撮影場所 北アルプス
天狗岩からジャンダルムを越えて奥穂高岳へと続くこの国内屈指の岩稜帯は登山をする者にとって憧れのルートです。
山が好きで写真も好きな皆様、こにゃにゃちわ。
今回はカメラレビュー第2弾
フジノンレンズ「XC16-50mmF3.5-5.6 OIS」と富士フイルム「X-A1」を紹介するぜ!
んん?X-A1だとぉ?
古っ!!
ええ、毎度ボンビーモンスターなあたしゃ前回レビューしたX-E1に引き続き、なんと6年型落ちのX-A1を激安で購入しましたよ!付属でついてくるレンズが目的だったから例によってボディはこの際なんでもよかったんだけどねー(笑)。
さすがに単焦点の35mmレンズしか持ってない現状がしんどくなってきたから、広角をカバーしたズームレンズを探し回ってたわけ!ほんで、富士の中で1番グレードの低いXC16-50mmOISレンズがキットレンズとは思えない!とすこぶる評判が良かったわけ!ほんで超調子に乗ってX-A1とセットで激安で購入しちゃったわけ!
もうトモエ投げーっ!!
ってわけ!
ちなみに「OIS」はOptical Image Stabilizer(光学式手ブレ補正機構)の略ですが、こんなん覚えんでよかです。
撮影場所 甲斐駒ヶ岳北沢峠周辺
早朝に北沢峠を発ってしばらくすると樹林帯に朝日が差しました。南アルプスの樹林帯を嫌う人もいますが、自分は好きです。そんな森を綺麗に撮ることができたお気に入りの1枚です。
木漏れ日が水分をたっぷり含んだ草木に当たってきらきらと輝く様子がちゃんと描写されてます。この出来上がりを液晶画面で確認した時は思わずハッとしてしまった。
この写真、どこかフォトコンにだしてみようかな。。
さてさて、今回はそんな「XC16-50mmレンズ」と「X-A1ボディ」の組み合わせで撮り溜めてきた写真をたくさん掲載しながら、このレンズの魅力と欠点をご紹介していきたいと思いますっ!ヨロシク!
自分が撮る写真は全てJPEG撮って出しです。RAW現像による加工は一切してないので、本当にこのレンズの実力が分かっていただけると思います。
このX-A1とXC16-50mmレンズは、富士フイルムのミラーレスカメラの中では最も安価な入門機として販売されてる物ですが、
「そんな廉価版のキットレンズなんて、どーせちゃんと撮れないんでしょ?」
とか、つい思っちゃうよねん?
「そんな簡単に決めつけるんじゃない!」と言いたい。
いや、もっと強めに、「おるぅああー!何勝手にきめつけとんじゃワレェ!濡れ衣着せんな切腹じゃー!」ぐらい言っていいでしょう。
世界キットレンズ協会では(そんな組織はない)、「こいつぁ最高傑作ったい!」とすこぶる評判が良いレンズです。
まあご紹介する写真をご覧になって、良いか悪いかはご自身の目でお確かめ下さい〜
撮影場所 北アルプス焼岳
積雪期にだけ登ることのできる焼岳南峰に登った時の写真です。X-A1のフイルムシミュレーションのVELVIAモードでより深い青を出すことができます。
このレンズを約2年使ってきて自分なりに思う特長は以下3点です。
XC16-50mmF3.5-5.6 OISの主な特長
①明るく、さっぱりした画作りが得意。暗いところはちょびっと苦手。
②富士のレンズでは最安値。プラ構造で外観はチープだけどその分軽くて持ち運びがとてもラク。
③寄れない。すっごく不満!(でもOISⅡでは改良されててなんと15センチまで寄れる!ぐぞっ!)
今回自分が購入したX-A1は2013年10月発売(もはや化石!)、レンズも初代機です。既にレンズはOISⅡという二代目に切り替わってるし、ボディのX-A1に至ってはX-A5がでてます(2019年3月時点)。
長い年月をかけてオートフォーカスの向上、高解像度化、より接写ができる仕様になってたり全てにおいて着々と進化していますが、、
基本コンセプトは今も昔も同じやけんね!
