雪割草とカタクリの群生で有名な新潟県の角田山(かくだやま)に登ってきました。
雪割草は3月下旬から4月上旬が見ごろですが、4月に入ってからだとカタクリも同時に見ることができてすっごくお得!
これまで雪山登山が続いたもんで・・少しお休み。ということでのんびり登れるところ。どこに行こーかな?
妙義山の桜は少し早いし、かと言って天城山に登って河津桜を見に行くには遅過ぎる。旬にこだわって探してると、新潟に登山道を雪割草の大群生が覆う山があってすごく賑わってるという情報が!!
ふむふむ、「しかもしかも海が見える山!!」
いいぜ!!
角田山。初めて聞く山。
だけどいいぜ!!
雪割草は新潟県の花です(知りませんでした)。
そんな角田山は新花の百名山、標高482mのお山です。
新潟では有名な弥彦山(やひこやま)と同じ山塊で、その中でも最も北に位置する山です。新潟市街地に近く東京からだと300キロ以上の長距離移動となってしまい、登る前からヘトヘトです。
なので、花だけじゃもったいない!!
新潟は調べれば調べるほど楽しそうなところが盛りだくさん。
楽しそうなところは全部回りたい!でもさすがにそれは無理だから厳選して、下山後は寺泊港のアメ横で浜焼きを食べて、新潟のB級グルメイタリアンを食らうプランを立てました。
世間がエイプリルフールで浮かれてる以上に、超浮かれまくりーなチャラい山旅を満喫する!!
それが今回のテーマです!
いざっ
■アクセス方法
・角田山へのアクセスと登山コースの紹介は、こちら をご覧ください
■ルート
■全行程スケジュール
2017年4月1日
7:30 角田浜海水浴場駐車場 ⇒ 7:50 登山口 ⇒ 9:35 山頂 ⇒ 10:10 下山開始 ⇒ 11:40 駐車場
角田岬へ移動
新潟県燕市にある道の駅国上(くにがみ)です。
角田山に最も近場にある道の駅です。温泉が併設されてるし駐車場は広いしトイレも綺麗なので仮眠をとるにはここがお薦めです。
朝ごはんはセブンに寄って、地元限定の「越後味噌焼きおにぎり」を購入。それとヤマザキ「ザクチョコ」。
甘党の自分にはザクチョコがたまらなく美味かった!
中のカスタードクリームと表面のフレークがかかったチョコレートが最高!!
まったく効果が上がらないダイエットに辟易としてたし、
(ただの食べ過ぎが原因)
しばらくは気分良く食べることに考えをスウィッチしました。
角田岬の駐車場に着きました。
道の駅国上以上に広い駐車場。割ときれいなトイレもあります。ただ、道の駅のトイレの方が格段と綺麗ですけどね。車中泊する場所のトイレって歯を磨くし顔も洗うし、綺麗なのは絶対条件です。
角田山へ登山開始
角田山登山、キックオフじゃ!
海抜0メートルからの登山に胸が高鳴りまくりー。
「がんばるぞー」的な気概は一切なく、100%観光気分です。チャラ男です。
下山はあの灯台に向かって下りてくるルート。
灯台コースから登る人も多いけど海を背にして登るからあまりお薦めしません。
今回自分達は最も雪割草が咲いていると聞く桜尾根コースをのんびり登り、灯台コースで海に向かって下山するという角田山の定石ルートを選択。
ほんと、このルートおすすめです。
まずは海岸沿いの道路をとぼとぼと歩き、登山口を目指します。
海を眺めながら気持ちよさそうに走る自転車。
少しだけ自分も自転車でもやってみようかなと思ったことがありますが、初期投資のべらぼうな高さに憤死しました。
ちなみに今乗ってる自転車は、駅前に放置されてた自転車を東京都が指定業者にメンテナンスさせた中古のママチャリです。ギヤ付ですが、3段目のギヤから変えたことがありません。
やたらめったら注意書きが立ってて逆に読む気を削がれる。そんな登山口に着きました。
実はここ桜尾根コースの始まりは私有地なので、先端にゴムキャップがついてないトレッキングポールの使用禁止、柵を越えて群生地に入ることは禁止、びちゃびちゃ音を立てて食べる人の入山禁止、と言ったことが書いてあります。
最後のは嘘ですが、当たり前なことが書かれてます。
登り始めて50mぐらいで「ここから群生地」の立て札がでてきました。あまりに早い登場にびっくり。
足元にいきなりあった。
これか!これが雪割草ね!
