鹿俣山 雪山登山(たんばらスキーパーク) ブナEXPOとたんばら除雪隊!こいつが冬の武尊山の新定番だ!

鹿俣山 雪山登山(たんばらスキーパーク) ブナEXPOとたんばら除雪隊!こいつが冬の武尊山の新定番だ!

You、悠々しちゃいなよ。

前回が白毛門のガチ登山だったから、その副反応によって今や筋肉はヘロヘロ状態。

一生治らないんじゃないか?と疑ってしまう程キーキー悲鳴を上げる筋肉痛にもはやケガ人同然だ。

そんな訳で、今回は病床からお送りします。

と言うのは少し大げさだけど、それに近いへべれけ状態であっても、悠々自適に且つお気楽に上州武尊山の絶景を見れちゃう鹿俣山(かのまたやま)に登ってきたよ。

ウキウキでスノーシューハイクさ。いや、もといワカンハイクさ。スノーシューみたいなブルジョワアイテムゲットできる訳なかろーもん。

 

ブナの森ともふもふの雪をお見舞いするぜぃ!

ここは雪山初心者から、今日はお腹の調子がイマイチだから朝からビオフェルミンがぶ飲みだぜ!っていう上級者まで、みんなを満足させちゃう雪山さ。

たんばらスキー場を起点に、スキー場を周回するように鹿俣山を登って下りてくる総距離7キロほどの鼻歌ルート。

ちなみに「たんばら」は玉原湿原のこと。この時期はすっかり雪原に姿を変えてしまった玉原湿原の上を歩く冬季限定コース。

圧倒的な知名度を誇る上州武尊山に比べ、超マイナーな鹿俣山。そんな静かなフィールドで思う存分雪山を満喫するぜ!

しかし、マイナーな山だけに踏み跡がついてない可能性もあるし、湿原を巻く夏ルートとは違い、湿原のど真ん中を貫く冬ルートは地図には載ってないから、事前にヤマレコやYAMAPで軌跡をダウンロードしておく事をお薦めするよ。

 

見よ!このおっさんのはじけ飛ぶルンルン振りを!

鹿俣山は群馬県沼田市、上州武尊山の支峰で標高1,637m。えっ、白毛門と100mほどしか変わらんのね…。

今年は寒波の波状攻撃によって、2月初旬のたんばらスキー場は雪が豊富。雪まみれになって遊んできた。

いざっ

 

ルートとコースタイム

■2021年2月7日

たんばらスキーパーク第1駐車場⇒(25分)⇒キャンプ場⇒(60分)⇒鹿俣山⇒(85分)⇒玉原湿原⇒(20分)⇒たんばらスキーパーク第1駐車場

合計コータイム:3時間10分

総距離 7.0km
累積標高上り 420m

鹿俣山登山 本編

たんばらスキー場からスターティン

たんばらスキー場の第2駐車場に到着。この時点でそこそこ標高が高いから既に雪は豊富。

登山マップを見ると第2駐車場からの方が登山口に近い様に見えたからここに来たんだけど、これは失敗。

結局、第1駐車場に歩いて移動することになるから最初から第1駐車場に停めた方が良い。覚えとくんだ!

 

 

たんばら除雪隊!!

ここまで林道が見事に除雪されてたのはこの除雪のプロ集団のおかげ。

誉めてつかわすぞぃ。グッジョブだ!

 

鹿俣山の取り付きポイントがどこか全然分からず、このアニマルトレースを追いかけて行ったけど、それはもちろん見当違い。

くっそー、してやられたぜ!と勝手に悔しがって無意味なラッセルを楽しんで再び駐車場に戻ってきた。

 

という訳で、歩いて第1駐車場へ移動。

 

第2駐車場から第1駐車場までは歩いて100mぐらいの距離だから大したことないんだけど、冬靴で道路を歩くのがなんともぎこちない。こんなことなら最初から第1駐車場に停めときゃ良かった。

で、ここで駐車場料金1000円をしっかり支払っておく。

 

駐車場のスタッフに鹿俣山へのアクセスを聞き、駐車場横の林道でキャンプ場まで行くことに。

すでにラッセルは済ませちゃいるが、そこから鹿俣山登山が始まるみたいだ。

 

途中スキーロッジの横を通過。

 

ほぉースキー場の横を歩くんだなーと、この時は新鮮な面持ちで見てたけど、鹿俣山の山頂の直前までスキー場と並行して歩き続けるのが今回のコース。

初めての鹿俣山なんでね、この時は知る由もなかった。。

 

