【北アルプス】槍ヶ岳登山 踊り狂え!絶景連発の西鎌尾根と限界の超え方(後編)

【北アルプス】槍ヶ岳登山 踊り狂え!絶景連発の西鎌尾根と限界の超え方(後編)

つば九郎ってペンギンだよね。

温故知新はうんこちんちんだよね。

高杉真宙と小池徹平ってクリソツだよね。

うふっ。

 

 

 

どーもども、コロナ童貞です。

ええ、浮かれてます。それもそんじょそこらの浮かれ方ではない。わーい。

 

双六岳〜槍ヶ岳の縦走登山も2日目。

今日は双六小屋から西鎌尾根を歩いて槍ヶ岳に登り、新穂高温泉へと下る行程なんだけど、

一番上の写真見てほしい。

どーだ。

 

やっと、やっと晴れたYo!

 

前日の双六岳がガスガスに終わった反動もあって、尋常じゃなく浮かれている。

 

マツケンサンバⅡでも踊りながら山頂まで行けちゃいそうだ。

恋せよアミーゴ♫ 踊れセニョリータ♫

 

ちなみに、マツケンサンバって実はサンバじゃないって知ってた?

 

「サンバの要素ゼロ。日本ではこれをサンバと言ってるのかと思われたら恥ずかしい」

そんな評価を見るけど、音楽的にサンバかどうかなんてどうでもよくね?

それがマツケンさんのサンバなんだから。

 

目と耳で楽しめ!

そして感じろ!

むしろこんなサンバ世界中どこにもない。唯一無二、心震わせちまいな!

 

フーフー、ちょっと落ち着こう。話が違う方に行ってるぞ。

 

ああ・・神々しい。

 

アマテラスサンバの神、マツケン様が微笑んでおられる。

 

踊れ!踊り狂え!

 

 

まあとにかく、今回はやっと待ちに待った大絶景の旅になった訳です。

 

今シーズンの夏アルプスはどこにしようかなぁと迷ってる方がいれば、ぜひ参考にしてください。

新穂高温泉を起点の周回ルートっていうのもアクセスしやすくておすすめだよ。

 

ちなみに、めっちゃ長い距離を歩くことになるけどね。。

2日で39km。

うーん、今回も鬼畜!

 

いつも前置きが長いので、さくっと本編にいきたいと思います。

 

三代目ヤリソウルブラザーズ。

からの〜、五木ひろし。

そこはマツケンじゃないのね。

 

では、双六岳〜槍ヶ岳の1泊2日の山旅。

後編の西鎌尾根〜槍ヶ岳どえす。

 

前編の双六岳編は、⇒こちら からどうぞ。

 

 

ルートとコースタイム

■2023年7月17日(2日目) ※カッコ内は標準コースタイム

双六小屋⇒(35分)⇒樅沢岳⇒(80分)⇒左俣岳⇒(85分)⇒千丈沢乗越⇒(70分)⇒槍ヶ岳山荘⇒(20分)⇒槍ヶ岳⇒(35分)⇒飛騨乗越⇒(120分)⇒槍平小屋⇒(220分)⇒新穂高温泉⇒(50分)⇒鍋平登山者駐車場

コースタイム:11時間55分(休憩含まず)

総距離 21.2キロ、累積標高上り 1,290m

■2日間合計
コースタイム:22時間10分(休憩含まず)、総距離39.1km、累積標高上り3,350m

 

双六岳~槍ヶ岳縦走登山(後編)

双六小屋から樅沢岳へ

ホシゾラノシタのディスタンス。

ちょっと手を抜きすぎてちゃんと星空撮影ができなかった。せっかく月が出ていない夜だったのに、睡魔の圧倒的勝利。

そんな訳で本番の2日目は朝3時に起床どえす。

 

まだ暗いうちからテントを撤収し、朝4時から行動開始。

もう空は明るくなろうとしている。

登山をしていないと決して見られない黎明の光景に少しずつ目が覚めてきた。

 

ヘッデンはもういらない。

前回樅沢岳に登った時はガスガスだったから、本当はこんな景色だったんだなと、初めて歩くコースのような新鮮な心持ち。

 

晴れが確約された朝。

夏とは思えない冷えた空気。

雲海から突き出た峰々。

山は神様がいるところだから単位が「座」になったというのも分かる、実に神々しい世界。

 

樅沢岳(もみさわだけ)の山頂に着くと、木々の間からおぼっちゃまくんヘアーが見えた。

この景色に感動しながら木々を抜け、この先へ進む。

 