撮影場所 北アルプス唐松岳山頂
厳冬期が終わり、3月に入ると北アルプスの天候は次第に安定してきます。快晴に恵まれた唐松岳の山頂からは折り重なる立山連峰の山々と、その先に剱岳がひときわ目立って見えます。
X-A1の基本コンセプトは、ポップなデザイン、シンプルな操作、軽量であること。
手軽にカメラを楽しみたいカメラ女子を狙った作りになってて俺にぴったりやん♪
うふふっ。
まあ後でデザインを紹介するけど、最初赤いカメラに抵抗はあったんだよね。でも、慣れてくるとガチ過ぎないデザインにむしろ好感がもてる様になってきたわけ。
黒くていかついカメラだと「あの人よっぽどカメラに詳しいんだろうな」と思われて嫌だったんだわ。
「もっと手軽に写真を楽しみたい!」という自分にはどハマりでした。
撮影場所 北アルプス鏡池
新穂高温泉から双六岳に向けて歩いてて、暑さにへばってきたタイミングでこの鏡池に映る槍ヶ岳の景色が目の前に飛び込んできた時の感動は忘れられません。
富士のレンズは、グレードが上位のXFシリーズと廉価版のXCシリーズ、それと中判サイズのカメラGFX用レンズのGシリーズの3つに分けられます。
XCレンズが廉価版の部類とは言えXC16-50mmはなんと中のレンズを12枚も搭載した手の込んだ作りとなってます。
じゃあどこで手を抜いてるのか?というと繰り返しになりますが、外装がプラ製!
色はシルバーとブラックがあって、シルバーがなんともしょぼいんだわ。。だからブラックの方が中古相場は高めなんだけど、ボディがレッドやブラウンの場合はシルバー色のレンズの方が良く似合ってるんだよね。
それと、絞りの調整がレンズ側でできず、ボディ側のダイヤル操作となります。まあ他社もボディ側でやるのが主流なので、そこは我慢できるかな。
ちなみに、高級機種のXFシリーズは絞りもズームも全てレンズ側で操作が可能です。絞りがレンズ側で操作できるのってすっごく魅力的!!
で、自分が使ってるXF35mmレンズではついつい絞りをいじって遊んでしまうめちゃ便利な機能なんです。
まあこれらの機能差をつけて安くしてるという訳です。
撮影場所 北アルプス秩父平
双六岳から笠ヶ岳への縦走は長い行程ですが絶景が続くため飽きさせません。澄み渡る青空を眺め、吹き抜ける風を浴びながら休憩したのがここ秩父平です。
お次はボディのX-Aシリーズがなぜこんなに安いのか、理由は大きく2つあります。
ファインダーを取っ払って液晶画面だけに削ぎ落とした点と、富士フイルム独自の画像処理フィルターを備えたCMOSセンサーではなく一般的なCMOSセンサーをそのまま使用してる点です。
知り合いから聞いた話ではソニー製のCMOSセンサーをそのまま使用することで安く抑えてるらしいです。
操作も至ってシンプルで、オートでいかに簡単に撮れるかを考えた作りになってます。
ダイヤルをスポーツモードにすればシャッタースピードを勝手に速くしてくれるし、夜景モードにすれば絞りを明るい設定にしてくれる。SRモードはカメラ任せでどんなシーンでも綺麗に撮ってくれるから、子供でも簡単に使える仕様になってます。
撮影場所 北アルプス双六岳
その名の通りサイコロの様な双六岳。日本百名山や二百名山でもない山ですが、愛嬌のある形に惹かれます。あの双六岳の向こう側には日本最後の秘境雲ノ平が広がります。
緑の濃さや谷間の影の濃さとは対象的にさっぱりとした青空がとても気持ちいいです。
標高が高いと大気中の塵が極端に少ないから空気が常に澄んでて山の輪郭がくっきり見えます。更に早朝だとキリっとした空気感も絵に表れてくるから撮影の楽しみがマシマシです。
ありきたりな山の風景ですが、極めて自然な画作りをしてくれるのがこのレンズの特長です。
撮影場所 南アルプス鋸岳
初夏の南アルプスでは至るところでハクサンイチゲの大群生が見られます。鋸岳はとても難しい山で緊張の連続でしたが、意外と足元のハクサンイチゲを撮影する余裕があったんだなぁと思います。
最短撮影距離は0.3mです。
しれっとそんな。。そんなこと言いますか?