林道がだいぶガチガチに凍りだした。

この先は冬季閉鎖中のキャンプ場しかないからここまで車で来る人もいないはず。

 

やっと登山開始

キャンプ場の入り口まで来たら、いよいよもふもふの雪でおもてなしだ。

しかもここを初めて歩く自分にとって有り難いことに、踏み跡付きという小粋なプレゼントまで用意してくれているじゃないか。

踏み跡を見てほっとしちゃうあたり、やはり自分はヘタレであることを再確認できたら早々にわかんを装着して出発だ。

ちなみにわかんは使用頻度が多いから、そろそろ元を取ったなと、ニンマリと安い笑みを浮かべてたことを付け加えておく。

 

今にも雪に埋没してしまいそうな案内標識に従って鹿俣山方面へ。

あっぶね〜もう少し積雪が多かったら路頭に迷うところだったぜと、開始早々道に迷ったことはもうすっかり忘れ去り、確実に痴呆が進んでいることを物語っている。

 

どんだけ降ったんだっていう炊事場の屋根。

うかつに近づいて雪崩れてきたら死んじゃうね。良くて大怪我。でも誰も通らないから気づかれずに死んじゃうんだろうなと、しなくても良い想像を膨らませる。

 

太陽の日差しがさんさんと降り注ぐブナ林をスノーハイク。

先行者の踏み跡はスノーシュー。やっぱりこういう山に来る人はスノーシューかスキーで入るのが常識なのだろう。

ただ、一度スノーシューで踏まれた跡ならワカンで十分なのだよ、ワカンでな!がーはっはっ!と威勢ばかり良くてせっかくの景色を前にスノーシューコンプレックスを引きずりまくりだ。

 

緩斜面がしばらく続く。雪崩や雪庇の心配はない。まさに初心者にうってつけのコースであり、満身創痍な自分にとって最適なコースだ。

こんなブナ林がすっと続く。

ずーーーっとね。。

 

ちょっと急な斜面が出てきた。ここまでは鍋のお湯がゆっくり温められいつの間にか茹で殺されている蟹のように体を労って登ってきたが、ここでとうとう俺も茹で殺されるのかと覚悟が必要な様だ。

悲鳴を上げ続ける太ももちゃんにもし口があるなら泣いて「なんでそこまでして登るの?」と問い詰めてくるはずだ。

「それはね、山頂に立てば分かるよ」と優しく答えてあげる。

さらに、

「山頂に立てばこれまで見られなかった向こう側の景色が見えるんだよ」

と付け加えて太ももちゃんを諭す。

 

しかし、急登を越えた先に見えた光景は、まさかのリフトの乗り継ぎ場でくつろぐスノーボーダー達の姿だった。

スノーボーダー達の「今日あったけぇーなー」とか言いながらビンディングをはめる姿になんとも拍子抜けだ。

太ももちゃんも「何が向こう側の景色が見えるだ」と舌打ちマシンガンを発砲し呆れ顔。

実はこんな感じで、山頂近くまでたんばらスキー場の横をゲレンデと急接近したりちょっと離れたりしながらを繰り返して登る。この時はそんなコースだとは知る由もなかったのだが。。

 

スキー場は上の方に行くほど上級者コースになるからね、だんだんと登りの傾斜が増してきた。

しかし今は「そんなに頑張ったらあちきいつでも肉離れする準備オーライやけん」と大腿四頭筋からナイフを突きつけられてる状態。決して無理をしてはならない。

「のんびりスノーハイクしましょーねー」と琉球言葉で自分の太ももに話しかける姿は、傍から見れば軽く気持ち悪いおっさんに映るが、見方によってはこれから大一番に挑む時にマウンドに向かってブツブツ話しかける桑田を彷彿させなくもない。

勝負師の顔だ!

