュトロハイム風に)という話を聞いたことがある。
ほんまかいな。
駅前のイベントで凛々しく立つチャボ。
ググってみると食用には向かないニワトリだそうです。ニワトリにもいろいろ種類があるんだな。
「手湯」がありました。
手を付けてみると、なるほど、良い湯加減。
温水が出る洗面器との違いは分からない。
YAMAPでダウンロードした軌跡に従って山へ移動。
YAMAPは山の中よりむしろこういう登山口までのアクセスで助けられることの方が多いな。
一応、高いお金払ってプレミアム会員です。いろいろ助けてもらってるので、これぐらいは出します。
途中からこんな感じで案内もでてくる。
弘法山公園まで3.6kmという近さ。のんびり行くぜ。
気付けば登山開始してた
だんだん里山らしくなってきた。
登山口ってどこかにあったのかな?という感じで気付けばトレイルに突入してた。
そんな訳で里と山がすぐ近くにある。
吾妻山の桜
吾妻山の山頂はさっそく桜でお出迎え。
山頂からは東海大学方面の景色が広がる。
鶴巻温泉からもう1.1km歩いてきたのね。
弘法山までは3km。
急登がないというだけで3キロが1kmほどに感じる。
弘法山に行かなくてもこの桜だけで満足だな。
今回は満開のタイミングをしっかり捉えることができた。
そして足元にはスミレ。
THE 日本の山と呼ぶにふさわしい原風景が楽しい。
新緑と春の花咲く弘法山へ
今シーズンの冬は登った山がことごとくガス続きであっという間に終わってしまった。
春もね、特に花の見頃なんてあっという間に過ぎ去ってしまうからうかうかしていられない。
結局1年で一番のんびりできる時期っていつだろう。
梅雨かな。
でも梅雨のタイミングは予算策定が始まって残業の嵐だし、のんびりしてらんないよなぁ。
あれ?登山が仕事と同じくノルマに感じてないか?
いかんいかん、本末転倒だ。休み休み登らねば。
やっぱり今日は低山のお散歩にして正解だったな。
そんなとりとめもないことを考える。
弘法山の標高は235m。
低山では新緑も始まっているんだなぁと、大人の休日を楽しんでいる。
ヤマブキもたくさん。
どこもかしこも春爛漫。
楽しみは止まらない。
コナラも新緑を付け始めてる。
春になって若芽が息吹いて山が一気に明るくなることを「山笑い」と言うけど、まさにそんなたまらない瞬間を晴天の下で味わえるという幸運。
これで花粉さえ飛んでいなければね、春はサイコーなんだけど…、
目薬とアレジオンは必携ですたい。
そして林道とふつかるポイントて突然の自販機。
弘法山公園が近付いてきたってことかな。
なんにしても子連れでも安心なコース設計。
見晴らしは良いけど電信柱が台無しにさせる(笑)
自販機があるんだからそりゃそうだよな。
YAMAPのレコを見ていると、ここら辺から一気に桜のプロムナードが始まるっていう感じだったけど、、
はて?まったく咲いてないじゃないか。
弘法大師の光る眼
かなり端折ったけど、あっという間に弘法山の山頂に到着してしまった。
山頂に着くと桜が見えてホッとした。
しかし、桜が洪水状態と期待したのにずいぶん寂しくないか?
桜のトンネルと呼ぶには程遠いじゃないか。
だいぶガッカリしている。
弘法山なだけに、弘法大師さまが目を青く光らせてます。
とても高尚な方なので、皆さんありがたや〜と手を合わせていらっしゃる中で、どうしても青く光る目が気になって目が離せない。
ほんとごめんなさい。
きょわいって。
眺めはどんなもんかな〜♫
ひゃっはー。
今日一番の眺めだな。
山頂にあった数少ない桜の大木を見上げる。
まあたしかに立派だよ。
しかし山頂はほぼ日陰で長くいると意外と冷える。
山頂だからと無理してランチにする気になれないほど寒い。
ダウンを着込んでまでのんびりしたいとは思わない。
飲水を汲める井戸があったり、一風変わった山頂を軽く散策。
誰かに鐘を突かれたら手にしたご飯をぶち撒けそうな所でランチをしている二人組がいる。
ハイカーが多い山は場所なんて選んで食事はできないのである。
さくらのプロムナード
そんな修羅な世界がたまらず自分は下山を開始。
あれ、この先のほうが桜がたくさん咲いてないか?