さあ、広がった。

北アルプスのシンボル。今年もアルプスに来たんだなという気にさせてくれる。

 

いや、まさかまさか。

樅沢岳の山頂がこんなにも展望がきくところだったなんて知らなかった。

双六岳より景色が良いんじゃないかな。やっと目が覚めた。

 

夜明け

三俣蓮華岳に朝日が当たる。

 

一日が始まろうとしている。

夜の帳が下りるとは言うけど、上がるとは言わない。

そんなどうでもいいことを考えていた。

台無しだな。

 

笠ヶ岳のモルゲン。

台無しついでに言うと、「あとシングルヒット一本でサイクルヒットですねぇ!」とアナウンサーが興奮して言うけど、サイクルヒットってそんな大事なのかな?

全部ホームランとか三塁打の方がすこいやんって、野球をあまり分かっていない自分なんかは思っちゃうんだけどね。

せっかくの偉業を茶化すようで申し訳ないんだけど。

 

更にちなみに(余談が長い)、先日は筑後のタマスタでホークス2軍戦を観戦してきたんだけど、他球団ならスタメンに名を連ねそうなメンツがズラッと揃ってて、それでいて席はガラガラで最高だったな。

知り合いの知り合いの仲田選手を応援しに行ったんだけど(つまり赤の他人)、運良くみやま市の花火大会と重なって、野球と花火を同時に観戦できちゃうという貴重な時間を過ごせたのも屋外球場ならでは。

 

やっぱね、夏はアルプスとナイターだよなぁと、野球のルールもいまいち分かっていない自分でも楽しめちゃうんだから、やっぱり野球はいろんな楽しみ方があっていいね。

 

谷底から涼しい風が吹き上げてきてほしいところだけど、無風。

今はまだ涼しいからいいけどね、このまま無風だったら昼は召されるだろうな。

 

槍ヶ岳から大喰岳、中岳、南岳、大キレットがあって穂高連峰。

自分は西鎌尾根からのこの眺めが日本一の絶景だと思っている。

 

少しずつ 少しずつ、日が昇る。

 

ファイトいっぱぁぁあ〜つ!!

この光景が見たいからテント泊をしていると言っても過言ではない。

縦走の醍醐味が詰まった景色が広がっている。

 

ちなみに冒頭のマツケンとの合成写真はこれを使用しているんだけどね、きらきら輝く草木がマツケンの金色の着物を彷彿とさせるよね。

 

んー、リポビタン。

槍ヶ岳にも日が差した。

西側だから当たり前なんだけどきれいなモルゲンにはならないんだけどね。

 

振り返る山々は見事なモルゲン。

昨日の双六岳で中年の涙と共にマイナスエネルギーを出し切ったな。素晴らしい天気。

 

さらば、マイナスエネルギー。

 

樅沢岳からは一旦ガツンと下って、それからちょいちょいアップダウンを繰り返しながら標高を上げていく。

西鎌尾根はそれほど危険なところはないんだけど、コースタイムが長いから、槍ヶ岳までは涼しい朝の内に登っておきたい。

 

谷底のえぐれ方がえぐい。

 

大絶景連発の西鎌尾根

朝日に照らされ、草がきらきら輝く中を闊歩していく。気分はアゲアゲだね。

 

北アルプスとは思えない穏やかなトレイルを槍ヶ岳に向けて移動している。

 

2020年3月に緊急事態宣言が発出されてからコロナが登山界を大きく変えてしまったけど、こんな絶景が待ってるんだからハイカーが戻ってくるのも時間の問題だろうな。

 

まあコロナ禍でも中房温泉のバスの混み方だけは異次元だったけどね。あれがもっと混むと思うと末恐ろしくはある。

 

三俣山荘の「本日、布団一枚に3人」っていう状態も戻ってくるのかな…。

 

この槍ヶ岳へと続くトレイルがたまらなく気持ちよくて、それが忘れられなくて今回この山行を企画したわけだけど、2年連続でここを歩けるなんてほんと贅沢な話だよ。

1年前は槍ヶ岳に着いた途端、黒い雲に包まれて秒で視界ゼロになるという悪魔の仕業に閉口したわけどね。

 

自分は学んだ。どんなに天気が良くても最後まで安心はしない。

 

シナノキンバイ。

 

ミヤマキンバイとシナノキンバイの森。

さすがアルプスという群生。

 

右を向けば白山。

どうやら今日が北アルプスでは11日ぶりの晴れらしい。

そんな訳で昨日までの雨で大気の透明感が半端ないんだよね。

 