 

疲労から顔色は桑田ではなく、もはやmattだがそれでも突き進む。

ちなみにこの日の天気は、今は晴れてるが午後から曇り時々雪の予報。そんな訳でたまに太陽が雲に隠れたりしてちょっと怪しくなってきたから、ピーカンによる照り焼き状態にはならずに済みそうだ。

雪面からの照り返しがキツイとカメラの設定がめんどいからね、今回はおかげで撮り損ねは少なくて済んだ。

 

天気の下り坂を受けて早速谷川岳は雲に飲み込まれた。

今日谷川岳を選んでたら大失敗に終わってたな。

 

ブナ林にも飽きてきたから、下を向きながらヒーヒーフーとラマーズ法で地味に登り続けてると、いつの間にかゲレンデトップ。

 

YAMAPでこの山の山行記事を見てみると、リフトを利用してゲレンデトップから登る人と、自分みたいに下から登ってくる人とは半々ぐらいに思えたんだけど、この途端に増えた踏み跡を見る限りリフトトップから登る人が大半って感じ。。

ただでさえ短いスノートレッキングだからね、リフトを利用してどうするんだと片っ端から諭してやる!と周りに誰もいないことを確認してから息巻く自分。

ヘタレの申し子だ。

 

標高を上げると更に雪質は良くなってばふんばふん。

 

ここがちょっとポイントで、雪庇がせり出してて這い上がれるポイントが限られる。

どこから登るかをじっくり探そう。

変なトレースがたくさんあるけど、雪崩の心配がなくて且つよじ登れそうなところをちゃんと探す。

 

やはり、ここか。。踏み跡が密集してるここ。

ここなら簡単に登れそうだぞ。

 

んしょっ!!

 

むむむっ!体が重いし雪が柔らかすぎて一向に体が上がらないっ!

もがけばもがくほど崩れる雪。暴れた結果、傾斜はなくなり急な壁となっていく展開。

 

横から見るとこんな感じなんでね、よじ登るのも簡単じゃないっ!

もう太ももが壊れたって構うものか!

壁に足をぶっ刺しながら、なんとかよじのぼった。

 

山頂からの眺めは・・

ゼーゼーハーハー。満身創痍だけど、俺よく頑張った。

よじ登っちゃえば鹿俣山の山頂は目のマエダマエダだ!

 

 

さて、ここで思い出してみよう。なぜ山頂を目指すのか。

 

理由は一つではないし、その日の気分によっても変わったりするけど、今日の自分は山頂に立たないと見ることのできない景色があるからってのがしっくり来る。

山頂に立たないとその山の向こう側の景色は見れないでしょ。

山頂から360度の景色を見ながら美味しいご飯を食べて満喫するんだ。だって今日はレジャー気分なんだから。

さあ、向こう側の景色を拝もうぜ!

 

どぼぼーーん

そんなまさか…。

反対側は樹林帯によって眺望ゼロ仕様。

 

これによるショックと、最後の雪壁をよじ登った疲労もあってか、激しい腹痛が襲ってきてもはや立っていられない。

便秘による波がやって来た!

 

うぅ、、お腹が…痛い。たまにうずくまって動けなくなりながらも折角の景色を堪能しようと懸命にあたりを見回そうとする。

しかしそこに広がるのは登ってる時に何度も見てきた谷川岳方面の景色がどよ〜んと広がるのみ。

先程までと違うのはもうほとんど雲の中だと言うことぐらいだ。余計に悲しい!

 

そしてこちらも登ってる途中から何度も見てきた玉原湖。

悲しみと腹痛で涙が止まらない。男泣きだ。

 

しかし、山頂から10mほど先に進んでよーく辺りを見回すんだ。

キリスト教ってカッコよくね?つか俺って何宗だっけ?とかぬかしちゃうこの無宗教な男にも神様は平等に慈悲深く、見捨てなかった。

 

ほら、前を向くんだ。この鹿俣山の最大の売りが待ってるぜ。

 

それがこちら👇

 

ドっカーンと、上州武尊山の絶景!

うーん、お見事。よっ!上州屋!

冬の武尊山と言えば、毎度お決まりの川場スキー場から登って剣ヶ峰の写真を撮るってのが当たり前。

生まれた年に自分の年齢を足してみるとなんと今年になるんだよ!?と一瞬なぞなぞに聞こえるけど至極当然のこと。それぐらい川場スキー場コースは当たり前になってるが!(ゴリパラ見聞録でこんな当たり前のことをゴリケン達はずいぶん悩んだらしい(笑))。

こんな風に間近に迫りくる冬の武尊山を押さえた画角って少なくとも自分は初めて見たし、このスケールの大きさは見に来る価値あるよ!

しかも武尊山方面は晴れてくれてたのは有り難い。

 

これはもう泳がずにいられんかった!