30センチメートルって!
しかもそれはマクロモードにした時の場合で、普通に撮ろうとしたら、ななんと60センチしか寄れない!
冒頭で「寄れない!」って書いたけど、こげん寄れんレンズをキットレンズにしていいとかいな?ええ!?フジノンさん!!
入門機なんやし30センチっちゃないやろー!
後継機のXC16-50mmOISⅡだと15センチに改良されちゃいるけど。。
この初代のレンズが発売された頃に買った人達はかなりガッカリしただろうなぁ。富士のシェアが落ちた理由ってこれなんじゃないか?と思ってしまう。
まあ、とにかくそんな訳で
一番困るのが花の撮影です。
花の撮影では上の写真ぐらいが接写の限界。んなアホな。。
こうやって群生で咲いてるとそれなりに画になるけど、一輪だけ小さく咲いてると画が寂しくて死んじゃいますよ。ええ、フジノンさん?死んじゃいますよ!!(T_T)
これがこのレンズ最大の欠点です。
間違いなく。
撮影場所 北アルプス天狗沢
天狗沢ルートは破線ルートですが目印が多くとても歩きやすいルートです。岳沢のお花畑ではトリカブト、アカバナシモツケソウ、コウゾリナ、ミヤマシシウド等が百花繚乱です。
では、簡単にこのレンズの仕様をご説明します。
・広角16㎜(フルサイズ換算24㎜)
・レンズは10群12枚。
・F値 F3.5-5.6
・最小絞り F22
・重量 195g
こういう数字の報告ってつまんないんですよね。。たぶん自分のブログを読んで下さってる方々も、写真をたくさん載っけてアホなコメント書いて、いつのまにかカメラの話から脱線してるっていう毎度の流れを期待してるはず!
でもね、
今回はカメラの話を続けまっせ!
四角い仁鶴がまぁ~るくおさめまっせ!!
風景写真を撮ってて一番使うのは広角です。
なので、普段使うのは16mmばかりで、ズームを使うことはほとんどありません。
鳥を狙う時にズームにするぐらいだけど、鳥の撮影では最低100mmぐらいの望遠が必要になるため、このレンズじゃ全く届かない。
撮影に成功するのは飛べない雷鳥ばかり。。
那須岳では、悠々と旋回する鷹と、その下で群れで必死に逃げ惑う小鳥達の攻防が見られ、自然の営みに感動しました。
が、最大50mmのズームじゃそれがまーーったく撮れてなかった!ちっ!!
しゃあないけど。悔しかったなぁ。
今更ですが、先程からF値と言ってるのはレンズの絞り値のことで、この数値が大きいほどレンズが絞られて暗く、小さければ絞りが開くため明るくなります。
F値が1.4なら「めちゃ明るい!」。F値が3.5なら「標準」ぐらいのレベルだと思って差し支えないと思います。
このレンズはXC16-50mm F3.5-5.6 OISなので、16mmでF値3.5、50mmでF値5.6が最大という意味です。併せて最小のF値を知っとくことも大事でこのレンズの場合はF22です。
星空撮影では絞りを大きく(明るく)、そしてシャッター時間も長めにして感度も上げれば綺麗な天ノ川が撮れますよ!
