【長野】斑尾山 北信五岳の聖帝サウナー ビッグゲレンデを直登する真夏の登山

【長野】斑尾山 北信五岳の聖帝サウナー ビッグゲレンデを直登する真夏の登山

斑尾山(まだらおさん)に登ってきました。

斑尾高原スキー場は全国にその名を轟かせるビッグゲレンデだけど、登山としての人気はイマイチ。

山頂付近までゲレンデをひたすら登ることになるから山歩きとしての楽しみは少なく、スキー場の広大さばかり思い知ることになる、というのが一般的なご意見かと思います、ええ。

そして北信五岳の中で最も初心者向きの山であり、最も人気の少ない山。

 

でも、実際のところどうなの?

 

という思いもありまして、ものは試しで登ってきました。

 

夏の日の午後。

もりもりに盛り上がった夏雲と猛烈な暑さ、そして草の香り。

 

スキー場だから延々と続く日向ロードに汗が止まらない。

そんな苦労に嘲笑うかの様に、それまで展望が良かったのも一転、山頂に着けば眺望ゼロといういじめみたいな仕打ち。

 

でもね、ものは試しですから。

それに失敗したことほど強く印象に残るもの。

 

忘れられない夏の思い出になりました。

 

なにはともあれ、これで斑尾山のピークも踏んだし、こうなったら北信五岳を制覇するしかないでしょう。

残すは戸隠山だけだー!

 

標準コースタイム

■2025年8月2日 ※カッコ内は標準コースタイム

チロル前登山口⇒(100分)⇒斑尾山山頂⇒(10分)⇒大明神岳⇒(10分)⇒斑尾山山頂⇒(80 分)⇒斑尾山登山口⇒(25分)⇒チロル前登山口

コースタイム:3時間45分
距離:6.6㎞、累積登り:580m

 

真夏の斑尾山登山

チロル前登山口から登山開始

斑尾山のスタート地点はキャンプ場なのです。

今日は登山なんかせず、このオートキャンプ場でくつろげたらどれだけ楽しい1日になるだろう。

そんなことを考えながら身支度を整える。

 

 

長い距離を歩かないとピークが見えない山と違って、キャンプ場からすでに目指すべき場所が確認できるという分かりやすさ。

そして山頂までバリカンで刈り上げたツーブロックマウンテンなのです。

 

さあ、反社ツーブロックを登って行こうぜぃ。

磐梯山だって、安達太良山だって、蔵王だってそう。

スキー場から登る山というのは名山の証なのだ。

 

 

YAMAPの地図を見ればビックリ。

さすが天下の斑尾山なだけに超絶ビッグなスキー場のためどのコースを歩いてよいんだか迷うこと間違いなし。

 

 

とりあえず定番コースっぽい、かえでの木トレイルで山頂を目指すことにした。

YAMAPを見てもこのルートを選んでる人が多かったので。

 

バリカンロードを直登する味気ない登山だなぁとかね、口が裂けても言わないぞ。

俺は楽しんでいるのだ。

猛暑の低山でずっと炎天下という真夏をエンジョイするには斑尾山は格好の場なのよ。

 

止まらない汗をサウナっぽく手の平で拭って、登山とサウナの一挙両得だぜぇと強がってみようじゃないか。

下山後はキャンプ場の水場で水風呂よろしく水浴び確定さ。

 

磐梯山だって安達太良山だって、途中でゲレンデから離れてトレイルに突入するというのに、ここはひたすらスキー場。

なんて一途なんだ。男気を感じる。

 

 

刈り上げロード、バリカン3ミリで!!

 

あれ、もうリフトトップか?

と思いきやまだまだ中継地点。

さすが斑尾山、期待を裏切らない。

 

山頂まで約40分の案内。

砂時計を4回ひっくり返すまで斑尾サウナは終わらないのだ。

楽しめ!夏の斑尾山を!

 

 

ここまで直登だったのに突然九十九折という七変化をみせる斑尾山。

九十九折ってことはスキー場は終わったのか?とか、そんな馬鹿言っちゃいけない。

上級者コースをジグザクしながら無駄に長く楽しめちゃうステージに突入したのだ。

しかもたまにヘビがちょろちょろ出てくるというアミューズメント要素もしっかりご用意されている。

 

 

あまり見かけない花が咲いてる。

 

 

ゲレンデに残るのは剃り残した1本の木。

 

 

そしてとにかくオニヤンマが多くて、あちこちをものすごいスピードで飛び交う。

必死にカメラで追いかけるけど、オニヤンマはどうやら最高時速80kmで飛ぶらしくとてもじゃないけど撮るのは不可能。

真ん中に映ってるのがオニヤンマだけどピントを合わせるなんて至難の業なのだ。

 

 

悲しいけどどうやらあれがリフトトップらしい。

はっきり言ってしまうが、斑尾山をこれだけ長く書けるのは自分ぐらいなものでしょう。

ほんとここまでなにも無かった。

 

山頂の手前0.7kmで、やっと日陰ゲット。

鬱蒼とした森の中へやっと行けるじぇ~♬といつもとまったく逆パティーンで樹林帯に狂喜乱舞。

 