 

ちなみに、鹿俣山の山頂標識は超テキトーだから、最初探せなかった。

 

 

さあ、見納めだ。

とにかくこの武尊山をこんな目の前で見れるんだからね、それだけで今日は満足さ。

たんばらスキー場からは全然見えなかったからほんと驚いたな。

 

玉原湿原を歩いてゲッザーン

という訳でゲッザーン。

下界はすぐ手が届きそうな距離。だって標高差たったの400mだもんね。もしスキーだったら10分ってとこかな。わかんだけど。

 

雪原に立つ孤高でも何でもないブナだけど、なかなか絵になる。

枯れたブナしかないのよ、ほんと。冬ってこういう所がつまらんのよねん。

ちなみに中倉山の孤高のブナはずっこけると思うからぜひ楽しんできて欲しい。

 

リフトトップが見えてきた。

リフトを使えば登りは1キロしか歩かずに山頂に立てる。下山ではリフトを使わずに歩いたとしても3キロ程度だから計4キロのハイキング。

登りからリフトを使わなければ周回コースで7キロほどの距離でほんとお手軽。

 

下山は玉原湿原を経由するルートを選択。

 

ええ、撮るものが雪原とスキー場とブナしかないんでね。自然とこんな写真ばかりになっちゃうのよ。

 

太陽を撮ってみたり。

ふー。なんか動物でも出てきてくんないかなーと。

魚釣りに来てぜんぜん釣れないとボラでもいいから釣れて欲しいと思っちゃうのに近い。

 

こんな感じでブラブラしながら玉原湖とほぼ同じ標高まで下りてきた。

そして気付けばゲレンデから遠く離れていた。別に道に迷った訳じゃないよ。やっと離れられたって感じ。

 

分かりやすいツリーホール。子供が落ちたら大変だから子連れの方は気をつけないとね。

 

湿原を突っ切る冬ルート。

この下が湿原ってほんと?登り始めからずっとこんな景色だぜ?

と、にわかには信じがたく、心の声がだだ漏れだ。

どなたか無雪期に確かめに来ておくれ。

 

ブナ林でこれでもかと満腹になってそのままたんばらスキー場にカムバック。

 

子供広場は雪だるまの見本市。

この雪だるまの背景に、子供を楽しませようとするお父さんの必死さを見た…。

しかし、どんだけ頑張っても人気では母親には勝てないのだよ。無駄無駄無駄ァー!!

 

鹿俣山を見上げようとゲレンデに出てみると賑わいがすごかった!

都心から日帰り圏内のスキー場はコロナでも元気だね。

 

高級ソフトクリームクレミアが販売されてた。

リフトを使わずに浮いた資金で買おうか、この前で10秒立ち止まり悩んでやめた。わかんとトレッキングポールで両手いっぱいだったからね。

 

そして、帰りに前橋市の桝本で辛麺を食べて帰った。

ここに来るのは2度目。宮崎名物が関東で食べられるなんてね!驚きさ。

ちなみに自分は福岡の中洲店には何度も行ってたんだけど、中洲店はすっごく店内が狭いんだけど、これからいっちょ儲けるばい!と、髪の毛をソフトクリームみたいに盛ったスナックのママさんやキャバ嬢が辛麺をすする光景がなんとも中洲らしい。

桝本の店舗を調べてみたら、関東で桝本が食べられるのは群馬県だけだからぜひ立ち寄ってみてね。

更にちなみに持ち帰りの白い辛麺は美味!超絶おすすめ!

 

振り返って

武尊山がココヘリを義務化したのは知ってたけど、日光白根山…おまえもか!って感じの2021年シーズン。

ココヘリのレンタル料で1,000円払うのがもったいないし、だったら自分が加入してる山岳保険JROからココヘリに加入してもいいかなと悩んでる。ちなみに悩み続けて丸一年経つ。未だ決められないでいるスーパー優柔不断ぶりに自分でもがっかりだ。

ココヘリが必要になりそうなのって積雪期だけなんだよなぁ〜、それに登山客が多い山にしか登らないしなぁ〜、YAMAPも有料会員にならないと地図のダウロードに制限つけるって言うしお金かかるなぁ〜と、ちょっと迷ってる次第です。

 

この日は先行者が2人いただけで、本来なら静かな山歩きになるところだったんだけど、スキー場が隣だからそういう訳にもいかない。

昔みたいに音楽をガンガン流したりしないから静かではあるんだけど…、急登を登りきった先がリフトの乗り継ぎポイントだったり初心者スキーヤーがボーゲンで過ぎ去っていく姿に何度もずっこけそうになった。

ただ山頂からの武尊山は見応えバッチリ。期待して良いよ。

なんにしてもこの山でココヘリは不要です。

ではでは

 

 


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