このレンズだってちゃんと星空が撮れます。
星空だけなら感度をもっと上げればより綺麗に映すことができたのですが、テントと一緒に撮ろうとするとテントが明る過ぎるため設定がとても難しかったです。
上手い人はビシッと決めるんだろうけど、、自分のウデではこれぐらいが限界でした。
撮影場所 谷川主脈万太郎山付近
谷川岳から平標山までの稜線は上越国境線と呼ばれ、山登りをしてる多くの人に一度は歩いて欲しい素晴らしいルートです。初夏の風物詩、チングルマの綿毛も見ることができました。
ほいだば、ボディのX-A1の仕様です。
6年も型落ちしたカメラの仕様をまとめたところでモチベーションは全然上がりませんです。。
・センサーはAPS-C
・1630万画素
・重量330g(バッテリー含む)
ほんと基本情報だけでスミマセン。細かい仕様は富士フイルムのホームページで検索してください。
なんと言ってもX-A1の特長は軽さと数値には表れない「きらびやかな画作りが得意」という2点です。
購入前に色んなカメラをレンタルして悩んだ時期があったのですが、奥多摩の川苔山に登った時にレンタルしたX-A3のキラキラした画に「こういうカメラが1台あると楽しいだろうな!」と思ったのが今回購入したきっかけとなりました。
撮影場所 朝日連峰
鳥海山、飯豊山、朝日岳の三座は東北の山の中でも特に登りたいと思っていた山です。紅葉シーズンも終わりに近づいた10月中旬。この日の大朝日岳はガスガスでしたが夕方のわずかな時間だけ晴れてくれました。
6年も型落ちだけど、そんなん大した問題やない。
というのも、写真を見るときに「これは画素数が高くて良い写真だね」とか「これはISO感度がイマイチだから悪い写真だね」なんてつまらない見方しないですよね?
写真は芸術だったり思い出を残す物だから良し悪しより好き嫌いで見るべきです(一部の職業カメラマンは除くけどっ!)。
だからどんな写真を撮りたいかでレンズやカメラを選ぶべきで、スペック表の数字だけで選ぼうとすると失敗しするよ!
私がプロ写真家やフォトコン入選作品を見て感動するポイントは決まって「よくこんな風景に出くわしたな!」だったり「よくこの一瞬を切り取ったな!」というセンスとウデです。
ただ矛盾したことを書きますが、良いレンズ、良いカメラを持てば感性を揺さぶる良い写真が撮れる打率は間違いなく上がるので、あまり頭でっかちにならず、スペックは参考程度に見とくぐらいがちょうど良いと思います。
撮影場所 越後駒ヶ岳
よく晴れた日でしたが、残念ながら山頂にはしつこくガスがかかり、上りでの山頂の撮影は断念。下山でガスが晴れてくれる事を祈りながら何度も何度も振り返ってると、標高1,500m付近まで下りてきた頃にやっとガスが晴れたところをすかさず狙った一枚です。紅葉の乾いた感じとさっぱりした青空。まさにとっておきの一枚となりました。
一年で最も登山客が増えるのが紅葉シーズンです。
まずこのシーズンに良い写真を撮ろうとするなら、熾烈な駐車場争いに勝たねばいけません。登山前から戦いは始まっている!
紅葉はその年によって当たり外れがあるし、その日にどの標高で紅葉のピークを迎えてるかというのもとても大事な情報です。この日は標高1,500m付近が紅葉のピークで、登山口の枝折峠から肩の小屋までの長い長い横移動ではひたすら紅葉が続き、この秋一番の登山となりました。
よくコントラストを上げて紅葉の赤色を際立たせる写真をよく見ますが、確かにパッと見は綺麗に見えるけど、ずっと見てるとやっぱり不自然なんだよね。華美に見せればウケは良いとは思いますが。。
PLフィルターを使って紅葉を際立たせた方が自然な色合いになるので試してみるのも良いと思います。自分も一枚、KenkoのPLフィルターを持ってます。
撮影場所 東京錦糸公園
ちょっと趣向を変えた写真をご紹介します。東京の錦糸町にある錦糸公園からスカイツリーと夜桜を狙った夜景です。買ったばかりのX-A1を持って、1人で会社帰りに途中下車してやって来ました。試し撮りのつもりでしたが意外と良い写真が撮れて上機嫌で帰ったのを良く覚えてます。
このカメラを買ったばかりの頃に撮ったものです。