乗鞍岳とその手前にちょこんと焼岳。

ここから見ると親子みたいだ。

 

タカネナデシコ。

 

やはりというか、この景色は北アルプスにとどまらず、日本一の絶景だと確信している。

 

これまでそれなりに絶景を見てきた。

悪沢岳から見た富士山、北岳から見た雪景色、平治岳のミヤマキリシマ、浅間山を眺めながら食べた登利平のお弁当、篭山のアカヤシオからのシャンゴ風デカ盛りパスタの絶景とか。

登山前にきよしや食堂で下仁田カツ丼をがっつり食べて歩く前から気持ち悪くなったのも実に絶景だった。

 

途中からなんかちょっと違うけど、とにかくそのどれをも圧倒する絶景かな~絶景かな~。

 

まだまだ歩いてないルートはたくさんあるから大事に登っていきたい。

 

左俣乗越。

まだまだ、ここから先もっと良いものが見られる。

 

ここを下ってきた。

 

この西鎌尾根を歩いていると、槍ヶ岳が孤高すぎて登頂意欲は否が応でもマックス。

殺生カールや飛騨沢ルートからだとこれほどの高揚感は得られない。

 

穂高岳も良いけど、やっぱり登山してて槍ヶ岳と富士山が見えたときの喜びって一味違うもんね。

 

ハクサンコザクラ。

 

鎖場も出てくるけど、上りでは使う必要のない程度の緩い感じなのもいいね。

 

本格的な森林限界に向けて、少しずつ 少しずつ草花は姿を消していく。

ここら辺で逆光に耐えられなくなって、こめかみに食い込むサングラスをかけて更に自分を追い込むことにした。

日本中の頭デカ族を集め、「もっとゆるいサングラスを出せ!締め付け反対!」とデモを起こすのが夢。

 

朝は日陰を長く歩けるのが西鎌尾根の良いところ。

日差しがきつい時期には有り難い。

 

イーロン・マスクがTwitterを買収してからTwitterを使い始めた口だからかなり遅い方なんだけど、今更ながら、Twitterの便利さを痛感している。

 

福岡空港の保安検査場の行列とか、道路の渋滞、大雨。いま何が起こってるのか、Twitterほど最新情報を検索できるアプリって他にないよねと、今頃になってその便利さに驚いちゃっている。

 

そして今ごろになって、そんなTwitterという超絶便利ツールを壊そうとしているイーロン・マスクのことが、猛烈にとてつもなく許せなくなっている。

 

鳩のマークを返せー!と山頂から叫んでやる。

 

X(エックス)ってなに?。クレナイかよ。

 

 

もうほんとね、ガッカリしてしまっている。

 

つか、テスラの車って金持ちのステータスらしく、ここ2~3年でやたら増えたよね。

渋谷や表参道なんかだと3台に1台ぐらいでテスラ見かけるし(ちょっと盛ってるけど)、もうね、くっそダセぇっす。

 

前からね、なんであんなデザインの車買うの?って思ってたけど、イーロン・マスクが嫌いになってからもっと嫌いになった。

 

これ以上言うとボンビーの妬みとしか思われないから黙っとこ。

 

ちなみに登山道具だって基本は国産で揃えたい。

ティートンブロス、もう少し安くなってくれないかな(笑)

 

 

この太陽光も露出を抑えてきれいに撮ることもできたんだけど、ここはあえて直視できないほど眩しいままに切り取りたくて、あえて露出はいじらなかった。

 

ここから飛騨沢の方へ。

 

これは、ニセ小槍。

ニセっていいよね。

 

小屋は見えてるんだけど、見えてからが長くて、ここからまだ15分近くかかる。

一年前の裏銀座縦走の時も、ここまでは今日と同じぐらい晴れ渡っていた(笑)

 

いよいよ槍ヶ岳へ

ああ、晴れている。

頼むからいつまでも晴れてておくれ。

 

山頂部分に取り付く前に、息を整えながらこの景色を堪能しよう。

鷲羽岳、水晶岳方面の景色だよ。

なんか以前より緑が増えてきてるのは気のせいだろうか。

 

稜線に出たら東鎌尾根方面の景色が開ける。

遠くに見える青い山脈は南アルプス。

 

アップにしてみれば南アルプス越しに富士山だって見える。

槍ヶ岳と富士山を同時に見られるなんて、登山冥利に尽きる。

 

もう一度引いて、左奥が八ヶ岳、反対の右奥が南アルプス。

南アルプスの北沢峠の切れ込みが分かりやすい。

 

