【新潟】冬の浅草岳(前編) 悲しきアンメットと血尿トラップ 春の息吹を感じる雪山登山

【新潟】冬の浅草岳(前編) 悲しきアンメットと血尿トラップ 春の息吹を感じる雪山登山

あたしの記憶は1日限り。

今日のことも明日の朝にはすべて忘れてしまう。

その日の出来事を日記に綴り、朝になって読み返して生きるというアンメット野郎なのだ。

 

ああ、そうだ。

この日の登山も忘れないうちに綴っておかないと、この素晴らしい光景を忘れちゃう。

 

職場に吹き荒れるパワハラとモラハラの風は、どんな雪山で吹く風よりも冷たく、そして容赦ない。

そんな虐待によって記憶を無くしたおっさんが、鬼が面山の絶景を前に、ポツンと立ち尽くす。

 

某事業部長から詰められた記憶を綴るのではなく、楽しかった思い出を一つでも多く書かなくては。

嫌なことは楽しいことで上書きするんだ。。ブツブツ。

忘れる前に。

 

新潟県の浅草岳(あさくさだけ)にやって来ました。

名物のヒメサユリの時期に2回登りに来たことのある山だけど、冬の浅草岳は今回が初めて。

 

今年の新潟の積雪量はハンパない。

一向に降り止まない雪に災害級の警鐘が鳴らされ続け、連日報道された今年の新潟。

アルプスや八ヶ岳とはぜんぜん違う世界。

 

これまでも新潟の冬山は割と登ってる方だと思うんだけど、毎度どこまでも折り重なる雪山には感動させられる。

その絶景はアルプスを軽く超えると思う。

 

ここはどこ?あたしはだーれ。

2月になれば日が長くなるし、風さえ弱ければ雪山もとっても登りやすい。

1月はどうしてもリスクが高いし、撤退することもあるけど、2月になれば一気に天候も安定する。

なので自分はアルプスや北陸の雪山へは2月〜3月に登ることが多い。

気温が上がると雪崩の心配はあるとは言え、山の上はまだ冬だし、条件は良いのだ。

 

キッチンに来てみたけど、何しに来たか忘れた。

冷蔵庫を開けたら思い出すと思ったけど、結局何も思い出せなかった。

おぞろじい。確実にアンメットが進行している。

 

 

標準コースタイム

■2026年2月22日 ※カッコ内は標準コースタイム

ムジナ沢⇒(220分)⇒カヘヨノボッチ⇒(35分)⇒山頂⇒(35分)⇒カヘヨノボッチ⇒(160分)⇒ムジナ沢

コースタイム:7時間30分
距離:12.7㎞、累積登り:1.172m

 

冬の浅草岳 雪山登山

ムジナ沢からスタート

ここはムジナ沢登山口すぐ近くの除雪最終地点。

一番奥にUターンできるポイントがあるので、そこで折り返して止める方式です。

雪が多すぎてムジナ沢登山口が想像もつかない。

 

 

雪壁は3mぐらい。

これぐらいの高さでビビるんだから、やはり雪の大谷は一度見ておきたい。

 

 

除雪最終地点で、重たい体を必死に持ち上げるのが最初の試練。

やっとこさ登山スタート。

足が重けりゃ腕も重い。体が持ち上がらないんじゃ。

 

 

どうせ装着するんだから、雪壁を越えたらすぐにワカンを装着。

自分はもう何年も前に買ったエキスパートジャパンのわかんを使ってるけど、これまで何度か紐が切れて、交換する度に純正品の紐の高さに辟易としている。

いくらなんでも高くね?

いっそモンベルのわかんに買い換えちゃうか、スノーシューデビューするか、毎年無駄に悩んでるよ。

 

でも結局、雪山って一年で何回行くよ?

 

と考えて結局紐の交換で済ませちゃうんだよね。

 

今からわかんを買おうと思ってる方がいれば、脇目も振らずモンベルへ直行することを薦めます。

ラチェット式が確実に楽で丈夫です。

 

 

さあ、白銀の世界へ。

とっとと登らないと何しに来たか忘れちゃうぞ。

 

 

ちなみにこれが、今シーズン一発目の雪山です。

2月8日のさいたまマラソンにエントリーしてたんだけど、まさかの雪で中止。

その日は朝からこれぐらいなら走れるだろー!と雪の中を歩き回ったから、雪歩き自体は2回目ですが(笑)

まあ、遅ればせながらの雪山となりました。

 

 

新潟は連日大雪のニュースが流れるぐらい、災害級の降雪だったわけだけど、YAMAPで地元の方と思しきレコを読む限り、結果的に山の積雪量は例年とあまり変わらないっぽいね。

 

 

例年通りと言っても、他県を圧倒するイカれた積雪量。

 

登り始めてしばらくは杉林なんだけど、それが長いのなんのって…。

 

 

そんな長かった杉林の記憶を無くしました。

1時間ちかく歩いてようやく自然林の森へ。

 

 

2月とはいえ、風が当たらないところでは暑い。インドですか?

