4月1日。
残雪期の那須岳にやって来ました。
皇族の御用邸があったり、数多くのレジャースポットや美味そうなレストランがたくさんあって、那須って聞いただけでワクワクするぜぃ!
はるばるやって来たのなら、登山だけで帰るのはもったいない!っつーわけで、下山後は千本松牧場で花見して帰ろうというのが、今回自分が準備したプランです。
さてさて、簡単ですがまずは那須岳の特徴をご紹介します。
那須岳登山の特徴
1.風が強い。
2.那須岳とは茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の総称。
3.ロープウェイがあるので茶臼岳だけなら子供でも楽チン。
まず、ひとーっつ。
YAMAPの地図上に「ココ強風ポイント」と記載されちゃうぐらいヤバイのが風(らしい)。
風速チェックしてから来るべし( ̄^ ̄)ゞ
ふたーっつ、
那須岳とは茶臼岳のことだと思ってる人、手を上げてー。ハーイ。
深Qは「那須岳とは、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳のこと」と言ってます。
まったく余計なこと言ってくれたもんだぜ!
おたんこ那須!
三本槍岳までの往復はアップダウンが多く、意外と手強いから甘く考えない様に!( *`ω´)
みーっつ、
登山客でロープウエイ使ってる人はいないぞ!コースタイムは短い、登山やってるなら歩くべし!
お子ちゃま連れてる人は別でちゅよ!( ´∀`)
茶臼岳と朝日岳だけ登っておしまいって人が多いみたいだけど、三本槍岳に向かう途中にあった清水平はほんと気持ち良かったので、ぜひ立ち寄ってもらいたいポイントです。
主峰の茶臼岳は標高1,915m、朝日岳は1,896m、そして最高峰の三本槍岳は1,917m。日本百名山で、現役バリバリの活火山です。
最近は至る所で噴火活動が活発になってきてるから怖いですね。
それと、朝日岳に向かう途中の雪渓を横切るポイントはなかなかスリリングでした。風が強かったら渡れなかったかも。詳しくは後ほど!
いざっ
■周辺地図
・那須ロープウェイ前の駐車場までのアクセスは、こちら
・峠の茶屋前の駐車場は、ロープウェイ駅前を道なりで上がってすぐ。
■ルートとコースタイム
■2018年4月1日 ※カッコ内は標準コースタイム
ロープウェイ山麓駅前駐車場⇒(60分)⇒峠の茶屋跡避難小屋⇒(50分)⇒朝日の肩⇒ (85分) ⇒三本槍岳⇒ (95分) ⇒朝日岳山頂⇒(40分)⇒峠の茶屋跡避難小屋⇒(50分)⇒茶臼岳山頂⇒(85分)⇒ロープウェイ山麓駅前駐車場
標準コースタイム:7時間45分(休憩含まず)
登山開始
4月1日から通行規制が解除されて、峠の茶屋前の駐車場まで行けると聞き、那須岳にやって来たぜぃ。
下調べバッチリです。
え!
えーー!!
シールで2日に修正されてるし!
だいたい、4月2日って月曜だし。
登山客向けに土日に間に合わせて開通してくれよー!と言いたい。
ならば仕方あるめぇ。。
ロープウェイ駅前の駐車場から登山開始だす。
実は、ここから峠の茶屋前の駐車場までは歩いてわずか10分ほどの距離なので、大したことないです。
ご覧の通り、ほぼ平坦な道で標高差もさほどありません。
そんなわけであっと言う間に駐車場です。トイレは雪に埋まってないから使えたのかもしれません。
駐車場前の峠の茶屋の営業開始はまだまだ先の様子。
日光や那須は、谷川あたりに比べると雪は多くないイメージだけど、それでもこんな積もるんだから、なめちゃいかんですね。
駐車場前の案内図で今日のルートを再確認します。
まずは1番遠い三本槍岳を目指し、朝日岳、茶臼岳の順で登る。
自分の性格的に、先に茶臼岳から登るとそれで満足してしまい、三本槍岳はもういいんじゃね?ってなるのが目に見えてるんで、自分に厳しいルートを選択しました。うるうる
峠の茶屋前の駐車場まで上がってこれたら、この山之神と書かれた鳥居をくぐってから登山開始のゴングが鳴るわけです。
こちとら2ラウンド目。
連日の快晴続きで、このブログを書き終わる頃には狛犬は雪から脱出できてるかもしれない。
トレイルは所々雪が解けて土が表面に出てるとYAMAPで情報仕入れてきました。そんなコンディションではチェーンアイゼンが1番です。
今日は終日晴れ予報だったんだけど、残念ながら晴れたのはこの時間だけで、ずっと曇りでした。
それでもとにかく風が弱かったからオッケーです。
朝の内だけでも青空が見られたんだからラッキーでしょう。
中の茶屋跡を過ぎた辺りで既に森林限界を迎えます。
那須岳は火山で、しかも風も強かったりで、標高の低いところでも高山植物が見られます、と言ったことが書かれてます。
右手には朝日岳が目の前に感じられる距離で大きく構える。
ボテっとした茶臼岳とは違い、尖った感じがカッコいい山です。
ここが強風ポイントで、いつもなら強く警戒しないといけない所。
峠の茶屋跡の避難小屋に到着です。
よくヤマレコで「とうちゃこ」って書いてる人いますよね。
自分のポリシーとして宣言しておきます、
ぜってぇー真似しねーぞ!
