
石鎚山の後編です。
裏参道とよばれる土小屋登山口から登山スタート。
昼過ぎに登り始めたから、ペースをほんのちょっと巻きつつ、せっかくの石鎚山の景色をところどころ丁寧に撮影することも忘れず、えっちらおっちら進む。
ここ土小屋コースは標高差が累計でも700mほどなので、裏参道でありながら石鎚山では最も人気のあるコース。
整備の行き届いたトレイルは快適だったけど、そんな楽勝ムードは鎖場に突入して一変。
冷や汗たらたら。
帰りたいけど帰れない。
そんな二の鎖の途中からの後編です。
前編はこちらからご覧ください↓↓
終わらないニノ鎖
ここまで来たらエスケープできないのが石鎚山の恐ろしいところ。
なんと二の鎖の長さは65mもあると聞く。
アホなんですか?
こんな険しい山だったのね。
今ごろだけど。
V字溝のチムニーみたいなところに目が行きがちたけど、この先を見上げてほしい。
ずーーっと鎖場が続いているのが見えるだろうか。
縦構図にしたら分かりやすいかな。
マジでアホなんですか?
YAMAPを見ると、こんな断崖絶壁を老若男女が実に楽しそうに登っているんだから信じられない。
自分は乾徳山の鎖場ぐらいがちょうど良いかも。
一休みできそうなところもあるけど、もうあそこに立ち寄る気力すらない。
一気に行ってしまうしかない。
それに後ろを振り返るとすぐそこまでガスが押し寄せている。
ここでのんびりしているうちに山頂が真っ白になっちゃったらこの頑張りも全て水の泡なのだ。
それにしたって…、早く終わって欲しいのにさっきからあまり高度が変わってない気がする。
鎖には礼拝所の名前が彫られてたりします。
鎖の連結部の輪っかに足をかけられそうじゃない?
しかし私の馬鹿の大足(28.5cm)は入らないんです。
つま先だけ突っ込んで無理な姿勢で休もうものならふくらはぎがつりますからね、秒で。
岩の窪みが出てくるまで休めないなんて、サイアクでサイコー過ぎです。
疲れ切った頃、やっと鎖場のてっぺんに到着。
サイアクでサイコーってマジでポジティブにさせてくれるワードだな。
上司からパワハラ受けてる時とかに思い出すと良いかも。
とうとう山頂
あれれ、ガスってないか?
あんなに頑張ったのに。
正真正銘、石鎚山の山頂ゲット。
ほんと、言うほど簡単じゃなかったよ…。
鎖場が名物っていうけどさ、次は無理せず巻いても良いわ。
あちらは天狗岳の山頂。
疲れたから行こうか悩むけど、ここまできたら行くしかない。
見た目通り、サイアクでサイコーな岩場を慎重に進んで行く。
鎖が設置されてないからここが一番慎重になったかも。
秒で引き返す天狗岳
なんとか怪我せず天狗岳もゲット。
石鎚山と同じ標高なのね。
秒で石鎚山に戻ります。
ミスターとんぼ返り。
途中下を向けばガスが垂れ込める様子が生き物みたいで見てて飽きない。
砂抜きしてるアサリをずーっと見ていられる、そんな感覚。
さらば天狗岳。
石鎚山へ戻るのも慎重に。
もしここが雨で濡れてたら絶対に歩きたくないところだよ。
石鎚山の手前にだけ設置されたこの鎖場ですら体を引き上げられないぐらい握力がもうやばい。
帰りのハンドル握れるのか不安だわー。
石鎚山頂上山荘
さすが、絵になる。
ガスもなかなか良い雰囲気だと思いません?
宿泊する楽しみもあったけど今回はパスした頂上山荘に潜入しましょう。
お菓子は200円という下界と大差ない良心的な価格設定。
最近の物価高でチョコの値上げがエグすぎません?
こないだマルキョウ(スーパー)で板チョコが以前の倍になってて意識飛んだもんね。
ここ1年であたしの血圧の数値も1.5倍近く上がったからチョコとかもう食べれないんだけどさ。。くそっ。
1年を通じてうまかっちゃんばかり食べるとどうなるか。
血圧が1.5倍になることを身をもって証明しました。
上は160、下は130(泣)
最近は野菜ばかり食べてます。バッタの気分になるよ。
野菜生活を初めて、さらに長めにランニングした日の夜なんかは上が115、下が80ぐらいまで下がる日もあって、生まれて初めて野菜と運動の効果を思い知っております。。
お土産コーナーも充実。
そしていつものことですが、何も買わずに退出。
ガヤでごめんなさい😆
愛媛といえばやはり外せないのがみかんジュースでしょう。
高血圧にジュースってどうなの?と思ったけど、さすがにこれは外せない。
ホークスのマスコット、ふうさんとも記念撮影。
やるべきことはぜんぶやった。
実のところこの時はまだ日本シリーズはまだ始まってなくて朗報が届くのはまだ先なんだけど。
どんだけ書くの遅いねん。
ゲッザーン開始
さあ、下山だ。
もちろん、下山では鎖場を巻きマックス。
鎖で下る人もいるけど、ネジぶっ飛んでるよね。
お下りさん!
はい、ここで間違えないように、土小屋方面に帰るよ。
登りでは楽しむ余裕がなかった紅葉がきれい。
これで青空だったらサイコーでサイコーだったんだけど。
紅葉の一方でヤマアジサイがまだ咲いてて季節感バグる。
圧倒的な岩壁と紅葉の織りなす光景は、真田丸の岩櫃山みたいな雰囲気を醸し出す。
岩櫃山よりこっちの方がはるかに登るの大変だったけど。
悠久の大自然が広がっている。
が、しかし。よーく見てほしい。
山肌を横に貫く一本の筋。
石鎚スカイラインです。
とても残念な光景に見えるけど、あれのおかげで楽ちんに登ることができました😆
空海が88ヶ所の霊場を切り開いた時代には道路なんてあるはずもないから、そりゃさぞ大変だったろうに。
つか、九州の山でもよく空海が登った的なネタを目にするけど、健脚ハイカーだったんだろうね。
そしてガスの層に突入。
もう16時という時間も相まってだいぶ暗くなった。
しかし西日本は朝が遅い代わりに夜も遅い。
16時なんてまだまだ余裕なのだ。
そんなわけで明るいうちに下山完了。
石鎚山ってお遍路の79番だそうです。
お遍路してる人はなぜ歩くのですか?罪人ですか?と思ってしまうのは偏見です。
大半は物好きです(これも偏見)。
でも、やってみたいなという動機ってとても大事だと思うんです。
おっさんになるとそんな気力はなかなか起きないので😆
モンベルに立ち寄ろうか迷ったけど、結局どケチ王のあたしは何も買わずに出てくるだけだろうと、そそくさと帰りました。
おしまい
他人のYAMAPを読んで、みんな軽々と登っちゃう印象を受けちゃったもんたから勝手に楽勝だと思ってたけど、ここ大変です。
岩場は足を乗せる窪みが多くてたしかに登りやすいんだけど、なんせ長いからね。
血圧上がること間違いなしです。
おっと、血圧は本気でなんとかしないと。
今の数値が続くようなら山にも登れなくなっちゃうので、しばらくインスタントとジュースはやめます。
中年で怠惰な生活を送ると一瞬で体がおかしくなるんだなぁと痛感。
残ったうまかっちゃんやスナック菓子はぜんぶ隣に座る後輩にあげました。
ではでは