振り返ればなかなか登ってきたもんだ。

 

風がなくても日陰ってことだけでどれだけ涼しいか。

この展開。一度で2度美味しい、これも斑尾山の魅力。他の山が浅はかにしか見えない。

 

 

山頂が見えた。

遠いようでめちゃ近い。

 

山頂と大明神岳と夏の雲

眺望ゼロの斑尾山、ゲット。

もし南斗五車星、、いや南斗六聖拳、違った、北信五岳を制覇しようとするハイカーがいれば、きっと斑尾山を一番最後に残すことになるでしょう。

でもね、制覇した達成感を味わえる山頂ではないかもしれないよ。。うふふ。

 

つか、このブログを見てしまうと斑尾山に登るぐらいなら北信五岳は制覇しなくていいや、と思わせてしまうかもしれない(笑)

 

致死量の汗をかいたので動物ゼリーで熱中症予防。

 

目の前を横切るマムシをよけつつ、斑尾山の山頂から10分ほど先に進んだところにある大明神岳にやってきました。

ここは景色が開けて風を感じる。

 

眼下には野尻湖。

きっと晴れてたら正面には高妻山や戸隠山の絶景が見渡せたはず。

せっかく登るなら絶対に見ておきたい景色だったけど、実に惜しいことをした。

 

 

なんて分厚い雲なんだ。

こりゃいかなることがあっても今日中に視界が開けることはないと、自分にも分かる。

 

夏の日の午後の風景。そんな風なことを言って楽しむしかない。

 

 

山頂もオニヤンマが多くて、ものすごい速度で飛び交うところを撮ろうと何枚もトライした1枚です。

こりゃやっぱ不可能だわ。

 

 

再び眺望ゼロの斑尾山の山頂に戻ってきました。

もう書き疲れました。

見るものも、書くことも、撮る物も、もう何もないので下山します!

 

 

ガスの中を斑尾山登山口に下山

少しガスってきた。泣きっ面に蜂なのか?

いやいや、これから始まる日向ロードを涼しくしてくれる救世主です。

 

 

山座同定図があったよ。

不思議だなぁ、ここ景色が開けてないのに(笑)

冬になると葉が落ちて眺望が良くなるのかな。

 

 

ピストンではなく、稜線を少し歩いて尾根を下っていく周回ルートで下山します。

 

 

 

ここが野尻湖テラスというポイントなのかな。

ふむふむ、大明神岳でも野尻湖しか見えなかったからもういいよ。

 

 

あと100mでパウダー天国の案内。

樹林帯だけど実はここもスキー場だったという驚愕の真実…。

斑尾高原スキー場、ほんと広すぎ。

 

 

幻のパウダー天国を求めおっさんはガスを彷徨う。

もう完全にOHクラウディ状態。

 

 

ちなちにこんな独立峰みたいな斑尾山にもしっかり熊がいらっしゃるみたいです。

ぜんぶゲレンデなのに、冬の間はどこに身を隠してるんだろう。

 

 

リフトの降車場からしたを眺めると今日一番の高度感。

 

さすがにゲレンデだけあって下ってる時の景色は良い。

 

 

日向やん。救世主どこいった!?

 

 

はい、ここで斑尾高原方面(右)に折れます。

 

 

イナゴ。

撮るものもないのでとうとうバッタを撮り始める。

 

 

樹林帯を抜けると地獄の日差し。

これが真夏の斑尾山。そんじょそこらの覚悟じゃ登れない。

 

だれ?初心者向きの山とか言ったの。

北信五岳の聖帝サウザーだと伝えておきます。いや、サウナーか。

 

斑尾山登山口まで下りてくると、オフシーズンだから閉店してるかと思った建物はパターゴルフの受付をしているらしく気配を感じる。

この炎天下でパターゴルフやる人もなかなかのツワモノ。

 

キャンプ場へ向けたこの横移動が暑くて、幻聴幻覚が聞こえてきました。

100マイルレースを超える厳しさだと伝えておきます。

 

パターゴルフ場。

当たり前だけど、だれもおらん(笑)

 

この5分後、キャンプ場に戻ったわたしは水場で頭から水を浴びて整いました。

キャンプ中の子どもにジーーーっと見られたけど。

登ってる時からそれだけが楽しみだったよ。。

 

振り返って

ぽっかり空いた午後の予定。短めに歩きたい。さて、どこに行こうか。

こういう機会でもないと登ることはないよなぁ〜、斑尾山。

 

とにかくゲレンデを直登するから、トレーニング目的とか、かと言ってロードをランニングするだけじゃつまらない、ちょっとハードに散歩したい、そう言った時に良いと思います(ハードに散歩ってあるか?)

 

北信五岳、残すは戸隠山。

戸隠山は山頂までもう少しってところで雨が本降りになってしまったから撤退したんだよね。無理して雨の蟻の戸渡り歩くのは危ないから。

そもそも目的は山登りより新蕎麦だったというのもあるけど。

戸隠山には再び新そばの季節を狙います。

のんびり機会を待つよ。

 

ではでは

 


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