初めて見るからいまいちこれが本当に雪割草か分からないけど、とりあえずたくさん写真に収めていきます。
この色が違うのもきっと雪割草なんだろうな。形が同じ花びらだし。
綺麗な紫色です。
花に興味を持つことがない人生を送ってきたので、無理矢理な興味の持ち方に自分が一番違和感を感じる。
こうやって集まって咲いてるといいですね。
チャラ男の心も揺れてきました。
こんな鮮やかな雪割草もあるのか。
詳しい方がいたのでいろいろ花の名前を教えてもらいました。
シャウジョウバカマ。袴です。
くどいですが私有地。整備されたトレイル、群生地の柵を見ててすごい労力だと思った。とても自分にはできないな。
入山料を取らないんだからほんと頭が下がります。
標高を上げていくとカタクリの群生がでてきました。
ところどころ開けたところから日本海の眺め。
自ら立てたプランにやばい最高やん、と自画自賛。
どどどーん。
これはキクザキイチゲです。雪割草に比べて花びらが多いのが特徴的です。
急坂がでてきました。
定年を迎えて時間がありそうな方が多い山なので皆さんペースがのんびりしてます。とは言え自分は写真撮りまくりだからもっと遅いんですけどね。
キクザキオウレン、見ーっけ。
雪割草にはオオミスミソウ、ミスミソウ、スハマソウといくつか種類があるそうです。ここ角田山の雪割草は最もポピュラーなオオミスミソウ。
山によって何色の雪割草が多いとか偏りがあるらしく、角田山は圧倒的に白と紫が多かったです。
個人的には冒頭に載せたピンクが一番好きかな。
変わった葉っぱがニョキニョキっと出てたので撮ってみたけど、触るとゴムみたいな感触だったからたぶんカタクリの葉かな。
カタクリはその名の通り、元々は片栗粉の原料です(知りませんでしたけどね)。
今でこそ片栗粉と言えば縦長の袋に入ったジャガイモのでんぷんから作られた物が一般的だけど、カタクリの球根から作られる片栗粉も超高級品として希少ながら残ってるそうです。
噂に聞いてた通り百花繚乱の山です。ぜひ登りに来て下さい。期待は裏切らないと思う。
登山道を彩るカタクリと雪割草。こんな花の山は初めてです。
そんなこんなであっという間に山頂です。
いつもの謎のポーズを男前に決める。
さってお昼にしましょーかね。
コースタイムが短い低山にしてはずいぶん早い時間に登り始めたんだけど、人気の山なだけあって既に人だらけ。
謎の横山太平翁像。ネットで調べたけどいまいち何をした人なのか分からなかったな。
このあと行った寺泊港にも不思議な銅像があったのが気になったけど、新潟は仏像やら銅像やらが多いのでしょうか。
くそー、やっぱ俺は花より団子なのかぁー。くぅ〜。
と、狙って持って来といて猿芝居を打つ自分に少なからず恥ずかしさを感じる。
このあと寺泊港で浜焼きを食べる予定だから食べ過ぎないようにしないとっ。
下山は灯台コースで海を眺めながら歩くよっ!
下山は苦手だからいつも楽しめないんだけどね、こんなに楽しみな下山は初めてかも。
灯台コースは桜尾根ほど花は咲いてなかったけど、それでもカタクリの群生はすごい。他の山でこんなの見たことないよ。
みんな頭を垂れてます。
何度か登り返しがありますが低山なので大したことありません。ペースも遅かったしここまで疲労感ゼロ。
キターー!!!
晴れてたらもっと青い海が見られただろうけど、
これで十分!絶景!
日本海を隔てて見渡せるのが佐渡島!
佐渡島が目の前に見えるなんてね!なんか嘘みたいな景色。
真っ白な山は佐渡島の最高峰、金北山。
4月下旬になったら金北山登山口へのバスの運行が始まり、ゴールデンウイークは登山客で賑わうそうです。
海に突き出す峰へ向かって登り返す。
なんと開放的なトレイル。大袈裟だけど夢心地な感じ。
見下ろす駐車場もだいぶ車でうまってます。そりゃ混むわ。納得。
登り返しなんてなんのその。スイスイーっと。
さあ!さあ!!