三脚を立ててないので拡大してよーく見てみると結構ブレちゃってます(笑)。
でも手持ちで夜の撮影でもこんなに撮れるんだ!とびっくりした一枚です。
撮影場所 福岡県可也山
ゴールデンアワー、またはマジックアワーと呼ばれる夕日が沈んでから夜になるまでの時間帯に、福岡県の可也山の山頂から撮ったものです。この日は大晦日で、1年で最期の太陽を見に行こうぜ!と次男坊を誘いました。次男坊にとっては記念すべき初のナイトハイクとなりました。
夕日が沈んだ後、まだ地平線に残るオレンジ色と夜が混ざったベストなタイミングをおさめました。それだけじゃなく、地上にところどころ灯っていく明かりだったり海面の細かい模様、全てが綺麗に描写されてます。
やっぱこのレンズの描写力すげぇ!と唸りまくりーな1枚です。
撮影場所 北アルプス燕岳
登山が好きな人ならこの画で山の名前を言い当てられる人も多いと思います。超定番の角度から撮影した北アルプスの燕岳です。4月中旬の残雪期に撮影したもので、小屋のスタッフがオープンに向けて屋根まで積もった雪を必死にかき降ろしてました。
この絵はX-A1のポップモードで撮影したものです。A1にはお遊び用の画像加工でポップ、トイカメラ、ミニチュアモードが備わってます。
よーく見れば不自然な色合いではありますが、たまにこういう濃くてキラキラした画で遊ぶのも楽しいです。
撮影場所 八ヶ岳天狗岳
1月の天狗岳です。この1枚は実は会心の一枚で、感度もホワイトバランスも完璧、F値も絞って全体的に締まった画に仕上げることができた自信作です。
雪山の撮影はすごく難しいんです。ほんと、晴れ過ぎた日はよく失敗します。
どういうことかと言うと、快晴だとすごく明るい上に雪面からの照り返しもあって裸眼じゃとても歩けないぐらいに眩しくなります。
そうなると、レンズが取り込む光量が多すぎて、シャッター速度を速めて光の取り込みを抑えようとしてもそれが追いつかず白飛びしてしまい、色の情報がなくなってしまうんです。
そういう時はオート撮影だと大抵失敗するので、マニュアル撮影で絞って、シャッター速度も速め、ISO感度も下げたりしてどうにか白飛びを回避するわけです。
今回も本当は浅間山の写真をご紹介したかったのですが、この日も快晴でちょっと白飛び傾向の画だったのでやめました。
「ふーん。対処方法が分かってるのに失敗するなんて、アホでちゅー!」
と思われるのは無理もない話です。
でもね、雪山の経験がある人になら分かってもらえる難しさってあるんですよ。
撮影場所 北アルプス八方尾根ゲレンデトップ付近
初めてやって来た冬の唐松岳。リフトに乗ってると五龍岳と鹿島槍ヶ岳がどんどん近づいてきて興奮を抑えられませんでした。ゴンドラとリフトで楽して標高を上げられる唐松岳は、快晴で無風という好条件が重なり多くの登山客で賑わってました。
雪山の撮影はとても難しいという話の続きです。
厳冬期の雪山では、まず「雪目」と「凍傷」を防止するためゴーグルを装着します。一度外すと曇りの原因になるため、装着したらなるべく付けたまま維持!これ基本です。
ゴーグルを付けた訳ですから、当然出来上がりの色を液晶画面で確認できません。。
更に雪山用のグローブを付けます。薄手の手袋の上に厚手の手袋を重ね、場合によっては更にその上からオーバーグローブもかぶせます。そうなるとシャッターを押すのがやっとで、とても細かい操作なんてできません。
知らず知らずにどこかボタンを押してしまい、変な設定にしてしまったことに気づかず、ほとんどの写真を台無しにしてしまった残念な山行もあります。そんな日はもう立ち直れません。撃沈です。仕事なんて手に付かず、やさぐれます。
ちなみに雪山で素手になるのはご法度で、1番最初に着ける薄手の手袋を着けたまま靴紐を結んだり食事を取ったりするのが普通です。一度冷えてしまった手が温まるまでとても時間がかかるためです。
こんなに神経使ってるのにたまに「写真撮って下さい」とスマホを渡してくる人がいます。厳冬期ですよ?アンビリバボーです。
そんな人には「カメラを持つんだ!6年の型落ちでも氷点下10度以下でも正常に動作したぞ!」と教えてあげたい。
撮影場所 北アルプス合戦尾根
