【新潟】秋の中ノ岳登山① 一合目までが異様に長いんじゃ!ひたすら続く急登とリコピンレッドの紅葉

【新潟】秋の中ノ岳登山① 一合目までが異様に長いんじゃ!ひたすら続く急登とリコピンレッドの紅葉

例年なら10月後半から白い物が舞い始めて、11月には積もり始めるというのに、いやはや、今年の秋はどういうわけか暑い。ひじょーに暑い。

 

11月4日。

越後三山の最高峰中ノ岳に登ってきたよ。

越後三山とは越後駒ヶ岳、八海山、中ノ岳の三座の総称だけど、中ノ岳だけいまいち知名度が低い気がする。

最高峰なのにぃ!

しかも日本2百名山なのにぃ!

 

熾烈な駐車場競争が繰り広げられる百名山の越後駒ヶ岳、ロープウェイで連日賑わう八海山、それらの超絶人気ぶりから完全に取り残されてしまっているのが中ノ岳なのだ。

 

南アルプスの間ノ岳もそうだけど、良い山なのにただの「繋ぎ」っていうイメージを連想させる名前もその魅力を半減させている一因なんだろうと思う。

 

うーん、実にもったいない。

なんなら越後こしひかり山とか、新潟らしい名前に今すぐ改名すべきだ。略してエチコシとか呼ばれて愛されそうだもんね。

 

まあつまらない冗談ばかり言ってすみませんが、ほんと紅葉は素晴らしい山でね、このタイミングでここに来れたことを感謝したよ。

 

これまで秋の新潟の登山でハズレたことなんてないからね、ほんと新潟って良いところ。

手放しで絶賛。

 

それなのにこの山はYAMAPを見ても活動日記って少ないんだよね。

 

なぜか。

 

それはね、ひたすら急登の鬼畜ルートだから。

 

累積で1800mも登る(ToT)

それで全体の距離は11km。

 

ふむふむ、はあ?

 

つまり片道5.5kmで標高を1.800mも上げるってこと?

 

バカこくでねぇよー!

 

それじゃまるで海抜0mから九重山に登るようなもんやろー!

そんなことする人、九州におらん!

 

フーフー(落ち着け)

まあそんな訳で、ガチでイカれたルートです、はい。

 

眺望と紅葉の絶景はもはや無双だったけどね。

 

ちなみにこの翌日から雪予報にだったから、滑り込みで最後の秋山を楽しめた。

中ノ岳は標高2.085mの日本二百名山。利根川の源流域の一座(たくさんある中の一つ)。

この翌日から激しい筋肉痛になって4日間ほど故障者リスト入りした(笑)

 

 

標準コースタイム

■2024年11月4日 ※カッコ内は標準コースタイム

十字峡登山センター駐車場⇒(90分)⇒二合目⇒(115分)⇒日向山(五合目)⇒(115分)⇒九合目⇒(25分)⇒山頂⇒(20分)⇒九合目⇒(85分)⇒日向山(五合目)⇒(150分)⇒十字峡登山センター駐車場

コースタイム:10時間
距離:11.5㎞、累積登り:1.760m

 

秋の中ノ岳紅葉登山

十字峡登山センター駐車場からスタート

ここが中ノ岳登山口前の駐車場。ここに約10台ほど停められるし、この上にも駐車場はあるらしい。路肩も広いからまあ割りと余裕をもって駐車できると思う。

 

 

この十字峡小屋前の駐車場からスタート。

この小屋は営業してなかったけど、トイレは使えたよ。

使えたというか…、大量のカメムシがいてね、とてもトイレは使用できなかったけど。

 

 

ここから中ノ岳山頂までは6.9kmって書いてある。

YAMAPではゴールしたら往復11.3kmになってたから、だいぶ計算が合わない。

どっちが正しいかはこの際どうでも良くて、ここの標高がたったの445mという事実が重要。

 

 

さあ、累積で1800m以上登る過酷な1日が始まる。

ちなみに下山後の感想としては、広河原から北岳に日帰り登山するのと感覚的に近いかな。急登が続いて1800m登る感じがね。

ただ北岳の場合は、途中に白根御池小屋があって安心でもあるんだけど、この山は途中になんにも無し。

水場も無し。

覚悟しいやっ!