トイレも完備されている。
だいぶ公園ぽくなってきた。
今日は新たに買ったカメラ、富士フイルム「X100V」のデビュー戦。
ちなみについ先日買ったばかりのX-T30Ⅱは売りました(笑)
まあまさか新品のX100Vがね、しかも驚きの破格値で入手できるとは思ってもみなかったから興奮状態で売りに行った(笑)
開放値F2で撮った時のボケ具合がまだコツが分からないけど、絞って撮った時の映りは申し分ない。
そしてレンズ一体型のコンデジという最大のメリットで、めちゃくちゃ軽い。
もちろんコンデジの中ではヘビー級なんだけど、それでも軽い。
もうカメラはこのX100Vと冬山用のX-T1を使うぐらいでこの2台体制で十分だな。
遠くに見える山は大山。
弘法山公園って山頂が最もショボかったんだな。とっとと下山開始して良かった。
山頂を後にしてから始まる桜のプロムナード。
のんびりペースをさらにのんびりにさせる。
ルートマップに桜の配置も描かれてて実に分かりやすい。
弘法山と権現山を繋ぐ馬場道が桜の見どころなんだな。
しかも権現山まで行って鶴巻温泉に帰る場合でも弘法山を巻くこともできることを知る。
正面から歩いてくるマダムたちも横並びのGメン歩きを炸裂だ。
それができちゃうぐらいフラットで広いトレイル。
ハイカーが大挙してきても盤石の受け入れ体制なのだ。
ここは登山道というよりもはや林道だな。
桜並木はまだまだ続く。
なんかイベント会場らしき場所もでてきたり、完全に桜まつりモードに突入。
電線や電信柱が入りこまない画角を探すのに必死(笑)
今日がデビュー戦となったカメラ「X100V」の特徴を確認しつつ、何枚も似た写真を撮りまくる。
解像度は素晴らしいけど、露出を大胆に上げて明るめに撮ったほうが良いんだなと、メモメモ。。
桜餅でも売ってるのかと期待したけど雑貨だったのねん。
菜の花と桜の組み合わせはもはや一大スペクタクル。
ひたすら似た写真を並べてるだけだけど、この馬場道が最大の見せ場なのでご容赦ください。
ソメイヨシノだけてなくヤマザクラも混ざる。
これはド定番のシャガ。
緩やかに登っていくとそこは権現山。
心地よいにもほどがある。
丹沢と言えば塔ノ岳のアホみたいなバカ尾根が脳裏にこびりついてるわけだけど、こんな優しい山もあるわけよ。
そして出てきた中国チックな建造物。
そう、ここが権現山の山頂。
改めて思う。弘法山の山頂が一番しょぼかった。。弘法大師きょわかったし。
すかさず塔楼に登ってみればこの景色。
なんて素晴らしいんだ。
ここには過去北岳でハンガーノック状態となり一歩も動けなくなった様な修羅場は存在しない。
南岳でバテて100mを10分かけて歩いた辛い思いなんてものも存在しないのだ。
ただただ平和な景色が広がっている。
秦野市が一望できる。
真向いの台地状の山はまさか大野山?と、帰って調べてみると方角的にゴルフ場っぽかった。
夢も希望もない話じゃないか。
あちらは山の形から金時山、明神ヶ岳など箱根の山々。
一年で一番ゆっくりしていたいお正月に、標高1,000mまで大学生が走って登らされちゃうところです。
カメラ遊びをしておにぎりも食べて、そろそろ秦野駅に向けて下山しようかな。
秦野駅までは2.3km。
背景は椿。
恐るべし丹沢の渋滞
丹沢らしく階段状のトレイルを汗をかかない程度にのんびり進む。