すでにベースレイヤー1枚だし、

タイツなんて履いてくるんじゃなかった。

 

このあと、山頂で凍えるわけですが。。

 

ホイップクリーム。

ブルーハーツの曲に、この白いのがヨーグルトだったら降り積もれば良いのにっていう曲があったな。

洗濯が大変だ。

そんなことを思ってしまう、つまらない大人になってしまったな。

 

山頂が見えたけど、果たして分かるだろうか。

あの稜線のさらに遠くに小さく見えるピーク。

めちゃくちゃ遠い。。

 

しかしながら、さいたまマラソンに向けて無駄に走り込んできたあたしは、今が一年で最も体力がある。

これぐらいじゃ物足りないと言えるぐらい、余裕で山頂にたどり着いてやる。

 

 

振り返ると守門岳。

東洋一の大雪庇を売り物に、浮かれたハイカー達で大賑わいだろう。

 

 

そんなことを考えていると、自分の行く手を阻むブービートラップ。

よりによってみんな歩いてる真ん中でするか?

しかも血尿っぽいし。

そんな他人のオシッコを苦々しく眺め、この記憶は一日で忘れることとする。

 

 

今シーズン一発目、霧氷も期待したんだけど、すっきり晴れすぎてしまい、霧氷はお預け。

 

 

浅草岳は過去2回登ってて、1回目は六十里登山口から鬼が面山経由だったけど、それが長くて疲れきった記憶があったから、2回目はど定番のネズモチ平から登ったんたけど、やっぱりね、定番が楽しかった😆

しっかり絶景だったし、ヒメサユリたくさん咲いてたし。

いい歳こいて、最初は定番ルートで歩くべきだなと学びました。

 

だんだん樹林帯も薄くなってきて、新潟の雪山らしくなってきた。

 

 

冬は夏よりも山の大きさを感じることができる。

草木が雪に埋もれ、余計な情報が目に飛び込んでこない分、シンプルに山のスケールを感じ取れるから。

 

ちらっと見えた山頂も少しずつ近づいてきた。

 

 

見渡す景色はぜんぶ絶景。

雪山ではファインダーを覗かないとちゃんと撮れない。

サングラスをいちいち外さなくちゃいけないのが面倒だけど仕方ない。

 

今日のカメラはX100V。

コンデジです。レンズフィルターを装着して防塵防滴仕様にしたから、今日ぐらいの雪山ならこれで十分。

 

しっかり朝ごはんを食べてきたから、腹持ちが良い。

どんなエナジージェルも米には敵わない。

 

 

遠くに見える山塊は飯豊山。

ハクサンイチゲの時期に登ってみたい山。

杁差岳まで歩けたら夢のようだ。

 

右の斜面は恐ろしいほどの積雪量でもこもこ。

いったいどれだけ降ったんだか。

 

 

いま見えているピークは偽ピーク。

この時はそんなことを知る由もないんだけど。

 

 

右に見えるピークは北岳。

帰りはあの北岳に足を伸ばしてぐるっと周回しようか、迷いながら歩いてる。

クラスト状なら良いんだけど、腰ラッセルとかマジで勘弁願います。

 

 

東京北区にある波平さんの髪が、何度植毛しても悪い奴に折られてしまうらしい。

 

先日、甲斐駒の烏帽子岩に突き立っていた2本の剣が1本に減っていたとYahooニュースで知った。

犯人は同一犯に間違いない!

この景色を見てそんなことを思った。

 

地味に長い。

短いように見えて、実は長いというのが一番堪える。

 

春の息吹は雪の上に現れた虫で感じることができる。

新潟にも春が来てるんだな。

 

 

こんな世界だというのに。

圧倒的に雪の量が他県とは違いすぎる。

 

 

遠くの果て、霞んで見えなくなるところまで白い山脈。

この景色が見たくて、どんなに遠くても新潟に足が向いてしまう。

 

 

カヘヨノボッチへの登り。

うーん、ここには下山の時に立ち寄ればいっかな。

巻きまっせー。

 

巻きながら眼下の景色に釘付けだ。

登山が趣味でよかった。

雪山登山をやっててほんと良かった。

感動が止まらない。

新潟よ、ありがとー!

 

この北岳方面の景色がとにかく圧倒的でね、

常念岳とどっちに登るかで悩んだ自分がバカだった。

ほんと、浅草岳で大正解。

 

カヘヨノボッチを巻いてるところ。

右に滑ると、何百メートルも滑り落ちてしまう斜面だったから、それなりに緊張する。

こんな怖い巻き道ならカヘヨノボッチに登ればよかった。

 

 

そんな巻き道も楽々クリアして、残すは山頂のみ。

 

 

カヘヨノボッチを振り返ると巨大な雪庇の上にルートが切り開かれててゾッとする。

 

 

これが最後の登りだ。

 

 

ん?まさか。

これも偽ピークか!山頂はあっちか!くそっ!

 

 

それでもここから稜線の反対側の景色が開け、さグレードアップした景色がおっさんの心を鷲掴みにする。

あの圧倒的な壁面は鬼が面山。

 

アップにしてみる。

谷川岳北壁に劣らない、他を寄せ付けない雰囲気。

 

 

そう言えば遠くから見えたピークは双耳峰になってたな。そんな片耳から、本ピークを捉える。

紛れもなく、あそこが山頂だ。

 

 

でもすみません、ここら辺で書き疲れたので、後編に続きます。

 


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