誰に向けた宣言なんでしょうね。
中にとうちゃこ。
なんだ、俺の部屋より日当たりが良いじゃん。清潔だし。
さて、休憩するには早すぎるってわけで、朝日岳に向けて移動開始するよ!
怖いよぉ~、この雪渓のトラバース。
踏み外しても死ぬことはないだろうけど、ひとたび滑落したら這い上がってくるのに体力使い果たして、即ゲームオーバーになること間違いないでしょう。
慎重に行きます。
トラバース2箇所目を通過。
避難小屋からコースタイムわずか60分ほどの朝日岳がぐんぐん近づいてくる。
下の方から声が聞こえてきました。こんなところを直登するわんぱく者がいるんですね。
人の踏み跡ばかり探してる自分には、一生真似できない所業でしょう。
振り返ると貫禄たっぷりに、どかっとたたずむ茶臼岳。
でけぇっす。
こういう危険なトラバースするポイントがまたもや出てきます。
残雪期の難しさってこういうところです。
あ、ゴーグルマンだ!
微風で、吹雪く要素ゼロのこの環境で、ゴーグルつけて登ってたの俺だけだったよ!
入笠山でサングラス割ってからずっとゴーグル生活です。そろそろサングラス買いたい。
ほんでここは朝日岳と三本槍岳の分岐、朝日の肩です。
肩が凝った風なポーズで1枚撮ってもらいました。
こんな感じで雪がついてない所が多いから、チェーンアイゼンが大活躍です。
あれが朝日岳かぁ。
さっき右手に見えた時の大きな山容とはえらい違います。ちっぽけなピークに見える。
まあアイツは後で始末してやるっつーわけで、まずは三本槍。
うん?あれが三本槍岳か?
楽勝やん。
この時はそんな感じで甘い考えでしたが、先に言ってしまうとあれは熊見曽根というピークです。
えっちらおっちら登ってきました。
なんだ、ここじゃなかったのか、と肩を落としてこの先にあるピークを目指します。
次こそ三本槍岳。がんばれ!
そしてやっと着きました。1,900m峰にとうちゃこ!
1,900m峰かよ!がっかりだよ!
朝日岳より標高高いのに名も無きピーク。
偽ピーク2連ちゃんに精神的にどっぷり疲れました。
その1,900m峰からの眺めですが、左に見える丸っこいピークがこれから目指す三本槍岳。
右に広がるのが清水平です。まずは清水平に向かって激しく標高を下げていきます。
清水平にとうちゃこ。
後ろに見えるピークが1,900m峰。帰りはまたあれを登り返すと思うと涙が止まりません。うるっ
そして三本槍岳。
もしかしたら今日は誰も歩いてないかも・・。と心配したけど、そこは日曜日なだけに踏み跡バッチリでした。
三本槍岳の登りをヒーヒーフーとラマーズ法式で登る、もう必死よ。
で、登り切ったと思ったらまだ奥に小さなピークが見えます。簡単じゃない!
とうちゃこ!
とうちゃこを使うのはこれが最後です。さよなら、とうちゃこ。
三本槍で戦ってるつもりで構えてみる。他に良いポーズ案ないか募集してます。
残念ながら曇ってるけど、ここからの景色はこの後登る茶臼岳より良かったです。
遠くに見える真っ白な山は会津駒ヶ岳。ほんで右にほんの少し見える山頂が平らになってるのが、湿原で有名な田代山。分かりますかね?
東北方面の展望が良いのがすごく新鮮です。
こっちは、、何て山か分かりません!
景色が良ければそれでいいですよね。
少し休憩したら行きまっせ。先は長いのだ。
というわけで1,900m峰への登り返し(TдT)
ところどころズボッと踏み抜く(TOT)
しんどい_| ̄|○
やっと1,900m峰を登りきって、朝日岳を捉えた。ここまで来れば見た目以上に近い。
ぺっべっ!
羽虫だらけだよ!
もうそんな季節になったかぁ。いつもより早い気もするけど。
朝日岳のピークまでもう少しってところで、小鳥が群れをなして鷹から逃げ惑ってました。すごい光景でしたが、今日は50ミリまでのズームレンズなんで全然撮れなかったのが悔やまれます。
振り返って、ここまで歩いてきたトレイルを見てみるとすごい迫力。
朝日岳は最初に見た印象通り、やっぱカッコイイ山だよ!