下山後は温泉に入るつもりはないので、あまり汗はかきたくない。
つか、次から次へと登ってくるからそもそも急げない。
しかし、こんなレベルはまだまだ甘いことを後で知る。
途中にでてきたこの駐車場に止められた人は間違いなく勝ち組。
丹沢は公共交通機関でアクセスした方が良いという概念を吹き飛ばす渋滞がこの先始まるから。
ここは浅間山の山頂。
ここでも満開の桜を楽しめる。
だんだんハイカーが増えてきた。
今はまだ10時ぐらい。
こういう山に早出という概念は通用しない。
考えてみれば自分も福岡の叶岳という低山には散歩気分で夕方に歩いたりしている。他人の事は言えない。
そう、そんなわけだから今の時間からピークを迎えるわけだよ。
それがコレ。
日本人に生まれてきたからには桜の景色をこの目に焼き付けなくてはと目の色を変えて東京と神奈川のハイカーが押し寄せる。
下りの先頭が女の子だからといって譲って上げようなんていう優しさは彼らには微塵もない。
どれだけ待っただろう…。
ようやく麓が近くなってきた。
渋滞で立ち止まっていた時間は優に30分を超える。
おかげで前を歩くおじさんと仲良くなってしまった。
広末涼子ならブチ切れて一人一人に乱暴してたことでしょう。
キャンドルジュンと結婚したあたりからおかしくなったのかと思わずにはいられない。
やっと下山してみれば、なんと登山口から歩道まで行列が伸びてるというね、これはもはやホラーだよ。
大阪府よりも人口の多い神奈川県。そして全国1位の東京都のハイカーが一気に集まった感じ。
弘法山公園入口。
桜はたしかに綺麗だったけど、あたしゃすっかり放心状態だよ。マジで。。
はっきり言って、嫌な疲れ方しちゃったな。
もし次があるとするならば、秦野駅ではなく鶴巻温泉のピストンで歩くことを誓いますっ!
秦野駅へは川沿いの遊歩道を使う。
ここに桜が咲いてたら雰囲気良いんだけど。
11時ちょうど、秦野駅に到着〜♫
振り返って
さすがに今日の渋滞はひどかった。下りの先頭を歩くお父さんと娘ちゃん。たぶん中学生だと思うけど、ぜんぜん前に進ませてくれない容赦ないハイカー達の波。
あれは先頭が自分のようなおっさんだったら一歩も進ませてくれなかっただろうな。
ちょうど満開のタイミングで土日の晴れが巡ってくるという幸運にも恵まれたわけだけど、その前後の天気が雨予報ということもあって激混みになった一因。
冬は登らないけどこの春から活動開始するハイカーも多いだろうし、
しかも丹沢だし。。
いろんな理由が重なって今回の激混みに繋がったんだけど、もし今後再訪することがあれば、自分は鶴巻温泉のピストンで歩きます。
それか早出して秦野駅から登るかだなぁ。
河津桜の濃いピンクも良いけど、やっぱり桜は白に限るね。
被写体が白いと撮影が難しいからアホみたいに何百枚も撮ったわけだけど、それでのんびりしすぎて渋滞にハマったという顛末。
ちなみに8時に歩き始めて、秦野駅に着いたのは11時。
距離は7km、累積上り370m。
ほんとお散歩なので普段着のままで、桜餅と飲み物だけ持って出かけられ、都心のすぐ近くにあるという手軽さが良いね。
再来週は潰瘍性大腸炎で何度目かの下部内視鏡検査を控えてます。
前処置がもうほんと辛くて辛くて、心底ガッカリしてたけど、良い物が見られてよかったよ。
ではでは