燕岳の合戦尾根は北アルプス三大急登の1つ。ですが、「これで三大急登?楽勝でしたー!」的なコメントでネット上は溢れてます。「しんどい!すっげぇしんどい!」とヘトヘトになった自分は下山後体調不良だったことが判明。風邪ひいて寝込みました。
Nikonのコンデジを使ってた頃、ソニーユーザーの知り合いから言われて1番心に響いたのが「早く買い替えなきゃそれだけ損してるってことだよ」です。
それから色んなカメラの検討を開始した訳ですが、手っ取り早くキャノンのエントリーモデルを買おうか悩んでると、今度はNikonの一眼レフユーザーの知り合いから、
「一眼だったらどんなエントリー機でもコンデジより間違いなく綺麗に撮れるよ」
のアドバイスも強烈に効きました。
結局、軽さを求めてミラーレス、で、レンズの評判が良い富士にしたわけですが、この何気ないアドバイスはほんと的確だったなーと今でも思います。
古い型落ち品でも、実際に使ってみたらほんとその通り!これまでNikonのコンデジやスマホのカメラで満足してた自分が信じられない!もうヨダレが止まりませんでした。
撮影場所 北アルプス双六岳
双六岳山頂から鷲羽岳、水晶岳方面の景色です。この時もバテバテで三俣蓮華岳まで歩く予定をキャンセルさせてもらって双六岳で完全に昇天しました。次こそ絶対に歩くぞ!と再戦の理由を残せた山行となりました。
それからカメラを持って山に行くのが楽しくて楽しくて。
カメラはブログを書く上で道具でしかなかったのですが、一転して「良い写真を撮りたいから山に行く」というスタイルに変えてしまう効果がありました。
そのせいかカメラを買い替えてからの自分のブログは写真が多く文も長くなる傾向にあります。。
撮影場所 裏磐梯銅沼
磐梯山に登るなら裏磐梯ルートを選択して、銅沼(あかぬま)には必ず訪れて欲しいです。山頂は踏めなくてもここには来る価値があります。厳冬期にはイエローフォールが有名な裏磐梯ですが、秋の終わりに訪れると山頂付近では雪山登山、登山口付近では紅葉やススキ野原が見られ1度に2度おいしいです。
Nikonのコンデジで撮った写真はとてもそのままブログに使えなかったので、コントラストや明るさを調整したりフイルムシミュレーションで色を変えたりして、ちゃんと撮れてる風の加工をしてたんですが、それがほんと面倒でした!
そしてついに発狂。
もう嫌!!こんなに作業に時間かけたくない!!撮った物をそのまんまブログにアップできるカメラとレンズが欲しい!
と思ってカメラを探しました(笑)
風景写真ではなるべく絞って、絵をボカさないで撮るのが普通です。ホワイトバランスは基本オートです。
でもホワイトバランスって実はイジってみるとかなり遊べるんですよね。カメラに慣れてきたらいろんなことにトライしてみて下さい
ほんと遅くなりましたが、こちらがX-A1のボディ、後ろに並んでるレンズの右が16-50mmレンズ、左が50-230mmレンズです。
よりによってX-E1と35mmレンズの最強ボケコンビで撮ったので後ろのレンズが意図せずボケて作品みたくなってる(笑)。こういう時は絞らなきゃダメなんですね(笑)。
はい、まずボディが真っ赤です。これまで「おっ、いいね!」と言ってくれたのは職場のカープファンだけです!
最初は自分も「うっ!赤かよ・・」と躊躇したけど、見慣れてきたら意外とおしゃれな奴なんですコイツ。もう愛着たっぷりです。
もう1つのカメラが真っ黒のX-E1だから(E1はすっごく良いカメラです!)、X-A1を持ち歩く時は気分が明るくなっていい感じです。
横に並べてみました。
それと、忘れちゃいけないのが、富士らしく独自の「フイルムシミュレーション」という機能を兼ね備えてます。これだけは説明しとかにゃいかんです。
フイルムを知らない世代でも楽しめる機能です。事実、私もフイルムは分かるけど種類までは知らん、と素人丸出しですが「へぇPROVIAだとこんな色になるのかぁ」とか色んなシミュレーションで出来上がりの違いが楽しめます。きらびやかな出来上がりが好きな自分はいつもVELVIAの設定にしてます。たまーに自然だけどちょっと鮮やかに仕上げるPROVIAを試してみたり。
フイルムシミュレーションはカメラの楽しさの幅を広げてくれまっせ!