真下には殺生カール。左下に見える小屋は殺生ヒュッテ。

生殺しっていう名前からは想像できないほど美しい光景が広がっている。

ちなみに、個人的には一度はテント泊してみたい小屋の筆頭候補なんだよね。

ここのテン場からなら槍ヶ岳と天の川の撮影ができそうだからね。

 

イワベンケイっていつもブーケみたいに咲くよね。

 

さて、てっぺん取りに行こうか。

この眩しさが嬉しい。

 

岩場では浮かれを自粛しないと怪我しそうだから、何度も自分を諌めながら進む。

 

ハシゴの順番待ちの合間は絶好の浮かれタイム。

鷲羽岳が低く見えるんだからすごいことだよなぁー烏帽子岳もよーく分かるわーと心の声ダダ漏れ。

絶景の大安売りにコーフンを隠せないよね。

 

ちなみにハシゴ待ちと言っても立ち止まってる時間は10秒ぐらいで、渋滞はしていない。

今は8時半。

槍ヶ岳の渋滞は小屋泊の方たちで朝の6時〜7時がピークで、この時間になればだいぶ閑散としててノンストレス。

 

日本の夏は槍ヶ岳でヒャッハーなのだ。

 

とにかく快適。とにかく楽しい。これぞリポビタンビューだ。

手前から大喰岳、中岳、南岳、北穂、奥穂、前穂、とかとか。

 

そして歩いてきた西カマビタン。

加藤文太郎は、厳冬期に槍ヶ岳からこの西鎌尾根を歩いて双六岳に行って笠ヶ岳へと登り、槍ヶ岳に往復して戻ってくるということを32時間でやってのけたというのが、実際にこの景色を見ているとどんだけトンデモナイことを成し遂げたのかがよく分かる。

夏道でも笠ヶ岳までの片道だけでくたばっちゃうよ。

 

こちらが東鎌尾根。

稜線に建つ小屋はヒュッテ大槍。

日本中からハイカーが押し寄せる槍ヶ岳周辺は、さすがに小屋が充実している。

 

満足したらゆっくり下山するでゴザル。

ヘルメット率高めだね。

 

会心のアタックでした!

昨日は双六岳にあっかんべーされたけど、完全に取り返した。

 

飛騨乗越からゲッザーン開始

さあ、あとは感動した余韻を残しつつ、のんびり下るだけだ。

下山ルートは西鎌尾根ではなく飛騨乗越から槍平小屋経由にする。

まずは槍ヶ岳山荘の前を通って大喰岳方面へ。

 

おいおい、嘘だろ…。

 

新穂高温泉まで、14.4kmもあんの!!

鬼畜!!

 

 

甘く見ていたことを痛感する。

 

結構疲れてるし、まじで歩けないかもしれない。

加藤文太郎みたいな足がほしい。

 

この飛騨沢を下る。遠くに見える笠ヶ岳が一向に近づいてこない。

テント装備でおっさんの肩は痛いし、ザレてて一向にペースが上がらない。

つか、暑い。

 

途中に救急箱が置いてあるのがいいね。

ちなみに自分が散歩コースで重宝している近所の叶岳や飯盛山という福岡の低山にも救急箱が設置されてて、そういうハイカーウエルカムな雰囲気がとても嬉しいんだけど、さすが槍ヶ岳の救急箱は一味違ってて、「必ず下山せよ」と書かれてあるのが重みが違う。

 

何人にも抜かれながら、飛騨沢カールを千丈乗越との分岐まで下りてきた。

今日の炎天下、大迫ばりにハンパないって。

槍ヶ岳ばいびーとか言ってる場合じゃない。

必ず下山しなきゃ。

 

笠ヶ岳ばいびー。

とりあえず槍平小屋まで水は足りるだろうけど、もう心底こんな修行は望んでいない。

下山開始から熱中症との戦いに突入している。

 

樹林帯に入ったら帽子が脱げると思ってたのに、日なた多めで一向に脱げない。

帽子、サングラス、頭デカ族を締め付ける物ぜーんぶスリーXLサイズを希望するっ!