来た、見えた、あそこ!!
灯台コース最大の見せ場に差し掛かりました。
この景色に惚れて角田山を選んだと言っても過言じゃない。
真っ白な灯台と海に向かって飛び込んでいく様に下山していく喜び。
灯台の中には入れなかったからそのまま真っ直ぐ海に向かって下りる。爽快なルート。
ウェーイ!!
海抜ゼロメートルまで戻って来ました。
日本海の荒波に歓喜の叫び。
浜辺をダッシュ。
(何度か撮り直しました)
なんもかんも楽しい。やっぱ海はいいね。
ウォーレン・クロマティ。
毎度同じネタでスンマソン。
角田山周辺の観光スポット 寺泊漁港とイタリアンみかづき
寺泊港のアメ横にやって来ました。角田山からは海沿いの道をドライブしながら約10キロほどの道のりです。
知り合いから角上魚類(かくじょうぎょるい)を強く勧められてました。ほんと、この店だけ大盛況。
4月はイカが美味いらしいですよー。
エビの唐揚げとイカ。これだけで結構満腹になってしまいました。
更にカニ汁もいただき、満腹メーターは完全に振り切りました。
サバの丸焼き700円に惹かれましたが。。さすがにそこは控えました、ゲプ~。
日か射してきたからもう一度海へ。時間に余裕があれば一緒に登ってもいいなと思っていた弥彦山がきれいに見える。
弥彦山はロープウェイで登れる山です。山頂は電波塔がたくさん立ってると聞いて登る気が半減。今回は見送りました。
見附市にあるスーパーPLANT-5までやって来ました。
次なる目的は新潟を代表するB級グルメ「イタリアン」を食す!!です。
(まだ食うのか)
ごくありふれたスーパーのフードコートにあって、子ども達に紛れて登山服を着たおっさんがイタリアンを注文する姿はきっと周りからは異様な光景に映ったに違いありません。
これだーーー!!
焼きそばの上にトマトソースをかけた新潟県民熱愛のB級グルメ!
麺の太さはうどんと焼きそばの中間ぐらいでもちもちしてて美味しい。
トマトソース多い方がうまいっす!
1つ330円(お得!)
ホワイトソースがかかったチーズハンバーグにも惹かれましたがちょい高め。
ディープな新潟を満喫できて幸せー。
(安い!)
振り返って
山を始めてからというものの珍しい花を見かける機会が増えました。
これまであまり花に興味を持つこともなく育ってきた自分だけど、登山中に見つけた花を調べているうちに徐々に徐々に興味がでてきました。
驚くべき変化・・。
とは言え、ツツジや桜、たんぽぽなんかは分かるけど、それ以外はいまいち分からない。調べてもすぐに忘れてしまう。
再び同じ花に出会っても「あれ、この花は前に調べたことがある花だな」と気付きますが名前は出てこない。
花が好きな人はもともと基礎知識が備わってるから花びらや葉の形から、名前は言い当てられなくてもこれはたぶんアジサイの仲間、これはたぶんスミレの仲間、などと近い種類を当てていく。
この日、登ってる時に花のことをいろいろと教えてくれた方は、名古屋から石川県の輪島まで雪割草を見に来て、そのついでに角田山まで足を延ばしに来た長距離移動をものともしないご夫婦でした。
「花の種類を知っておくと登る楽しみが増えるわよ」
とその奥さんは気さくに教えてくれながら、写真を撮ることに夢中になってはるか後方に遅れてる旦那さんに
「まだあんなとこにいるよ~、もー早く!!」
と文句を言っては登り、傍らに咲いている雪割草を見て満足そうにされてました。
そんなやり取りを苦笑いしながら眺め、また知らない花があると、
「これは何ですか?」
と聞いて教えを乞う。
そしてまた気さくに答えてくれる。
もうすっかり春です。
花の名前は覚えにくい。
カタカナだからでしょうね。オオミスミソウは無理でも雪割草なら覚えられそうな気がします。
ではでは