四角い仁鶴がまぁ~るくおさめまっせ!!
ちなみに最新機種のX-A5との差もちょっと気になるので調べてみましたら、なんと今は2424万画素です。
ぷー!A1の1.5倍やん!
数字でカメラを選ぶんじゃない!とか冒頭で書いたけど、さすがにこの差はビビるわ。。
見なかったことにしよっ♬
それと、他に違う点は今はキットレンズが「XC15-45mmF3.5-5.6のズームレンズ」に変わってること。電動ズームなのでアナログ操作に慣れてる自分はなんとも操作しにくそうです。。
あとはセルフィ(自撮り)が出来る様に液晶が上方向にチルト(180度回転)になってます。
山好きなおっさんにはまったく必要ない機能だぜ!X-A1は90度までしか回らないチルト液晶ですが自分にはこれで十分。
核心部の色表現はA1と同じで富士独自のX-trans CMOSではなく、一般的なCMOSを採用して安価にしてます。
と、だらだら書きましたが、やっぱりキットレンズの差が1番大きいですね。個人的には16-50mmOISⅡの方が絶対良いのですが。。
というわけで、
結果はっぴょーー!!
型落ちだけどX-A1でやっぱり良かった!
です。
撮影場所 北アルプス紀美子平付近
前穂高岳から岳沢へ下っていく途中で見た奥穂高岳の景色です。この夏の大1番の登山もとうとう終わっちゃうのかぁと、なんとも名残惜しかったのですが急な下りと強い日差しで早々にバテ、「早く帰りたい」と何度もこぼしながら歩きました。
初日はジャンダルムを越えて奥穂高岳へ。2日目は奥穂高岳から吊尾根を歩いて前穂高岳に登り、岳沢経由で上高地に向かって下山する岩稜好きの定番ルートです。
1泊2日という短い山行でも大満足できると思います。
どこをとっても撮影スポットなので、この2日間で400枚近く撮影したと思います。
というわけで気になるのがバッテリーの持ち。予備バッテリーは必ず持ち歩いてますが、交換することなく最後まで残量は余裕でした。このバッテリーの持ちはほんと助かります!
最近はカメラに直接USBケーブルを差して充電できるタイプが増えてますが、残念ながらX-A1は違います。バッテリーをカメラから抜いて専用ACケーブルで充電なのがちょいとめんどくさいです。
ちなみにX-A5は!?と思って調べてみると、さすがにUSBで充電できる仕様になってました。これでUSB対応じゃなかったらカメラ女子に見向きもされないでしょうからね。
撮影場所 四阿屋山
2月〜3月の蝋梅(ロウバイ)はそのシーズンで最初にできる花見登山です。蝋梅が咲けば、それ以降は梅、カタクリ、桜、アカヤシオが続き、春が疾走していきます。
秩父の四阿屋山はスリリングな鎖場と蝋梅や福寿草の花見登山を一緒に楽しめます。
蝋梅と言えば秩父の宝登山が有名ですが、自分が初めて蝋梅を知るきっかけになったのは丹沢の鍋割山登山口の寄(やどりき)でたまたまやってた蝋梅祭りです。
その時に初めて嗅いだ蝋梅の甘い香りが衝撃的で、それから毎年3月になると蝋梅を見に山へ出かけるのが恒例となってます。
こういう写真を撮る時は枝をうまく使って遠近感を表現すると良い、とテレビで見て意識して撮ってみました。
撮影場所 東京青山霊園
東京のど真ん中にある青山霊園で桜が満開を迎えると、霊園でランチしながら花見を楽しむサラリーマンやOLで賑わいます。所狭し、東京らしい光景です。
これが最後の写真です。
今年も早いもので桜の季節となりました。
山の桜が咲き始めるのは市街地の桜が満開を迎えてから2週間〜3週間後だから4月20日頃になりそうですね。
3月に入ってから風邪をひいてしまい、全然山に登れず悶々としてますが、こうやって過去の山行を楽しく振り返れるのは良いカメラに出会えたお陰です。
「早く買い替えなきゃそれだけ損してるってことだよ」。ほんとその通りだと思います。
今年もこのど派手な赤いカメラを持って花見登山を満喫したいと思ってます。
では!