 

あれはジャンダルムだろうか。

絶景にうつつを抜かしながら呑気に歩きたかった。

うわ言のように「槍平ぁ〜、槍平はまだなのぉ〜」って言ってたし、ガチで死の行軍。

必ず下山しなきゃ。

 

本気で助かったと思った。

こんなに嬉しいことはない。もう少しで暑さで自我が崩壊して裸になる寸前だった。

とにかく槍平小屋で一休みする。

 

なにを血迷っているんだ。

 

まさか熱々うどんを注文するなんて、もはや暴挙じゃないか。

 

体の中からも汗を流したいのだろうか。

 

長すぎた槍平から新穂高までの移動

すんごい景色の中を歩いている。全身で汗をかきながら。

こげん近くでジャンダルム見えとおけん、簡単に登れるんやないとって勘違いしちゃいそうやもんね。怖か怖か。

 

何度か沢を渡るたびに絶景が開けるんだけど、日を遮るものがなくて灼熱。

 

そういう時こそさっき食べたうどんを思い出して

「やっぱ炭水化物ってすぐ力になるわー」

と強がりを吐いて、少しでもマイナスな思考にならないようにブツブツ言ってたな。

 

100点満点の演出ではないか。ここには座れない。

この癒やし効果で精神力が少しよみがえった気がする。

 

やっとトレイルから林道に変わった。

ここから新穂高温泉まではまだ5キロぐらいだろうか。

なんにしても白出沢出合いからは何度か歩いてるし、もう大丈夫。

 

穂高平避難小屋ではかき氷が販売されてて、さっき槍平でかき氷を食べてた女性がここでもおかわりを食べてるのを、超絶羨ましいぜと、じーーーっと横目に見ながらガシガシ進む。

 

ガシガシ進んだ結果、近道を見落とし、林道をくねくねと余計に長く歩いてしまった。

 

なにが「白出沢出合いからは何度か歩いてるからもう大丈夫」だ。よく言えたな。

やっぱり自分の記憶なんぞあてにならない。

 

そして、いよいよ体力も限界を迎えつつある。

灌漑工事の意味あんの?と思いつつ、実は人工物が増えてくれて心底ほっとしている。

もう少しだ。もう少し。

 

なんで今回も修行になってしまったんだ。

 

 

着いた…。

ほんとよく歩いたよ。総距離37km。足がパンパンだよ。。

 

 

おわり

 

いや、これで終わりではない。

ここから新穂高温泉名物、鍋平へのおかわり登山が待っている。

 

もう無理。もう限界だ。

そう思った時、なかやまきんに君の「限界を超える方法」というYouTubeを思い出した。

 

ぶっ倒れてしまう限界を肉体的限界と言って、気持ち的にもう限界と感じるのを心理的限界という。

一般ピーポーが心理的限界に達するのは、実は肉体的限界の60%前後らしく、アスリートはそれを90%辺りまで引き上げられる様に日々トレーニングに励んでいる。

日頃、怠惰な生活を送っている自分にはまだ40%の余力があるのだ。

 

ありがとう、なかやまきんに君。

新穂高温泉の登山センターの自販機でソーダ500mlをがぶ飲みして、「ぱわー」とつぶやいたら出発だ。

 

やっぱり加藤文太郎ってすごい人だよ、ほんと。

 

おっさんに余力なんぞ残っておらず、鍋平駐車場で本当の限界を迎えたのでした。

 

まあ、でもやっぱり西鎌尾根からの景色は格別だったし、失意に終わった双六岳登山を完璧に取り戻した。

個人的には岩稜ばかりだと殺風景すぎてすぐ飽きちゃうから、実は大キレットとかはあまり楽しいとは思えないんだけど、西鎌尾根はほどよく緑あり、高山植物も豊富、岩稜も程よくて、超絶おすすめなルート。

 

槍ヶ岳から新穂高温泉までの下山の長さはクレイジーだったけど、加藤文太郎ばりの体力があれば絶対に楽しめたはず。やっぱり槍ヶ岳は体力がないと楽しめないところだなと、改めて痛感したよ。

 

槍ヶ岳もいいけど、樅沢岳からのご来光と槍ヶ岳~穂高の光景も猛烈に絶景だった。

 

今回の計画は、本来なら表銀座で槍ヶ岳まで歩いて、そのまま西鎌尾根を双六岳まで歩いて新穂高温泉に下山する2泊3日の企画だったんだけど、初日が猛烈な風と雨の予報で、急遽、1泊2日の今回の企画に変更したから、東鎌尾根は今回もお預け。

 

えっまだ表銀座歩いてないの?って感じだけど、別に急いで登る理由があるわけでもないし、まだ歩いていないルートが年々減ってきてるから大事に取っておこうと思っておりマッスル。

ではでは

 

双六岳前編はこちらからご覧ください。

【北アルプス】双六岳登山 3度目の正直!てんくらA予報とカルビ丼大盛り(前編)


登山カテゴリの最新記事