 

最初から原生林の森

そんなわけで朝7時に登山開始。

いやさすが。この山域の良いところは最初から本気の原生林で始まるところ。

それに11月初旬の朝の森らしく、しっかりひんやりするのも心地よい。

歩き始めはいつも喘息で深く吸い込めないんだけど、それでも肺までしっかりひんやりした空気が入ってくる感じがいいね。

 

この3時間後、尋常じゃない季節外れの暑さによってバテバテになるなんて想像もできなかったよ…。

 

 

木々の隙間から見えた山肌は朝日が当たって紅葉が輝いて見える。

日向に出たらかなり期待できる。

 

 

徐々に緑葉から黄葉へ。たまに紅いのが混ざる。

 

「登山は背負ってなんぼ」。

そんなアホなマインドだった時期も経験した自分は、今ではULを意識してるくせにULを意識してる風に見られたくはないから、なんとか悟られない格好をすることも心がけている。

たとえば機能性を重視してモンベルをちょいちょい取り入れたり、ご飯だってライトなパンではなく、おかわり上等と言わんばかりに大きなおにぎりを大量買いしている。ザックの中身の3分の1はおにぎりだ。

それにあえて胴回りにそれなりの脂肪を蓄えているのもその一つ。

 

全部、あえてなのだ。

 

UH、つまりウルトラヘビーを取り入れることを忘れちゃいない。

 

そんなわけで今日も大きなおにぎりを食べる楽しみを原動力に登っている。

 

標高を上げ、右側の尾根から太陽が出てきた。

登山でカメラと食べる楽しみを奪ったら、たぶんもう登らなくなるだろう。

 

高いところの葉っぱはいち早く日を浴びてきらきらしている。

だがそんな魅力も大きなおにぎりの前では赤子同然。

 

まだ緑が目立つ森の中、急登をヒーヒー登る。

どの山も登り始めが一番急だからね、これを乗り切っちゃえば少し緩斜面になってくれるといいんどけど。。

 

 

まだ樹林帯の中だけど、早くも晴れることが確信できる青空が広がる。

 

 

噂通りの急登で早くも足が止まりだした。

紅葉って、葉っぱの日焼けって聞いたけどほんとなん?

そんなことをブツブツつぶやきながら腰に手を当てて休みまくる。

 

 

少しずつ景色が開けてきた。

もうだいぶ登ったし、山頂まで実は残り半分ぐらいだったりして。

そうだったらいいんだけど…、そんな淡い期待を抱いてたら地獄に突き落とされた。

 

 

ああ、無情。

う…、嘘だろ?

 

こんなに歩いてまだ一合目ってほんと?

 

 

どんだけぇぇぇぇぇええ長いねん!!

URyィィィィィィ!!!!

 

もーガチで疲れちゃったもんねー

 

 

いや、マジでこれはやばい。

いつも以上にやばいぞ!

 

絶望の1合目から紅葉幕開け

バテたとは言え景色はマシマシで美しくなる。

ツンデレが過ぎやしませんか、中ノ岳。

 

 

こういう写真はそこら辺の公園でも撮れそうだけど、山の中では空気感が違うのだよ。

 

 

まだ11月だけど、異常な暑さでキノコも減った気がする。

 

一合目を過ぎても容赦なく急登が襲ってくる。

もちろん登り始めから、最終奥義「トレッキングポール体重ぜんぶ乗せ」を炸裂させながら必死だ。

なんども言うけどここはまだ2合目の手前なのだ。頭の中がバグる。

 

でもここからご褒美の質がもう一段上のレベルに引き上がる。

紅葉ワールドへ没入!!

 

 

没入ドボンっ!!

 

まさに今流行りの没入感とやらにフォーリングダウン。

これが本気の中ノ岳だ。

世間を騒がしてやりましょうよ、中ノ岳さんよぉ。

 

もう「中ノ岳」を上島竜兵と寺門ジモンに挟まれた肥後的なのっぽ山とかもう言わせないゾ。

あたしは「越後こしひかり山」!