と、とうちゃく。
にしても疲れた。那須岳を誰よりも甘く見てたのは俺だったみたい。。
ここからの眺めは何と言っても茶臼岳。圧巻です。
山頂にあった鳥居とのセットで撮ってみました。
なかなか良い絵だったから表紙に使おうか悩んだ1枚です。
朝日の肩まで下りてきました。
避難小屋までお昼を我慢するか。。はたまたここで食べるか。
一世一代の判断に迫られる。。
責任は俺がとる!いざ避難小屋へ。
理由は満腹でここを歩きたくなかったから。
満腹になって集中できなかったらヤバいもんね。
やっとこさ避難小屋に戻ってきました。
三本槍岳から死ぬほど長く感じました。
腹ペコで死んじゃう。
ご褒美のカップヌードルシンガポールラクサ味と、さくらあずきチョコ、それにゴールドブレンドコーヒー。
グルメ過ぎる昼食を堪能し、しばしゆっくり休みます。。
ちゃらちゃらというか、ダラダラというか、ふわっとした感じで茶臼岳へ出発。
満腹だし、標高差ないし、もうここからはすげぇなめてかかってます。
右を見るとシュゴーと煙を吐き出してる茶臼岳。
草津白根山の噴火の恐怖が思い起こされます。
写真には写らなかったけど、ここも少し煙が出てて、暖かかったです。
白根山の噴火をニュースで見た時は、もう火山にはしばらく登らない!と決意したんですが、那須岳が火山だって事すっかり忘れてました。恐ろしいですね。
左からぐるっと回って山頂へ。
岩だらけの味気ない世界にぽつんと鳥居が見えました。もう少しですよ。
とうちゃ・・こ!
疲れたけど、深Qさんやりましたぜ。。那須岳全て踏破です。
なんにしても山頂に来れましたー、よかったよ。残雪期で難しい所もあったけど、今回も天気に恵まれた。
ありがとうございます~
登りきったどー!
いつも遊びの延長で登ってます。だから毎回楽しめてるのですが、
山を踏破した時の達成感が忘れられなくて登ってる、とかそんな事たまにはカッコ良く言ってみたい。
山頂から眺める火口はただの窪地にしか見えません。
でも本当にそうだろうか?
実はぐつぐつしたマグマがたまってるんじゃね?調査してみましょう。
凍た水たまりがあるだけの火口でした。
写真撮影しながら、ひゃっひゃっ遊んでたら、水たまりにどぼんしました。
というわけで下山。
濡れても凍傷する心配がないから残雪期って素晴らしい。風が弱いって素晴らしい。
雪が解け、トレイルには小川が流れてました。
もうここら辺の雪が全て解けてしまうのは時間の問題ですね。
閉店間際の雪景色に、滑り込みセーフ。
峠の茶屋前まで戻ってきました。
雪の壁の高さは2m以上。
当たり前のことですが、手袋を外して触ってみると、雪がとても冷たいことを改めて実感します。
不思議なもんで、登ってるだけだとつい忘れてしまいがち。
だからお前も冷たいよなぁ~と。
つか、顔が怖すぎます。
な・・なんだお前は!
突然の登場。豚ちゃんです。ブーブー
那須では有名な千本松牧場にやってきました。
この1週間後に桜まつりが予定されてると聞き、見頃なのでは?と思い期待してやって来ました。
デコポンです。
牧場だし地の物かと思ってたら、まさかの佐賀産でした。
ふむ、なんか商売っ気が強そう。
牧場といえば定番の飲むヨーグルトだけ購入しました。
試食した厚切りベーコンがめちゃ美味かったけど、財布の紐は固いのだ。
ちょっと開花には早かったなぁ~。
東京じゃ既に散ってしまったって言うのに、やっぱり那須高原は標高も高いし、かなり遅咲きなんですね。
振り返って
まさかの通行規制から始まった今回の登山。
ロープウエイ駅前の駐車場に停めましたが、他の登山客は別に大した影響はないといった様子で、きっと大丈夫なんだろうなと思って歩き始めると、ほんとすぐに峠の茶屋前の駐車場に着いてしまい、楽勝過ぎて笑ってしまった。
通行規制の解除なんて待つ必要なかったんですね。
子供の頃に登りに来たことがある茶臼岳は、岩がゴロゴロした斜面を歩いて、途中でおにぎりを食べた記憶しか残っていません。
当時は茶臼岳の山頂まですごく長く感じたのに、実はこんなに近かったんですね。
その頃の可愛かった面影はすっかり消え、すっかりおっさんに成長した自分ではありますが、体力だけはつきました。
実は最初、今回は最高峰の三本槍岳だけ登れたらいいやと思ってました。
風や体力、残り時間など状況に応じて茶臼岳にも登れたらいいかなと、そんなふわっとしたプランです。
朝日岳へ向かう途中にいくつかあった、雪渓のトラバースポイントは、今回はしっかりステップがあったので良かったのですが、もし怪しいようなら無理はしないで茶臼岳だけにした方が無難です。
雪に埋まってた狛犬が、顔だけ出してました。
ロープウェイを使って、気の早い観光客が数人、少し雪の残った斜面をスニーカーで登ってました。卒業旅行でしょうか?
もうすぐ那須は、観光客で賑わう季節を迎えます。
ではでは