やー!くるりんぱ。

そう主張している様だ。

 

 

十字峡を振り返ると、こんなに高いところまで登ってきたというのにまだ二合目にすら着かないという摩訶不思議な距離設定。

 

岩場も出てきた。

紅葉は素晴らしいんだけど緩まることのない急登の連続にまさにくるりんぱ。

 

 

あれは巻機山だろうか。

そして周囲の景色を見渡してもいかに自分が標高をあげてきたか分かっていただけると思う。

これでまだ二合目の手前ナウ。

 

ここから本気の紅葉

そしてここから紅葉は無双状態に。

 

 

ここ中ノ岳も群馬〜会津の山々と山脈は繫がってて、イメージしにくいけど平ヶ岳や尾瀬が隣だから、とにかく山深さはハンパない。

この山域にやって来ると、日本の自然の豊かさを知ることができる。

 

ああ、よかった。やっと目的の中ノ岳が見えた。

なんか事前に見た風景と違うけど、まあいい。

山頂に小屋も見えるし間違いない。

今からあそこまでならなんとか辿り着ける気がするよ。

 

 

平坦な道になった。そろそろ二合目ですかい?

 

やっと二合目。。

この山おかしいって。

すかさず栄養補給。

 

登山する人は早起きだから知ってるかもだけど、

土曜の早朝に立川志らくの演芸図鑑という番組があって、そこで知った「タブレット純」という芸人で早朝にワロタ。

 

たぶんテレビではあまり見ないと思うから、YouTubeで探してみてください。

 

 

さあ、もっと驚きの景色を見せてくれ、アイアンシェフ!!

鬼畜な登りを繰り出しながらも素晴らしい景色を見せてくれる中ノ岳。

 

 

見渡す景色すべて独り占め。

 

この赤はトマトと同じリコピンなのかな?

ちなみにトマトって果物と野菜のどっちが正解なんだろうか?

果物の定義が木にできる果樹ならば、トマトって地植えした人は分かると思うけどもはや木だからね。あれは果樹と言っていいと思うんだけど、野菜なんだって。

スイカも野菜。だとしたらメロンはどっち。

メロンが果物なら瓜はどっち?もうさっぱり分からない。

 

 

3合目に到着。

もうバテバテだからここで大きなおにぎりを補給。

メロンが食べたい。

 

 

お隣の山肌もナイス👍️

 

 

3合目から少し傾斜が緩んだ気がする(気のせいでした)。

 

 

左に見えてきたのは越後駒ヶ岳。

中ノ岳より標高が低いくせして百名山という体たらく。かーペッペッ。中ノ岳を見習わんかーい。

 

1年前だったかな、10月の会津駒ヶ岳に登った時もこんな素晴らしい紅葉で出迎えられ、浮かれまくってたら、7合目あたりから突然の吹雪に凍えた。

今回はそんなことはなさそうだけど。この時期の登山は難しい。

 

そして徐々に枯れ葉ゾーンへ。

 

 

やっとのことで四合目。

一合目でギブアップしそうだったのになんだかんだでここまで来れた。

 

 

青空に映える黄葉。

そしてバテた体に容赦なく、ただひたすら急登は続く。

 

 

これまで目を楽しませてくれた紅葉は見事に枯れ、ここからは冬支度を整えた森へ突入。

 

 

 

あれ、そろそろ山頂なんじゃないかな?

五合目はまだであるか?あん?朕はもう山頂に着いてしまうぞ。

これは一体どういうことじゃ?

 

→ ②へ続く

 

最後に蛇足

いつもアップするのが遅いので、今回から分割して書くことにしました。

一回の山行で約2万字ほどスマホでぽちぽち書いてます。それに写真を100枚ほど掲載してるけど、もうそうなるとブログの域を超えレポートみたいになってしまい、最後まで読んでもらうのも一苦労って感じかなと以前から思ってました。

そんなわけでもう少し細かく刻んでアップするペースを早めていきます。

 

中ノ岳で最もきれいだった区間を最初にご紹介して、次は試練の登り編。

 

こんなブログでもたまに見てくれる方もいて有難い限りです。いつも励みになってます。

アスリート系、ガチ系の方もぜひ温かい目で見てください(笑)

はでは

 

②へ続く

【新潟】秋の中ノ岳登山② 山頂までが長いんじゃ!苦悶の果てに見えた絶景の旅


登山カテゴリの最新記事